
『昼下りの情事』とは
プレイボーイに恋した少女の背伸びした恋愛模様を描いたロマンティックコメディ映画である。クロード・アネの『アリアンヌ』を原作とし、『アパートの鍵貸します』『お熱いのがお好き』のI・A・L・ダイアモンドとビリー・ワイルダーのコンビが脚本を手掛け、ワイルダーが監督を務めている。大富豪の浮気男フラナガンを『真昼の決闘』のゲイリー・クーパーが、彼に恋する少女アリアーヌを『ローマの休日』のオードリー・ヘプバーンが演じている。
『昼下りの情事』のあらすじ
パリの音楽院でチェロを学ぶ少女アリアーヌの父クロードは私立探偵。アリアーヌは父の事件ファイルを見るのを楽しみにしていた。ある日、アリアーヌはクロードに浮気調査を依頼した男が妻の浮気に激怒し、相手の男であるアメリカの富豪フラナガンを殺そうとしていることを知る。好奇心が抑えられず浮気現場であるホテルリッツに向かったアリアーヌは、依頼した男を見つけると機転をきかせて殺人を未遂で終わらせた。そこでフラナガンはアリアーヌに目を止め、彼女を食事に誘う。女性の扱いに慣れたフラナガンにたちまち惹かれたアリアーヌは、自身も恋多き女を演じ、フラナガンがパリを発つ日がくると恋する心を抑えあっさり彼と別れてしまう。数か月後、アリアーヌとフラナガンは偶然オペラで再会。今度はフラナガンがアリアーヌの魅力に参ってしまい、恋多き彼女の調査をクロードに依頼するのだった。
『昼下りの情事』のスタッフ・キャスト
『昼下りの情事』の感想・評価・ネタバレ
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わたしも情事のある女になろうかな。
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ビリー・ワイルダー×オードリーの鉄板ロマコメ。魅惑のワルツからオペラにコサックまで、音楽が物語る乙女の揺れる恋心。緩急のリズムがうっとり心地良い。どこにでも同伴するBGM楽団は即ち映画の虚構として笑わせ、更に虚像と実像の探り合いを探偵というモチーフに重ねるのが洒落てる。大きなチェロケースを抱えるオードリーはより少女っぽくて、ヘアスタイルもドレスも中原淳一の絵そっくり。ただ性的なニュアンスを匂わせる描写が割とあるし、クラーク・ゲーブルは年上すぎて妙にイヤらしい気も…。
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昔々若い頃観たけど、こんなにいいって思わなかった! 昔の映画だしオードリーだしと気を抜いて観たのに超素敵だった! オードリーが素敵なのはもちろん、楽団とか隣の犬とかのエピソードも小粋だし、会話がカッコいいし! これは、昔の名作を観直すっきゃないぜ!と心に決めた一作でした!