復讐するは我にあり
復讐するは我にあり
1979年製作 日本 140分 1979年4月21日上映
rating 4.2 4.2
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『復讐するは我にあり』のsouthpumpkinの感想・評価・ネタバレ

southpumpkin
southpumpkin 3 2018年3月4日

連続殺人を犯して逃亡した男が捕まった。男がいかにして犯行に及んだか、その理由について複雑なモノローグ形式で語られるサスペンス映画。 公開当時、非常に高い評価を獲得した本作。その理由について少し考えました。おそらく犯人像にあるのではないかと思います。冷静沈着かつ知的でありながら同時に凶暴性を内包するキャラクターは今でこそありがちですが、当時としては異質だったのでは。殺人を犯す者は馬鹿で見た目にもすぐ分かる、という固定観念があったのではと思います。本作の主人公は人々を巧みに操り何事もなく殺人を犯す。「自分でもよく意味がわからない…」というセリフがあるように、常人には理解しがたい論理で犯罪を重ねます。その姿はさながら悪魔のよう。緒形拳による狂気の演技により映画のクオリティが格段に上がっています。日本映画史が生んだ稀代の悪役です。 演出の巧みさは見事。多くの殺人を犯しますが、実際に犯行現場を映しているシーンは少ない。オープニングと最後くらいです。気づいたら死んでいる。犯人は動揺も何もしていない。よくできてるなあと思います。競艇のシーンはもう絵かなと思いました。