『007カジノ・ロワイヤル』のあらすじ・ネタバレ!キャストや撮影秘話にも注目
映画『007カジノ・ロワイヤル』(2006年)のあらすじやキャストを徹底解説!
ダニエル・クレイグ演じる新しいジェームズ・ボンドが誕生し、シリーズの雰囲気が一新された『007/カジノ・ロワイヤル』。 「カジノ・ロワイヤル」の海外版DVD+ブルーレイの中に、監督のマーティン・キャンベルとプロデューサーのマイケル・ウィルソンによるオーディオ・コメンタリーが収録されています。その中で様々な撮影秘話が語られていました。そこでこの記事では撮影秘話や裏設定を紹介していきたと思います! ※この記事は『007 カジノ・ロワイヤル』のネタバレを含みますので、読み進める際は注意してください。またciatr以外の外部サイトでこの記事を開くと、画像や表などが表示されないことがあります。
「カジノ・ロワイヤル」のあらすじ!迫力満点のカーチェイスから目が離せない
【起】ボンドが00の資格を手に入れる!
ジェームズ・ボンドはMI6を裏切った局長を始末し、任務を遂行したとして00の資格を獲得しました。そして、彼はマダガスカルにて射殺した爆弾魔の携帯から、エリプシスという人物の手がかりを得ます。ロンドンに帰国したボンドはMに報告し、バハマへと旅立つのでした。 そこでボンドはポーカーでエリプシスに勝利し彼のアストンマーティンを奪い、エリプシスの妻に接触を試みるのですが気がついたル・シッフルは彼女を殺害します。 その後、エリプシスの所有していたカバンがある男に盗まれてしまいました。ボンドはカバンを持った男の後を追ってマイアミ国際空港へ向かい、彼に爆弾を装着させることで、ボンドは爆殺することに成功しました。
【承】ボンドの危機?!白熱のポーカーシーンも目が離せない
シッフルは計画が頓挫したことに憤慨し、カジノで損失を取り戻そうとします。そこでMはシッフルを阻止するためボンドにモンテネグロで開催されるカジノへ向かわせ、財務省のヴェスパー・リンドを連れて行くように指示しました。 カジノでのゲームが終わると、シッフルはテロリストに資金返済をするように脅迫をかけました。ところがテロリストはボンドに見つかってしまい殺害されます。 殺害後ボンドはゲームに戻りましたが資金が底をついてしまうのです。そのため彼がゲームを降りようとしますが、CIAのフィリックスライターの助けによりゲームを再開することができました。 ところがゲームを再開する際に、ボンドはシッフルによって飲み物に毒を盛られてしまいます。彼は残りの力を振り絞ってアストンマーティンに乗り込み緊急用の解毒剤を服用したのですが、心臓が止まってしまいました。
【転】ボンドとヴェスパーが危機的状況に?
危機的な状況でしたが、ヴェスパーの救助によりボンドは奇跡的に一命を取り止めます。そして、息を吹き返したボンドはゲームで金額全てを賭け、プレイヤー達をどよめかせました。しかし勝負に負けるわけにはいかないシッフルも同じように全額を賭けたのです。 巧妙な心理戦の末、勝利の女神はボンドに微笑みました。しかし、CIAによってシッフルが逮捕されようというとき、なんとボンドを裏切った男の助けによってヴェスパーがシッフルに拉致されてしまうのです。ボンドはヴェスパーの後を追いますが、車を横転させてしまったボンドも捉えられてしまいました。 拘束されたボンドは、シッフルからゲームの賞金が振り込まれる口座と暗証番号を問われましたが、拷問を受けてもボンドはなかなか口を割りません。そこでシッフルのボス、ミスター・ホワイトが登場します。しかし、彼はなんとシッフルを射殺してしまうのです。
【結】ボンドとヴェスパーの関係にも注目!
療養施設に入ったボンドは、ヴェスパーが彼にとって特別な存在であることを認識します。そして諜報員を辞めて彼女と暮らすことを決意しました。ところが、ボンドは財務省に金額を送金したはずなのに、Mからは入金されていないことを知らされます。 そしてヴェスパーは姿を消してしまいました。ボンドが彼女がいる場所へ向かうと、殺し屋が彼を待ち構えていたのです。 ボンドは殺し屋を撃退しましたが、なんと彼らがいる建物が浸水し洪水状態になってしまうのです。そしてヴェスパーは閉じ込められてしまい、ボンドはヴェスパーを助けることができず、彼女は溺死してしまいました。 そしてボンドは、Mの口から衝撃の事実を知らされます。それは、彼女が組織に懇願してミスター・ホワイトに資金を渡す代わりにボンドを殺さないよう依頼していたことです。そして彼はヴェスパーが残したミスター・ホワイトの電話番号に電話をかけるのでした。
キャスト紹介!ボンドやヴェスパーを演じたのは誰か
ジェームズ・ボンド役/ダニエル・クレイグ
ジェームズ・ボンドはイギリス情報部のスパイ007で、超人的能力をもつ人物です。洞察力にも優れていて、カジノではプレイヤーの細かい挙動から心理を見抜くことができ、紳士的で端正な顔立ちから多くの女性を魅了してきました。 そんな人気のあるボンドにも面白い撮影裏話があります。それは、シャワーで縮こまっているヴェスパーをボンドが見つけ、彼女を安心させるため隣に座るというシーンで起こりました。 ボンドは彼女を安心させるために、彼女の指に優しくキスをして吸うという演技をする予定でしたが、実際の撮影では、彼は4本の指を全部一気に吸ってしまったそうです。ちなみに、VFXチームが指を2本消すことで、なんとか本編でも使用できました!
ヴェスパー・リンド役/エヴァ・グリーン
ヴェスパー・リンドはFATFの連絡員の役で、本作のボンドガールです。カジノ・ロワイヤルにおいて、任務の際に資金係としてボンドに同行しました。彼女はボンドをサポートするだけでなく、彼にとって特別な存在になっていきます。 監督のキャンベルもプロデューサーのウィルソンも、ヴェスパー・リンド役を演じたエヴァ・グリーンをとても気に入っていました。 ちなみに、エヴァ・グリーンは撮影に個人的なスタッフなどをあまり連れて来ず、アクセントのコーチと飼い犬だけを連れて、撮影のために世界中を飛び回っていたことでも有名です。
ル・シッフル役/マッツ・ミケルセン
ル・シッフルは本作で悪役として登場する人物で、数学に関して天才的な頭脳を持っていたので、クワンタムという組織の会計責任者を務めています。彼の才能はピカイチで、チェスとポーカーでは右に出る者はいません。 ル・シッフルを演じたマッツ・ミケルセンは、出身国デンマークでは主演級の俳優で、他のポーカープレイヤーの役にも様々な国の性格俳優を集めています。
M役/ジュディ・デンチ
Mはジェームズ・ボンドが所属している英国情報部(MI6)の長官です。彼女はボンドを最高の腕利きと評価していますが、私的なこと以外では彼を「007」と呼び「ジェームズ」とは呼びません。 作中でMが誰かとベッドを共にするシーンを作るかどうかについて監督のキャンベルとプロヂューサーのウィルソンは何度も議論したという裏話があります。 結局、男とベッドをともにするというアイディアは採用され、ボンドがMの自宅を訪ねたシーンではMのベッドに男性が寝ています。この男性役は、映画の移動コーディネーターが務めました。
『007 カジノ・ロワイヤル』キャストや監督の意外な真実とは?
クエンティン・タランティーノが監督をする可能性があった!?
まだ007シリーズのリブート(『007カジノ・ロワイヤル』)が正式に決定する前、『パルプ・フィクション』『ジャッキー・ブラウン』などで知られるクエンティン・タランティーノが007の監督を強く希望していたと言われています。タランティーノは映画の権利を取得することまで考えていたそうです。
『007 カジノ・ロワイヤル』はカメオ出演が多い!
『007 カジノ・ロワイヤル』はカメオ出演が多いことで知られています。 例えばカジノのディーラーを演じたアンドレアス・ダニエルは、本物のカジノのディーラーです。もう1人、バハマのカジノのディーラーを演じた女性も本職のディーラーで、ピットの最高責任者だそうです。また、爆弾を作った男を演じたセバスチャン・フォーカンはパルクールの創始者の1人です。 他にも、ヴァージン・グループの創設者であるリチャード・ブランソンや『007 サンダーボール作戦』でボンドガールを演じたダイアン・ハートフォード、『007は二度死ぬ』でボンドガールを演じたツァイ・チンがカメオ出演しています。
撮影現場と過去のボンド作品には関係があった!
ボンドが作中で走るシーンの多くは、1965年の『007 サンダーボール作戦』で使われたバハマのホテルで撮影されています。「サンダーポール作戦」の撮影後、経営者と後援者はホテルをどうしていいか分からず、1969年には廃墟となっていました。 このロケ地が選ばれたのは今までのボンド映画の要素を受け継いでいくためだけでなく、バハマには空いている建物が少ないこと、場所を加工して従業員や客に退去してもらう必要がないこと、という理由も含まれていそうです。
撮影現場の裏側とは?オープニングから読み取れることも考察
新生ボンド誕生!オープニングもいつもと違う?
The first full trailer for CASINO ROYALE was released on this day in 2006. Watch the trailer again here. pic.twitter.com/6BSZf1lhzv
— James Bond (@007) September 8, 2016
『007 カジノ・ロワイヤル』のオープニングは、フィルム・ノアールのようなモノクロの映像で始まっています。レトロな雰囲気で1965年のスパイ映画『国際諜報局』を意識したそうです。 この作品のタイトルロールはお決まりの銃弾のカットから始まり、そのあと音楽が流れており従来のボンド映画のオープニングとは逆の作りです。 しかも、タイトル映像を手がけたダニー・クラインマンは今までにも多くのボンド映画のオープニングを担当してきましたが、『007 カジノ・ロワイヤル』のときはポスト・プロダクションの間の5週間というタイトなスケジュールのなかで作成したそうです。
有名映画のロケ地やセットの秘密とは
ウガンダの軍隊基地のシーンは、イギリス・バッキンガムシャーのパインウッド・スタジオで撮影しています。プロダクション・デザイナーのピーター・ラモントが赤土を持ってきて、本物そっくりのセットを作りました。 モンテネグロの大きなカジノで開催されたポーカートーナメントのシーンは、古いスパで撮影されていて、トーナメントのテーブルは一段高いプラットフォームに作られています。テーブルでのアクションが目を引いている間、カメラが他のプレイヤーや野次馬と同じ目線で撮影することができるようにするためです。 また、映画の最後にボンドとヴェスパーが休暇を過ごしていたビーチは、バハマでボンドが水の中から現れたのと同じビーチです。
撮影中のハプニング!ギネス記録にも登録
アストン・マーチンのクラッシュシーンは、監督がスタントマンのゲイリー・パウエルに見せたられたものからインスパイアされたそうです。彼は実際の効果を得るためクラッシュシーンの全てをワンショットで撮りました。結果として車は7回ひっくり返り、ギネスブックに載っています。
オープニングクレジットにネタバレが隠されていた?
『007 カジノ・ロワイヤル』のオープニングのクレジットシーンには重大なネタバレが隠されているようです。 『カジノ・ロワイヤル』のオープニングはトランプがモチーフになっていて、オープニング中盤でヴェスパーの顔がハートのクイーンとスペードのクイーンの体の上に現れます。 ハートは疑いようもなくボンドへの愛の印、一方スペードはボンドを裏切る運命にあることを意味していたのではないでしょうか。
『007 カジノ・ロワイヤル』ボンドとヴェスパーの関係にも注目!新作に期待
いかがでしたか?『007 カジノ・ロワイヤル』についての裏話は、興味深いものが多くありますね。これから「007」の新しいシリーズが続いていくでしょう。 そして2021年10月には新作『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』が公開予定です。新作でもボンドガール役はレア・セドゥが演じています。ぜひチェックしてみてください!