2020年2月13日更新

「エヴァンゲリオン」渚カヲルの正体は?圧倒的な美貌を持つ少年の目的、そして最期を解説

新世紀エヴァンゲリオン 渚カヲル

超人気アニメ『エヴァンゲリオン』にて短い登場シーンながら視聴者に強烈な印象を与えた大人気キャラクター、渚カヲル。彼の真意と正体とは一体なんなのでしょうか?アニメ版と新劇場版両方について分かりやすく解説します。

目次

『新世紀エヴァンゲリオン』渚カヲルを徹底解説!狙いが全くわからない謎に包まれた少年【ネタバレ注意】

『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』にて謎めいたセリフを何度も繰り返して、よくわからないシンジへの献身と彼への自己犠牲を厭わない愛情を見せた渚カヲル。 そんな彼はいったい何者なのか。妙に碇シンジに接近し、わけのわからないくらいに積極的に距離を縮めようとする渚カヲルの狙いは何なのでしょうか。 ※本記事では「エヴァンゲリオン」シリーズのネタバレ情報を扱っています。読み進める際はご注意下さい。

渚カヲルの美貌はゾッとするレベル!!フィフスチルドレンとしてゼーレより、ネルフへ

レイと同じ赤い瞳にアッシュグレイの髪と、ミステリアスな外見の美少年・渚カヲル。その美貌は公式に「ぞっとするような美貌の持ち主」とまで紹介されたほどです。彼はアスカが戦闘不能となったため、その代わりのパイロット・フィフスチルドレンとして登場しました。身長は162cmで、誕生日はセカンドインパクトが発生した2000年9月13日です。 誕生日以外の過去の経歴は抹消されており、この他のプロフィールは不明とされている謎多い人物です。実はゼーレによって送り込まれており、男性の体に第1使徒・アダムの魂が宿った特別な存在です。

渚カヲルの正体は第十七使徒・ダブリス!?名前に伏線が貼られていた

「渚カヲル」とい名前は脚本・薩川昭夫(さつかわあきお)によって命名されました。「渚」という漢字を左右に分けると「シ者」、「カヲル」を50音で1文字ずつ前にすると「オワリ」となります。つまり、最後の使徒であることを隠喩するという言葉遊びが隠されています。 渚カヲルの正体は第十七使徒ダブリスなのです。 第十七使徒ダブリスは全ての生命の源である第一使徒、アダムの魂を持っています。アダムには情報の引き継ぎ、共有への本能的欲求があり、そのために人という種を強く理解しようとしています。 作中での碇シンジへの情熱的なアプローチは、全て人類への愛情と呼ぶべき理解したいという思いが働いたからだったのです。 渚カヲル、その正体は人間の敵である使徒。そして人間を理解しようとする隣人です。 キャラクターデザインを担当した貞本義行は、最後の使徒という設定に基づいて「使徒と接触した全ての人物の特徴を入れる」ことをコンセプトとしたそうです。実際に首の細さはシンジ、不敵な口元はアスカ、赤い瞳はレイを由来とした特徴です。 また、不完全な自分、完全な自分の2人をキャラクターとして出すという庵野らのアイデアにより「完璧なもう1人のシンジ」として設定されています。

カヲルの目的とは一体なんだったのか?ゼーレに騙されセントラルドグマへ

表向きにはパイロットとしてネルフに加わりましたが、真の目的はゼーレから託された「アダムの体と融合すること」でした。彼には他の使徒のような戦闘能力はありませんが、アダムの魂をもつことでコアの変換なしにエヴァと自在にシンクロする、A.T.フィールドを展開するといった使徒ならではの能力を持っています。 アニメ第24話ではアダム由来のエヴァである弐号機を伴い、アダムの体が安置されているというネルフの深部・セントラルドグマに潜っていきました。しかし、カヲルに託された願いはゼーレの真の目的ではありませんでした。人類補完計画を進めたいゼーレの思惑は「最後の使徒・カヲルが初号機によって殺されること」だったのです。

ゼーレの真意に気付き、シンジに未来を託して唯一の絶対的自由を得る

セントラルドグマに潜っていくカヲルが「パターン青」を示したことで、使徒であることが判明します。彼を止めに現れたのは、初号機とシンジでした。弐号機に応戦させながら降下していき、セントラルドグマで使徒の肉体と対峙しましたが……それは目的とは違うリリスでした。同時に彼は、ゼーレの真意に気づきます。 弐号機を沈黙させた初号機は、リリスの前で止まったカヲルを掴みます。どうして、と尋ねるシンジに「生き続けることが運命」「自らの死が唯一の絶対的自由」だと語り、未来の為に自分を消すよう頼みます。どうあっても死ぬことを悟った彼は、シンジ達人類に未来を託すことだけは選ぶことができたのです。

カヲルが新劇場版で再登場!「シンジくん、今度こそきみだけは、幸せにしてみせるよ」の真意とは?

『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』のラストにてシンジが起こそうとしたサードインパクトを防いだ時のセリフ。 一見意味不明な発言ですが、碇ゲンドウと冬月コウゾウも『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序』にて「次はシンジとレイをもっと早いうちから近づけよう」といった旨のことを話し合っていました。

『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』ではシンジの願いを叶えようと接触

碇シンジは『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』において首に爆弾を仕掛けられています。これは彼が物語が始まる前に世界を滅ぼすニア・サードインパクトを起こしてしまったことが原因です。これ以上危ない行動をとるならば殺してでも阻止する必要のあった人間=リリンは、シンジの首に首輪をつけました。 この首輪を渚カヲルはシンジから取り外して自らにつけます。渚カヲルは自分のした行いに絶望して塞ぎこんだシンジに世界をやり直す手段があると提案しました。それにはシンジと渚カヲルの共同作業が鍵となっており、逆に言えばどちらかが欠ければ不測の事態が起こった時に世界再生を中断できるのです。 「リリンの呪いとエヴァの覚醒リスクは僕が引き受けるよ」と渚カヲルは動揺するシンジに告げて「元々は、僕を恐れたリリンが作った物だからね」と付け足しました。このことから渚カヲルは元々人間=リリンに警戒されており、それと同時に直ちに殺そうとしなければならない存在と見なされてはいなかったことがわかります。

「Q」ではシンジの願いを叶えようとセントラルドグマへ ゲンドウの策略によって最期を迎える

新劇場版「破」の終盤でニア・サードインパクトを止めたカヲル。「Q」では、ネルフのパイロットとして登場しました。シンジが眠っていた14年間にあったことを知らせ、13号機と「ロンギヌスとカシウス」2本の槍があればやり直しができると希望を与えます。その後13号機に乗り、シンジのDSSチョーカーを自分に着けて共に2本の槍の目の前まで到達しますが……異変に気づきます。 カヲルはやめようと制止しましたが、逸るシンジは2本の槍を抜いてしまいました。それは2本ともロンギヌスで、カヲルを第1使徒から第13使徒に堕とすとともに13号機を覚醒させフォースインパクトが起きるよう仕組まれていたのです。機体の覚醒でDSSチョーカーが作動し、爆発して死ぬ直前に「そんな顔をしないで。また会えるよ、シンジ君」と優しく告げて最期を迎えました。

渚カヲルの名言を2つ紹介!優しくも儚いセリフが心に残る

「僕は君に会うために生まれてきたのかもしれない」

第24話で登場し、カヲルはシンジと初対面ながら興味津々で行動を共にし、急速に親密になりました。その接近っぷりは出会って間もないのにシャワーに一緒に入り、寂しさについて語ったのちに好意をはっきり伝えたほど。心の距離が近づいた結果、なんとシンジはカヲルの部屋に泊まることに。カヲルは「何を話したいんだい?」と聞き役に回ります。 シンジが胸の内を語り終えたところで、微笑みながらカヲルが発したのがこのセリフ。どこか、シンジの人一倍繊細な心に寄り添えた嬉しさが出たように思われます。

「ありがとう 君に会えて 嬉しかったよ」

自分でも疑問に思うほど、心を開いた相手は使徒だった……。第24話の終盤、使徒としての力を使って使命を果たそうとするカヲルを「裏切ったな」と責めつつも止めようとするシンジ。しかし、最深部に到達してしまった彼を初号機で掴みます。カヲルは弐号機を止めたことに感謝を述べ、自分の自由について語ります。 混乱するシンジに未来を選ばせるようなことをあえて告げ、最後にシンジと会えたことに感謝します。このセリフの後、カヲルの最期までにかかる時間からシンジの苦悩がよく分かります……。

「エヴァンゲリオン」シリーズで渚カヲルを演じた声優は石田彰(いしだあきら)

渚カヲルの声優を担当しているのは、石田彰(いしだあきら)です。声優としても長いキャリアを持ち、多数の作品に出演しています。 美少年を演じることも多く、『まじっく快斗』や『名探偵コナン』にも登場する二枚目探偵白馬探や、矢沢あいの漫画『NANA』のシン、『7SEEDS』の守宮ちまきなどの声を担当。 カヲル役ではその甘い声で特徴を捉え、どこかミステリアスな雰囲気を感じさせる様な演技を見せてくれました。途中からシンジではなく、自分に語りかけられていると錯覚してしまう程の名演技でした。