本編より過酷!物語より青春?!部活を描いた人気映画の熱血撮影秘話7選!

2017年7月6日更新

中学、高校生の部活動にスポットを当てた作品には、チームメイトとの友情や爽やかな恋愛、家族との関係、努力に悔し涙など…誰にでも心当たりがあるような「青春」がギュッと詰まっていて、胸を打つ名作ばかり!そんな名作の舞台裏に隠された、出演者とスタッフ達の並々ならぬ工夫や努力に注目してご紹介していきます!

部活系青春映画ブームの火付け役!!

『ウォーターボーイズ』は、男子校である埼玉県立川越高校の水泳部が文化祭の演目として実際に行っているシンクロ公演から着想を得て制作された、2001年の作品です。

主要キャストに、妻夫木聡、玉木宏、三浦哲郁、近藤公園、金子貴俊、平山あやなど。

今では当たり前になった「映画から連続ドラマ化」の先駆け的な存在であるほか、高校を中心に男子シンクロ部が設立されるなど社会現象を巻き起こした大ヒット作です!

ウォーターボーイズ

『ウォーターボーイズ』の企画は、クロール、平泳ぎ、潜水など水泳の基礎力を見る、異例の第1次オーディションからスタートしました。その後に通常行われるような、演技力、身体を使った特技などを見る第2次オーディションと一般の女性審査員を加えてのヴィジュアル審査が行われたのです。

200人の参加者から選ばれた28人のボーイズたちは、クランクイン約1ケ月前から夏休み中の高校のプールを借りて合宿に入ります。照りつける夏の日差しに日焼け止めクリームは必需品となり大勢のボーイズたちがお互いの背中にクリームを塗り合う光景が日常だったのそうです。

そして迎えたクランクイン。撮影はいきなりラストのシンクロ演技シーンからの開始されました。全100カット以上を3日間で撮るという、あまりにも高いハードル。天候にも影響され、1カット、1カット、一切の妥協のないシンクロシーンの撮影がすべて終わった時には結局7日を経過していたといいます。

その結果出来上がった、ラストシーンのシンクロ演技は本当に見事なものでした!

女子高生×剣道!成海璃子、北乃きいのダブル主演で映画化したベストセラー青春小説

2人のライバル選手を中心に剣道に青春をかける女子高生を爽やかに描いた、同名小説が原作の映画『武士道シックスティーン』。

温厚でマイペースな西荻早苗を北乃きいが、ストイックな勝利至上主義者・磯山香織を成海璃子が演じ、注目女優のW主演で話題となりました。

北乃きい、荒井萌、山下リオ

剣道の稽古はクランクイン前から剣道部員役の女優全員で開始。

剣道部主将・村浜ゆかりを演じた高木古都と、部員の田村咲月を演じた荒井萌は、2人でグラビア撮影の仕事で訪れたグアムにまで竹刀を持参し、撮影の合間をぬって部屋で正座をして素振りをしていたり、剣道独特の足遣いを習得するために、自宅でも足さばきの練習に励んだといいます。

始めは恥ずかしがっていた剣道独特の発声による気合も「声を出したほうが打ち込みやすい」と、実戦の感覚として掴むまでに少しずつ成長し、気合の声が聞こえる全員での練習中の雰囲気はまさに部活動そのものだったとか。

全員体中アザだらけで、あちこちに湿布を貼っていたり、高木古都は歩行が困難になるほど腰を強打し、病院に運ばれたこともあったというから驚きです!

それでも撮影終了時には「またみんなで剣道やろうか!」と話すほど剣道にのめり込んでいたのだそうです。

落ちこぼれ高校生たちがビッグバンドジャズに挑戦!

『ウォーターボーイズ』のチームが再集結して制作された上野樹里主演の2004年公開作品。

補習をサボるのが目的で吹奏楽部のピンチヒッターを引き受けた落ちこぼれ女子高生達が、演奏の楽しさに目覚め、ジャズにのめりこんでいくという物語です。

観ているこちらまで楽しい気持ちにさせる、音楽の素晴らしさがよく分かる傑作ですが、その裏側にはやはり膨大な苦労が努力や隠されていました。

スウィングガールズ

女子生徒16名と男子生徒1名、合計17名で構成されるジャズバンド「スウィングガールズ」。

17人の俳優の中には学生時代に吹奏楽部などで楽器を経験していた者もいたものの、メインキャストの上野樹里、平岡祐太、貫地谷しほり、本仮屋ユイカ、豊島由佳梨の5人は担当楽器の経験が全くない、まともに音も出せないという状況で練習がスタートしました。

2003年5月から、2度の合宿を含む約3ヶ月の間、水曜と日曜以外の毎日練習が行われました。メンバーに現役の高校生も多く含むため、まるで本物の部活動のように放課後の時間帯に練習していたといいます。

個人が楽器の演奏ができるようになるだけではなく、一つのバンドとしてまとまっていなければ意味が無いという、とても高いハードルを全員でクリアするため、6月には河口湖畔で、 7月には撮影場所の山形県米沢に乗り込んでの合宿も行われました。

こうした猛特訓を経て演奏シーンの撮影がスタート。スウィング・ジャズの代表曲「シング・シング・シング」などを見事に演奏するバンドの姿がそこにありました。

映画としても高く評価され、全国各地で次々とロングラン上演に突入。楽器店での管楽器の売り上げが伸びるなどといった、社会現象まで引き起こし『ウォーターボーイズ』に負けず劣らずのヒット作となりました。

デビューしたての林遣都が味わった地獄の特訓の日々!?青春野球映画

あさのあつこによる同名児童文学作品を『おくりびと』の滝田洋二郎監督が2007年に映画化。

中学野球部の天才ピッチャー原田と、バッテリーを組むキャッチャー永倉の2人を軸に、家族やチームメイトとの絆について描いた青春の物語。

国内外から集まった3000人以上のオーディション参加者の中から、演技未経験の林遣都がピッチャー原田巧役を射止め、俳優デビューを果たした作品でもあります。

目指すは「本物の野球映画」

バッテリー

全国大会出場、県大会優勝など、野球の実力者が多く残ったオーディションの最終段階では、候補として残ったメンバーで野球合宿を行い、いかに速い球を投げられるか、基礎から指導を受ける機会が与えられたそうです。

オーディションの時点で合宿を行ったというから、制作陣とキャスト候補生たちの気合の入れようが伝わります。

キャッチャー豪役の選考は最後まで難航し、最後の候補として現役の中学野球部員で映画をとるか部活を取るか迷っていた山田健太が残りますが、「最後の夏を俺にくれ!」と監督自ら頼み込み出演が決定。

バッテリーが決まり、本格的な練習が始まると、決められたトレーニングメニューを毎日消化し、週に一度は指導役のコーチがいる三重県の練習場に通う日々。

土、日曜日にも演技の訓練やリハーサルを行い、その合間には中学野球大会の見学、プロ野球見学など、休みなく動き続ける日々がクランク・インまで続いたのだそうです。

ももクロが周到な準備をして撮影に望んだ力作!

「なんでもできるアイドル」を目指すももいろクローバーZが主演に挑戦した『幕が上がる』。高校の弱小演劇部を舞台に描かれる、部員たちの成長と友情の物語です。

結果的にこの映画は「アイドル映画の枠を超えた傑作」として高く評価されることとなりましたが、その裏にはスタッフとキャストによる周到な準備があったようです。

多忙な人気アイドルが主演の映画は、十分な撮影期間の確保が難しく、良い作品が生まれにくいといった傾向があったため、企画のスタート時には「ちゃんとした作品になるのか?」と不安に感じるスタッフも多かったといいます。

そこで行われたのは本広克行監督、守屋圭一郎プロデューサー、脚本家の喜安浩平の3名による、ももクロの各メンバーとの個人面談。

それぞれのメンバー持つ背景を脚本にフィードバックさせ、演じるキャラクターの設定やしぐさ、台詞などに加えることで自然な演技が出来るようにとの配慮がなされました。

原作者平田オリザによるワークショップもクランクイン前に2度開かれ、与えられたシチュエーションで自然な台詞をそれぞれが考える訓練や、演劇部内で演出を担当する高橋さおり役を演じる百田夏菜子は、演出家の思考や動き方も学ぶ必要があるため付きっきりで始動を受けていたようです。

クランクイン前にこのようなワークショップや面談が行われることは業界内でも異例。並々ならぬ熱量で企画がスタートしたということが分かります。

撮影の舞台裏に完全密着した『幕が上がる、その前に。彼女たちのひと夏の挑戦』

2014年夏、スタッフが周到に準備し、ももクロが”演じる”ということに徹底的に向き合って完成させた『幕が上がる』。

その制作の舞台裏に400時間に渡って密着したドキュメンタリー作品。クランクイン前の合計25時間のワークショップ、撮影中のメンバーの涙など、アイドルが女優になっていく過程を見ることができる貴重な作品になっています。

まるでスポーツ!キャストも身体を張った書道パファーマンス

不況で活気を失っている町を、J-POP等の音楽に乗せて書をしたためる「書道パフォーマンス」で元気にしようと奮闘する“紙の町”愛媛県四国中央市の女子高校生たちの実話をもとにしたストーリー。

主演は成海璃子、山下リオ、桜庭ななみ、高畑充希、小島藤子。

書道家の父を持つ書道部部長の里子を中心に、「書道パフォーマンス甲子園」を開催しようと奮闘する書道部員達の姿が瑞々しく映しだされます。

「リアリティを大切にした」という猪股隆一監督のもと、クランクインする1ヶ月以上前から書道部のキャスト全員に書道練習が課され、特訓に励んだメンバーたち。

「書道パフォーマンス」に使用する紙は大きさが普通の書道の数十倍で、これまでの書道経験は生かせないという状況。

しかも墨をたっぷり含んだ大きな筆はかなりの重さになるとか…。

書道ガールズ

ハードな練習をこなした結果「足の筋肉が増量した」と苦笑したメンバーでしたが、そのかいあって、劇中の書道シーンには一切の吹き替えがなく、登場する作品も全てキャストが自分たちで書いたものが使用されています。

この作品がここまで感動作に仕上がったのは、リアリティを追求し努力がなされた結果に違いありません。

文系スポ根少女漫画を完全実写化!

競技かるたに情熱を注ぐ高校生の青春を描いた『ちはやふる』。

かるたの魅力に引きこまれクイーンを目指す高校生、綾瀬千早を広瀬すず、幼馴染・真島太一を野村周平、競技かるたの名人を祖父に持つ綿谷新を真剣祐が演じます。

本作の成功には、かるた競技への高い再現度が必要不可欠!ということで、広瀬すずをはじめとしたかるた部のメンバーは、クランクイン前から競技かるたの猛特訓を開始。

原作にも登場し、実­在する「かるた会」に週に2、3回通い、A級選手との個人レッスンなど、長いときは6時間­に及ぶ特訓を受けていたそうです。

競技かるたはスポーツさながらの激しい動きを必要とされる「畳の上の格闘技」。手足やにはたくさんのあざができ、広瀬すずの膝には切開するほどの水ぶくれも出来るほどだったとか。それでも「大丈夫です!」と撮影を続けるほど役に入り込んでいたといいます。

『ちはやふる』

(C)2016 映画「ちはやふる」製作委員会 (C)末次由紀/講談社

福井から来た転校生で千早と太一をかるたの世界へ引き込んだ綿谷新を演じるアメリカ育ちの俳優・真剣佑は、「より原作に近いものを作りたい」と10日間にわたる1人暮らしをしながらの福井修業を決行。

「かるたを一番理解していないといけない役」と熱心に練習に取り組み、経験者にも負けない実力と、福井弁をしっかりと身に付けたといいます。

注目の若手キャスト達が文字通り血の滲むような猛特訓を経て作り上げた本作。その成果はぜひ劇場で!

ちはやふる『上の句』は2016年3月19日、『下の句』は2016年4月29日に公開されます!