2022年5月23日更新

『シン仮面ライダー』あらすじ・キャスト情報や 『シン・ウルトラマン』とのつながりをネタバレ考察

『シン・仮面ライダー』
©石森プロ・東映/2023「シン・仮面ライダー」製作委員会

2021年4月3日、庵野秀明が監督・脚本を務める実写映画『シン・仮面ライダー』の製作が発表されました。会見の日に生誕50周年を迎えた「仮面ライダー」は、1971年からテレビ朝日系で放送がスタートした人気特撮シリーズ。 庵野秀明監督が2016年に手がけた『シン・ゴジラ』、話題沸騰の『シン・ウルトラマン』同様に、「オリジナル映像を知らなくても楽しめるエンターテインメント作品」になるでしょう!

この記事ではこれまでの庵野監督の実写作品と仮面ライダーの歴史を振り返りつつ、あらすじ・キャストを紹介・予想していきます。

映画『シン・仮面ライダー』のあらすじは?

そもそも仮面ライダーって?

第1作の『仮面ライダー』は、主人公の本郷猛/仮面ライダー1号を藤岡弘が務め、1971年4月3日から1973年2月10日の間に全98話が放送されました。 悪の秘密結社「ショッカー」によって改造手術を施された本郷猛が、脳を改造される直前に脱出し、ショッカーの世界征服の野望を止めるために「仮面ライダー1号」として戦う物語。 本郷と同じく改造手術を受けた一文字隼人(佐々木剛)も、仮面ライダー2号としてショッカー軍団との戦いに身を投じ、本郷の良き相棒となります。

特報から予想できるあらすじ

2022年5月13日、『シン・ウルトラマン』の公開日に『シン・仮面ライダー』の特報映像が公開されました。そして早速仮面ライダーの戦闘シーンや、「エヴァ」を思わせる線路の演出が話題を呼んでいます。 また既出の蜘蛛男に加えて、蝙蝠男、蜂女と思われる怪人も登場!何より気になったのが、松尾スズキの背後にスーパーコンピュータ(?)が見えること。あくまで予想ですが、本映画は原作漫画最終章の「10月計画」に着地するかもしれません。 『シン・ゴジラ』、『シン・ウルトラマン』の流れから「日本政府」が物語に絡む確率が高いので、「10月計画」のエピソードはもってこいでしょう!

10月計画(オクトーバープロジェクト)って?

10月計画(オクトーバープロジェクト)とは、萬画版の最終章にてショッカーが実行した日本征服計画です。

計画の中身は、ある装置を仕込んだ腕時計やテレビを10月に一斉に販売し、そこから誘導電波を流して人々を支配するというもの。製品は従来の10倍の性能を持ちながら10分の1の価格で販売される予定でした。 計画を知った仮面ライダー2号がアジトへと攻め入ると、そこでショッカーの幹部・ビッグマシンから「計画の大元は日本政府が考案した」と思わぬ事実を聞きます。 実は日本政府は国民を番号で区別し、いずれはロボットのように操ろうという「コンピューター国家計画」を画策していたのでした。

注目ポイントは?

シリーズ初期への原点回帰

上記動画は、初代『仮面ライダー』50周年を記念して庵野監督が構成したメモリアル映像です。この映像で注目すべき箇所は、ショッカー戦闘員のパートです。 今や覆面の「黒戦闘員」がお馴染みですが、ベレー帽を被り、素顔にペイントした最初期の「ベレー帽戦闘員」の映像をあえて使用しています。蝙蝠男(本作にも登場)やサラセニアンなど、怪奇色が強い序盤のショッカー怪人が選出されている点も見逃せません。 仮面“ライダー”の所以であるバイクアクションは当然として、本作で庵野監督が目指すのはシリーズ初期への原点回帰だと読み取れます。

『シン・ゴジラ』、『シン・ウルトラマン』とつながってる?

『シン・仮面ライダー』の世界は、「シン・ジャパン・ヒーローズ・ユニバース」に属する他の映画とつながっているのではないかと話題を呼んでいます。というのも先日追加発表された新キャスト3人が、『シン・ゴジラ』にすでに出演していたから。 さらに、『シン・ウルトラマン』にも『シン・ゴジラ』に出演したキャストがサプライズ出演しています。『シン・仮面ライダー』は他の「シン」シリーズ作品のマルチバース上に展開される物語かもしれません。

『シン・仮面ライダー』のキャスト紹介

『シン・仮面ライダー』
©石森プロ・東映/2023「シン・仮面ライダー」製作委員会

(画像左:池松壮亮、画像右:浜辺美波)

本号猛・仮面ライダー役/池松壮亮

本号猛は大学で生化学研究所に在籍する秀才。ショッカーに脅された恩師・緑川弘に改造されるも、脳手術の直前で緑川が逃してくれました。 良心のある改造人間として闘いに身を投じるヒーロー、仮面ライダーを演じるのは池松壮亮。「MOZU」シリーズや『紙の月』(2014年)など、鬱屈感のある作品や役柄が似合う実力派です。プロモーション映像Bでは、彼が歌唱する初代OP「レッツゴー!! ライダーキック」が流れます。 庵野監督は50年前の藤岡弘とは違う本郷猛を求めて、池松の起用を決めたのだとか!

緑川ルリ子役/浜辺美波

緑川ルリ子は緑川弘の娘であり、本郷と同じ大学に通う女子大学生です。最初は本郷を父親の仇だと勘違いしますが、真実を知りショッカーとの闘いに協力します。 ヒロインのルリ子を演じる浜辺美波は、出世作『君の膵臓をたべたい』(2019年)の正統派から、「賭ケグルイ」シリーズの振り切ったヒロインまで演じ分ける演技派女優。 彼女は弟の影響で「仮面ライダー」シリーズのファンだと公言しています。ぴったりのキャスティングといえますね!

一文字隼人・仮面ライダー第2号役/柄本佑

『シン・仮面ライダー』
©石森プロ・東映/2023「シン・仮面ライダー」製作委員会

オリジナルでは柔道6段、空手5段の格闘技の達人だった一文字隼人。本業はフリーのカメラマンで、海外へ渡った1号に代わってショッカーと死闘を演じました。 そんな第2号を演じるのは、ドラマ『ドクターホワイト』(2022年)で浜辺と共演中の柄本佑です。父・柄本明は『シン・ゴジラ』に出演しましたが、彼自身が庵野作品に携わるのは初。1号同様に人造人間である苦悩を抱えるヒーローを、柄本はどう演じるのでしょうか?

塚本晋也

塚本晋也は工場のような場所を背景に、スーツ姿で佇んでいる様子が確認できました。その雰囲気は、野々村潔が演じた緑川弘(緑川博士)に似ている気もします。 1989年の『鉄男』を始め、『野火』(2015年)など映画監督としても活躍する塚本。『シン・ゴジラ』では「巨災対」のメンバーであり、生物学准教授の間邦夫役を演じました。

手塚とおる

手塚とおるは特報クレジットに名前があるものの、どこに出ているのかは確認できません。 彼も『シン・ゴジラ』との共通キャストで、文部科学大臣・関口悟郎役を演じました。同作とは対照的に、『半沢直樹』(2013年)のようなエキセントリックな悪役に定評があります。今回も政府関係者か、あるいは怪人役で出演するのではないでしょうか?

松尾スズキ

特報映像ではスーツを着用し、スパコンらしき物の前に立つ松尾スズキ。顔のドアップも意味深ですが、「10月計画」を描くなら政府上層部の人間かもしれません。 松尾は劇団「大人計画」の主宰で、俳優、脚本家、映画監督など多岐に渡り活躍しています。 ちなみに、塚本らと同じ『シン・ゴジラ』の出演キャストであり、政府とも情報のやり取りをするフリージャーナリスト・早船達也役を演じました。

【キャスト予想】西島秀俊?

『シン・ウルトラマン』に竹野内豊が出演したことから、サプライズゲストの噂も囁かれています。 候補に挙がっているのは、同作の主要キャラクターで「禍特対」班長・田村君男役の西島秀俊。2022年秋には主演ドラマ『仮面ライダーBLACK SUN』が配信予定です。『仮面ライダー』と庵野監督双方と縁が深いので、出演する可能性は高いでしょう。

『シン・仮面ライダー』のストーリーを考察【「シン・」シリーズネタバレ注意】

制作陣のコメント(後述)から、『シン・仮面ライダー』は昭和の原点に立ち返りつつ、オリジナルを知らなくても楽しめるエンターテインメント作品を目指すことがわかっています。これはやはり『シン・ゴジラ』でも展開した「温故知新」のアプローチといえるでしょう。 原点である昭和ライダーは改造人間であるという大きな特色が活かされ、その悲哀がドラマを形作っていました。一方平成ライダーは常に新しい世界観を展開し、最新を追うエンタメ重視の作風。このどちらの良さも反映していこうとしているのかもしれません。 とすれば、仮面ライダーは人造人間でありつつ、最新の社会事情も加味した内容になるかも。コロナ禍が取り上げられる可能性もあります。

『シン・ウルトラマン』から予想する『シン・仮面ライダー』

シン・ウルトラマン
Ⓒ2021「シン・ウルトラマン」製作委員会

竹野内豊演じる「政府の男」、まさかの総理大臣に出世した嶋田久作など、『シン・ゴジラ』から何人ものキャストが出演した『シン・ウルトラマン』。 「同一の世界線」説が浮上するなか、「シン・エヴァ」、『シン・仮面ライダー』を加えた一大プロジェクト「シン・ジャパン・ヒーローズ・ユニバース」が発足しました。これにより、東宝・カラー・円谷プロ・東映の4社合同で垣根を越えたコラボが実現へ! 追加キャストの顔ぶれを見ても、『シン・ゴジラ』と『シン・ウルトラマン』の延長線上に本作の物語が展開される可能性は高いでしょう。

ティザービジュアルから予想する『シン・仮面ライダー』

『シン・仮面ライダー』
©石森プロ・東映/2023「シン・仮面ライダー」製作委員会

前田真宏によるティザービジュアルは、『仮面ライダー』の原点といえる作品を想起させます。 それは1号のデザインや設定に応用された、石ノ森章太郎の読み切り漫画「スカルマン」です。主人公・スカルマンは、骸骨マスクと黒いコートをまとうヒーロー。不採用になった1号の初期デザイン案「仮面ライダースカルマン」も、骸骨マスクに赤いマフラーが印象的でした。 これらのオマージュ要素から、やはりシリーズの始まりに回帰を試みているのでしょう。

シン・仮面ライダー
©石森プロ・東映/2023「シン・仮面ライダー」製作委員会

特報映像と同時に仮面ライダーとサイクロン号を捉えたティザーポスタービジュアルも解禁!タイトル以外は英数字で、シンプルながら懐かしさを感じます。 ここで注目したいのは、左右分割して書かれた英文の内容。初代『仮面ライダー』のオープニングナレーションのオマージュと思われますが、細かなニュアンスが違うようです。ショッカーはなんと、「悪の秘密結社」から「人類の幸福を追求するものを愛する秘密結社」に! 仮面ライダーが戦う理由も、「人間の自由」ではなく“人間が人間らしくあるため”で、宗教的(カルト的)・哲学的な意味合いが強いです。これはまさに、「10月計画」が濃厚になってくるかもしれません。

庵野秀明の作風やコメントから予想する『シン・仮面ライダー』

『シン・エヴァンゲリオン劇場版』
©khara

本作の合同記者会見にて、「(昔はテレビ画面が暗くて)何が起きているかわからないけどかっこいい」と感じていたと語った庵野監督。最近の仮面ライダーのことも「アクション、音楽、効果音がいい」と評価していることから、派手なアクションシーンやカッコよさに注力しそうです。 また「観客が面白いと思うものを作りたい、仮面ライダー世代も下の世代も楽しめるもの」という言葉からは、先述のように新旧の特徴が融合した作品ができあがることが予想できます。 主にビジュアル面ではノスタルジーを求めつつ、平成以降のシリーズのように勧善懲悪に留まらない、多様性や人間味あふれる物語が描かれるのではないでしょうか。池松も「とてもタイムリーな内容」と明かしており、コロナ渦が反映される可能性も高いかもしれません。

庵野秀明監督や石森プロ代表取締役のコメントを紹介

脚本・監督を務める庵野秀明のコメント

庵野秀明 シン仮面ライダー

企画展「特撮博物館」の館長に就任したこともある庵野秀明監督は、筋金入りの特撮ファン。会見でのコメントでも、小学生だった50年前に憧れて恩恵を受けた「仮面ライダー」という作品に、少しでも恩返しがしたいと語っていました。 そしてこの企画の目指すところは、「子供の頃から続いている大人の夢を叶える作品」であり、「大人になっても心に遺る子供の夢を描く作品」、さらに「オリジナル映像を知らなくても楽しめるエンターテインメント作品」だといいます。 実はこの企画が始まったのは遡ること6年前だそうで、2020年のコロナ禍によって制作スケジュールが変更されました。

小野寺章(石森プロ 代表取締役社長)のコメント

原作者・石ノ森章太郎の次男で、「石森プロ」代表取締役社長・小野寺章は、「ライダーの歴史は革新の歴史」とコメントしています。父の石ノ森章太郎は「どんな仮面ライダーがあってもいい」と語っていたのだとか。 また一方で「真」や「Black」など、「仮面ライダーの原点の再生にも常に熱い目を向けていた」と語っています。このことから、『シン・仮面ライダー』は「最新でありながら同時にこの原点でもあるという作品」となるようです。

仮面ライダー50年の歴史を振り返ろう

『シン・仮面ライダー』は「仮面ライダー生誕50周年企画」の超大作として製作される記念作品。長年にわたり「仮面ライダー」を愛してきたファンにとっても、見逃せない作品となりそうです。 ここで昭和と平成のライダーの違いなども含め、これまでの「仮面ライダー」シリーズ50年の歴史を振り返ってみたいと思います。

昭和→平成→令和ライダーの変遷

昭和ライダー
(初代〜ブラックRX)
(仮面ライダーJまで含む場合も)
・仮面ライダーは改造された悲劇の人物
・無骨で猛々しい
・敵はショッカー
・敵怪人にも悲哀が漂う
平成ライダー
(クウガ〜ジオウ)
・作品ごとに独立した世界観を持っている
・敵もそれぞれ違う
・期待の新人イケメン俳優が起用される
・「なんでもあり」なエンターテイメント性
令和ライダー
(ゼロワン〜)
・独立した世界観を持っている
・1号を思わせるバッタをモチーフとした原点回帰デザイン

長きにわたる「仮面ライダー」シリーズでよく話題に上るのが、昭和ライダーと平成ライダーの違いと変遷。いわば親世代と子世代ほどの時代の流れがあるわけですね。 昭和ライダーはショッカーによって改造された改造人間であり、その悲劇を描いています。そしてショッカーという敵は一貫して同じで、敵怪人も改造された悲哀を持っているのが共通していました。 一方、平成ライダーはそれぞれが異なる世界観を持っている別々の作品といえます。敵もシリーズによって変わるようになり、仮面ライダーは悲哀を感じさせる改造人間でなく、溌剌とした若手イケメン俳優が演じるようになりました。 令和ライダーは該当作品が少なく、平成2期の延長線上といった印象。大きな特徴としては、時代の世相やトレンドを反映した世界観・設定が挙げられるでしょう。 毎作10人前後のライダーが人間ドラマを展開するほか、女性ライダーが最低1人登場する点などから、多様性やジェンダーへの強い意識がうかがえます。またスーツアクターも、ミスター平成仮面ライダーこと高岩成二から縄田雄哉に変わりました。

庵野監督『シン・仮面ライダー』は2023年3月公開!あらすじ・キャストの続報に期待

『シン・ゴジラ』で大きな成功を収め、「シン・エヴァンゲリオン劇場版」でライフワークの「エヴァンゲリオン」シリーズに終止符を打ち、『シン・ウルトラマン』公開も大好評の庵野秀明。 今度は『シン・仮面ライダー』でどんな映像と物語を見せてくれるのでしょうか。 長く愛されながら50周年を迎えた「仮面ライダー」シリーズ×庵野秀明監督、これ以上のタッグはないかもしれません。『シン・仮面ライダー』は2023年3月公開予定!続報に乞うご期待!