2020年12月4日更新

『ワンダーウーマン』は人々を魅了する新たなヒーロー像!続編前にあらすじや見どころをおさらいしよう

『ワンダーウーマン』ガル・ガドット
©Warner Bros./Photofest/zetaimage

DCコミックスの大人気女性ヒーロー、ワンダーウーマン。2017年に公開された実写化作品は大ヒットを記録し、スーパーヒーロー映画に新たな旋風を巻き起こしました。ワンダーウーマンの魅力と前作の内容をおさらいしつつ、2020年に公開される続編『ワンダーウーマン 1984』に備えましょう!

目次

最強の戦士が降臨!映画『ワンダーウーマン』から彼女の魅力を紐解こう

ガル・ガドット ワンダーウーマン
©WARNER BROS

2017年に公開された映画『ワンダーウーマン』。DCコミックの人気女性ヒーローを主人公とした本作は、ヒーロー映画として初めて女性が監督を務めことも話題になり、大ヒットを記録しました。 2020年12月には続編の公開が控えている「ワンダーウーマン」の魅力は、いったいどこにあるのでしょうか。 この記事では、1作目をおさらいするとともに史上最強の女性ヒーローの魅力を紹介していきます。

まずは押さえておきたい!『ワンダーウーマン』の世界設定

人間界とは隔絶されたダイアナの故郷セミッシラ

『ワンダーウーマン』ガル・ガドット、コニー・ニールセン
©︎ WARNER BROS./zetaimage

ダイアナは、女性だけの部族・アマゾン族が住む島セミッシラで生まれ育ちました。セミッシラは外の世界から隔絶されており、周りをバリアのようなもので囲まれています。バリアの内部は外から見ることができず、逆も然り。また外とは天気も違うという、謎に包まれた島なのです。 そこに住むアマゾン族は人間とは違い、不老長寿の種族。彼女たちは人間に愛と平和をもたらすため多くの言語を操り、また自衛や人間を守るために厳しい訓練をしています。 アマゾン族やダイアナ誕生の設定はギリシャ神話に基づいており、それが本作においても重要なポイントです。

第一次世界大戦

ダイアナは、ヨーロッパを中心に激しい戦闘が繰り広げられた第一次世界大戦を止めにいくことになります。 第一次世界大戦は、1914年から1918年にかけてドイツ帝国率いる中央同盟国と、イギリスやフランス、アメリカが属する連合国との間で繰り広げられた戦争です。この戦争では戦闘員900万人以上、非戦闘員(民間人含む)700万人以上が犠牲になりました。 当時はイギリスやフランス、ロシアの三国協商から締め出され、孤立してしまったドイツやオスマン帝国がヨーロッパ全体でさまざまな規模の争いを繰り返していました。そして1914年に発生した「サラエボ事件」をきっかけに、ついに第一次世界大戦が始まります。 戦中から第二次世界大戦が勃発するまでは、「戦争を終わらせるための戦争」とも呼ばれていました。

『ワンダーウーマン』のあらすじは?【ネタバレ注意】

まだ神々が地球を支配していたころ、万能の神ゼウスは人間(男)を創造。しかしゼウスの息子であり軍神でもあるアレスは人間に対して嫌悪を抱き、人々に嫉妬や憎しみという感情を与えます。そのせいで人間は争い始めましたが、ゼウスはそれを止めるために女を創造しました。 一時は争いがおさまりますが、アレスのせいで再び激化。ゼウスはある島に女と神を殺せる剣「ゴッドキラー」を隠し、アレスを封印します。 島の女たちは、いつか封印が解かれるであろうアレスの襲撃に備えて日々鍛錬を積んでいました。なかでも女王の娘ダイアナは美しく強靭な戦士に育ちます。 ある日、彼女の住むセミッシラにスティーブ・トレバーというアメリカ人スパイが不時着。彼を追ってきた軍人たちは、島に攻撃を仕掛けてきます。 スティーブから外の世界では戦争が起こっていると告げられたダイアナは、アレスが人々に戦争をさせていると確信し、彼とともに第一次世界大戦を止めに向かうのでした。

イギリスはドイツが降伏するのを待ちます。しかしドイツは不利な状況下でも、新種の毒ガスを開発し戦況の逆転を狙っていました。 スティーヴは諜報活動で得た毒ガスの存在を議会に報告しますが、彼らは様子見の姿勢を崩しません。業を煮やしたスティーヴとダイアナは優れた能力を持つ仲間を募り、ともにベルリンへと向かいます。 戦場の様子を目の当たりにしたダイアナは、全員を救うことができなくても人類を救おうと志を固めるのです。 そしてついにドイツのルーデンドルフ総監と出会い、ダイアナは彼がアレスだと思います。彼を殺せば戦争が終わると信じるダイアナ、しかしスティーブは賛成しません。さらに2人の意見が一致しないまま毒ガスが使用され、その場にいた人間が皆死んでしまいました。 ダイアナはスティーブを置いて、1人でルーデンドルフを殺します。しかし戦争は止まない。彼女はそこで、アレスのせいで戦争が起きているのではなく、人々が自分の意思で戦争をしていると悟り、愕然としてしまうのでした。 果たして彼女は戦争を止めることができるのでしょうか?

なぜ『ワンダーウーマン』は人々を魅了するのか?3つの理由を解説!

①愛で世界を救う女ヒーローが誕生

「ワンダーウーマン」(DCコミック)
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「ワンダーウーマン」の原作者は、嘘発見器の先駆けとなる装置を発明したウィリアム・モールトン・マーストンです。先進的なフェミニズム思想を持っていた彼は、チャールズ・モールトンというペンネームで「ワンダーウーマン」を世に送り出しました。 第二次世界大戦下、スーパーマンなどの男性ヒーローが力によって悪を倒すコミックが流行していたなか、彼は新しいスーパーヒーローを生み出したいと考えていました。そして妻エリザベスのアドバイスをうけ、愛で世界を救う女性ヒーロー、ワンダーウーマンが誕生したのです。 彼の生涯とワンダーウーマンを生み出すまでの経緯、そして2人の女性との関係については、映画『ワンダー・ウーマンとマーストン教授の秘密』(2017年)で描かれています。

②監督が込めた熱い思いが伝わってくる!

パティ・ジェンキンス
©︎ Pat Denton/WENN.com/zetaimage

『ワンダーウーマン』が製作決定段階から注目され、そして公開後に高評価を得た理由のひとつには、その監督が熱い思いを込めて制作に臨んだという経緯があります。 監督のパティ・ジェンキンスは前作『モンスター』(2003年)で長編デビューを果たし、ベルリン国際映画祭で銀熊賞を受賞。しかしその後ほかのオファーはすべて断り、本作の構想に13年間集中したということです。 華々しいデビューを飾ったジェンキンスがそこまでして撮りたかった『ワンダーウーマン』には、彼女の思想とこだわりが隅々まで詰め込まれています。 力強くも美しさとやさしさを併せ持っているのがこのキャラクターの魅力だと語るジェンキンス。子どものころからワンダーウーマンのファンだったという彼女は、そういった魅力を実写映画で表現することを目指したそうです。

③ガル・ガドット演じるダイアナの魅力が溢れまくってる

『ワンダーウーマン』サイード・タグマウイ、クリス・パイン、ガル・ガドット
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『ワンダーウーマン』が評価された最も大きな理由は、ガル・ガドット演じるダイアナの魅力につきます。 ガドットが本作にキャスティングされたとき、一部のコミックファンからは原作のグラマラスなイメージに合わないとの批判が噴出しました。アメコミの世界で女性ヒーローが担わされてきたセックスシンボルとしての役割を、ワンダーウーマンもやはり求められていたのです。 しかしその要求に応えたキャスティングでは、映画はこれほどヒットしなかったでしょう。 ガドットが演じるダイアナはヒーローとしてカッコいいのはもちろん、優しく率直でチャーミングな女性。それは多面性を持ったリアルな女性像であり、憧れの女性像でもあります。そんなダイアナの魅力は女性を中心とした観客に広く支持され、映画の大ヒットにつながったのです。

最強であるはずのワンダーウーマンには意外な弱点も?

『ワンダーウーマン』ガル・ガドット
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半神半人で史上最強のスーパーヒーローであるワンダーウーマンですが、実は意外な弱点があるとか。それが2作目『ワンダーウーマン 1984』のストーリーのポイントになると見られます。 Qeticによると、ガル・ガドットはワンダーウーマンは人間の心を持っていることが弱点だと明かしています。「人間のように傷づいたり、葛藤したりするので、彼女は万能なスーパーヒーローではありません。心配したり、不安を抱えたりして、私たちと同じものを持ち合わせています。」 監督のパティ・ジェンキンスも「ワンダーウーマンは、前作でも完璧ではありませんでした。彼女に弱い部分がなければ共感できなくなりますので、弱さはストーリーに必要不可欠な要素です。」と語っています。 また過去の原作コミックでは、ワンダーウーマンの銀の腕輪が彼女のスーパーパワーを奪う弱点となっていたこともありますが、2作目ではその設定は盛り込まれるのでしょうか。

国内外、性別問わず愛される『ワンダーウーマン』

興行収入8億ドルを記録

『ワンダーウーマン』は全世界での最終興行収入が8億218万ドルを記録したことで話題になりました。 総興行収入が8億ドル台の作品といえば、同じくDCコミック原作の『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』(2016年)やマーベルコミック原作の『ヴェノム』(2018年)、『マイティ・ソー/バトルロイヤル』(2017年)などがあります。 パティ・ジェンキンスは、女性監督としての歴代1位の初週興行記録を獲得。男性優位とされるハリウッド映画界で、女性監督、女性が主人公の作品がここまでヒットするのは異例と言っても良いでしょう。  このヒットを支えているとされるのが、これまでアクション映画やヒーロー映画は観ないとされていた観客層です。アメリカでは通常、スーパーヒーロー映画は男性客が60%以上を占めるとされていますが、本作の観客は50%以上が女性とのことです。

幅広い層からの支持を獲得!

ワンダーウーマンが誕生したのは1941年。幅広い世代に馴染みあるキャラクターであり、老若男女問わず多くの映画ファンから支持を得ていることも、本作が大ヒットした要因でしょう。 『ヘルプ 〜心がつなぐストーリー〜』(2011)で知られる女優オクタヴィア・スペンサーは、「すべての母親は子供と一緒に『ワンダーウーマン』を見るべき」とのコメントをネット上に発信しました。 彼女いわく、娘に強い女性に育ってほしいと願う母親にも、息子に強い女性の素晴らしさを教えたい母親にもおすすめできる内容としています。 実際にネット上では、映画を見終えてから子供がワンダーウーマンになりきってしまっているというコメントが多く見られました。

「息子と『ワンダーウーマン』観に行って以来これ。」女の子だけでなく、男の子もワンダーウーマンに夢中のようです。 また『スーサイド・スクワッド』(2016年)で非情な政府高官アマンダ・ウォーラーを演じたヴィオラ・デイヴィスも親子で映画を楽しんだのだとか。

彼女は大のアメコミファンとして知られていますが、娘のジェイネスも2〜3歳の頃にはコスプレをしてたほどの筋金入りのワンダーウーマンファン。もちろん親子で本作を鑑賞し、とても感激したそうです。

これも人気の理由のひとつ?魅力的なキャストが勢ぞろい!

ワンダーウーマン/ガル・ガドット

『ワンダーウーマン』ガル・ガドット
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史上最強の女性戦士ワンダーウーマンことダイアナは、秘匿された島セミッシラで育ったアマゾン族の王女です。アマゾン族のなかでも強大な力を持つ彼女は、輪に捕らえた者に真実を告白させる「真実の投げ輪」と、弾丸などを弾くほど強力な「銀の腕輪」を武器に戦います。 多くの男性ヒーローと違い直接的に相手を傷つける武器を持っていないのも、ワンダーウーマンが「愛で世界を救う戦士」であることを象徴しているのです。 ワンダーウーマン/ダイアナを演じるガル・ガドットは、イスラエル出身。本作以外にも「ワイルド・スピード」シリーズなどで活躍しています。

スティーヴ・トレヴァー/クリス・パイン

セミッシラに不時着しダイアナと知り合ったスティーヴ・トレバーは、第一次世界大戦中イギリス軍に協力していたアメリカ人スパイです。ドイツ軍の極秘情報を入手した彼は、ダイアナを連れてロンドンに戻り議会に対策を講じるよう訴えます。 スティーヴを演じたクリス・パインは、J・J・エイブラムス監督による「スター・トレック」シリーズのジェームズ・T・カーク役でも知られています。

ヒッポリタ/コニー・ニールセン

アマゾンの女王でありダイアナの母であるヒッポリタは、アマゾン族の使命を果たすため戦士たちを訓練しつつも、娘の身を案じ、あまり戦いには巻き込みたくないと考えていました。 そんなヒッポリタを演じるコニー・ニールセンはデンマーク出身の女優で、『グラディエーター』のルッシラ役で一躍有名に。また女優だけでなく歌手やダンサーとして活動したり、6カ国語に堪能だったりと様々な一面を持ち合わせています。

アンティオペ/ロビン・ライト

女王ヒッポリタの妹でありダイアナの叔母のアンティオペは、アマゾンの将軍としてダイアナを“姫”ではなく立派な戦士に育て上げるため、彼女に厳しい訓練を課した人物です。 アンティオペを演じたロビン・ライトは、映画『マネーボール』(2011年)への出演やドラマ『ハウス・オブ・カード 野望の階段』 のクレア・アンダーウッド役を演じたことでも知られています。

パトリック・モーガン卿/デヴィッド・シューリス

イギリス人の政治家で貴族のパトリック・モーガン卿。イギリス軍は休戦交渉のために、トレバーたちが計画する新兵器の破壊作戦に乗り気ではありませんでしたが、モーガン卿は陰ながら彼らを支援します。 モーガン卿を演じるのは、イギリス出身のデヴィッド・シューリス。彼は「ハリー・ポッター」シリーズのリーマス・ルーピン役で世界的に有名になりました。

エーリヒ・ルーデンドルフ総監/ダニー・ヒューストン

ルーデンドルフは、ドイツ軍の独裁的な総監です。休戦交渉に傾く情勢が気に入らず、戦争を続けるため、マル博士に新たなガス兵器の開発を命じます。 ルーデンドルフを演じたダニー・ヒューストンは、アメリカ出身の俳優。代表作には『21グラム』(2003年)や『ナイロビの蜂』(2005々)、『ウルヴァリン:X-MEN ZERO』(2009年)などがあります。

イザベル・マル博士/エレナ・アナヤ

『ワンダーウーマン』エレナ・アナヤ、クリス・パイン
©Warner Bros./Photofest/zetaimage

(画像左) 「ドクター・ポイズン」と呼ばれるイザベル・マル博士は、毒物専門のマッド・サイエンティスト。ルーデンドルフの命令で、防毒マスクの効かない毒ガス兵器を開発しています。 マル博士を演じるのは、スペイン出身のエレナ・アレヤです。『ヴァン・ヘルシング』(2004年)や『私が、生きる肌』(2011年)などへの出演で知られています。

2020年12月18日、ついに続編『ワンダーウーマン 1984』が公開!

『ワンダーウーマン 1984』ガル・ガドット
© DC/WARNER BROS./CLAY ENOS/zetaimage

注目が集まる2作目『ワンダーウーマン 1984』は、タイトルどおり1984年が舞台となっています。野心的な実業家マックス・ロードは禁断の力を手にし、巨大な陰謀を企てていました。 スミソニアン博物館で「ダイアナ・プリンス」と名乗って働くワンダーウーマンの前に現れたのは、謎の敵チーター。人類を滅亡から救うため、ワンダーウーマンはたった1人で強大な敵に立ち向かうことに。 本作では、前作で命を落としたはずのスティーヴも登場。いったいなにが起こっているのか、そのストーリーは謎に満ちています。前作を超えるド迫力のアクションや、ワンダーウーマンの新たなゴールドアーマーも見どころです。

最強の女戦士ワンダーウーマンの活躍から目が離せない!

フェミニズムの思想から生まれ、女性監督によって実写映画化されたワンダーウーマン。彼女が今の時代に高い人気を獲得したのは、必然と言えるのではないでしょうか。 ガル・ガドット演じる美しく強い、そして人間味あふれるワンダーウーマンの活躍から目が離せませんね!