2020年9月8日更新

バッドエンドのおすすめ映画20選 後味最悪の名作を邦画・洋画から厳選!

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後味最悪のおすすめバッドエンド映画20選!ハッピーエンドでは味わえない中毒性ある名作を厳選

最後に晴れやかなハッピーエンドを迎える映画も良いものですが、他人の幸せなど見たくないそんな気分の日もあるはず。 そんな時は、映画の最後に決してハッピーエンドを迎えない後味が最悪の映画を鑑賞してみてはいかがでしょうか? この記事では、おすすめバッドエンド映画を紹介します。

『セブン』(1996年)

ブラッド・ピット×モーガン・フリーマン!7つの大罪を題材としたサイコ・スリラー

『セブン』モーガン・フリーマン、ブラッド・ピット
© NEW LINE CINEMA/zetaimage

『ファイト・クラブ』『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』などで知られるデヴィッド・フィンチャー監督によるアメリカの傑作サイコ・スリラー。『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』でアカデミー賞助演男優賞を受賞したブラッド・ピットが主演を務めました。 新人刑事ミルズ(ブラッド・ピット)とベテラン刑事サマセット(モーガン・フリーマン)のコンビは、猟奇的な連続殺人事件の捜査にあたります。1人目の被害者は肥満の男で、死ぬまで食べ続けるように強制され死んでおり、見るも無惨な光景でした。 犯人がキリスト教の「七つの大罪」を犯した者を殺害していることを突き止めた2人は、犯人に迫りますが……。 ダークな世界観とシリアスなストーリー展開にぐんぐん引きつけられ、ラストで一気に突き放されます。しばらく放心状態にさせられるほどの衝撃に、あなたは耐えられるでしょうか?

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『気狂いピエロ』(1967年)

ヌーヴェルヴァーグ最高峰の傑作。ゴダールが描く自由への逃避行の末路

『勝手にしやがれ』などで知られるジャン=リュック・ゴダール監督による、ヌーヴェルヴァーグ最高峰の傑作です。「ヌーヴェルヴァーグ」とは1950年代末にフランスで始まった若き映画作家による映画革命運動で、斬新な手法と感覚の名作がたくさん生まれています。 「ピエロ」と呼ばれるフェルディナンは、妻との退屈なパリでの生活にうんざりしていました。ある日パーティーで昔の恋人マリアンヌと再会し、一夜を共にします。翌朝、彼女の部屋には見知らぬ男の死体があり、フェルディナンは彼女を連れてパリから逃げ出すことに。 絵画や詩の引用によるロマンチックなセリフと、鮮やかな色彩が印象的。自由を求めた彼らの末路は、強烈に脳裏に焼き付きます。

『アンカット・ダイヤモンド』(2020年)

サフディ兄弟が描く、アドレナリン全開の緊迫のクライム・サスペンス

『神様なんかくそくらえ』『グッド・タイム』などで注目を浴びた兄弟監督、ジョシュア・サフディとベニー・サフディによるアメリカのクライム・サスペンス。コメディアンや脚本家としても知られるアダム・サンドラーが主演を務めました。 盗品や模造品もさばくカリスマ宝石商のハワード(アダム・サンドラー)は、ギャンブル中毒で借金を抱えています。ある日オパールを入手したハワードは、高値で売りつけようと目論んでいました。 しかし、オパールを気に入ったプロバスケットボールのスター選手との取引で思いがけない事態に陥り、ハワードは起死回生の賭けに出ることに。欲望の赴くまま行き当たりばったりに生きるハワード。アドレナリン出まくりの怒涛の展開のラストには、まさかの衝撃が待っています!

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『ライフ』(2017年)

未知の生命体が人類の脅威に!宇宙が舞台のSFサバイバルスリラー

火星で発見した未知の生命体を巡る、宇宙を舞台にしたアメリカのSFスリラーです。『チャイルド44 森に消えた子供たち』のダニエル・エスピノーサが監督を務め、『ナイトクローラー』のジェイク・ギレンホールが主人公を演じています。 国際宇宙ステーションで火星探知機を回収した6名の宇宙飛行士。探知機が持ち帰ったサンプルは、なんと未確認生命体でした。世紀の発見に喜ぶ6名でしたが、やがてサンプルが知性を持ち始めます。 驚異的な速度で成長する生命体に襲われ、地球に持ち帰ってはいけないと悟った6名は、宇宙で戦うことを余儀なくされ……。観るものの期待を裏切る恐ろしい結末に戦慄が走ります。 『アベンジャーズ/エンドゲーム』にも出演するなど国内外で活躍する真田広之演じる日本人宇宙飛行士にも注目です。

『ナイトクローラー』(2015年)

サイコパスなパパラッチがスクープ欲しさに一線を超える、狂気の社会派ムービー

『キングコング: 髑髏島の巨神』などの脚本家として知られるダン・ギルロイが初めてメガホンを取った作品。脚本も彼が手がけ、アカデミー賞脚本賞にノミネートされました。 職のないルー(ジェイク・ギレンホール)は、偶然通りかかった事故現場で撮影をしているカメラマンを見かけます。それは、凄惨な映像を売って稼ぐ報道スクープ専門の映像パパラッチ、通称「ナイトクローラー」でした。 彼らに触発されたルーはカメラを手に入れ、事故現場に駆け付けては撮影をするようになります。やがてルーは、より過激な映像を求めて一線を超えてしまうことに……。 良心の呵責など全くないサイコパスな主人公を、『ライフ』にも出演したジェイク・ジレンホールが怪演。終始胸くそ悪い展開かつバッドエンドであるにも関わらず、なぜかスカッとする不思議な作品です。倫理観の欠如した報道業界の闇をあぶり出す、社会派な一面の併せ持っています。

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『少年は残酷な弓を射る』(2012年)

天使のような見た目と悪魔のような内面のギャップにゾッとするバッドエンド映画

ライオネル・シュライヴァーの同名小説を『ビューティフル・デイ』のリン・ラムジー監督によって映画化した作品。『フィクサー』でアカデミー助演女優賞を受賞したティルダ・スウィントンが主演を務めました。 自由奔放に生きてきたエヴァは、キャリアの途中で子を授かります。ケヴィンと名付けた息子は、なぜか幼い頃から母親であるエヴァにだけ反抗的な態度をとり続けるのでした。 やがて美しく聡明に育ったケヴィン。しかし、彼のエヴァに対する悪魔のような反抗は治まることがなく、遂に恐ろしい事件が起こります。 『ジャスティス・リーグ』でフラッシュを演じたエズラ・ミラー扮するケヴィンの、天使のような見た目と鋭く恐ろしい一面のギャップに背筋がゾッとする問題作!終始ケヴィンの心の内は明かされない演出が、見る者の不安を煽ります。

『ミスト』(2008年)

スティーブン・キング原作。霧の中に何かが潜む、名作バッドエンドSFホラー

『ミスト』
©Dimension/LMK

モダンホラーの帝王、スティーブン・キングの同名小説を原作としたアメリカのSFホラー映画。『ショーシャンクの空に』『グリーンマイル』など他のスティーブン・キング作品の映画化も成功させたフランク・ダラボンが監督・脚本を手がけました。 嵐の翌日。デヴィッドは8歳の息子のビリーを連れ、隣人のブレントと共にスーパーマーケットで買い物をしていました。突然、鼻血を流した男が駆け込んで来ると「霧の中に何かがいる」と言うのです。店外は霧で包まれ、霧の中には何かの気配が。 スーパーマーケットの客たちは恐怖に追い詰められ、パニックに陥ります。やがてデヴィッドはある決断を下しますが……。あまりにも残酷なラストに心が打ち砕かれる、バッドエンドの代名詞的作品です。

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『ダンサー・イン・ザ・ダーク』(2000年)

ラース・フォン・トリアーの「黄金の心」3部作のひとつ。救いのない悲惨なラストが待ち受ける鬱映画

『ダンサー・イン・ザ・ダーク』(2009)
© Fine Line Features/zetaimage

過激な作風が物議を醸すことも多いラース・フォン・トリアー監督・脚本作品。『奇跡の海』『イディオッツ』に次ぐ「黄金の心」3部作の3作目とされる映画です。 アイスランドの人気女性歌手ビョークが主演を務め、カンヌ国際映画祭では最高賞であるパルム・ドール&主演女優賞を受賞。また、彼女の手がけた主題歌はゴールデングローブ賞とアカデミー賞の歌曲部門にノミネートされるなど、高く評価されました。 1960年代、アメリカのある町。チェコから来たセルマ(セルマ)は、息子ジーンと2人暮らしをしながら工場で働いています。友人や隣人に恵まれ楽しく暮らすセルマでしたが、遺伝性の病気で徐々に視力が失われつつあります。 さらに、ジーンも手術をしないと同じ運命を辿ることがわかっており、必死でお金を貯めていたセルマでしたが……。救いのないバッドエンドが観客の心を打ち砕く、映画史に残る「鬱映画」です。

『その男、凶暴につき』(1989年)

北野武監督デビュー作にして最高傑作!凶暴な男と麻薬組織の闘いをバイオレンスに描く

監督北野武、主演ビートたけし。北野武初監督作品となった日本映画です。一匹狼の刑事・我妻諒介は、捜査の為には暴力も辞さない凶暴な男。数少ない理解者の岩城と仕事をしながら、知的障害者の妹・灯の世話をしていました。 麻薬売人の柄本が惨殺された事件を追ううちに、ある青年実業家と殺し屋の存在にたどり着きますが、麻薬を横流ししていたのは岩城で……。 殺し屋・清弘を『日本統一』「アウトレイジ」シリーズなどの白竜が熱演したほか、佐野史郎、遠藤憲一、寺島進ら豪華俳優陣が出演しています。 ダークな空気感の中でバイオレンスが重なっていくにも関わらず、コメディとしても秀逸な 傑作。予測不可能な男の行動とストーリー展開から目が離せず、気が付いた時には驚愕のバッドエンドを目にすることになるでしょう。

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『チェンジリング』(2009年)

実際に起きた誘拐事件を元に映画化。胸を締め付ける悲しい物語

『チェンジリング』(2008)
© Universal Pictures/zetaimage

『許されざる者』『ミリオンダラー・ベイビー』でアカデミー作品賞&アカデミー監督賞を受賞している巨匠クリント・イーストウッド監督作品。 主演に「マレフィセント」シリーズのアンジェリーナ・ジョリーを迎え、1920年代にロサンゼルスで実際に起きた「ゴードン・ノースコット事件」を元に製作されました。 ある日、シングルマザーのクリスティンが仕事から帰宅すると、息子ウォルターの姿がありません。ロサンゼルス市警察が捜査にあたり、事件が世間の注目を集める中、ウォルターは無事発見されます。しかし、クリスティンの元へ連れてこられた子どもは、なんと見知らぬ少年でした。 ロサンゼルス市警察に再調査を依頼するも、クリスティン捜査ミスの発覚を避けたい警察によって「精神異常者」として精神病院へ送られてしまうのです。 警察と戦い、ウォルターを自らの手で取り戻すことを誓うクリスティン。痛いほど切ない、実話です。

『リリイ・シュシュのすべて』(2001年)

岩井俊二監督が仕掛けた、窒息しそうな青春がリアルな名作

『Love Letter』の岩井俊二監督・作品による日本映画。ウェブサイト上で一般の参加者たちとの対話を通して書き上げたインターネット小説を元にした、現実と架空がリンクした構造で話題になりました。 カリスマ的人気を持つ女性歌手リリイ・シュシュに心酔する中学2年生の雄一(市原隼人)は 、同級生の星野(忍成修吾)にイジメられています。雄一の癒しは、自身が主宰するリリイ・シュシュの非公式ファンサイト「リリフィリア」での、「青猫」と名乗るユーザーとのチャットでした。 万引き、オヤジ狩り、売春、レイプ……。雲の上の存在とインターネットを心の拠り所にしながら、窒息しそうな現実の日々に耐える空気感をリアルに描いています。救いのないバッドエンドすらも魅力的な傑作です。

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『ドッグヴィル』(2004年)

こんな村は嫌だ!人間の欲と醜さを強烈に描く、ニコール・キッドマン主演サスペンス

『ダンサー・イン・ザ・ダーク』のラース・フォン・トリアー監督・脚本によるサスペンス。『めぐりあう時間たち』『誘う女』のニコール・キッドマンが主演を務めました。 ロッキー山脈の麓にある孤立した町ドッグヴィル。そこへ、ギャングに追われた美しい女性グレース(ニコール・キッドマン)が逃げ込んできます。自称作家の青年トムは彼女を匿うことを提案し、グレースは住人たちに受け入れてもらおうと努めます。しかし住人たちの態度は急変し、グレースを奴隷のように扱いはじめ……。 閉鎖的な町ドッグヴィルでむき出しになる人間の本性。その過程や人間の弱さを、実験的な手法を用いながら丁寧に描いています。悲惨なラストは、ある意味ではハッピーエンドなのかもしれません。

『アメリカン・ヒストリーX』(2000年)

白人至上主義の兄弟の運命を描き、人種差別が蔓延る社会に問いかける問題作

人種差別や貧富の差といったアメリカが抱える問題を浮き彫りにした問題作です。CM界の奇才トニー・ケイ初監督作品で、『ファイト・クラブ』のエドワード・ノートンが主演を務めました。 白人至上主義集団のカリスマ的リーダーで、黒人を殺害して服役していたデレク(エドワード・ノートン)が出所。弟のダニーは兄デレク同様に白人至上主義に傾倒し、黒人を殺した兄デレクを崇拝しています。2人は父親を黒人に殺されており、強い憎しみを抱いていたのです。 しかし出所した兄デレクは公平で穏やかな人間へと変化しており、弟ダニーにもそうなって欲しいと願っています。刑務所の中でいったい何があったのか、そして、弟を負の世界から救うことはできるのか……。 暴力や憎しみが何も生まないことを強く訴えかけてくる、メッセージ性の高い作品です。ラストの急展開に感情が揺さぶられます。

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『オールド・ボーイ』(2003年)

15年間監禁された男の復讐劇!終わり方まで狂気に満ちた傑作

『復讐者に憐れみを』『親切なクムジャさん』とともに「復讐三部作」と呼ばれる、パク・チャヌク監督の韓国映画。カンヌ国際映画祭で審査員特別グランプリを受賞するなど高く評価され、2014年には『マルコムX』のスパイク・リー監督によるハリウッドリメイク版も公開されています。 平凡な生活を送っていたオ・デスは、気が付くと狭い監禁部屋にいました。誘拐の理由はわかりませんでしたが、ある日ニュースで、妻が惨殺され自分がその容疑者にされていることを知ります。15年間の監禁ののち解放されたデスは、自分が監禁された理由を解き明かそうと奔走しますが……。 原作は土屋ガロンと嶺岸信明の日本の漫画『ルーズ戦記 オールドボーイ』。重く苦しいテーマで、終わり方まで全てにゾクゾクする狂気を感じます。少しずつ謎が明らかになっていくサスペンス要素も持ち合わせる作品です。

『冷たい熱帯魚』(2011年)

園子温が観客を狂った世界へ引きずりこむ!実話ベースの強烈バイオレンス作品

『愛のむきだし』『ヒミズ』など、強烈なインパクトを残す作品で熱狂的ファンを持つ園子温監督による衝撃作。1993年に起こった埼玉愛犬家連続殺人事件をベースとしている作品です。 死別した前妻の娘と、現在の妻。小さな熱帯魚店を営む男・社本信行(吹越満)は、折り合いの悪い2人の間に挟まれながらも、気弱な性格でどうすることもできないでいました。 ある日娘が万引きをしたスーパーマーケットで、同業の巨大熱帯魚屋「アマゾンゴールド」を営む村田(でんでん)に助けられた社本。村田に娘をアマゾンゴールドで働かせることを提案されるまま、住み込みで働かせることにします。 親切で人の良い村田と交流を始め、彼の本性に気がついた頃には既に破滅への道へと引きずりこまれていて……。どう見ても一線を超えている、狂った傑作です。

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『処女の泉』(1961年)

陵辱の果てに殺された少女の悲劇と、父親の復讐を描く

『女はそれを待っている』『ファニーとアレクサンデル』など、映画史に残る名作をいくつも残したイングマール・ベルイマン監督によるスウェーデン映画。中世のスウェーデンを舞台に、レイプされ殺害された少女の父親による復讐を描く作品です。 裕福な地主テーレと妻メレータ、一人娘のカリンの一家は敬虔なキリスト教徒でした。一家の養女であるインゲリは、異教の神オーディンを密かに信奉し、美しく恵まれたカリンに嫉妬しています。 教会への勤めを命じられたカリンとインゲリは道中で言い争いになり、カリンが1人で教会へ向かうことに。貧しげな三人の羊飼いに出会ったカリンは食糧を分け与えますが、豹変した彼らにレイプされ、命を奪われてしまうのでした……。 「神の沈黙」をテーマに宗教の本質を問うとともに信仰の愚かさを皮肉った傑作。当時としては衝撃的なテーマで、物議を醸した問題作でもあります。一見救いのようにも感じられる、非情で残酷なラストが待ち受けています。

『ファニーゲーム』(2001年)

最後まで観られない人続出!トラウマ級ゲームの幕が上がる

『ピアニスト』『隠された記憶』のミヒャエル・ハネケ監督によるオーストリア映画。カンヌ映画祭に出品された際、そのあまりにショッキングな内容に席を立つ観客が続出し、物議を醸した作品です。 ある夏の午後。休暇を過ごすために湖のほとりの別荘へ来たショーバー一家3人の元へ、見知らぬ男が訪ねて来ます。妻アンナに「卵を分けてくれないか」と言う男ですが、渡した卵を割るなど奇妙な態度をとるのでした。 もう1人男がやって来てさらにアナを挑発。ついに豹変した男たちに殴られ、3人はソファーに縛り付けられます。そして男たちは「明日の朝9時まで君たちが生きていられるか賭けをしないか?」と一家に持ちかけ……。 映画特有の奇跡や御都合主義、主人公贔屓は一切なし。トラウマ級の理不尽おぞましいゲームの幕が上がります!

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『レクイエム・フォー・ドリーム』(2001年)

ドラッグに溺れ、破滅への道を転がる人々を描く衝撃作

『ブラック・スワン』のダーレン・アロノフスキー監督による衝撃作。『アリスの恋』のエレン・バースティンがアカデミー主演女優賞にノミネートされるなど、高い評価を得ました。 孤独な未亡人サラ(エレン・バースティン)は、定職につかない息子ハリー(ジャレッド・レト)とアパートで孤独に暮らしています。ある日、大好きな視聴者参加型TV番組の出演依頼の電話を受けたサラは、ダイエットを決意。ダイエット薬を処方してもらいますが、その薬の中毒になっていきます。 一方、ハリーは恋人マリオン(ジェニファー・コネリー)とともに、夢を叶えるため麻薬の売人を始めますが、上手くいかずヘロインに溺れてしまうのでした……。 幸福への近道としてドラッグに手を伸ばしてしまう普通の人々。その先にあるのは、目を背けたくなるバッドエンドです。

『息もできない』(2010年)

鬼才ヤン・イクチュン監督デビュー作!心を揺さぶる暴力と愛の境界線

『あゝ、荒野』『中学生円山』など日本の映画にも出演している、韓国の俳優ヤン・イクチュン監督デビュー作。世界各地で25もの映画賞を受賞するなど高く評価されました。監督自らが主演も務めています。 キム・サンフンは幼少期のある出来事によって暴力的な破滅型の人間に育ち、友人マンシクと暴力的な取り立て屋をしていました。ある日偶然、女子高生のヨニと出会います。喧嘩から始まった出会いでしたが、お互いに通じるものを感じ、愛を知らないキムは不思議な感情を抱き始めるのでした。 生まれた環境によってまさに息もできないような日々を送る登場人物たち。痛く苦しい生活から抜け出そうとするも、容赦のないカルマが襲いかかる凄絶な映画です。

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『縞模様のパジャマの少年』(2009年)

ホロコーストを背景に描く、ドイツ人少年とユダヤ人少年の無垢な友情

アイルランドの作家ジョン・ボインの小説を原作とした『ブラス!』のマーク・ハーマン監督によるイギリス・アメリカ合作映画。主役の少年2人を、オーディションで抜擢されたエイサ・バターフィールドとジャック・スキャンロンが演じています。 ナチス将校を父に持つドイツ人少年ブルーノ(エイサ・バターフィールド)は、見知らぬ土地へ引っ越し退屈な日々を送っていました。大人の目を盗んで奇妙な施設へ行くと、フェンスの内側には、縞模様のパジャマを着た少年シュムエル(ジャック・スキャンロン)が座っています。 ブルーノとシュムエルはフェンスごしに友情を育んでいきますが、禁じられた施設へ行っていることは家族には秘密。ある日、シュムエルがユダヤ人であると知るブルーノですが、彼にはその意味がわからず……。 フィクションではありますが、細部まで事実に基づいて作り込まれた作品。ホロコーストの残虐さを表すには十分なラストです。

バッドエンドの映画だからこそ伝わるメッセージがある

紹介したこれらの映画は全て、大事なメッセージを含んでいます。例えば、『縞模様のパジャマの少年』は、私たちが忘れてはいけない第二次世界大戦下のホロコーストのこと。『ファニーゲーム』は無慈悲に振るわれる暴力の恐ろしさ、そしてそれらを許してはいけないということ。 生半可な気持ちで鑑賞すると、衝撃的な展開にひどく落ち込むなど実生活に影響を及ぼす可能性があります。鑑賞する際は覚悟を持って対峙してみてください。