1. スヌーピーの作者、シュルツは元々漫画家志望だった
ミネソタ州の床屋に生まれたシュルツは小さい頃から漫画家になるのが夢でした。
学校ではお世辞にも優秀とは言い難いシュルツでしたが、絵の才能はピカイチで、15歳の時、スヌーピーの原型とも言える犬のキャラクターを作り出しています。しかしその後は出版社に漫画を送っても突き返される苦難の日々が続きます。
2.シュルツは『ピーナッツ』というタイトルが嫌いだった
苦難の日々を過ごすも、1947年、シュルツはついに地元紙で『L'il Folks』という連載を持つことになります。この『L'il Folks』からチャーリー・ブラウンなどの人気キャラクターが生まれました。しかしその別の新聞社に版権を売ったことにより、著作権上の問題から『ピーナッツ』と名前を変えることになります。
英語でピーナッツ(Peanuts)には「つまらないもの、ちっぽけなもの」という意味があり、シュルツはこのタイトルを『古きよき日のチャーリー・ブラウン(Good Old Charlie Brown)』にしたかったのだそうです。
3.ヒットには時間がかかった
今でこそ誰もが知る人気漫画『ピーナッツ』ですが、連載開始当初はたった7つの新聞紙で連載されていたのみでした。さらに、最初の1年間は評価も芳しくなかったのだとか。
しかし本が増版されることで徐々にファンを増やし、今では世界中で愛される存在となりました。現在では75の国と地域の2400もの新聞紙で連載されています。
4.スヌーピーの誕生日は1968年8月10日!
スヌーピーの誕生日はコミック掲載日時から判明しています。1968年8月10日です。同日付のアメリカ新聞8紙にスヌーピーの誕生日をみんなで祝うエピソードが掲載されたのです。
長期に渡り連載された『ピーナッツ』にはこれ以前にもスヌーピーの誕生日を祝うエピソードが存在し、近年までは誕生日を確定できない状況が続いていましたが、2011年に8月10日を公式な誕生日にすると権利者が設定し、確定されることとなりました。
5.スヌーピーは最初は違う名前だった!?
『ピーナッツ』にはたくさんのキャラクターが登場しますが、その多くに実在のモデルがいることが公表されています。
スヌーピーは昔飼っていた犬のスパイクがモデルです。元々はスニッフィーという名前になる予定だったのですが、同じ名前の犬が登場する漫画があることが判明したことから変更になりました。
6.『チャーリー・ブラウンのクリスマス』の下馬評は最悪だった
記念すべきピーナッツ初のアニメーション『チャーリー・ブラウンのクリスマス』は今でこそクリスマスに欠かせない存在となりましたが、制作の段階では笑いが少ない、BGMがジャズのために物語のテンポが遅くなるといったネガティブな反応ばかりでした。
しかし実際にフタを開けてみれば、エミー賞を獲得し、今でも愛される作品となったのです。
7.スヌーピーは宇宙へ飛んだことがある
アポロ計画を進めていたNASAはシュルツへ「スヌーピーを安全の象徴として使用したい」と依頼しました。というのもアポロ1号で宇宙飛行士が死亡する惨事が起きていたからです。
それを快諾したシュルツは、宇宙開発に貢献した人や団体を表彰する『シルバー・スヌーピー』賞を作りました。さらには月面着陸したアポロ11号のリハーサルとして打ち上げられたアポロ10号では司令船に『チャーリー・ブラウン』、月面着陸船に『スヌーピー』の名前がつけられたのです。
宇宙を初めて見たアニメキャラクターはスヌーピーだったんですね。
8.シュルツは第二次大戦の軍人だった
第二次大戦中、米軍に入隊したシュルツは機関銃部隊に配属されドイツで戦闘を行っています。この時の経験は漫画にも影響しているようで、退役軍人の日や追悼記念日などの描写がされています。
9.偉大な作者は最終回とともにこの世を去った
1999年に大腸ガンを患い引退を発表したシュルツは、2000年2月12日にこの世を去ります。その日はなんと『ピーナッツ』の最終回が掲載される前日。
半世紀に渡って自らの手でスヌーピーを描き続けた人生はピーナッツと共に幕を閉じたのでした。
10.スヌーピーミュージアムが2016年より開館!!
シュルツの死後、彼が人生の大半を過ごしたソノマカ群に博物館が設立されました。現在ではルーブルやスミソニアンといった名だたる美術館でも企画展示が行われるスヌーピー。
2016年には日本の六本木にもスヌーピー専門の博物館"スヌーピーミュージアム"が設立されました。半年ごとに展示会も開催され、貴重なピーナッツの原画などを見ることもできるそうです。ファンにとっては嬉しいニュースですね。しかしこちらの博物館は2018年9月までの期間限定とのことですのでご注意を!
スヌーピーを始めとしたピーナッツの仲間たちは今後も世界中の人へと愛されていくことでしょう。