2020年3月28日更新

美味しそうなお菓子が出てくる映画11選 スイーツのジャンルごとに紹介!和菓子派?洋菓子派?

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『アメリ』オドレイ・トトゥ
© Miramax Films/zetaimage

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人生にささやかな幸せを!美味しそうなお菓子が出てくる映画を紹介

身体的にも精神的にも疲れた時、悲しいことがあった時や何となく気分が乗らない時に、「甘いものが食べたいなぁ」と思う日もありますよね。 バレンタインのチョコレート、ホワイトデーのお返し、クリスマスや誕生日のケーキ……スイーツは私たちの人生の様々な場面に寄り添ってきてくれました。映画の物語の重要なキーとして、小道具的な役割を果たしているのが印象に残り、実際に食べてみたくなることも多いのでは? 今回はciatrが独自に調べ、美味しそうなお菓子が出てくる映画をピックアップ!スイーツのジャンルごとに分けて紹介するので、違いや特徴にも注目してみてください。

洋菓子が登場するおすすめ映画7選

まず最初に、洋菓子が登場するおすすめ映画を紹介していきます。プリン、マカロンなどの日本でも人気のあるもの、「コーテザン・オ・ショコラ」といったあまり馴染みのないものなど、世界には本当にたくさんのスイーツが溢れているのです!

1.『マリー・アントワネット』(2006年)

ソフィア・コッポラ監督が、初監督作『ヴァージン・スーサイズ』の主演キルスティン・ダンストと再タッグを組み、イギリス人作家アントニア・フレーザーの伝記を映画化。 14歳でフランス・ブルボン王家に嫁ぎ、18歳で王妃に即位、フランス革命の最中に37歳という短い生涯を終えたオーストリア皇女マリー・アントワネット。異郷の王室で生き抜いたその人生を、フランス最後にして悲劇の王妃ではなく、一人の女性の成長期として描く宮廷絵巻です。 心ときめくスイーツの数々を監修したのは、彼女から多くのインスピレーションを得たと公言する、パリの老舗パティスリー、ラデュレ。看板メニューの「マカロン」を積み上げたピラミッドは、スウィートなピンクで彩られた世界観の中でも、特に存在感を放っていました。

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2.『アメリ』(2001年)

『アメリ』オドレイ・トトゥ
© Miramax Films/zetaimage

『アメリ』は本国フランスだけでなく、日本でも記録的な大ヒットとなった、ジャン=ピエール・ジュネ監督によるロマンティック・コメディ。 パリ・モンマルトルを舞台に、空想好きの下町娘アメリ(オドレイ・トトゥ)が誰かを幸せにする喜びに目覚め、初恋に戸惑う様が遊び心たっぷりに綴られます。ジュネ監督らしいブラック・ユーモア、コミュニケーションの問題も含まれており、毒気を感じるほど色彩豊かな映像美が見事でした。 本作で特に印象的なのが、フランス語で「焦げたクリーム」という意味を持つ、「クレームブリュレ」をアメリが食べるシーン。カラメリゼされている表面をスプーンでコンコンッと割る仕草がとても可愛らしく、真似して食べてみたくなってしまいます。 アメリが働いていたカフェ「Café des 2 Moulins」は実際にパリにお店が存在し、クリームブリュレを楽しむことができるので、機会があればぜひ!

3.『ショコラ』(2000年)

名作『サイダーハウス・ルール』のラッセ・ハルストレム監督が、イギリス人作家ジョアン・ハリスの同名小説を映画化した、ファンタジックなラブストーリー『ショコラ』。 本作の舞台は、伝統と規律を守るフランスの田舎町です。とある村に流れ着いた不思議な母娘がチョコレート店を開き、村人は母ヴィアンヌ(ジュリエット・ビノシュ)が作るお菓子の魔法の虜に!DVや恋、家庭の悩みを抱える人が次つぎと店を訪れるようになり……。 村人が本能に目覚めていく様や、ジプシーの一団の青年ルー(ジョニー・デップ)とヴィアンヌの心の触れ合いを、チョコレートがロマンチックに演出。その中でも、ヴィアンヌが全員に振る舞った「ホットチョコレート」は印象的で、カカオの実を使う古来のレシピをもとにしていました。

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4.『グランド・ブダペスト・ホテル』(2014年)

ウェス・アンダーソン監督の最高傑作と名高い、『グランド・ブダペスト・ホテル』。東ヨーロッパの架空の国「ズブロフカ共和国」を舞台とした、ドタバタ群像ミステリーです。 高級ホテルの常連客マダムD(ティルダ・スウィントン)が殺害され、ホテルを取り仕切る伝説のコンシェルジュ、グスタヴ(レイフ・ファインズ)が容疑者に!?グスタヴはベルボーイのゼロ(トニー・レヴォロリ)の協力のもとヨーロッパを逃避行し、真相解明に奔走します。 スイーツファンには、菓子店「メンドル」で働くゼロの恋人アガサ(シアーシャ・ローナン)が作る、「娼婦風ショコラ(コーテザン・オ・ショコラ)」が大人気!シュータワー型のケーキで、ミントグリーンなどの色鮮やかなアイシングで飾られています。可愛らしいお菓子ボックスも必見です!

5.『チャーリーとチョコレート工場』(2005年)

チョコレートが主役の映画と言えば、やっぱり『チャーリーとチョコレート工場』!ロアルド・ダールの児童小説「チョコレート工場の秘密」を、ティム・バートン監督が映画化しました。 生活は貧しくても、純真な心を忘れない少年チャーリー(フレディ・ハイモア)は、家の近くの有名なチョコレート工場の工場見学に当選します。4人の子どもたちと共に、風変わりな工場長ウォンカ(ジョニー・デップ)に工場内を案内され、奇妙な体験をしていくファンタジーです。 ティム・バートンらしい、カラフル&ポップなファンタジーと毒に溢れた世界観、ジョニー・デップの妖艶な魅力が炸裂した大ヒット作。チョコレート工場のシーンは、チョコレートのあま~い香りが画面から漂ってきそうで、思わず童心に返ってしまうかもしれません。 ちなみに、劇中のチョコレートでできた川は、本物のチョコを使っていたんだとか!

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6.『シュガー・ラッシュ』(2013年)

数々の名作を世界に送り出したディズニーが、閉店後のゲームセンターで繰り広げられる、人間が知らない“ゲームの裏側”を舞台に描く3Dファンタジー・アドベンチャー。 悪役であることが嫌になり、ヒーロに憧れを抱くアクションゲームのキャラクター、ラルフはある日、お菓子の国のレースゲーム「シュガー・ラッシュ」に迷い込みます。彼は不良プログラムであるが故にレーサーになれない、仲間はずれの少女ヴァネロペと出会い、友情を育みますが……。 美味しそうな世界観は、クリエイターのローレライ・ボーヴが世界的建築家ガウディの作品から、「お菓子の家」のアイディアを得て誕生したもの。現場にはウエハースやクッキーを使った、シュガー・ラッシュの模型が置かれていたそうなので、ぜひ真似してみてください!

7.『ちょんまげぷりん』(2010年)

荒木源の同名小説を、中村義洋監督、錦戸亮の主演で映画化した『ちょんまげぷりん』。錦戸は映画初旬で、現代にタイムスリップする侍を演じました。 江戸時代の侍・木島安兵衛(錦戸亮)は、現代で偶然出会ったシングルマザーの遊佐ひろ子(ともさかりえ)に拾われ、お礼として家事をすることに。プリンの味に感動した彼はお菓子づくりに目覚め、手作りケーキコンテストをきっかけに、大人気のパティシエになるのです。 “侍が洋菓子を作る”設定は斬新ですし、電話の着信音に驚いて日本刀を構えるなど、現代と侍のアンバランスさにクスリと笑える描写も。タイトルの「プリン」は物語のキーになっており、シンプルな材料と作り方だからこそごまかしが効かない、侍のようなスイーツと言えるでしょう。

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和菓子が登場するおすすめ映画4選

ここまで紹介したのはどれもおいしそうな洋菓子が登場する作品でした。 次に紹介するのは和菓子が登場する映画。クリームやチョコレートの甘さとはまた違った魅力のある和菓子は、どれも印象的に残るものばかりです。

8.『あん』(2015年)

ドリアン助川の同名小説を、河瀨直美が主演に故・樹木希林を迎えて映画化した『あん』。樹木の演技が素晴らしく、彼女の代表作に必ず挙がる作品でもあります。 元ハンセン病患者の徳江(樹木希林)が尊厳を失わず生きる姿を、どら焼き屋の店主・千太郎(永瀬正敏)や店を訪れる女子中学生(内田伽羅)との交流、四季の風景を交えて描きます。徳江に雇って欲しいと頼まれた千太郎は、最初は彼女が持ってきた“あん”の入った包みを捨てようとしますが、一口食べて止まらなくシーンがとても印象的。 粒あんを作るには手間がかかるのですが、徳江は小豆が自分の元に来るまでの道程に思いを馳せたり、「がんばりなさいよ」と声をかけたりします。食べる人にも、材料にも愛情があるからこそ彼女が作る粒あんは美味しそうで、本当の“おもてなしの心”を感じるのでしょう。

9.『日日是好日』(2018年)

森下典子の自伝エッセイ『日日是好日 —「お茶」が教えてくれた15のしあわせ—』を、『さよなら渓谷』などの大森立嗣が監督がメガホンを取り、黒木華主演で映画化。 母親の勧めと従姉妹に誘われるまま、茶道教室へ通い始めた女子大学生・典子(黒木華)は、その後20数年もの間、武田先生(樹木希林)の教えを受けることに。彼女にとっては奇妙な約束事に戸惑いつつも、就職、失恋や愛する人の死を茶道とともに乗り越え、成長していく姿を描きました。 和菓子を食べ、花を眺めながら、それぞれが掛け軸の中の世界を無限に想像する。典子は厳格で窮屈だと感じた茶道の中に、大きな自由と楽しみ方があると気付くのです。茶道における和菓子は冬至などの「二十四節気」をあらわすために重要なもので、季節の花を表現した練り切りの美しさには、思わずため息がこぼれます。

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10.『となりのトトロ』(1988年)

となりのトトロ
©︎Walt Disney

宮崎駿監督の代表作にして、スタジオジブリが生んだ名作アニメ映画『となりのトトロ』。主題歌や挿入歌の「さんぽ」も大人気となった、冒険ファンタジーの大傑作です! 昭和30年代前半、埼玉県所沢市。田舎へ引っ越してきた幼い姉妹サツキとメイが日本の自然に触れ、不思議な生き物との交流などを経て、成長していく様を描きました。ジブリ映画と言えば「ジブリ飯」ですが、本作はサツキのお弁当と並に、「おばあちゃんのおはぎ」が有名になりました。 このおはぎは、引越しを終えた一家のもとに、カンタのおばあちゃんが持ってきたもの。黒(あんこ)、緑(うぐいすあん)、黄(きなこ)という、王道の三色のおはぎでした。でサツキは「男の子嫌い!でも、おばあちゃんちのおはぎはとっても好き」なんて言ってましたが、おばあちゃんたちの作るお菓子って、特別に美味しいから不思議ですよね。

11.「3月のライオン」(2017年)

羽海野チカの同名漫画を、「るろうに剣心」シリーズなどの大友啓史監督がメガホンを取り、前・後編2部作で実写映画化した「3月のライオン」。 天涯孤独な主人公・桐山零(神木隆之介)が、17歳の若さでプロ棋士としての道を歩み始め、川本家の3姉妹と囲む食卓に居場所を見出す人間ドラマです。個性豊かな棋士たちとの「盤上のアクション」とも呼ぶべき壮絶な戦いも描かれ、成長していく零の姿に胸を打たれます。 3姉妹の祖父・相米二(前田吟)は和菓子屋「三日月堂」を営んでおり、彼が三日月焼(どら焼き)の生地にあんを包み、姉妹がフィルムで包装するシーンも。棋士たちが和菓子を食べる姿が何度も描かれ、実在する「ゆべし」、「黒糖まんじゅう」などが登場しました。

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お菓子が登場する映画でスイーツの世界にまみれたい!

『3月のライオン』川本相米二(前田吟)
©2017映画「3月のライオン」製作委員会

今回は、美味しそうなお菓子が出てくる映画を、スイーツのジャンルごとに紹介しました。洋菓子のポップな色使いはワクワクしますし、視覚でも楽しませてくれますね。 和菓子は洋菓子に比べればシンプルな一方、その分だけ手間と繊細な技が求められ、職人の丁寧な仕事や日本の“引き算の美”が感じられるでしょう。それぞれの良さがあるので、イベントや季節の折にはお菓子の歴史などにも思いを馳せつつ、真似て作ってみてはいかがでしょうか? スイーツは映画のお供にもおすすめですが、手が止まらなくなってしまう可能性もあるので、カロリーにはくれぐれもお気をつけください!