2023年3月24日更新

『シン・仮面ライダー』クモオーグは誰が?「真の安らぎはこの世になく」から過去の絶望を解説

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2023年3月17日公開の『シン・仮面ライダー』に登場する敵、クモオーグ。 TV版の蜘蛛男は50年以上続くシリーズで1番最初に登場した怪人であり、ファンから高い人気を誇っています。その蜘蛛男が庵野秀明監督によって現代風にアレンジされ「クモオーグ」として帰ってきました。 この記事ではクモオーグの映画での活躍や元ネタ、そしてスピンオフ漫画とのつながりを解説していきます! ※この記事は映画およびスピンオフ漫画のネタバレを含みます。未鑑賞の場合は注意してください。

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『シン・仮面ライダー』で蜘蛛男はクモオーグに

クモオーグとは?

正式表記 KUMO-AUGMENT-01
立場 SHOCKER上級構成員
元ネタ 蜘蛛男
強烈なパンチ 相手を溶かす消化液
キャスト 大森南朋

クモオーグは秘密組織SHOCKERの上級構成員の1人です。SHOCKERでは人体改造手術を「オーグメンテーション」と呼称しており、クモオーグはその改造によってクモの能力を持ちました。 週刊ヤングジャンプに掲載された映画『シン・仮面ライダー』のスピンオフ漫画『真の安らぎはこの世になく-シン・仮面ライダーSHOCKERSIDE-』にも「クモ」と呼ばれる青年が登場。クモが心を奪われる様子が生々しく描かれました。

声を担当したキャストは誰?

大森南朋

「話し方にメフィラスっぽさを感じる」と話題だったクモオーグ。声を担当したのは俳優の大森南朋です。 一流の実力派俳優を声だけの役に出演させるという贅沢な采配ですが、声だけでも十分すぎるインパクトを残していました。

『シン・仮面ライダー』での活躍

ショッカーの研究所から逃亡した本郷猛と緑川ルリ子はクモオーグから終われますがなんとか巻き、セーフハウスにたどり着きます。そこではルリ子の父・緑川博士が待っており本郷をショッカーに推薦した経緯などが明かされました。 会話を終えたその時、小さなクモにつけられていたことが発覚します。気づいたときにはもう遅く、クモオーグが奇襲をしかけ緑川博士を殺害しました。その場に本郷を縛りつけてルリ子を拉致し、セーフハウスを爆破。本郷は変身して脱出したのち、クモオーグを追いかけます。 ダムでの最終決戦。空中戦の末、クモオーグはライダーキックを喰らい敗北して、泡となって消えてしまいました。

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「真の安らぎはこの世になく」のクモオーグ

「クモ」と名乗る青年はPART2(2話目)で初めて登場します。主人公の緑川イチローが心細くないように、自律型人工知能ケイが仲間として呼び寄せました。基本「サソリ」という女性と一緒に仕事をしています。 PART3では緑川イチローを助けるためクラークを倒します。頭を潰すほどの強烈なパンチや、敵の顔を溶かす粘液を発射していました。 PART4ではイチローに心を開き、自らの過去や心の内を明らかにします。仮面で隠している素顔について「この顔は愛する人を見殺しにした罪の証」「彼を裏切った罰として自分で溶かしたのです」と語っていました。 PART5、PART6でさらなる手術が施され暴走。一時は「これは駄目だな」と言われますが、PART7で「人外合成型オーグメント」の第一号として覚醒しました。 PART8で創業派のショッカーアジトへ潜入が開始されます。しかしPART9の冒頭で過去のフラッシュバックが起こり、戦いに参加できず……。大学時代に友人の浩介がゲイをカミングアウトしたことに対してクモは味方になれず悪口に同調、浩介は自殺を選んだという過去があったのです。 自己への憎しみを開放するように内なる蜘蛛が「変身」と囁き、蜘蛛オーグは吹っ切れたように敵を殲滅し始めます。

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元ネタの蜘蛛男をおさらい

身長 198cm
体重 96kg
特色 溶解液を注入する毒矢 , 粘着性のある紐(糸)
声優 槐柳二(さいかちりゅうじ)

蜘蛛男は1971年に始まる特撮テレビシリーズ第1作『仮面ライダー』の第1話に登場した怪人です。世界征服を企む悪の組織「ショッカー」によって人体改造を施されています。外見は赤と黒の蜘蛛のような見た目をしており、蜘蛛の特性を備え頭から生えた2本の触覚が特徴の怪人です。 蜘蛛男の戦い方は粘着性の強靭な紐で目標を捕らえる事が可能。溶解液を含んだ矢を口から放ち、鋭い両手の爪で敵と戦います。 組織の決定に従って本郷猛を拉致し、彼が仮面ライダー1号になるきっかけとなりました。

蜘蛛男は戦いの末、仮面ライダーに破れます。しかしルリ子は父の死が本郷の仕業と誤解してしまいました。その後誤解が解けてルリ子は本郷をサポートするようになるため、蜘蛛男の存在が2人の存在を近づけたと言えるのです。

蜘蛛男から進化!映画版クモオーグのデザイン

クモオーグはTV版の蜘蛛男に寄せたマスクとスーツを着用しています。蜘蛛男同様、色は赤と黒を基調にしておりマスクは蜘蛛を連想させる形です。 一方で現代風にアレンジもされており、その一つとしてガスマスクが追加されました。また触覚はなくなり、ドレッドヘアをマスクから出して蜘蛛の足に見えるような作りに変更されています。 本郷を壁に縛り付けた際には粘着性のクモ糸を使用。さらに脇腹についたジッパーから隠していた腕も登場しました。

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『シン・仮面ライダー』クモオーグは悲哀に満ちていた……

原作と同じく本郷の最初の敵として現れたクモオーグ。内容のオマージュもさることながら特撮と同じロケ地での戦いは痺れましたね。そしてクモオーグの素顔を描くスピンオフ漫画の展開もまだまだ見逃せません。 クモオーグの活躍を『シン・仮面ライダー』で堪能してみてはいかがでしょうか。