2020年5月22日更新

工場が印象的な映画7選【モノづくりだけじゃない魅力が満載!】

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チャーリーとチョコレート工場
@WARNER BROS/zetaimage

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工場が印象的&舞台となっている映画を紹介

寂れた工場や夜の工場群など、なぜだかわからないけれど何か惹かれますよね?そんな人に、ぜひお勧めしたいのが工場を舞台にした映画。工場が印象的かつ重要な舞台となっている作品が、意外とあるのです。 誰もが知っている『チャーリーとチョコレート工場』のウィリー・ウォンカの不思議な工場から、チャップリンが現代の資本主義にメスを入れた『モダン・タイムス』まで、新旧の名作を工場という舞台にスポットを当てて紹介していきます。映画でちょっと変わった工場見学に出かけてみませんか?

『マウス・ハント』(1998年)

おんぼろ製糸工場を舞台にまぬけな兄弟と賢いねずみが大バトル!

『マウス・ハント』
© DREAMWORKS/zetaimage

「パイレーツ・オブ・カリビアン」シリーズで知られるゴア・ヴァービンスキー監督の長編映画デビュー作。古い製糸工場を相続した兄弟と賢いねずみが大バトルを繰り広げるコメディで、ネイサン・レインとリー・エヴァンスが主演を務めました。 古い製糸工場と屋敷を相続したアーニーとラーズの兄弟は、ここが名高い建築家の遺作であることを知って競売にかけようと画策。ところがそこを寝ぐらにしていた一匹のねずみが邪魔し、捕まえようとする兄弟とねずみの知恵比べが始まります。 頭のいいねずみとまぬけな兄弟が、さながら『トムとジェリー』のような追いかけっこで大バトルを繰り広げる本作。実はねずみのおかげで、競売にかけるよりもっと良い、製糸工場ならではの結末が待っています。

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『チャーリーとチョコレート工場』(2005年)

ウィリー・ウォンカの不思議なチョコレート工場へようこそ!

チャーリーとチョコレート工場
@WARNER BROS/zetaimage

ティム・バートン監督がジョニー・デップ主演で、ロアルド・ダールの児童書「チョコレート工場の秘密」を映画化。不思議なチョコレート工場の主人で天才ショコラティエのウィリー・ウォンカをジョニー・デップが印象深く演じています。 誰も入ったことがない謎めいたウィリー・ウォンカのチョコレート工場。そこへ、ゴールドチケット入りのチョコレートを買い当てた子ども5人が工場見学に招待されます。 主人公は貧しくも心優しい少年チャーリー。彼を含め、チョコレート工場に招かれた子どもたちは奇妙な体験をすることになります。工場で働いているのはなんと、たくさんの小人ウンパ・ルンパたち!彼らが歌って踊りながら作るチョコレートはどれも美味しそうなものばかりです。

『ぼくらの七日間戦争』(1988年)

校則に反発して廃工場に立てこもった中学生たちの七日間の戦い

宗田理の人気作「ぼくらシリーズ」の1作目である同名小説の映画化で、本作が監督デビューとなる菅原比呂志が脚本も務めた青春映画。理不尽な校則に反発し、廃工場に立てこもった中学生たちと“インチキな”大人たちとの戦いを描いています。宮沢りえの映画デビュー作でもあります。 厳しく理不尽な校則や体罰で生徒を管理していた青葉中学で、1年A組の男子生徒8名がある日突然失踪。彼らは自衛隊の廃工場に立てこもり、自由を求めて学校ストライキを始めます。 体面を繕い力でねじ伏せようとする教師たちや、子どもを顧みない親たちに宣戦布告した生徒たち。彼らは廃工場の資材を利用し、知恵や工夫をこらしてトラップを作り出します。さらには地下にあった戦車まで出動!機動隊と真っ向対決を繰り広げます。

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『キンキーブーツ』(2006年)

靴工場を継いだ男がドラァグクイーンのキンキーブーツで再起をかけるヒューマン・ドラマ

『キンキーブーツ』キウェテル・イジョフォー
© BUENA VISTA/zetaimage

イギリス中部ノーサンプトンの老舗紳士靴工場の再起をかけたヒューマンドラマ。ジョエル・エドガートンが靴工場を継いだ社長チャーリー、キウェテル・イジョフォーがドラァグクイーンのローラを演じました。 4代続く靴製造業を継ぐことになったチャーリーは、会社が経営危機にあることを知ります。リストラを告げた社員ローレンからニッチ市場を開拓しろと叱咤されたチャーリーは、ロンドンで出会ったドラァグクイーンのローラからヒントを得て、彼女たちが履く「キンキーブーツ」の製造を思い立ちます。 キンキーブーツとは、ドラァグクイーンご用達のセクシーなブーツ。舞台が靴工場とあって、工場で紳士靴を製造するラインをバックにオープニングが始まります。ドラァグクイーンへの偏見を捨て、ミラノ国際靴見本市に出品するため一丸となって作業に挑む工員たちの姿も印象的です。

『モダン・タイムス』(1938年)

単調な工場作業で病んだ男を通して現代の物質主義を批判したチャップリン喜劇の名作

『モダン・タイムス』チャーリー・チャップリン
© CHARLES CHAPLIN PRODUCTIONS/zetaimage

チャールズ・チャップリンが監督・主演のほか製作・脚本・音楽も兼任したチャップリン喜劇の代表作。モノクロ映像に音楽と効果音が入るサイレント映画として製作され、チャップリンが初めて歌声を披露した作品です。 チャーリーは製鉄会社の工場に勤める工員の一人。毎日単調なネジ締めのライン仕事に追われ、ついに気が変になって工場で大暴れしてしまいます。病院に送られたチャーリーは治ったものの、工場はクビになっていました。 1936年に製作された本作は大恐慌による失業者にあふれた時代を反映し、資本主義社会と物質至上主義を批判した作品。チャーリーが自動給食マシーンの実験台になったり、生産ラインから歯車に巻き込まれたりと滑稽なシーンで、人間が機械になったような世の中を笑い飛ばしています。

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『息を殺して』(2015年)

巨大なゴミ処理工場が舞台!憲法改正で国防軍が創設された仮想近未来を描く

ダミアン・マニュベル監督との共作『泳ぎすぎた夜』で知られる五十嵐耕平監督が、東京藝術大学大学院修了課程で製作した作品。巨大なゴミ処理工場で働く人々が抱える、個人的で社会的な様々な問題を描いています。 憲法改正によって国防軍が創設され、東京オリンピックを控えた2017年末。巨大なゴミ処理工場で働くタニちゃんをはじめ従業員たちは、それぞれ妊娠や不倫、家族などの問題を抱えていました。 がらんとした巨大な工場の空間を使い、そこで働く人たちの空虚な心情をマッチさせた独特な雰囲気を持つヒューマンドラマ。憲法改正や国防軍、親友を戦争で亡くすといった起こり得る仮想の近未来を舞台にしたことで、よりヒリヒリとした現実の社会問題を感じさせます。

『ダンサー・イン・ザ・ダーク』(2000年)

工場がダンスフロアに!ビョークが視力を失うチェコ移民の女性を演じたミュージカル・ドラマ

『ダンサー・イン・ザ・ダーク』ビョーク
© FILM FOUR/zetaimage

『奇跡の海』で著名なデンマーク出身のラース・フォン・トリアー監督が、アイスランドの歌姫ビョークを主演と音楽に起用したヒューマンドラマ。結末に賛否両論が巻き起こりましたが、作品とビョークの演技が高い評価を受け、カンヌ国際映画祭でパルムドールと女優賞を受賞しました。 アメリカのある田舎町で暮らすチェコ移民のセルマと息子ジーン。貧しい生活ではあるものの、工場で働きながら友人たちにも囲まれ、楽しい日々を送っています。しかしセルマは遺伝的な病で視力を失いつつあり、ジーンも同様の道を辿るため、必死に手術費用を貯めていました。 あまりにも不遇なセルマの人生と対照的に、明るすぎるミュージカルシーンも話題に。特にセルマが勤める工場でのダンスシーンはまるでハリウッド・ミュージカルの一場面のよう。この一見奇妙な融合が、セルマの悲劇をより濃く映し出しています。

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多彩な一面を見せる工場という魅力ある舞台

チャップリンが描いた機械文明批判、近未来のゴミ処理工場の空虚さは工場という場所をある社会の象徴にし、ウォンカのチョコレート工場やチャーリーの靴工場は夢を見させてくれる場所として描かれました。工場と一口に言っても、作品によって実に多彩な一面を見せてくれます。 チョコレート工場のように夢のような商品を生み出してくれる生産ラインを持つ工場も、『ぼくらの七日間戦争』の廃工場の雑多な寂れ感も捨てがたい!ぜひ作品を通して工場が持つ様々な側面に触れ、その魅力を感じてみてください。