2026年4月9日更新

『魔女の宅急便』原作小説あらすじネタバレ解説!映画との違いに原作者激怒説?トンボ救出劇がない?

このページにはプロモーションが含まれています
魔女の宅急便

ジブリ映画『魔女の宅急便』の原作となった角野栄子による小説「魔女の宅急便」シリーズ。この記事では、本シリーズの各巻あらすじをネタバレありで紹介し、映画版との違いを詳しく解説していきます。

AD

映画『魔女の宅急便』原作小説のあらすじは?結婚・出産までを描く

魔女の宅急便

1989年に公開されたジブリ映画『魔女の宅急便』は、原作小説の1巻をベースに制作されました。原作小説は全6巻のシリーズとなっており、キキのその後の人生を恋愛・結婚・出産まで描いています。 そのため映画とは異なるエピソードやキャラクターがより多く登場しており、キキのさらなる成長も知ることができます。

『魔女の宅急便』原作小説をネタバレ解説

【1巻あらすじ・ネタバレ】映画の元となった物語の始まり

13歳の満月の夜に、独り立ちするために初めての街コリコにやってきた魔女キキと相棒の黒猫ジジ。コリコの町で初めに出会ったのは、「グーチョキパン屋」のおソノさん。彼女の提案で始めたのは、ほうきで空を飛んで荷物を運ぶ「宅急便」の仕事でした。 好奇心旺盛な少年とんぼとも出会い、キキは荷物を運びながら大切なことを少しずつ学んでいきます。 第1巻は13歳のキキが町の人たちに受け入れられるようになるまでの1年を追い、キキの新米魔女としての旅立ちを描きました。

【2巻あらすじ・ネタバレ】キキが魔法を失いかける?

初めての里帰りから戻り、宅急便の仕事を始めて2年目を迎え、コリコの町にも馴染み、町の人にもすっかりおなじみになったキキ。この1年で悲しいことやワクワクしたことなどたくさんのことを経験してきました。次の新しい1年も町の人からの依頼で様々なものを運ぶことになります。 しかしいろいろな経験をするうち、キキは自分が「魔女」という存在であることに悩み、魔女を辞めようかと考えるほどに。それでも2度目の里帰りの際に「くしゃみの薬作り」で新しい魔法の習得にも挑戦し、1つの壁を乗り越えようとしていました。 第2巻は14歳になったキキがスランプを乗り越え、魔女としての自信を付けていく物語となっています。

AD

【3巻あらすじ・ネタバレ】自由奔放な自称魔女のケケが登場

コリコの町に住むようになって4年目、キキは16歳になりました。そんなキキのもとに、ケケという12歳の少女が転がり込んで来ます。ケケは不思議な力を使って宅急便の仕事を横取りしたり、とんぼさんとのデートを邪魔したりして、キキはすっかりケケに振り回され放題です。 生意気で自由奔放なケケはキキとはまるで正反対の性格。しかしケケに影響を受けてキキも少しずつ変わっていき、反発し合いながらもお互いに大切なものを求めて成長していきます。そして遠くの島へ進学したとんぼさんへの想いも再確認しました。 第3巻は16歳から17歳になるキキの恋愛とライバルを描き、ハイティーンならではの悩みを綴っています。

【4巻あらすじ・ネタバレ】とんぼとの遠距離恋愛

キキは17歳になり、とんぼさんへの淡い恋心も確かな想いに育ち始めていました。遠くの学校に行っているとんぼさんが夏休みに帰ってくると聞き、楽しみにしていたキキ。ところがそんなキキのもとに「山にこもる」というとんぼさんからの手紙が……! とんぼさんに夏休みに会えないと知り、すっかり落ち着かなくなってしまったキキは、独り暗い森に入り込んでしまいます。その一方で、とんぼさんもキキと同じように自分を見つめ直そうとしていました。 第4巻は17歳になったキキととんぼさんとの遠距離恋愛を描き、離れていても心を通わせる難しさを学びます。そしてついに、キキはとんぼさんと将来を共にすることを決意するのでした。

AD

【5巻あらすじ・ネタバレ】とんぼとキキの再会

宅急便の仕事もすっかり定着し、たくさんの経験を積んできた19歳のキキ。もう新米魔女ではなく、コリコの町に来てすでに6年が経っていました。たくさんの友人もできましたが、遠くの町にいるとんぼさんとはちょっとすれ違い気味です。その一方で、ジジにはヌヌという白猫との素敵な出会いがありました。 そんなある時、キキの魔法が弱まってしまい高く空を飛ぶことができなくなってしまいます。さらにジジとも言葉があまり通じなくなり、魔女としての自分を見つめ直すことに。 第5巻は19歳から20代初めのキキが人生の大きな転機を迎える様子を描いています。22歳になったキキは、遠距離恋愛を実らせてとんぼさんと結婚しました。

【6巻あらすじ・ネタバレ】キキととんぼのこどもたち

とんぼさんと結婚して、双子の姉弟ニニとトトのお母さんとなったキキ。結婚して15年が経ち、ニニとトトも13歳になり、旅立ちの時を迎えていました。 姉のニニと弟のトトは双子なのに性格は正反対で、魔女になれるニニは魔女に興味がなく、魔女になれないトトは魔女になりたがっていました。そんな2人でしたが、ニニは自分を見つめ直し、トトも自分の興味のある方へ向かってそれぞれ歩み始めます。 第6巻は30代になった母親のキキが子どもたちの成長を見守る様子を描いています。最後はニニとトト2人とも旅立ち、キキは母親としての役目を全うして物語は大団円を迎えました。キキはとんぼさんとコリコの町に暮らし続けています。

AD

『魔女の宅急便』原作小説と映画の違いは?

キャラクターの違い

原作のキキはロングヘア

『魔女の宅急便』(1989年)

原作小説ではキキの髪はロングヘアでしたが、ジブリ映画版のキキはボブヘアの短めな髪型に変更されています。キャラクターデザインの段階で様々な長さや髪色が試された中で、ロングヘアの作画が難しかったため、ショートヘアになったとか。 リボンの色も原作では黒くて長いものでしたが、映画版では赤くて大きいものになっています。

キキは魔法の薬も作れる?

魔女の宅急便

映画版ではキキの母コキリが「あの子ったら、空飛ぶことしか覚えなかったんですよ」と冒頭で言っており、確かに映画のキキが使える魔法は「ほうきで空を飛ぶ」魔法だけでした。 しかし原作小説では第2巻で「くしゃみの薬」が作れるようになり、「くしゃみのおくすり おわけいたします」という看板を掲げるようになっています。

トンボの性格も違う?

魔女の宅急便

映画版のトンボは原作小説では「とんぼ」と書かれており、初めはキキの空飛ぶ魔法に興味津々でしたが、大学で昆虫に熱中する研究者になっていきます。一方、映画のトンボは飛行機作りに熱中する好奇心旺盛で活発な少年として描かれています。多くの仲間とつるんでいる様子もあり、社交的で少々不良っぽい感じも。 飛行機好きな少年という部分は宮崎駿監督、快活明朗な感じはトンボの声を担当した声優の山口勝平の個性が反映されたのでしょうか。

原作の先輩魔女は飛ぶのが苦手

魔女の宅急便

キキが故郷を旅立った後に出会う「先輩魔女」は、原作小説では「おねえさん魔女」と呼ばれており、印象がかなり違います。原作のおねえさん魔女は新米のキキを優しく励ましていました。おねえさん魔女は飛ぶのが苦手で、どちらも「占い」が得意という共通点があります。 一方映画版の先輩魔女は先輩風を吹かせるような少々高飛車な態度で、すまし顔で優雅に飛んでいました。

原作のウルスラには名前がない?

魔女の宅急便

キキの良き相談相手となる画家志望のウルスラ。原作小説ではモデルと思われる女性画家は登場しますが、名前のないキャラクターでした。キキが落としたぬいぐるみを拾って知り合うエピソードは同じです。 原作の画家も「魔女と黒猫の絵」を描いており、キキにこの絵を届ける仕事を依頼しています。とんぼのアイデアで無事に届けることに成功し、絵の人気とともにキキも町で有名になりました。

原作ではジジは最後まで喋れる

魔女の宅急便、キキ

キキとは生まれた時から一緒に育ってきた同い年の相棒ジジ。映画版ではキキの魔力が弱り、ジジがリリーとの恋に夢中になるあたりから会話ができなくなって言葉が通じなくなります。 原作小説でも一時的に会話ができなくなる思春期がありますが、最終的にはキキと再び会話できるようになり、双方が自分の家庭を持った後でも良き相棒として描かれています。

ジジの恋人はリリーではなくヌヌ?

映画版ジジの恋人は、グーチョキパン屋のお得意さんであるファッションデザイナーの女性に飼われている白猫リリー。しかし原作小説では富豪が飼い主の白猫で、「ヌヌ」という名前です。 リリーは丸いフォルムのキャラクターデザインとなっていますが、ヌヌはシュッとしたスタイリッシュなフォルムで描かれています。

AD

映画オリジナルのシーンや原作から削られた話も

トンボ救出劇は映画オリジナル

魔女の宅急便

映画版と原作小説のクライマックス展開は大きく違い、映画で大いに盛り上がる「トンボ救出劇」のエピソードは原作小説にはありません。キキがデッキブラシで飛んで空中でぶら下がっているトンボを救出するシーンは映画オリジナルです。 映画版も構想当初はこのシーンは存在せず、宮崎駿監督の意向によって付け加えられたといいます。

ニシンパイではなく「ニシンとかぼちゃの包み焼き」

魔女の宅急便

映画版で有名な「ニシンパイ」のエピソードは、原作小説には登場していません。正しくは「ニシンとかぼちゃの包み焼き」で、一面に魚の模様が模られたパイ包み焼き。劇中では食べている描写がなく、中身は見えませんでしたが、ジブリ飯として再現する人も多いよう。 このエピソードを入れた理由は、「キキが仕事の厳しさを知る」というくだりを見せるためだったようです。

キキととんぼの関係

『魔女の宅急便』トンボ キキ

映画ではキキととんぼの関係は恋愛か友情かはっきりしない描かれ方で終わっていますが、原作では明確にシリーズ6巻を通して2人のラブストーリーとして展開していきます。 遠くの大学に進学したとんぼとは途中で遠距離恋愛となりますが、第5巻の最後に長年の恋を実らせて2人は結婚。第6巻では双子の姉弟を出産しており、親となった2人の様子が描かれています。

原作でほうきが折れたのはとんぼが盗んだから

『魔女の宅急便』

原作小説も映画版もキキのほうきが折れるエピソードがありますが、原作でその原因を作ったのはとんぼ。空を飛びたいがためにキキのほうきを盗んで、失敗して折ってしまうのです。 映画では魔力が弱くなって空を飛べなくなると思い、焦ったキキが練習中に足を滑らせて折っていました。原作ではこのほうきのエピソードが、キキととんぼが知り合うきっかけとなっています。

原作にしかないキキの里帰り

魔女の宅急便

原作小説の第1巻の最後に初めての里帰りをしたキキ。しかし映画ではキキは里帰りをせず、手紙を書くだけにとどまっています。 原作では2年目の第2巻でも2度目の里帰りをしており、コキリと一緒に「くしゃみの薬」を作っていました。そういえば映画でも、コキリが薬を調合しているシーンが登場していますね。

AD

『魔女の宅急便』原作小説との違いに原作者が激怒したって本当?

よくネットで目にする「原作小説との違いに原作者が激怒した」という噂は、まったくの嘘。原作者の角野栄子は「「あれ?」と思いました。私だったらこうしないなと思うところもあって」とは語っているものの、「激怒」はしていません。 原作にないエピソードである「ニシンパイの作り方を教えてください」と言われることも多々あったようですが、作品が世界的に有名になったのは映画の影響であり、映画は映画と割り切っている様子でした。

『魔女の宅急便』原作小説ネタバレや映画との違いを解説

魔女の宅急便

ジブリ映画『魔女の宅急便』の原作となった小説「魔女の宅急便」シリーズの各巻あらすじとともに映画と小説の違いを解説しました。この機会にぜひ原作小説の世界にも触れてみてはいかがでしょうか?