2018年8月3日更新

映画『オデッセイ』をネタバレ徹底解説!【火星から生還する方法とは?】

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オデッセイ

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マット・デイモンの大ヒット作『オデッセイ』が面白すぎる!

リドリー・スコット監督がメガホンをとり、マット・デイモンが主演した映画『オデッセイ』は、火星に取り残された宇宙飛行士が生存をかけてあきらめずに奮闘する姿と、彼を救い出そうとする仲間たちの闘いを、壮大なスケールで描いた映画です。 見る人の心をポジティブにしてくれるストーリーやリアルな火星の表現、ユーモア溢れるセリフなどが面白すぎると評判を呼び、大ヒットを記録。 今回は、そんな本作をネタバレを交えて解説していきます。

『オデッセイ』のあらすじは?

火星探査のミッション中に、突然の砂嵐によって火星からの退避を余儀なくされた宇宙船ハーミス号のクルーたち。しかしマーク・ワトニーだけは砂嵐に巻き込まれ、行方が分からなくなってしまいます。他のクルーたちはワトニーが死亡したと判断し、地球に旅立っていきます。 しかし、ワトニーは生きていました。1人火星に取り残された彼の食料は限られており、地球からの救助が到着するのは4年後……。植物学者でもある彼は自分の知識を総動員して、火星で食料を育て、生き抜く決意を固めます。 地球でもワトニーの救出を模索しますが、なかなか進みません。そんな中、ワトニーの生存を知ったハーミス号の仲間たちが救助に向かいます。全世界が注目する中、ワトニーは無事に帰還できるのでしょうか……。

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監督は、あのSF映画の巨匠!

リドリー・スコット
WENN.com

監督は、『エイリアン』『ブレードランナー』の大ヒットでSF映画監督としての地位を不動のものとし、その後も『グラディエイター』『プロメテウス』などの傑作を世に送り出している、リドリー・スコットです。 どちらかといえばファンタジー色の濃い『プロメテウス』に対し、より科学的正確さと物語のリアリティに重きをおいた『オデッセイ』のスケールの大きさは、まさにリドリー・スコット監督の本領発揮と言えそうです。

ワトニーを演じたマット・デイモンは?

マット・デイモン
WENN.com

『グッド・ウィル・ハンティング』で脚光を浴びた後、数多くの名作、大作に出演し、また脚本や製作も手掛けているマット・デイモンが、火星に取り残された宇宙飛行士、マーク・ワトニーを演じています。脚本を読んだ彼はこの作品の独創性とストーリーの面白さに、即出演したいと思ったと語っています。 リドリー・スコットとの映画撮影、素晴らしい俳優たちとの共演は素晴らしい経験だったという彼は、この映画を観る人にぜひ一緒に火星に取り残される気分を味わってほしいそうです。

火星のサバイバルを可能にしたものとは!?

究極の孤独にもポジティブに立ち向かう!

火星に1人取り残されるという孤独な状況にもかかわらず、ワトニーは不思議なほど明るく前向きに生きることに取り組みます。ユーモアを忘れず、失敗してもあきらめず、ジョークをまじえて自分の生活をビデオに記録していきます。 植物学者である彼は火星での食糧確保のため、ジャガイモの栽培に取り組みます。それを「家庭菜園」と呼び、楽しむ様子はまさにスーパー・ポジティブ思考といえるでしょう。

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知識と技術を総動員してあきらめない!

さらに植物学者としての彼が持つ、知識と技術とひらめきが長期間の生存を可能にしました。 ジャガイモの栽培に必要な水をロケット燃料から得る方法、植物の成長に必要なバクテリアを火星で増やしていく方法など、火星で生き抜くためにワトニーが試みる方法はどれもひらめきにあふれ、応援したくなります。 映画の中で描かれるこれらの方法は、専門家から見ても納得の知識や技術に基づくものだそうで、それがリアリティを高めていますね。

どうやってマークを助け出すのか?【ネタバレ注意】

地上ではワトニーの生存を信じる者たちが戦い始めていました。NASAが追加の支援物資の打ち上げを試みるも失敗、しかし中国の探査船の協力を得てもう一度ワトニ―救出作戦を計画します。 それは、帰還途中の宇宙船を再び火星に向かわせるという前代未聞の計画でした。ワトニーを置き去りにしてきたと罪悪感に苦しむ他のクルーたちも、彼を助けに行く決意を固めます。 弱っていきながらも火星で奮闘するワトニー、地上で様々な思惑が交錯する中、ワトニー救出のため上層部とたたかうNASAのチーム、そして仲間であるワトニーの救出に向かう宇宙船の乗組員たち。3つのドラマが描かれる救出劇はまさに手に汗握る迫力です。

NASAが全面協力!

『オデッセイ』の製作にはNASAが全面的に協力しており、その結果、映画のあらゆる面でより正確な描写が可能になりました。脚本の監修には実際に火星探査のミッションに関わっているNASAのスタッフが参加し、宇宙服や施設のセットもNASAの協力で忠実に再現できたりしたそうです。 また、『オデッセイ』には過去の火星探査で、無人探査車が撮影した実際の映像も使われているとか。宇宙ファンも納得の仕上がりとなったのにはこんな理由があったのですね。

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原作は『火星の人』

この映画の原作は、アメリカ合衆国出身の小説家・アンディ・ウィアーの『火星の人』です。自らのウェブサイトで公開していたこの初めての小説がKindle版として発売されると、発売後3か月で3万5千ダウンロードされたそうです。その後書籍として出版されると全世界で大ヒット、映画化されました。 専門家も驚くほどの正確な科学的知識で描かれた火星でのサバイバルでしたが、多くのリサーチをグーグルで行ったとウィアーは語っています。2018年1月に日本でも発売された新作『アルテミス』では月が舞台になっており、こちらも映画化が決まっているそうです。

『インターステラ―』とは似ている?

マット・デイモンは宇宙を舞台にしたもう一つの映画、『インターステラ―』にも出演しています。しかもこちらも地球に帰ることができない取り残された宇宙飛行士でした。ただ役柄は大きく違っていて、『インターステラー』では自分が助かるために何でもするという自己中心的な悪役でした。見比べてみるのも面白そうですね。 『インターステラー』は2014年に公開されたSF大作で、人類が滅亡の危機に瀕している近未来、人間が住むことのできる惑星を探すというミッションに挑む宇宙飛行士たちの闘いを描いています。こちらも正確な科学知識に基づいて宇宙が描かれているところが『オデッセイ』と共通しています。

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『オデッセイ』の魅力と受賞歴

『オデッセイ』は2016年のゴールデングローブ賞の作品賞と主演男優賞を受賞したほか、多くの映画賞を受賞、またはノミネートされました。中でも2016年アカデミー賞では作品賞、主演男優賞、視覚効果賞、脚本賞など、7部門でノミネートされました。 SF作品では、科学的な正確さを追求すればするほど、難解な専門用語や高度な知識が必要となり、難解なストーリー展開となりがちです。でも『オデッセイ』はワトニーのポジティブな性格、ユーモアのおかげで、難しい技術や知識が観客に伝わりやすくなっています。観客が映画の世界に入り込み、共感できることが『オデッセイ』の大きな魅力ですね。

いかがでしたか?困難な状況にも決してあきらめず立ち向かうワトニーの姿に勇気をもらいながら、宇宙のはるかかなたに思いをはせるのもいいですね!