映画『ミーツ・ザ・ワールド』原作小説をネタバレ解説!金原ひとみが恋愛の新境地を描く

金原ひとみの小説『ミーツ・ザ・ワールド』が、杉咲花主演で映画化!この記事では、本作のあらすじ・キャストなど最新情報とともに、原作小説のあらすじをネタバレありで紹介します。
【ネタバレなし】映画『ミーツ・ザ・ワールド』あらすじ
公開日 | 2025年10月24日 |
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上映時間 | - |
監督 | 松居大悟 |
キャスト | 杉咲花 |
原作 | 金原ひとみ『ミーツ・ザ・ワールド』 |
会社員の[由嘉里](#1830065)(杉咲花)は、擬人化焼肉の漫画「ミート・イズ・マイン」を全力で推している腐女子。27歳になり、周りのオタク仲間たちが結婚や出産で推し活から離脱していくのに不安を感じ、ついに婚活を始めます。 人生2回目の合コンでオタバレして撃沈し、歌舞伎町で酔いつぶれていた由嘉里を助けたのは、キャバ嬢のライでした。推しには惜しみない愛を注げるのに、自分のことは好きになれない由嘉里でしたが、ライとの出会いで新たな世界に足を踏み入れていきます。
【原作ネタバレ】『ミーツ・ザ・ワールド』の結末までのあらすじ
オタク腐女子、歌舞伎町でキャバ嬢と出会う
三ツ橋由嘉里(杉咲花)は27歳の銀行員。焼肉を擬人化した漫画『ミート・イズ・マイン』のオタクで、マイナーキャラの推しでカップリングを妄想する腐女子です。しかしそんな自分を肯定できず、周りに合わせて恋愛や結婚を考え始めていました。 ところが人生で2回目の合コンでは同僚から腐女子であることをバラされ、歌舞伎町で酔いつぶれてしまいます。路上で嘔吐していた由嘉里はキャバ嬢の鹿野ライと出会い、彼女の家で介抱されることになりました。
キャバ嬢ライの死への切望
ライのマンションの部屋は、彼女の美しい外見とは裏腹に意外にもゴミ屋敷でした。由嘉里がライのような顔になりたかったと呟くと、300万でなれるから300万あげようかと言われます。しかもライは「自分は死ぬの」と、“自分が形も魂もない状態でこの世から消えている”ことが自然の姿だと言い放ちました。 ライのそんな死への切望が理解できない由嘉里は、ひたすら説得を試みます。そのまま2人は同居生活を始めますが、由嘉里の説得はなかなかうまくいきません。
婚活する由嘉里と歌舞伎町の人たち
合コンで知り合った男性から連絡が入り、由嘉里はリアルな恋愛に踏み込んでいきます。ライのおかげで2度目のデートでは自分の殻を破って話せたものの、男性との関係は進展せず。ライとの生活により、徐々に歌舞伎町の人たちとの交流が盛んになっていきます。 そして、男性経験のなかった由嘉里はホストのアサヒと出会い、“男性と話していても無邪気に笑える”ほどに仲を深めていました。そのおかげか、由嘉里は次第に自らを縛っていた社会規範から自由になり始めます。
「死にたみ」とは?歌舞伎町から姿を消したライ
由嘉里はライの「死にたみ」(“死にたい”を名詞化して客観視した言葉)を軽減するため、「ライさんの死にたみ半減プロジェクト」を実行に移し、アサヒに協力を求めます。ライの過去の恋愛に原因があるかもしれないと推測し、相手の男性・鵠沼藤治に会いに大阪へ行きますが、彼も精神を病んでいました。 東京に戻ると、「マンションを引き払うから退去の立ち合いをしてほしい」というライからの書置きと300万が置いてありました。そして藤治からの電話で、ライにとって恋愛すらもこの世に自分が存在すべきかの「実験」だったのではないかと聞きます。 歌舞伎町の人たちとの焼肉パーティで、由嘉里はライは憧れの存在で「彼女と同じ世界線に生きていたかった」と涙するのでした。
【キャスト】映画『ミーツ・ザ・ワールド』登場人物を解説
由嘉里役/杉咲花

主人公の由嘉里を演じるのは杉咲花です。由嘉里は27歳の会社員ですが、腐女子であることをどこか恥じていて、周りに合わせて婚活を始めます。 2024年にドラマ「アンメット」や映画『朽ちないサクラ』で主演を務め、注目を集めた杉咲花。2025年4月には広瀬すずと清原果耶とのトリプル主演映画『片思い世界』が公開されました。
【監督】『ちょっと思い出しただけ』の松居大悟が務める
『ミーツ・ザ・ワールド』の監督を務めるのは、『くれなずめ』(2021年)や『ちょっと思い出しただけ』(2022年)で知られる松居大悟です。 2012年に人気漫画『アフロ田中』の映画化で商業映画監督デビューを飾りました。2025年6月には広島・尾道でオールロケを行った監督作『リライト』が公開しています。
【原作】『ミーツ・ザ・ワールド』の作者は金原ひとみ

『ミーツ・ザ・ワールド』の原作は、2003年にすばる文学賞を受賞した『蛇にピアス』で作家デビューした金原ひとみによる同名小説。『蛇にピアス』は第130回芥川賞を受賞してベストセラーとなり、吉高由里子主演で映画化もされました。 その後も、渡辺淳一文学賞受賞作『アタラクシア』や、谷崎潤一郎賞受賞作『アンソーシャル ディスタンス』を発表。『ミーツ・ザ・ワールド』も柴田錬三郎賞を受賞しています。
【感想】原作『ミーツ・ザ・ワールド』の評価は?


金原ひとみのベテランとしての安定感を感じた作品。それが意外で驚いたけれど、とても面白かった。主人公もこれまでの作品にはないタイプで、息苦しいほどの熱量で突き詰めていていくのが暑苦しくも魅力的です。

由嘉里のオタクっぷりが早口で息継ぎもせずにしゃべり続ける感じで改行のない文章で表現されているのが凄い。映画化の発表で杉咲花が由嘉里を演じている姿が思い浮かべられた。ライのキャスティングが気になる。
映画『ミーツ・ザ・ワールド』の公開日は2025年10月24日!
死にたいキャバ嬢と推したい腐女子の出会いが新たな世界の扉を開ける『ミーツ・ザ・ワールド』。劇場公開日は2025年10月24日です。ciatrではキャスト解禁など追加情報を更新していく予定ですので、ぜひチェックを!