
『ゴッドファーザー』とは
巨大マフィアの内幕を暴き、愛と野望と裏切りが渦巻く一大叙事詩。アメリカに渡って犯罪組織を築いたイタリア系移民を描き、ベストセラーとなったマリオ・プーゾの小説が原作。名カメラマン、ゴードン・ウィリスによる陰影に満ちた画面づくり、心のひだを見事に表現したニーノ・ロータの音楽、監督コッポラの細部までこだわり抜いた演出、全てが相まって映画史上に燦然と輝く傑作となった。出演は、マーロン・ブランド、アル・パチーノほか。
『ゴッドファーザー』のあらすじ
1945年。コルレオーネ家は、ドン・コルレオーネの娘コニーの結婚披露宴で賑わっていた。一方、ブラインドの降ろされた書斎では、花嫁の父が葬儀屋からある男への復讐を頼まれていた。自分を避けていた葬儀屋を責めるドンだが、ドンヘの畏怖から詫びる彼を許す。相談役のトムは、黙ってこの光景を見ている。宴が続くなか、ドンの末の息子マイケルが恋人を伴って帰郷する。マイケルは、父がマフィアのボス「ゴッドファーザー」であり、家族もその一員だと明かす。自らは家業を継がない、とも語る。数日後。ドン・コルレオーネが対立する組織から襲撃されたことを知るマイケル。マイケルの中で、何かがはじけるのだった。
『ゴッドファーザー』のスタッフ・キャスト
『ゴッドファーザー』の感想・評価・ネタバレ
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20190608 TOHO上大岡
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完全な映画を一つだけ挙げるとしたら、これではなかろうか。 コッポラの演出、プーゾの物語と台詞、ロータの旋律、ウィリスの光と影、タヴォウラリスのデザイン、レイノルズとジンナーのモンタージュ、ジョンストーンのファッション。 そしてそこに、渋いブランド、不安げなパチーノ、怒るカーン、冷静なデュヴァル、悲哀とユーモアのカザール、優しいキートンが加わり、かくして映画は完成された。 全員が勝者である。
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マフィアという世間とは隔離された世界を舞台に、一権力の栄枯盛衰と次世代の成長や家族愛といった万人に共通するテーマを描いているのがすごい。 3時間という長丁場で、途中やや中だるみもするが、各シーンが印象的でやはり至極の名作。
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