2017年7月6日更新
映画『ライチ☆光クラブ』あらすじ・キャスト・公開日・感想まで紹介【最後に原作のネタバレ紹介あり】
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実写映画『ライチ☆光クラブ』
1985年、1986年に公演された演劇『ライチ光クラブ』を元に、古屋兎丸が描いたマンガ『ライチ☆光クラブ』の実写映画が2016年2月13年に公開されます。
細かい絵のタッチや、グロテスクな描写など独特な世界観で、発売から10年経った今でも一部で根強い人気を得る原作。若手の内藤瑛亮監督がメガホンをとり、フレッシュなキャストでの映画化が実現しました。
本予告も公開!
少年たちの欲望と願望が交差する『ライチ☆光クラブ』のあらすじ
小学生のタミヤ、ダフ、カネダの3人は学校の近くの廃工場を「光クラブ」と名づけ秘密基地にします。3人がチェスなどをして「光クラブ」で遊んでいると、転校生の常川(ゼラ)がひかりクラブに入ってきます。タミヤは常川を「光クラブ」に誘います。
時は経ち、タミヤ(野村周平)たちは中学生になりました。メンバーが9人に増えた「光クラブ」の実権はゼラ(古川雄輝)にありました。ゼラは転校生でしたが、頭がよくカリスマ性があったのです。「光クラブ」のメンバーたちは「ライチ」という機械(人型ロボット)を作り出します。
ライチに美しいものを連れてくるようにと命令するのですが「美」を理解できないライチは大人や男性などを連れてきてしまいます。しかしデンタク(戸塚純貴)の設定により「美」を理解し、美少女のカノン(中条あやみ)と数人の少女を連れてきます。
カノンを女神としてクラブは次の段階へ進むことになります。しかしそんな時にメンバーの裏切り行為が発覚し、少年たちの結束は崩壊していくことになります。
『ライチ☆光クラブ』キャスト
『ライチ☆光クラブ』の個性的なキャラクターを誰が演じるのか、とても気になるところです。映画実写版では今後芸能界を牽引していくであろう俳優たちが強烈なキャラクターを演じています。
タミヤ「真実の弾丸」 称号:ゼックス (6番):野村周平
タミヤは光クラブの初期リーダーでした。最初は普通の秘密基地だった場所をゼラ(古川雄輝)が変えていってしまいます。はじめは洗脳されていたタミヤでしたが、ゼラに反抗心を抱くようになります。そしてゼラとの対立によって悲劇が起こり始めます。
は兵庫県出身の21歳。2015年の7月から9月にフジテレビの月9『恋仲』で
、
と共演していました。映画でも今作をはじめ、2016年には、
主演映画『
』、漫画原作で野村周平と賀来賢人がW主演を務める『森山中教習所』の出演が決まっています。
ゼラ「廃墟の帝王」:古川雄輝
光クラブの中で独裁者になろうとするゼラ。ゼラは光クラブのリーダーですが、最初はタミヤがリーダーでした。ゼラはタミヤ(野村周平)を超えればいいとジャイボ(間宮祥太朗)にそそのかされ、それをきっかけにタミヤの代わりにゼラがリーダーになります。カリスマ性を持ちクラブを統治している存在です。
は東京都出身の27歳。慶應義塾ニューヨーク学院を経て日本の慶應義塾大学の理工学部に進み、ミスター慶応に選ばれました。中国版ツイッターWeiboのフォロワー数が100万人を超えるほどの人気があります。2015年10月に放送された月9『9時から5時まで』に出演したほか、2016年には日韓合作映画『風の色(仮題)』や、同名の戯曲が原作となった映画『太陽』への出演が決まっています。
ジャイボ「漆黒の薔薇」 称号:アハト (8番):間宮祥太朗
女性のような外見を持つジャイボ。実家が医者であるため麻酔薬などを持ち出す危険な少年です。奇抜な言動が目立つ存在であり、外見から女性のような印象を受ける存在。ゼラに対して友情とは違う愛情を持っている様子。
間宮祥太朗は神奈川県出身の1993年6月11日生まれです。「Hana*chu→」で読者モデルをしていた時期があり、特集を組まれるほど人気がありました。その外見からスマイル王子というあだ名がついています。現在は俳優として活躍しており、2016年1月から放送されたドラマ『ニーチェ先生』や、同年6月に公開される映画『高台家の人々』への出演も決まっています。
ニコ「忠誠の騎士」 称号:アインツ (1番):池田純矢
ゼラに絶対的忠誠心を持つニコ。その忠誠心はゼラのために右目を潰すという狂気さえ感じさせるものです。ニコというあだ名はもっとニコニコしていれば友達ができるのに、というところから来ています。
池田純矢は大阪府出身の22歳。俳優やモデルとして活躍しています。戦隊ものでの活躍もしていますが、朗読劇『君との距離は100億光年』にて脚本、演出などをつとめ、またグッズのデザインもしています。
雷蔵「暗闇の乙女」 称号:ツヴァイ (2番):松田凌
雷蔵はれっきとした少年ですが、仕草、立ち居振る舞いが女性っぽく、女口調で話すのが特徴です。メンバーではデンタク(戸塚純貴)やヤコブ(岡山天音)とつるんでいます。ゼラの命令におとなしく従う存在です。
松田凌は兵庫県出身の24歳。松田凌は俳優として活躍していますが、舞台が圧倒的に多いです。ミュージカル『薄桜鬼』斎藤一篇において主役である斎藤一を演じています。また、間宮祥太郎と同じくドラマ『ニーチェ先生』に出演しています。
デンタク「科学少年」 称号:フィーア (4番):戸塚純貴
中学生でありながらライチのプログラミングを手がけるなど、能力が高く、また技術、能力に対してかなりのプライドを持っているデンタク。かねてから人間の心を機械に宿すということを考えており、そのデンタクの行為が、のちの悲劇につながってしまいます。
は青森県出身の23歳。ジュノン・スーパーボーイ・コンテストで「理想の恋人賞」に受賞したのが芸能界入りのきっかけでした。2013年の映画『風切羽〜かざきりば〜』では秋月三佳とともに主演をつとめました他、昼ドラマ『新・牡丹と薔薇』で重要な役柄を演じました。
ダフ「夢見る眼帯」 称号:フュンフ (5番):柾木玲弥
タミヤ(野村周平)らと一緒の「光クラブ」の初期メンバーであり幼馴染のダフ。右目に眼帯をかけています。雷蔵(松田凌)以外はカノン(中条あやみ)の体に触れてはいけないという掟を破ってしまいます。
柾木玲弥は北海道出身の20歳。2009年のジュノン・スーパーボーイ・コンテストで審査員特別賞を獲ったのをきっかけに芸能界入り。2015年だけで今作のほかに5本の映画に出演しています。
カネダ「鬱屈の瞳」 称号:ドライ (3番):藤原季節
ダフ(柾木玲弥)同様にタミヤ(野村周平)とともに光クラブの初期メンバーであったカネダ。陰気な顔を伸ばした前髪で片側まで隠していて、雷蔵(松田凌)からは美少年とは程遠いと言われている人物。いじめられており、タミヤ、ダフとは幼馴染です。
藤原季節は北海道出身の22歳。2015年には『新宿スワン』や『イニシエーション・ラブ』に出演しており、2016年には宮藤官九郎監督『TOO YOUNG TO DIE!若くしてしぬ』で出演が決定しており、しかも日本公開は未定ですがマーティン・スコセッシ監督の『沈黙』に出演が決定しています。
ヤコブ「地下室の道化師」 称号:ジーベン (7番):岡山天音
雷蔵からすると、カネダ(藤原季節)同様に美少年とは言えない風貌の持ち主。メンバーの中でもひときわ影の薄い存在です。
岡山天音は東京都出身の21歳。NHKの『中学生日記』で俳優デビュー。映画、ドラマなどで活躍中です。2017年に公開予定の映画『僕らのごはんは明日で待ってる』に出演が決まっています。
カノン「囚われの白百合」:中条あやみ
ライチに連れてこられた美少女カノン。天然かつロマンチストであり、オルガンが弾けたり賛美歌が歌えたりします。
は大阪府出身の18歳。父がイギリス人、母が日本人のハーフであり、女優として活躍中です。ポカリスエットのCMでも有名です。原作者の古屋兎丸は中条あやみに対して絶対的美少女であり、芯が強いあどけないカノンを演じきってくれたと絶賛しています。
ライチ「ライチの実を燃料とするマシン」:杉田智和(声)
ライチは、光クラブのメンバーに作られた機械でありながら、自分は「人間」だとインプットされています。
杉田智和はアニメ『銀魂』の坂田銀時役、『涼宮ハルヒの憂鬱』のキョン役などを演じた声優。予告編のナレーションもつとめています。
『ライチ☆光クラブ』のみどころ
この映画のみどころは、原作コミックに沿った形になっていること。古屋兎丸の原作コミックははじめに『ライチ☆光クラブ』があり、その後、前日譚である『ぼくらの☆ひかりクラブ』が連載されました。本作には、前日譚の『ぼくらの☆ひかりクラブ』の内容もふんだんに織り込まれたわかりやすい作りになっているので、原作コミックを知らなくても楽しく観られる内容になっています。
『ライチ☆光クラブ』の原作をネタバレ紹介
古屋兎丸による原作漫画『ライチ☆光クラブ』は、東京グランギニョルの演劇『ライチ光クラブ』を元にしています。1985年の舞台を観た、当時高校生の古屋兎丸が衝撃を受け、それから20年後に完成させた漫画になります。
ここから先はネタバレになりますのでご注意ください
ゼラを中心とした「光クラブ」は、アジトで「ライチ」というマシンを製作していました。ライチの目的は美しい少女を連れて来ること。はじめはうまく連れてくることが出来ないライチでしたが、デンタクが設定をし直した結果、ライチは美しいカノンという少女をアジトに連れて来ることに成功します。
ライチが女の子を連れてくることに罪悪感を覚えた光クラブのリーダータミヤは、ダフと協力して女の子たちを逃がすことを計画します。
しかし、ゼラたちはタミヤの計画を事前に見切っており、ダフに罪をなすりつけ、タミヤの妹を人質にとって、タミヤにダフを処刑させます。
ゼラたちの思い通りに進行しているかに見えましたが、ゼラたちがいない間にカノンがライチと交流を始めます。カノンとの交流を通じて人の心を理解していくライチ。
一方、アジトでは異常な事態が起こるようになっていました。ゼラは内部の裏切り者の存在を疑い始め、疑わしい人物たちをライチに処刑させます。
カノンはライチに向かって、本物の人間になりたいのなら人を殺してはいけないと伝えます。
ゼラに絶対の忠誠を誓うニコはタミヤの怪しい動きを察知、後をつけると、タミヤが向かった先では、光クラブが育てていたライチ畑が燃え上がっていました。タミヤとニコは取っ組み合いになりながら、燃え上がるライチ畑からなんとか避難します。
全身に大やけどを負いながら生き延びたふたりを光クラブのメンバーが待ち受けていました。タミヤだけでなくニコも犯人扱いされ、処刑の対象にされてしまいます。
ゼラはライチにふたりの処刑を命じますが、ライチはカノンに言われたことを思い出し、ふたりの処刑を中止します。
ライチが言うことを聞かなくなったことに混乱したゼラは、カノンを機械化することを計画し、計画に必要なバラを奪いに行きます。
ゼラたちがいなくなった間に脱出を試みるタミヤ、ニコ、カノン、ライチ。しかし脱出は失敗し、カノンはゼラたちに捕まり、ライチは洗脳されてしまいます。ライチはカノンをバラの浮かんだ水の中に落とし溺死させます。
カノンの死に顔を見たライチは暴走。ゼラたちに襲い掛かり、ゼラ以外のすべての人間を殺したのち、ライチは燃料切れとなります。
ひとり生き残ったゼラに、今度はタミヤが襲い掛かります。ゼラを追いつめるタミヤでしたが、背後から脳をライチの実で打ち抜かれ、死んでしまいます。
実はすべての黒幕はジャイボでした。ジャイボはゼラを独占するために邪魔者たちを排除していたのです。
ジャイボとゼラだけが生き残ったかに見えましたが、実は死んだふりをしていたカノンがライチに燃料を与え、ライチはジャイボを殺し、ゼラに襲い掛かります。しかし、ライチはゼラに襲い掛かると自動発火するプログラムを組まれていたため燃えてしまいます。
ゼラの一人勝ちに見えましたが、ニコがゼラの腹に便器をぶちこみ、ゼラとニコは死んでしまい、全滅した光クラブのアジトで、カノンは讃美歌を歌うのでした。