2人の女性をモデルにしている?ワンダーウーマンについて知っておきたい32の事実

ワンダーウーマンはDCコミックのキャラクターの一人です。映画ではガル・ガドット演じる『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』で初登場し、2017年8月25日に単独映画『ワンダーウーマン』が公開されます。同年11月23日に公開される『ジャスティス・リーグ』でも活躍するワンダーウーマンに関するあれこれをまとめました。
目次
- ワンダーウーマンはDCコミックが誇る最強の戦士!
- 1.ゼウスの娘になった!?
- 2.ワンダーウーマンのモデルとは!?
- 3.魔法の投げ縄には心理学が使用されている!?
- 4.アマゾン族の王女だった!?
- 5.実はかなりの”スポーツウーマン”!
- 6.ワンダーウーマン最新の設定!?
- 7.ブレスレットは敵を守るため!?
- 8.”見えないジェット機”が見えちゃってる!
- 9.ブティックを経営!?
- 10.ジャスティスリーグ唯一の女性オリジナルメンバー!
- 11.ソーのハンマーを持ち上げていた!?
- 12.実写化は失敗続き!?
- 13.伝説的テニス選手アリス・マーブルが編集者に
- 14.ワンダーウーマンのモデルになった歴史上の女性たち
- 15.貧しい女性のために戦っていたワンダーウーマン!
- 16.ワンダーウーマンに史上最大のピンチが降りかかる!?
- 17.世界の終末「ドラゴン」に立ち向かう
- 18.最強のヒーロー対決、ワンダーウーマンVSバットマン!
- 19.ワンダーウーマンは女性解放の使者
- 20.ワンダーウーマンのティーンエイジャー時代を披露!?
- 21.強敵メドゥーサとの死闘!
- 22.カンフーの修行をしていたことも
- 23.魔法のロープは固定概念の象徴!?
- 24.有害図書指定を受けたことも
- 25.ドクターポイズンのモデルは、女性嫌いの大学教授
- 26.スーパーマンと付き合っていた時期も
- 27.同性の結婚式の司会を務めた初のDCヒーロー
- 28.ワンダーウーマンはバイセクシャル!?
- 29.国連名誉大使に任命されたことも!
- 30.ワンダーウーマンの恋愛遍歴は?
- 31.ワンダーウーマン誕生の意外な経緯
- 32.2016年からワンダーウーマンの活躍がはじまる!
ワンダーウーマンはDCコミックが誇る最強の戦士!
ワンダーウーマンはバッドマンやスーパーマンらを産んだDCコミックのヒーローです。スーパーマンやバットマンと並んで、マーベルでいうアベンジャーズのようなヒーローチーム「ジャスティスリーグ」の主要メンバーの一人です。
スーパーマンやバットマンに比べると、日本ではまだまだ知名度が劣るワンダーウーマンですが、2016年3月に公開される映画『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』への出演を皮切りに、その続編二部作『ジャスティス・リーグ』の公開が決まっています。また単体で主役を務める映画が2017年に公開されることも決定しています。
アメリカではバットマン、スーパーマンと同じく高い人気を誇るキャラクターであるワンダーウーマン。そんな次に来るかもしれないDCコミック注目のヒロインの秘密を紹介していきます!
コラボジュエリーが発売!
今回、ワンダーウーマンをモチーフにした『ワンダーウーマン・コラボレーションジュエリー』が発売されます。
コラボジュエリーが発売されるということからも注目度の高さがわかりますね。限定のオリジナルケースで届くので気になる方はぜひチェックしてはいかがでしょうか?
1.ゼウスの娘になった!?
DCコミックのキャラクターの中でも長い歴史があるワンダーウーマン。コミックのシリーズが変わる度に幾つか設定が改変されています。
母親が粘土を形成、ギリシャの神々が命を吹き込み、誕生したという設定が長年使われていました。この設定の大きな特徴のひとつがワンダーウーマンに父親がいないこと。
最近、DCコミックの設定が一新されたシリーズ“New 52”が発表されました。ブライアン・アザレロの手によって大幅に設定が変更され、ワンダーウーマンは神々の王、ゼウスの娘になっています。
2016年公開『バットマンvsスーパーマン:ジャスティスの誕生』のプロデューサーによると、今後、DC映画シリーズでは新たなオリジンストーリーが採用されるそうです。
2.ワンダーウーマンのモデルとは!?
1940年代、DCコミックはスーパーマン、バットマンなど男性ヒーローばかり。そこで、彼らに匹敵する女性ヒーローの必要性を感じたDCコミックのコンサルタント、ウィリアム・モールトン・マーストンがワンダーウーマンを考えだしました。
ワンダーウーマンは、マーストンの妻エリザベスと愛人オリーブ・バーンからインスパイヤーされて生まれた初の女性キャラクターとなったのです。マーストンは元々、“シュプリーマ・ザ・ワンダーウーマン”と名付けていましたが、1941年コミック『オール・スター・コミックス』デビュー時にワンダーウーマンとシンプルな名前に変更。
第二次世界大戦を時代背景として、ギリシア神話をモチーフとしたワンダーウーマンことダイアナ・プリンスが生み出されました。ダイアナは、女性だけのアマゾン族が居住するパラダイス島の王女。 人間社会にやってきた彼女は、ナチスを倒しながら、平和の教えを人間たちに説いていきます。
1930年代、原作者ウィリアム・モルトン・マーストンはレポーターのインタビューに対して、男性ではなく女性をリーダー的な立場に置くということに大きな可能性を感じている、と語っています。
1942年、彼女を主役としたコミックシリーズも発売されており、そのなかでは女性読者に向けた広告や記事が多く含まれていました。
3.魔法の投げ縄には心理学が使用されている!?
マーストンはコミック作家だけでなく、精神科医、弁護士、発明家など様々な肩書を持っていました。ウソ発見器の元になった血圧計を発明した人物とも言われています。血圧と人間の感情には何か関連があり、女性は男性よりも正直だと信じていたそう。
捕らえたものに真実を告白させる魔法の投げ縄はウソ発見器に使用された心理学のセオリーを周知するために考え出されたという説があります。(直接的な証拠はありません)
4.アマゾン族の王女だった!?
ワンダーウーマンの初期の設定は女性だけが暮らすパラダイス島に住むアマゾン族の女王、ヒッポリタの娘でした。
アマゾン族の女性たちは幼少期から武術の訓練を受けています。それによってワンダーウーマンの戦闘力はとても高く、バットマンが地球上で最強の戦士の一人だと認めたほどです。
アマゾン族がパラダイス島に辿りついた経緯については年代毎に変わります。あるコミックでは悪行を繰り返す男たちから逃れるためにギリシャから逃げ出し、行きついた先がパラダイス島だったという設定でした。
5.実はかなりの”スポーツウーマン”!
敵と戦うための優れた能力を持っているワンダーウーマンですが、実はそうした戦闘に欠かせない能力だけでなくスポーツセンスもかなり抜群なんだそうです。
野球やテニス、ホッケーをして遊ぶのが好きなんだとか。アマゾンに生まれ育った経験から身についたスピード、強さ、俊敏さなどを生かしてアスリート並みのセンスでスポーツを楽しんでいるようです。
6.ワンダーウーマン最新の設定!?
DCの最新コミックシリーズ“New 52”ではダイアナ(ワンダーウーマン)は子供の頃、軍神アレスの指導の下、戦闘スキルを磨き、ミノトールを殺すように命じられるが、それを拒否、アレスから失望されるという展開に。
後に、この設定は生かされ、彼女はかつての師匠アレスを殺すことを余儀なくされ、新たな軍神となります。
ワンダーウーマンが死んだ兵士を蘇らせる能力(アレスの能力)を持っているのかについては明らかになっていませんが、テレパシーを使い世界中の兵士とコミュニケーションをとったり、コントロールする能力があることは確かです。
7.ブレスレットは敵を守るため!?
ワンダーウーマンはDCコミックの中で最も強いキャラクターの一人。その力はスーパーマンと同等、スーパーマンよりも上の可能性さえあります。
長い間、彼女のシルバーのブレスレットはパワーを増強させるものと考えられてきました。ワンダーウーマンのブレスレットはゼウスのシールドの残骸から作られ、決して壊れることがなく、時に武器として使用することも。
しかし、“New 52”シリーズでは真逆の設定のようです。ワンダーウーマンは神と戦うためにシルバーのブレスレットをはずします。新たなブレスレットの設定は強大なパワーを抑えるためのもの、つまり手加減するために身に着けているのです。
ブレスレットをはずして、力が解放されたワンダーウーマンがどれほどのパワー誇るのか?それはまだ明らかになっていません。
8.”見えないジェット機”が見えちゃってる!
縛られた者は嘘をつけなくなってしまう魔法の縄、ラッソー・オブ・トゥルースをはじめとして、さまざまな武器を所有しているワンダーウーマン。
そんな彼女が持っているアイテムのひとつであるインビジブル・ジェット。日本語で”見えないジェット機”という意味ですが、コミックに登場するシーンではそんなインビジブル・ジェットのコックピットに座るワンダーウーマンがはっきりと見えています。
その姿に読者からは「インビジブル・ジェット」じゃなくて「クリスタル・ジェット」では?との声が上がりました。
9.ブティックを経営!?
シークレットアイデンティティはプリンス・ダイアナ。“ゴールデン・エイジ・コミックス“で彼女はワンダーウーマンに似た従軍看護師として働いていました。
1960年代にはスーパーパワーを失い、プリンス・ダイアナとして一般的な生活をしていたことがあります。その時は、ニューヨーク、グリーンウィッチヴィレッジでブティックを開業していました。
10.ジャスティスリーグ唯一の女性オリジナルメンバー!
地球を守ったスーパーマンの行動により、人類への信頼を取り戻したバットマン。ワンダーウーマンと共にさらなる敵へと立ち向かうべく最強チームを結成!バットマン、ワンダーウーマン、アクアマン、サイボーグ、フラッシュ!しかし地球を破滅させてしまうほどの脅威が、すぐそこまで迫っていた! pic.twitter.com/Kruc22xbyt
— 映画『ジャスティス・リーグ』公式 (@justiceleaguejp) 2016年11月28日
1960年に初登場したジャスティスリーグ。創設時のメンバーはスーパーマン、バットマン、マーシャン・マンハンター、フラッシュ、グリーン・ランタン、アクアマン、そしてワンダーウーマン。
彼女は唯一の女性メンバーでした。その後、ザタンナ、ホークウーマンなど新たな女性キャラクターが加わることになります。ジャスティスリーグのコミックではほとんど創設時のメンバーとして登場、スーパーマンやバットマンと共に、グループのリーダーとして描かれることが多いキャラクターです。
“NEW 52”シリーズでも変わらず、ワンダーウーマンはジャスティスリーグ創設メンバー、唯一の女性キャラクターです。後にアトムやエレメンタル・ウーマンが後に加わります。
11.ソーのハンマーを持ち上げていた!?
“このハンマーを手にし、その力に値するものなら誰でも、ソーの力を得ることが出来る。”『マイティ・ソー』シリーズに登場する魔法のハンマー、ムジョルニア。
映画『アベンジャーズ』ではソーが唯一ハンマーを持ち上げることの出来るキャラクターという設定ですが、1996年、マーベルとDCのクロスオーバー作品が実現、その時ワンダーウーマンはムジョルニアを持ち上げています。
ソーがシャザム、キャプテンマーベルと戦う中、ムジョルニアをコントロール出来なくなる。落ちていたムジョルニアに躓くワンダーウーマン。次の瞬間、軽々とムジョルニアを持ち上げてしまいます。
しかし、魔法のハンマーで巨大なパワーを得ることはフェアではないと考え、ムジョルニアを投げ捨てます。(ワンダーウーマンはストームとのバトルに敗れています。)
12.実写化は失敗続き!?
1967年、テレビドラマ“Who‘s Afraid of Diana Prince?”、1974年、テレビ映画、キャシー・リー・コズビー版、ABC製作のドラマ、リンダ・カーター版など、今まで何度も実写化が挑戦されてきましたが、ほとんどが失敗に終わっています。
2011年にもNBCがアドリアナ・パルキー主演で実写化を計画していましたが、結局実現することはありませんでした。
13.伝説的テニス選手アリス・マーブルが編集者に

コミック版「ワンダーウーマン」の初期の共同編集者として、意外な人物が名を連ねています。 1930年代から1940年にかけて活躍したテニス選手アリス・マーブル。当時前人未到だった3年連続ハットトリックの偉業を成し遂げた名選手です。 第二次世界大戦中は半ナチスの連合国側のスパイとして活躍し、引退後は指導者として多くのテニス選手を育て上げるなど、まさに時代を駆け抜けたスーパーウーマンの彼女。 そんなマーブルはDCコミックで編集顧問を務めていたことがあり、ワンダーウーマンのキャラクター設定に多くのアイデアを出しました。
14.ワンダーウーマンのモデルになった歴史上の女性たち

アリス・マーブルがワンダーウーマンのキャラクター設定の参考にしたのが、近代看護の母フローレンス・ナイチンゲール。 他にも女性奴隷解放活動家ソジャーナー・トルース、女性差別と戦い続けたジャーナリストのネリー・ブライ、ラジウムを発見した女性科学者マリー・キュリー、フランスの国民的英雄ジャンヌ・ダルク、そしてアメリカ人の西部開拓の際に通訳として貢献した伝説的なインディアン女性サカガウィアが、ワンダーウーマンのモデルとなりました。
15.貧しい女性のために戦っていたワンダーウーマン!

第二次世界大戦後、ワンダーウーマンのストーリーが少し政治がかったものになっていた時期があります。 まず最強の戦士であったワンダーウーマンのパワーが非常に弱まり、夫から虐待された母子や権利を主張するためストライキをする労働者など、貧しい人々のために戦うという設定でした。
16.ワンダーウーマンに史上最大のピンチが降りかかる!?

コミック作家ジョージ・ペレスとレン・ウェインはコミックシリーズに新たな展開を加えました。 ワンダーウーマンはここで宿敵となるチーター(プリシラ・リッシュ)と出会います。チーターはセレブ界の住人でしたが、悪の道に走り彼女の持つパワーを盗もうとします。 ほかにも、仲間であるはずのアマゾン族の女戦士たちにライバル心をむきだしにされたり、ギリシア神話の神であるゼウスに妻になるよう迫られたりするなど、見どころ満載のエピソードです。
17.世界の終末「ドラゴン」に立ち向かう

コミック作家クリストファー・モーラー作の本エピソードで、ある予言がワンダーウーマンに突き付けられます。それは、DCコミックに登場するスーパーヒーローたちが結成したチーム「ジャスティス・リーグ」を脅かす存在がやってくるというものでした。 何千年もの眠りを経て、古のドラゴンが再び目覚めたとき、ワンダーウーマンはこの予言が真実のものとなったこと、そしてジャスティス・リーグのメンバーのうちのひとりがこのドラゴンと戦わなければならないということを知りました。 このエピソードではジャスティス・リーグのメンバーであるスーパーマンたちにも負けないほどの強さとリーダーシップを発揮して、仲間たちを死の危険から救います。
18.最強のヒーロー対決、ワンダーウーマンVSバットマン!

コミック作家グレッグ・ルッカによるこの作品では、バットマンの本拠地でありながらも、犯罪者の巣窟と化したゴッサムシティが舞台。 殺された姉妹の敵を討とうとする犯罪者のダニエル・ウェリスは、古代ギリシアの儀式によってワンダーウーマンを味方につけることに成功します。 こうして、犯罪者ダニエル・ウェリスの撃退に駆けつけたバットマンは、敵となった彼女と対峙することになるのでした。
19.ワンダーウーマンは女性解放の使者

ワンダーウーマンの生みの親のウィリアム・モルトン・マーストンの男性に抑圧された女性を解放するためのフェミニズム、犯罪者の更生などといった思想は作品の中に表されています。 それは、火星から来た男たち、人間に変身させられたゴリラ、牛乳泥棒のナチス、宇宙に跳ぶカンガルーなどといった形で隠喩的に表されました。 『バトル・フォア・ウーマンフッド』はこうしたワンダーウーマンの黄金時代と呼ぶべき時代の作品です。 おなじみの敵ドクター・サイコの初登場シーンや、相棒であり女性用のホリデー・カレッジの学生エッタ・キャンディがひとりで冒険したり、パラダイス島にのみ生息する空飛ぶカンガルーが火星まで跳んでいったりと、魅力的なエピソードが詰められています。
20.ワンダーウーマンのティーンエイジャー時代を披露!?
本作品の作者ロバート・カニガーは、原作者のウィリアム・モルトン・マーストンの死後、コミックシリーズを20年以上にわたって手掛けてきたコミック作家兼編集者です。後にロス・アンドルーが共著者として加わり、新たな変容を遂げていきました。 この時代のコミックの特徴は、ワンダーウーマンがアマゾン族のティーンエイジャーとして描かれたストーリーや、ちいさな子供のときのストーリーがあることです。 本作品はそうした新シリーズの初期のエピソードで、この中で彼女はヒーローコスチュームを得るために三つの儀式をクリアしていきます。
21.強敵メドゥーサとの死闘!

2000年代はファンお気に入りのワンダーウーマンのコミックが続出した時でした。 その中でも名高い作品が、コミック作家グレッグ・ルッカとドルー・ジョンソンによる『アイズ・オブ・ザ・ゴーゴン』です。 この作品の中では、彼女はギリシア神話に登場する怪物メドゥーサとの闘いに身を投じます。メドゥーサは見る者を石に変える力を持っています。そのため、ワンダーウーマンは苦肉の策として、自らを盲目にしてメドゥーサを打倒しました。
22.カンフーの修行をしていたことも
1968~1973年の間コミック版では、ワンダーウーマンはかつてのような神がかった戦闘力を失ってしまうという設定でストーリーが進みます。 アマゾン族は地球に住むことを諦め異星に移住することになりますが、恋人のスティーヴ・トレヴァーとともに地球に残ることを選択したワンダーウーマンことダイアナ。 力を失った彼女はコスチュームを脱ぎ捨て道着に身を包み、スティーブの仲間にカンフーを習うことにします。 しかしこのストーリーは今までのファンからは不評だったようで、ワンダーウーマンはかつてのパワーを取り戻し再び戦士として活躍するようになるのです。
23.魔法のロープは固定概念の象徴!?

ワンダーウーマンの武器といえば相手に真実を履かせる魔法のロープ、ラッソー・オブ・トゥルースですが、実はこのロープは「固定概念やイメージ、世間の声に縛られてしまっている女性たち」を象徴したものであるという見解を示す人もいます。 実際初期のコミックでは、ワンダーウーマンや他の女性キャラクターが「ロープに縛られていたのは私自身だったのかも……」と気づくシーンが何度かあるのです。 ワンダーウーマンが誕生した1941年にくらべると、現代は女性の社会進出が進んだ時代になったとはいえ、まだまだ思い当たるふしはありますよね。 ワンダーウーマンは現代人にも「あなたは見えないロープに縛られていない?」と 問いかけ続けているのかもしれません。
24.有害図書指定を受けたことも
1942年、ワンダーウーマンはアメリカ図書館協会から有害図書指定を受けました。 正義の為に戦うワンダーウーマンがなぜ有害?と思うかもしれませんが、理由は彼女の象徴的でセクシーなコスチューム。 出版社からの問い合わせに対し協会の答えは「ワンダーウーマンは服を充分に着ていないから」とのことでした。
25.ドクターポイズンのモデルは、女性嫌いの大学教授
映画版『ワンダーウーマン』にも登場するヴィラン、ドクターポイズン。毒物の専門家でマッドサイエンティストであるこのキャラクターのモデルになったのは、原作者マーストンの大学時代の教授だと言われています。 その教授は女性が選挙権を持つことに非常に反対しており、女性には裁判の陪審員も務まらないと公言していたとか。コミック版のドクターポイズンも女性が活躍することを非常に毛嫌いしています。 しかしながら、ドクターポイズンの正体は女性。映画版『ワンダーウーマン』ではスペイン出身の女優エレナ・アナヤが不気味に演じています。「女性の敵は男性」という単純な方程式が成り立つわけではないのは、コミックでも現実世界でも同じなようですね。
26.スーパーマンと付き合っていた時期も

ワンダーウーマンの恋人といえば、米陸軍将校のスティーブ・トレバー。映画版では、J・J・エイブラムス監督の『スター・トレック』シリーズでカークを演じたクリス・パインが演じます。 しかしコミック版では、ワンダーウーマンはスーパーマンと付き合っていた設定の時期もあるのです。ジャスティスリーグに参加し、より大きな目標を共有できる恋人のほうが良いと判断したのかもしれません。
27.同性の結婚式の司会を務めた初のDCヒーロー

2015年のコミック版で、ワンダーウーマンは同性カップルの結婚式の司会を担当。同性婚の司会を務めたDCヒーローは彼女が史上初です。 作中でクラーク・ケント(スーパーマン)に「君は同性婚に賛成なの?」と尋ねられた彼女は、「クラーク、私の国は全員が女性なの。私たちにとってそれは『同性婚』ではなくて、ただの『結婚』よ。」と答えました。
28.ワンダーウーマンはバイセクシャル!?

ワンダーウーマンが生まれ育ったのは、女性だけが住むという島セミスキラ。 2016年、作者はワンダーウーマンファンが長年抱いてきた疑問にこたえました。コミック版「ワンダーウーマン」の作者グレッグ・ルッカは、彼女がバイセクシャルであることを認めたのです。 ルッカいわく、アマゾン族の女性だけが住む島には、そもそも同性愛という概念が存在しないようです。女性しかいないのだから、女性同士で結婚し家庭を持つのが当たり前。その中で育ったワンダーウーマンは、当然女性と恋愛したことがあると考えるのが自然とのこと。 さらにコミック版では今後彼女に女性の恋人ができるという噂もあり、ますます時代性を反映した内容になっていくことが予想されます。
29.国連名誉大使に任命されたことも!
アメリカDCコミックの人気キャラワンダーウーマンが国連大使に任命されたのが2016年10月、女性キャラが活躍するアニメということで女性の地位向上や女性を元気づけるために任命されたのですが、実は2か月後の同年12月には解任された模様です。 解任の理由は過剰な性的イメージが原因のようですが、ファンからは抗議の声が殺到しすでに5万人に近い嘆願署名が集まっているようです。
30.ワンダーウーマンの恋愛遍歴は?

ワンダーウーマンの最初のロマンスの相手は、実写映画にも登場したスティーブ・トレバーです。アメリカ軍のスパイだった彼は、ダイアナが初めて見た男性。1941年の創刊から長年の恋人でしたが、破局してしまいました。 その後、バットマンやアクアマンなど何人かのスーパーヒーローや人間、ヴィランとのロマンスが描かれてきましたが、どれも長続きせず。 そして2012年、長年コミックファンが熱望していたワンダーウーマンとスーパーマンのロマンスが、ついに公式のものとなりました!

しかしこの関係も長くはつづきませんでした。2011年から始まったNew 52シリーズでとっちらかってしまった時系列を整理するため、スーパーマンはさまざまな時空を行き来し、そのなかでダイアナとのロマンスもなかったことになってしまったのです。 あまり男運の良くないダイアナですが、それが女性である可能性も含め、いつか運命の人に出会う日がくるのかもしれません。
31.ワンダーウーマン誕生の意外な経緯
ワンダーウーマンの原作者は、アメリカの心理学者であり作家のウィリアム・モールトン・マーストン(ペンネーム:チャールズ・モールトン)です。 ハーバード大学に入学した年、イギリスの女性解放運動の活動家エメリン・パンクハーストの講演が学内から締め出された騒動をきっかけに、マーストンはフェミニズムに興味を持ち始めました。 大学を卒業した年に、マーストンは幼なじみで同じく大学を卒業したばかりのセイディ・エリザベス・ハロウェイと結婚。しかし、タフツ大学で教鞭を取っているとき、マーストンは教え子のオリーヴ・バーンと恋に落ちます。 マーストンは妻に3人での同居を持ちかけ、キャリアウーマンだったエリザベスはオリーヴが育児をすることを条件に同意します。こうして3人の「夫婦」と、その子供たちでの生活が始まりました。 当時人気を博していたスーパーヒーローもののコミックがあまりに男性的で暴力的であることを危惧したマーストンは、女性スーパーヒーローのコミックを生み出すことに。その際、彼のふたりの「妻」がモデルになったと言われています。 この経緯は、映画『ワンダー・ウーマンとマーストン教授の秘密』(2017/日本未公開)で描かれています。
『ワンダーウーマン』はポルノ!?フェミニストから批判が噴出
フェミニズム的な観点から生まれたにも関わらず、『ワンダーウーマン』のコミックは読者、おもに女性たちによって焚書される事件が起こりました。 そのもっとも大きな原因は、ワンダーウーマンのある設定のため。 ワンダーウーマンには、男性によって拘束されると力を失ってしまうという設定があり、ほぼ全てのエピソードで彼女は鎖や縄で縛られます。これらのシーンが、性倒錯的でありマゾヒスティックだと批判されました。 マーストンは、これは女性の男性社会からの解放を象徴していると説明しましたが、『ワンダーウーマン』はソフトポルノではないかとの批判が起こったのです。
32.2016年からワンダーウーマンの活躍がはじまる!
最高にかっこいい登場が話題に!

いよいよワンダーウーマンの単独映画が公開!
単独実写映画化が2017年8月25日公開されます。主演のワンダーウーマンは『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』に引き続きガル・ガドットが演じ、シャーリーズ・セロン主演『モンスター』で監督を務めたパティ・ジェンキンスが監督に決定しています。
これからDCコミック映画を盛り上げてくれること間違いなしのキャラクター、ワンダーウーマンにぜひ注目してみましょう!