【ネタバレあり】『魔法少女山田』ラストまで怖い真相を考察!「唄うと死ぬ歌」の歌詞をドラマ&漫画から解説

テレビ東京の新感覚ドラマ枠「TXQ FICTION」の第3弾として放送されている『魔法少女山田』。ホラーと考察が掛け合わさった新感覚の物語で、早くもSNSで考察が盛り上がっています。 この記事では『魔法少女山田』の考察・歌の謎まで詳しく解説していきます! 本記事にはストーリーのネタバレが含まれるため、未視聴の人は注意してください。
【ネタバレなし】『魔法少女山田』の概要・あらすじを紹介

タイトル | 『魔法少女山田』 |
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放送日 | 2025年7月14日(月)~ 毎週月曜 24時30分~25時00分 |
制作者 | テレビ東京 |
テイスト | モキュメンタリー |
『魔法少女山田』は、テレビ東京の新感覚ドラマ枠「TXQ FICTION」の第3弾として放送されています。これまでの『イシナガキクエを探しています』(2024年)や『飯沼一家に謝罪します』(2025年)に続くシリーズで、今回も「考察型ホラー」として期待値が高まっています。 この作品は「唄うと死ぬ歌」と題された、製作者も出自も不明の恐ろしい歌がテーマとなっています。初めて聞いたのになぜか聞き覚えがあると思った貝塚陽太が、歌の真相に迫っていく物語です。 一見前向きな歌詞が歌われているのですが、急に子供たちの声が減ったり不自然な物音が入ったり。いったいこの歌には、どんな意味が隠されているのでしょうかーー。
『魔法少女山田』を最新話までネタバレ
第一話
貝塚陽太はラジオ番組の「夏のホラー特集」で「唄うと死ぬ歌」があることを知ります。これは作者や歌い手などは一切明かされていない、謎の曲です。 最初は子供たちが歌っていたのですが、徐々に男性1人が歌うように。途中には不自然な物音も入っています。初めて聞いたはずなのに、全てを覚えているという貝塚。 そんな中、バラエティ番組「シンパイ刑事」の映像が流れます。魔法少女を極端に恐れる19歳の日下部萌花を、トム・ブラウンが調べました。萌花は顔にお面をつけた魔法少女に異常なまでの恐怖を感じていました。萌花が催眠術師の治療で魔法少女を克服した時、萌花が歌っていたのは「唄うと死ぬ歌」で……。 その後貝塚は、「唄うと死ぬ唄」は三田愛子が作った『魔法少女おじさん』というドキュメンタリー映画が元ネタになっていることを突き留めたのでした。
第二話
映画『魔法少女おじさん』に登場するのは、元小学校教諭の山田正一郎。コスプレをした山田が「ヤマダの魔法教室」で配信で子供に勉強を教えており、監督の三田が山田の生活に突撃するという映画です。 山田はお面を被った魔法少女になりきり、無償の学童をオープン。山田は心が折れそうになると高尾山に登り、パワーを充電します。そして学童がうまくいかなくなった山田は辞めることを決意し、教員に戻るために勉強を始めました。 山田の教員採用試験は、不合格。落ち込む山田に、三田は子供たちからの感謝の手紙を手渡します。山田はしばらくして、再び配信を復活させたのでした。 貝塚は三田に連絡を取り、山田の追悼上映会の動画を送ってもらいます。そこには、山田が完成させた歌が流れていて……。
第三話
追悼会で流されたのは、山田が1人で歌っているバージョンでした。また、山田はドキュメンタリーの撮影後、幼稚園の事務員として働いていましたが、心不全で亡くなったとのこと。 貝塚は三田と会い、子どもたちの声が入った「唄うと死ぬ歌」が山田が作ったものであることを確認します。山田が務めていたのは、貝塚が通っていた幼稚園でした。彼は同級生だった萌花を訪ね、幼稚園のときのことを質問しますが「知らないほうがいい」と追い返されてしまいます。 その後、当時の幼稚園の園長を訪ねた貝塚は、山田の死因についてしつこく質問し、ついに園長に襲いかかります。 貝塚は三田に山田は自ら命を絶ったとほのめかし、ある映像を預けます。それは、当時の幼稚園の監視カメラの映像でした。魔法少女の衣装を着た人物が子どもたちがいる教室に入り、「私の最後の授業です」と言って、一緒に例の歌を歌い始めます。歌が進むにつれ鈍い音が響き、最後には男性の歌声だけが聞こえるのでした。
魔法少女のトラウマが怖すぎる…どんでん返しのラストまで考察

ドラマは貝塚という男が山田について調査する視点で進んでいきました。しかし、最終話まで見るとドラマは全編を通して三田監督による『魔法少女おじさん〜第2章〜』だったことがわかります。 三田は山田の人生を最後の最後まで、コンテンツとして消費していたのです。さらに貝塚を「ヤバい奴」に見えるように演出し、山田を神聖化するような見せ方をしているようにも思えます。 「唄うと死ぬ歌」の歌詞には「羽を広げ いま 飛び立とう」という箇所があります。幼稚園での音声ではこの歌詞のあとに不気味な物音が聞こえ、子どもたちが歌うのをやめています。おそらく山田はここで首を吊り、驚いた子どもたちが無言になってしまったのではないでしょうか。 また貝塚は幼稚園の監視カメラの映像を入手した経緯を伏せていましたが、状況から考えると幼稚園の関係者であることは間違いないでしょう。 2010年ごろから「唄うと死ぬ歌」の噂が広まったことと、監視映像の日付をあわせて考えると、事件後さほど間を開けずに音声が流出していたことがわかります。しかし元園長の様子から幼稚園は山田に関する事件を隠蔽していたようなので、音声を流出させたのが誰なのかはわかりません。
『魔法少女山田』が公式コミカライズ?漫画の内容をネタバレ

『魔法少女山田』は、『魔法少女山田〜とある漫画編集者の記録〜』というタイトルでコミカライズされています。コミカライズ版では漫画編集者の佐藤という男が主人公で、彼は魔法少女恐怖症に苦しんでいました。 そんな彼のもとに、あるとき漫画賞の応募作品として、魔法少女のなぐり描きのような1枚の原稿が届きます。そこには「逃げちゃダメだよ 負けちゃダメだよ」と書かれており、それが歌の歌詞だとピンときた佐藤は作者に連絡をとります。 その後、山田が幼稚園の子どもたちに「魔法」をかける物語が描かれ、のちに映画監督の三田は山田の過去のトラウマをコンテンツとして消費しつづける様子が描かれていきます。 一方で、山田と三田、萌花の魂が入れ替わるなど、オカルト的な展開がドラマとは異なっています。
「唄うと死ぬ歌」が怖い!歌詞・曲の意味を考察
逃げちゃだめだよ 負けちゃだめだよ うつむかないで 泣かないで 悔しい気持ちが きらきら光る それは未来の 勇気のかけら 夢は待ってる 立ち止まらないで 羽を広げ いま 飛び立とう まっすぐ生きて まっすぐ進め 誇れる自分で 輝こう それが本当の 魔法さ
一見すると明るい歌詞のように思えますが、 心が折れている人が聞いたら“現実から逃げてはいけない“というメッセージに苦しめられてしまうような歌詞でもあります。 この歌詞自体の意味としては、山田さんの真面目な生き方が色濃く反映されていると捉えて間違いありません。 しかし、最後に山田さんが この曲を流しながら、自死することを選んだというところには何か意味はあるのでしょうか? それは、 山田さん自身が作ったこの歌のメッセージに反し、三田監督に言われたように園児たちに“諦めてもいい“と教えたかったとも考えることができます。
『魔法少女山田』は好奇心と恐怖心が併存するモキュメンタリー

ドラマは完結したにも関わらず不思議な点が多く残されている 『魔法少女山田』。今回のTXQ FICTIONも考察が飛び交い謎が謎を呼びました。 漫画版で判明する新たな真相も見逃さないようにチェックしましょう!