2025年11月13日更新

映画『センチメンタル・バリュー』あらすじ・キャスト解説!カンヌグランプリ受賞のヨアキム・トリアー最新作

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映画『センチメンタル・バリュー』
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第78回カンヌ国際映画祭グランプリ受賞、19分間のスタンディングオベーションで世界を熱狂させた話題作。『わたしは最悪。』のヨアキム・トリアー監督による最新作『センチメンタル・バリュー』(原題:Sentimental Value)が、NOROSHI配給にて2026年2月20日(金) より全国公開されます。 愛と赦し、そして“親子という名のしがらみ”を真正面から描き出し、観る者すべてに「家族とは何か」を問いかける感動のヒューマンドラマです。 主演は、『わたしは最悪。』で世界的なブレイクを果たしたレナーテ・レインスヴェ。父親役に名優ステラン・スカルスガルド、妹アグネス役に新星インガ・イブスドッテル・リッレオース、そしてアメリカ人俳優レイチェル役にエル・ファニングが出演。世代も国境も越えて共鳴する、愛と不器用さの物語が誕生しました。 この記事では映画『センチメンタル・バリュー』のあらすじやキャスト情報を紹介します。

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映画『センチメンタル・バリュー』作品概要・あらすじ

ヨアキム・トリアー監督が『わたしは最悪。』に続き、脚本家エスキル・フォクトと再びタッグを組んだ最新作『センチメンタル・バリュー』。本作は、長年疎遠だった父と娘の再会を通して、家族の複雑な絆と愛憎を描きます。 監督が一貫して描いてきた“赦しの難しさ”というテーマがさらに深化し、カンヌでは「現代のベルイマン」と評されたほど。映画監督として復帰を果たす父グスタヴと、その娘ノーラのぶつかり合いを通して、「愛しているのに許せない」──そんな人間の根源的な矛盾を、静謐で情熱的に描いています。 北米ではNEON配給による限定公開ながら、非英語映画として歴代トップ10入りの好成績を記録。さらに世界各国の映画祭で観客賞を多数受賞し、ゴッサム・アワードではステラン・スカルスガルドとインガ・イブスドッテル・リッレオースが助演賞にノミネートされるなど、2026年アカデミー賞の最有力候補と目されています。

映画『センチメンタル・バリュー』あらすじ

オスロで女優として活動するノーラは、幼い頃に家族を捨てた映画監督の父グスタヴに長年会っていませんでした。ある日、彼女のもとに突然グスタヴから連絡が入ります。 15年ぶりとなる新作映画の主演を、娘であるノーラに依頼したいというのです。怒りと失望を抱えながらも、心のどこかで父への愛情を消せずにいるノーラ。一方、家庭を選び穏やかに暮らす妹アグネスは、そんな姉を優しく見守ります。 しかし、ノーラが出演を拒否したのち、代役として選ばれたのは、ハリウッドの若手スターレイチェル(エル・ファニング)でした。 さらに、撮影の舞台がかつて家族が共に暮らした“思い出の実家”であることを知ったノーラは、抑えきれない感情の渦に飲み込まれていきます。 「お前は人生最高の宝だ」と語る父と、「なのに捨てたの?」と問う娘。ふたりが辿り着くのは、赦しか、絶縁か──。家族の愛のかたちを静かに、しかし鋭く照らし出す物語が幕を開けます。

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映画『センチメンタル・バリュー』キャスト解説

ノーラ役:レナーテ・レインスヴェ

『わたしは最悪。』で第74回カンヌ国際映画祭 女優賞を受賞したノルウェーの実力派女優。本作では、父を許せずにいる複雑な感情を抱えた娘ノーラを演じ、内に秘めた怒りと愛を繊細に体現しています。 感情のゆらぎを一瞬の表情に宿す彼女の演技は、観客を深い共感へと導きます。

グスタヴ役:ステラン・スカルスガルド

『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』『メランコリア』『DUNE/デューン 砂の惑星』など数々の名作で知られる北欧の名優です。 家族を捨てたまま歳を重ねた映画監督グスタヴを演じ、父としての後悔とプライドの狭間で揺れる姿を見事に表現しています。ヨアキム・トリアー監督のもとで見せる、円熟の演技が大きな見どころです。

アグネス役:インガ・イブスドッテル・リッレオース

本作で国際的評価を高めたノルウェーの新星。穏やかな家庭を築きながらも、心の奥に葛藤を抱える妹アグネスを演じています。 姉ノーラとの対比が本作の重要な軸をなし、観客に“家族のもう一つの選択肢”を提示します。

レイチェル役:エル・ファニング

『マレフィセント』『20センチュリー・ウーマン』『ザ・グレート』などで知られるアメリカの人気女優。 グスタヴの新作映画の代役として抜擢される若手スターを演じ、異文化の視点からノーラたちの家族の関係に波紋を投げかけます。 彼女の存在が、父娘の関係を新たな局面へと導いていきます。

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監督は『わたしは最悪。』ヨアキム・トリアー

ノルウェー出身の映画監督・脚本家。1974年オスロ生まれ。祖父は映画監督エリック・ローレンツェン、父は音響デザイナーのヤコブ・トリアーという映画一家に育ちました。 長編デビュー作『リプライズ』(2006)でカンヌ国際映画祭新人監督賞を受賞後、『オスロ、8月31日』(2011)でノルウェー映画界の旗手として注目を浴びます。 その後、心理スリラー『テルマ』(2017)を経て、『わたしは最悪。』(2021)で第94回アカデミー賞脚本賞・国際長編映画賞の2部門にノミネート。現代人の心の迷いや“生きづらさ”を描くリアリズムと詩的な映像美で高く評価されています。 『センチメンタル・バリュー』では、共同脚本家エスキル・フォクトと再びタッグを組み、これまで描いてきた“選択と赦し”のテーマを、より成熟した視点で掘り下げています。監督は本作について「愛は最も美しく、最も誤解される感情だ」と語っています。

映画『センチメンタル・バリュー』は2026年2月20日公開

いつも、愛がまるつぶれ。不器用にすれ違う父と娘の心が交錯する、家族ドラマの新たな到達点。『わたしは最悪。』のヨアキム・トリアー監督が描く『センチメンタル・バリュー』は、2026年2月20日(金) より全国公開です。 観る者の心を静かに震わせる、愛と赦しの物語がこの冬、世界を再び包み込みます。