映画『フランケンシュタイン』あらすじと最後の結末は？原作小説から予想【ギレルモ・デル・トロ監督の最新作】

2025年11月からNetflixで配信されるギレルモ・デル・トロ監督のゴシックホラー『フランケンシュタイン』。この記事では、本作のあらすじ・キャストや原作小説について紹介します。

傲慢な天才科学者ヴィクター・フランケンシュタイン(オスカー・アイザック)は、神をも恐れぬ悪魔的な実験によって1体の「怪物」(ジェイコブ・エルロディ)を創り出します。屋上に立てたアンテナから流れる雷の力を利用して、その怪物は「生命」を得たのでした。 異形の怪物は行く先々で恐れられ、こんな怪物を一体誰が創ったのかと問われることに。そして、フランケンシュタイン博士と怪物はある「悲劇」へと突き進んでいきます。

主人公のフランケンシュタイン博士を演じるのは、「スター・ウォーズ」シリーズでポー・ダメロン役を務めたオスカー・アイザック。他の代表作に、『DUNE/デューン 砂の惑星』(2021年)のアトレイデス公爵役やアニメ「アダムス・ファミリー」シリーズのゴメズ役などがあります。

フランケンシュタイン博士に創造される怪物を演じるのは、ドラマ『ユーフォリア/EUPHORIA』のネイト役で知られるジェイコブ・エロルディ。Netflixオリジナル映画「キスからはじまるものがたり」シリーズのノア役で人気を博し、2023年の映画『プリシラ』ではエルヴィス・プレスリーを演じています。

これまで『ヘルボーイ』(2004年)や『シェイプ・オブ・ウォーター』(2017年)など、特異なクリーチャーを描いた傑作を生みだしてきたギレルモ・デル・トロ監督。そんな監督が「命を懸けても作りたい」と半生を通じて願ってきた作品が、イギリスの作家メアリー・シェリーによるゴシック小説『フランケンシュタイン』でした。 弱冠20歳前後でこの古典的名作を書き上げたメアリー・シェリーを心から敬愛しており、この小説の映画化をずっと夢見てきたそう。ついにその念願が叶い、Netflixオリジナル映画として製作されました。

フランケンシュタイン博士によって創造された怪物は、知能も体力もあるものの、そのあまりに醜い容姿によって行く先々で迫害を受けます。孤独感から怪物は自分の存在について悩むようになり、創造主である博士の答えを求めてジュネーヴへ。 自分の伴侶となる異性の怪物をもう1体創ってほしいと頼みますが、博士は恐ろしくなりその願いを拒否。怪物はその復讐に博士の友人や妻を殺害し、今度は憎悪にかられた博士の方が怪物を追いかけることになります。 助けられた北極探検隊の隊長ウォルトンに、「怪物を殺してほしい」と頼んで息を引き取った博士。追いついた怪物は、今や返答のない創造主の亡骸の前で途方に暮れるのでした。そして自ら死を選ぼうと、北極海へ消えていきました。

今回の映画化に当たり、ギレルモ・デル・トロ監督は「これまで一度も映像化されてこなかった小説の核心部分に迫りたい」と語っており、原作小説に忠実に描こうとしていることがわかります。その一方で、映画『フランケンシュタイン』(1931年)と『フランケンシュタインの花嫁』(1935年)の要素をミックスしたいとも。 そもそもボリス・カーロフが演じたこの『フランケンシュタイン』が定着したことで「フランケンシュタイン」＝「怪物」という誤解もあったようですが、小説の核心である怪物の「自己の存在に対する苦悩」に迫るとなると、これまでにないほど小説世界を忠実に描いたゴシックホラーが誕生しそう！ 『フランケンシュタインの花嫁』では小説とは違い、怪物の花嫁が実際に創造されます。この要素をどう取り込むのかも気になるところです。

メアリー・シェリーによるゴシック小説の古典的名作を、ギレルモ・デル・トロ監督が映画化する『フランケンシュタイン』。長年の念願が叶い、デル・トロ監督の集大成となる作品になることが期待されます。Netflixでの独占配信は2025年11月からスタートです。