2019年11月11日更新

『新世紀エヴァンゲリオン』使徒を徹底解説!全18体の特徴や強さは?名前の由来も

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『新世紀エヴァンゲリオン』に登場する使徒を徹底解説!それぞれの強さや特徴は?

世界中に多くのファンを持つアニメ『新世紀エヴァンゲリオン』。作中で人類の敵として襲来するのが、使徒と呼ばれる存在です。 作中にはいくつもの使徒が登場しますが、彼らは多くの謎に包まれていました。なぜ第3新東京市にだけ襲来するのか。その目的は何なのか。やがて、彼らは人類補完計画にとって重要な存在であることが明らかになります。 今回はそんな謎に包まれた使徒について、その強さや特徴、名前の由来などを徹底解説。アニメに登場する全18体について紹介します。

使徒とは?「エヴァ」に欠かせない謎の生命体

NERV(ネルフ)のある第3新東京市にだけ現われる人類の敵、それが使徒です。主人公の碇シンジらは、この使徒に対抗すべく作られたEVAに乗り込み、襲来する使徒と戦っていくことになります。 使徒が第3新東京市のみに現われるのは、その地下のNERV本部に彼らの目的である第1使徒アダムが幽閉されていると思っていたから。実際は第2使徒リリスが幽閉されていたのですが、使徒はアダムと融合してサードインパクトを引き起こし、人類の滅亡させようとしていたのです。 使徒は見た目や能力に個体差がありますが、「パターン青」と呼ばれる波長を持っていること、「コア」を破壊されることで活動停止するといった共通点もあります。シンジたちは襲いくる使徒たちのコアを破壊すべく、EVAに乗り戦いに身を投じていきました。

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「使徒」の名前の由来は?

使徒とは、もともとはキリスト教やイスラム教における宣教者という意味を持つ言葉です。「エヴァ」においても、サキエルやラミエルなど多くの使徒がキリスト教やイスラム教で伝承されている天使の名前からその名前がつけられています。 第1使徒のアダムは、アダムとイブでも知られる最初に創造された人間・アダムに由来。また第2使徒リリスの名前は、アダムの最初の妻とされているリリスに由来しています。 アダムとリリス以外は、作中では「第○使徒」と数字でのみ呼称されます。

第1使徒:アダム

アダムは、第3使徒から第16使徒までの使徒の生命の起源となっている使徒です。本編の15年前、南極で起きた人口を半減させた大災厄セカンドインパクトを引き起こした原因でもあります。 アダムは南極において碇ゲンドウらによって退化させられ、以降は魂と肉体がバラバラに管理されることに。肉体はゲンドウの手に渡り、魂は第17使徒として再生します。 襲来した使徒たちは、この親であるアダムと融合することを目標としていました。そして、そんな使徒を迎え撃ったEVAも初号機を除きこのアダムが元となっています。

第2使徒:リリス

アダムが使徒の始祖だったのに対し、リリスは人類の産みの親にあたる使徒です。リリスはNERVの地下ではりつけにされており、使徒から守るべく管理・監視されています。 初号機の元はこのリリスです。肉体は地下にありますが、その魂は零号機パイロットの綾波レイのなかに移植されています。 彼女は人類の根源です。その存在を守るために、彼女がもともと埋まっていた場所の直上にNERV本部、そして第3新東京市が作られました。

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第3使徒:サキエル

第1話・第2話で登場した使徒がサキエルで、初号機の初陣の相手となった使徒です。セカンドインパクトぶりに現れた使徒であり、視聴者にとっても初めて目にする使徒となりました。それもあって、使徒のなかでもグッズが展開されるなど認知度の高い存在です。 初号機の片腕を折り、活動停止に追い込むなど圧倒的な戦力を見せつけたサキエル。しかし、再起動後の暴走状態の初号機にコアを傷つけられ、初号機を巻き込む形で自爆をしました。

第4使徒:シャムシエル

第4使徒シャムシエルは第3話で登場した使徒で、サキエルにの襲来から3週間後にやってきた使徒です。四肢にあたるものがなく、イカのような筒状の胴体にムチのような腕を持つのが特徴的。足らしきものがないため、飛行で移動をします。 相対した初号機パイロットのシンジは、シャムシエルとの対戦中、近くに同級生の存在を確認します。これが原因でアンビリカルケーブルを切断され、シンジは窮地に陥ることに。その後、プログレッシブナイフでシャムシエルのコアを傷つけ活動停止に追い込みました。 コア以外の傷がほとんどなかったため、シャムシエルはサンプルとしてNERVに回収されています。

第5使徒:ラミエル

第5話・第6話に登場するラミエルは、正八面体の形をした使徒です。近づく敵に対して長射程の加粒子砲を撃つため、EVAも近づくことができませんでした。そこで、日本全国から電力を集めて電子砲を撃つ、いわゆるヤシマ作戦が実施され、それによりラミエルは撃破されたのです。 ラミエルのデザインには元ネタがあり、『帰ってきたウルトラマン』(1971年)に登場する怪獣プリズ魔の影響を受けています。ラミエルの登場シーンの効果音も、実はプリズ魔と同じものが使われているのです。

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第6使徒:ガギエル

ガギエルは第8話に登場する使徒です。彼の場合は第3新東京市ではなく、海上に出現しました。その狙いは、ドイツから運搬中だった胎児状態になっているアダム。ともにドイツからやってきていた、EVA弐号機とそのパイロット惣流・アスカ・ラングレーと交戦します。 魚を司る天使の名前に由来しているガギエルは、弐号機を海中に引きずり込んで戦いを有利に運ぼうとしました。しかし、弐号機がその口をこじあけ、そこに2隻の戦艦が同時射撃を叩き込んだことによって殲滅したのでした。

第7使徒:イスラフェル

第9話に登場したイスラフェルは、使徒の名前のなかで唯一イスラム教に由来を持つ使徒です。二足自立型の使徒で、最初の襲来時は弐号機が応戦しました。弐号機によって2つに切られると、2体に分裂して復活。自己再生能力が高く、片方を倒すだけではすぐ再生してしまい、初号機と弐号機は活動停止に追い込まれました。 7日後に活動を再開したイスラフェルに対し、初号機と弐号機はユニゾン攻撃でわずか62秒で撃破。名前の由来である音楽を司る天使にちなみ、ユニゾン攻撃時には音楽に合わせて攻撃するという作戦がとられました。

第8使徒:サンダルフォン

第10話に登場するサンダルフォンは、蛹の状態で発見された使徒です。浅間山火口のマグマの中から発見され、当初は弐号機による捕獲作戦が遂行されていました。 ところが、途中で羽化してしまったため、殲滅作戦へと変更に。マグマのなかで、弐号機とサンダルフォンの戦いが繰り広げられたのです。 弐号機は熱膨張の原理を利用してサンダルフォンを追い詰め、最後は地上にいる初号機から渡してもらったプログレッシブナイフによってとどめを刺しました。

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第9使徒:マトリエル

マトリエルは第11話に登場する、蜘蛛のような形をした使徒です。マトリエル襲来時、NERVでは停電が起きていました。この使徒は目から溶解液を地面に注ぎ込み、本部への侵入を試みます。 すぐに出撃できないためピンチかと思いきや、手動で出撃した零号機・初号機・弐号機の共闘により呆気なく撃破されました。 3人が初めて連携して戦闘した重要な戦いではありますが、ファンの間では、マトリエルは使徒のなかでも最弱といわれることが多いです。

第10使徒:サハクィエル

全使徒中、最大の使徒が第12話に登場したサハクィエルです。彼は宇宙から襲来し、自身の身体を切り離し爆弾として投下するという攻撃を仕掛けてきました。その戦いぶりは、名前の由来である空を司る天使・サハクィエルにちなんでいます。 最終的には本体ごと地上に落下してきましたが、これをEVA3体が落下地点で返り討ちに。弐号機のプログレッシブナイフによってコアを破壊されました。

第11使徒:イロウル

最大の使徒・サハクィエルの次に襲来したのは、第13話に登場の微生物上の使徒・イロウルです。最初は搬入物に紛れNERVに侵入、壁のシミとして出現しました。 イロウルはNERVのスーパーコンピューターMAGIをハッキングし、順にシステムを乗っ取ることに成功。しかし、最後は赤木リツコにより逆ハッキングされ、自滅促進プログラムによって自滅することに。 この間、感染を避けるためEVAとパイロットたちは射出され、待機を命じられていました。使徒との戦いで唯一、EVAを使わずに撃破されたのがこのイロウルです。

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第12使徒:レリエル

第16話に登場するレリエルは、夜を司る天使の名前を持った使徒です。白と黒の模様が印象的な球体として現れますが、その球体自体はパターンオレンジで使徒とは判別されませんでした。 この球体は彼にとっては影のようなもので、球体の下に広がる影の方が本体となります。本体には虚数空間が広がっており、初号機をここに取り込んでいます。虚数空間において、パイロットのシンジとコミュニケーションを取ろうとするなど、他の使徒にはない行動を見せました。 最終的には虚数空間内で暴走した初号機によって、内側から破壊させられます。

第13使徒:バルディエル

第18話に登場したバルディエルは粘菌状の使徒です。シンジの友人・鈴原トウジがパイロットとして乗り込み起動実験をしていたEVA参号機に寄生します。零号機と弐号機をあっという間に撃破する攻撃力を誇り、その力は元の参号機よりも威力が上がっていました。 シンジは人が乗っているとあり攻撃を躊躇していましたが、最終的にダミープラグによって参号機もろとも破壊されることに。パイロットであったトウジはこれにより片足を失ってしまい、視聴者にとってもインパクトの強い回となりました。

第14使徒:ゼルエル

力の天使の名前を由来に持つゼルエルは、第19話に登場した最強といわれている使徒です。顔の部分から発射される光線は、これまでの使徒と比較にならないほどの破壊力を持っています。さらにコアをシールド状のもので守るなど、非常に戦闘に特化されたつくりとなっているのが特徴的。 零号機・弐号機は呆気なくゼルエルにやられています。最後は暴走の末、覚醒した初号機により捕食されました。これにより、初号機は使徒が持っている永久活動機関・S2機関を体内に取り込むことに成功しています。

ちなみに、新劇場版での第10使徒は、上の画像のような姿で登場しています。

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第15使徒:アラエル

発光する鳥のような形態のアラエルは第22話に登場した使徒で、衛星軌道上に浮かんでいます。物理的な攻撃ではなく、謎の光線により人間の精神に干渉しました。弐号機パイロットのアスカはこの精神攻撃により活動停止に追い込まれます。 地上から距離があるため、EVAの攻撃が届かず苦戦することに。最終的に、零号機がロンギヌスの槍を投げることで、A.T.フィールドごと破壊されました。 精神攻撃の際、BGMにヘンデル作曲『メサイア』のハレルヤが流れる、印象的なシーンでもあります。

第16使徒:アルミサエル

第23話に登場する使徒はアルミサエルです。DNAを彷彿とさせる二重螺旋の形をしています。レリエル・アラエルと同様に、人の精神にコンタクトを図る使徒です。 当初はパターン青とパターンオレンジを繰り返していましたが、ターゲットを零号機に絞ると零号機との融合を試みます。パイロットの綾波レイと精神世界でコミュニケーションをとろうとしますが、レイが零号機を自爆させることを決断。これによりアルミサエルは破壊されました。

第17使徒:タブリス(渚カヲル)

第24話に登場する、ゼーレによってNERVに送り込まれたフィフスチルドレン渚カヲルの正体が第17使徒・タブリスです。タブリスは人工的に作られた使徒で、その魂は第1使徒・アダムのもの。アダムの魂に人型の肉体が与えられた存在が、渚カヲルです。 アダムをベースに作られたEVAなら、搭乗せずに動かすことも可能。この力により弐号機を遠隔操作しターミナルドグマに侵入。地下に囚えられているアダムとの接触を図ります。しかし実際にそこにいるのはリリスでした。 それを悟ると抵抗をやめ、初号機に自身を殺すよう頼み、最後は初号機の手によって握殺されました。アニメでは第24話のみの登場にも関わらず、シンジに大きな影響を与えた存在です。 渚カヲル使徒としての名前はタブリスです。自由意志を司る天使タブリスが由来となっています。 また渚という漢字を分解してみるとシ者となり渚カヲルが登場する回のタイトルは「最後のシ者」でした。そしてカヲルを五十音順で一つ前の文字を並べるとオワリという文字になります。

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人類は第18使徒だった?

カヲルが口にする「リリン」という言葉は、人類を指す言葉であると同時に、第18使徒を指すものです。人類は第2使徒リリスから生まれた存在、つまり使徒の一部でした。 人類と使徒との戦いは、言い換えれば、リリス系譜の使徒とアダム系譜の使徒との戦いだったのです。 アニメ本編での言及はありませんが、リリンについては劇場版25話やビデオ版で説明がされています。また、劇場版26話ではリリンは人類補完計画発動によりLCLに還元されました。

使徒が分かると「エヴァ」はもっと楽しくなる

「エヴァ」に登場する使徒について解説してきました。それぞれの使徒の名前の由来や特徴をわかったうえで『新世紀エヴァンゲリオン』を観ると、より一層作品の面白さが味わえます。各解説を参考にしながら、改めて「エヴァ」の世界を楽しんでみてください。