シーズン2『地面師たち』をネタバレ！原作続編「ファイナルベッツ」や前日譚「アノニマス」続編はいつから？

2024年にNetflixにて配信され、大きな話題を呼んだドラマ『地面師たち』。本記事では、続編も期待されている本作の内容を、原作小説の内容も踏まえつつネタバレしていきます！

『地面師たち』はすでに続編の制作に向けて動き出しているようで、撮影も今年の秋には予定されていました。しかし、4月の段階でその撮影延期が発表されており、その理由は出演者のひとり・豊川悦司の不調なのではないかと噂されています。 撮影の新しいスケジュールについては発表されておらず、来年にずれ込む可能性もあるでしょう。それを考慮すると、作品が完成して配信されるのは早くとも来年半ばくらいになりそうです。

『地面師たち』の続編の内容についてはまだ明かされておらず、原作小説でいうと続編にあたる「ファイナル・ベッツ」と前日譚にあたる「アノニマス」、どちらがシーズン2となってもおかしくはありません。 単純に時系列でいえば前者が「続編」となりそうですが、『地面師たち』はキャラクター人気が非常に高かったため、それぞれの過去を掘り下げる後者が映像化される可能性が高いのではないでしょうか。

闇カジノにハマったことで解雇され、おまけにシンガポールで全財産を失った元Jリーガー・稲田。そんな彼に、シンガポールに潜伏中の地面師・ハリソン山中が声をかけます。 ハリソンが稲田に持ち掛けてきたのは、統合型リゾート(IR)の誘致を見込んだ苫小牧での不動産詐欺。すべてを失っていた稲田は一発逆転を狙ってハリソンのチームに加わり、宏彰、マヤといったメンバーとともに北海道に向かい、計画を進めていきます。 しかしそんな中、市長選挙の結果でIR計画が白紙に戻り、これまでの準備が無駄になってしまいました……。

するとハリソンは、「北極海航路」がじきに開通して中継港となる釧路の価値が上がるという大嘘で、土地を売るという風に方向性を変えます。ターゲットとなったのは、シンガポール有数の開発企業の社長を父に持つケビン・ウォンです。 ハリソンの指示によって、ケビンは上手く丸め込まれて土地の購入に前向きな姿勢を見せます。ケビンを領事館のパーティーに招き、そこでロシアのビジネスマンに北極海航路について話させるなど、騙し方は徹底的です。 一時は慎重になりかけていましたが、こうして最終的にケビンは釧路の土地の購入を決めてしまうのでした。

一方、警視庁捜査二課の佐藤サクラは、ハリソンに関する情報を手に入れ、その足取りを追います。しかし、ハリソンとグルの大使館職員・川久保に嘘の情報を教えられたせいで、なかなか彼にたどり着けません。 その後、「ハリソンたちがクルーズ船に乗るらしい」という話から、函館発の超大型クルーズ船に目をつけたサクラ。おまけに道警本部に、クルーズ船でおこなわれるという「大規模な詐欺」についての匿名の通報が入り、緊迫した状況となっていきます。

クルーズ船にて、ケビンを偽の土地の所有者に会わせた一同。無事に契約が成立し、口座には200億円という大金が振り込まれます。その後、釧路港で何食わぬ顔をして降りれば、計画は終了するはずでした。 しかし、当然ながら港には警察が張っており、詐欺メンバーも被害者も続々連行されてしまいます。稲田はなんとか逃げるのに成功しますが、札幌丘珠空港にて会ったハリソンにハメられ、結局は逮捕されるのでした。 こうして今回もひとりだけ逃げおおせたハリソン。その後彼は南アフリカで、次なる計画のためか、2人の男性に声をかけるのでした。

このエピソードの主人公となるのは、警視庁捜査二課の刑事・辰。彼は長年詐欺師のハリソン山中を追い続けていました。 そんなある日、ついにハリソンを逮捕するのに成功した辰ですが、ハリソンは取り調べ中、突然辰の家族の秘密を暴露し始めます。妻とは別居中であること、娘は風俗で働いていること……一体どうやって知ったのか、ハリソンはそうしたことをつらつら語り始めるのです。 おまけに、結果的には証拠不足や政治的圧力などにより、ハリソンは釈放。ハリソンという男の不気味さや得体の知れなさを突きつけられただけでした。

司法書士として20年以上頑張ってきた後藤は、それなりに充実した毎日を送っていたはずでした。しかしそんな中、働いていた事務所で突如として解雇通知を受けてしまいました。すっかり意気消沈した彼は、定食屋でハリソンと出会い、怪しい仕事を依頼されます。 当然、最初は断ろうとする後藤でしたが、急に仕事を失い先行きが分からない不安から、少しずつ心が揺らいでいきます。おまけにハリソンは実に言葉巧み。最終的には、彼からの依頼を引き受ける羽目になってしまうのでした。

川井菜摘は、とにかく苦労の多い人生を送ってきた女性です。本編では住職として登場しますが、「アノニマス」ではそれより前に彼女がどんな日々を送ってきたかが描かれています。 癌となった母親の面倒を見なければならないばかりか、夫のカズキは女性関係にだらしない男……。川井家の所有する土地には更生保護施設があるのですが、カズキはいろいろな子に手を出しては妊娠させるというとんでもないことをしでかしたのです。 この後、その土地まで地面師に狙われることを知っている読者としては、容赦ない不幸の連続に思わず同情してしまいます。

住民票や運転免許証など、人に関わる公的書類の偽造をおこなう専門家「ニンベン師」。このエピソードでは、元エリートの長井がニンベン師となるまでの過程が描かれています。 長井は超優秀な人物であり、大学卒業前に大手IT企業からの内定ももらっていました。しかし、バイク事故で顔に大やけどを負ったのがきっかけで、内定を取り消され絶望のどん底に突き落とされます。 そこに現れたのがハリソン。彼は長井の才能を自身の計画に生かすべく、甘い言葉で釣ってあれよあれよという間に仲間へと加わらせてしまうのでした。

大手住宅メーカー・石洋ハウス開発事業部部長である青柳。本編ではまんまと地面師グループのターゲットにされてしまった、いわば被害者の彼ですが、その強引なやり口やパワハラ気質な性格からあまり同情できるタイプではありません。 このエピソードでは彼が今の地位に出世するまでの過程が少し描かれますが、どうやら地上げ屋のコネを使ってズルしたおかげで仕事を取れたからのようです。ちなみに、当時から地面師に関する知識はあったとのこと。それでも騙されてしまうのだから恐ろしい話ですね。

土地や物件などの情報を集める「図面師」としてハリソンに協力している竹下。このエピソードは、かつての彼が競馬場で「ルイビトン」にすべてを賭け、手持ちの彼をすべて失うシーンから始まります。 竹下は当時からハリソンと知り合いで、仕事もしていたようす。ちなみに重度の薬物中毒者であるのはこの頃からで、シンナーのせいでボロボロになった歯をセラミッククラウンに変えたというエピソードも出てきます。

地主などの「なりすまし師」をキャスティングする「手配師」として活躍する麗子。彼女は強気な態度の裏で見た目に異様な執着を持っており、そこにはとあるトラウマが関係していました。 実は彼女は幼い頃、親から見た目をけなされ続け、自分の見た目にコンプレックスを抱いていました。やがて整形をするようになり、それでも見た目に対する不安は消えません。 麗子はデートクラブのマネージャーとして働いていましたが、ハリソンに声をかけられ、お金のために彼に協力することになります。

シーズン2の制作が期待されている『地面師たち』。内容については不明ですが、原作には本編以外に続編と前日譚があり、どちらかが映像化される可能性も高いです。ぜひこの機会に原作小説を手に取って予習してみてはいかがでしょうか。