映画『90メートル』あらすじ・キャスト解説！山時聡真×菅野美穂で贈る感涙の親子の物語

複雑な想いを抱える親子の絆と、揺るぎない愛を描いた感涙作『90メートル』が、2026年3月27日(金)に全国公開されます。 監督は『少女は卒業しない』『か()く()し()ご()と』で注目を集めた新鋭・中川駿。自身の看病経験をもとに生み出したオリジナル脚本で、半自伝的な家族ドラマに挑みます。 W主演を務めるのは、高校生の息子・藤村佑役の山時聡真と、難病を抱える母・美咲役の菅野美穂。特報とティザービジュアルが同時解禁となりました。 この記事では本作のあらすじやキャストを紹介していきます。

進学か、家族か。将来の岐路に立つ高校3年生の佑と、日に日に体の自由を失いながらも息子の明日を願う母・美咲。ふたりの間に横たわる“90メートル”という距離をモチーフに、親子の愛がたどり着く場所を静かに見つめる物語です。 特報では、母・美咲の「大丈夫だから」という優しい言葉と、佑の「知らないよ」という反発が交錯。ティザービジュアルには「届かないで、私の願い。」というコピーが添えられ、春の光の中で親子の姿を静かに映し出しています。

小学生の頃からバスケットボール一筋だった佑は、高校2年のとき、母・美咲が難病を患ったことをきっかけに、母子家庭で育った佑はバスケを辞め、美咲の世話を優先せざるを得なくなります。 ヘルパーの支援はあるものの24時間体制ではないため、佑は美咲のケアをしながら家事をこなす日々を送っていました。 高校3年生になった今、東京の大学に進学したいという気持ちはあるものの、美咲を一人にするわけにはいかず、常に手元にある呼び出しチャイムの音が佑の心に重くのしかかります。 その看病が一生続くのではないかと思い、自分の夢や希望をすべて諦めかけていたある日、担任の先生から自己推薦での受験を勧められます。 しかし、日に日に身体の自由を失っていく美咲の姿を見ると、上京したい気持ちを打ち明けられずにいました。 そんな佑を前に、我が子の明るい未来を願う美咲は「おかあさん、大丈夫だから」と優しく声をかけますが──。

2005年生まれ。スタジオジブリ作品『君たちはどう生きるか』で主役声優を務め、ドラマ『ちはやふる －めぐり－』などで注目を集める若手俳優。将来と家族の間で揺れる等身大の高校生・佑を繊細な感情表現で体現します。 コメント 「僕が演じた藤村佑は、ごく普通の高校生です。何の心配もなく過ごしていた日常が、ある日突然変わる。やりたいことを押し殺しながら生きる現実は、多くの人にも共通すると思いました。 佑の抱える思いを完全に理解できたわけではないけれど、彼として生きる中で“母の想い”や“他人の優しさ”に触れ、これからの自分の人生を支える糧になりました。お母さん役の菅野さんは現場でとても明るく、気さくに接してくださり、演技でも毎シーン鳥肌が立つような感覚がありました。 中川監督は丁寧で、僕たちに考える余地をくれる方でした。言葉にしなくても通じる瞬間があり、“今日は最高だった”と言われた時は本当に嬉しかったです。 “90メートル”という距離が長いのか短いのか――観てくださる方それぞれの答えを見つけていただけたら嬉しいです。」

1977年生まれ。1995年の主演ドラマ『イグアナの娘』で一躍注目を集め、『大奥』(2003)、『恋の罪』(2011)、『砂の塔～知りすぎた隣人～』(2016)などで幅広い役柄を演じてきた日本映画界を代表する俳優。 近年は『ディア・ファミリー』(2024)、『近畿地方のある場所について』(2025)など母親役での名演が続いています。本作では、身体の自由を失いながらも息子の未来を願う母・美咲を“圧倒的な説得力”で演じます。 コメント 「健気に生きているのに、どうにもならない現実に直面する人々の姿に胸が詰まりました。多感な10代の子どもと母、どちらの視点にも共感しました。 山時さんは目が印象的で、引き込まれる演技をされる方だと感じていました。ご一緒して、幅広く感情を表現できる俳優さんだと実感しました。 中川監督は真摯でまっすぐな方。現場でも信頼して身を委ねることができました。試写では気づいたら涙が頬を伝っていて、“人生は困難だけれど、人は優しい”と感じさせてくれる作品になっていました。」

『少女は卒業しない』『か()く()し()ご()と』で独自の人間ドラマを描き注目を浴びた新進監督。母を看病した自身の経験をもとに、本作では初の完全オリジナル脚本に挑戦します。 コメント 「佑と美咲は、僕と母をモデルにしています。山時君は若い頃の自分を見ているようで、まさに適役でした。彼の真摯さと明るさが現場を支えてくれました。 美咲役の菅野美穂さんは“圧倒的”という言葉がぴったりで、演技だけでなく現場での在り方にも多くを学びました。 本作は原作ものではない初のオリジナル作品です。これが僕の名刺代わりになると思っています。多くの方に届くことを願っています。」

映画『90メートル』は、誰もが抱える“届かない想い”と“伝えきれない愛”を静かに映し出す感動作です。 母の願いと息子の未来が交差するその瞬間、きっとあなたの心にも温かい涙が流れるでしょう。 2026年3月27日(金)全国公開。春の光の中で、母と息子を結ぶ“90メートル”が、あなたの記憶の中にも優しく刻まれます。