2017年7月6日更新

草笛光子、『真田丸』にも出演!ミュージカル出身のベテラン女優の魅力に迫る

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真田丸

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1:草笛光子のデビューのきっかけは虚弱傾向克服のためのバレエ

草笛光子は幼いころから体が弱く、それを克服するためにバレエを始めました。1949年に松竹舞踊音楽学校に入学。松竹舞踊音楽学校は、松竹少女歌劇団の劇団員を養成するために1933年から1992年まで設置されていた学校です。 1950年に松竹歌劇団SKDに5期生として入団します。そこで草笛光子は、深草笙子や淡路恵子と共に「スリーパールズ」として活躍。1953年の舞台『春のおどり』でプリマドンナを担当し、注目を集めるようになりました。

2:映画『純潔革命』でデビュー

松竹歌劇団の親会社である松竹は、『春のおどり』における草笛光子の歌唱力や人気に注目。草笛光子のデビュー作となった1953年公開の映画『純潔革命』に起用します。本作は純潔をテーマに6人の男女の恋愛を描いた作品です。草笛光子は、タイピストの牧原溪子を演じました。

3:芥川也寸志との結婚と離婚

草笛光子は、1960年に作曲家の芥川也寸志と結婚します。芥川也寸志は小説家として有名な芥川龍之介の三男で『ヒロシマのオルフェ』という歌劇や映画『八甲田山』や『八つ墓村』などの映画音楽などを手掛けた人物です。 2人の間に子供はおらず、1962年に離婚しています。

4:金田一耕助シリーズの全作に出演

市川崑が監督を務め、石坂浩二が主役の金田一耕助を演じた映画「金田一耕助」シリーズの全6作品に出演していることでも知られています。

角川映画第一作目として空前の大ヒットを巻き起こした『犬神家の一族』

金田一耕助シリーズ1作目は、1976年に公開された『犬神家の一族』。犬神家の財産を巡って起きた殺人事件を金田一耕助が解決するというストーリーです。草笛光子は、犬神家の三女・梅子を演じました。

東宝の自主制作映画としてシリーズ続行!『悪魔の手毬唄』

『犬神家の一族』が公開された翌年の1977年に公開されたのは『悪魔の手毬唄』です。文明社会から孤立した鬼首村で手毬唄の歌詞通りに人が殺されていくという事件を解決するストーリー。草笛光子は、村の二大勢力の片方とされる由来家の当主の母親・敦子を演じています。

犯人が原作と違うと話題になった『獄門島』

1977年には『獄門島』も公開されました。本作は俳句を使った見立て殺人を描いた作品。草笛光子は、殺される鬼頭3姉妹の母親・お小夜を演じています。

前3作の犯人も登場した『女王蜂』

1978年には『女王蜂』が公開。月琴の里の由緒正しき一家・大道寺家の娘である智子の結婚相手の候補となる男性が次々と殺されるという事件を題材にした作品です。草笛光子は、事件を解く鍵を持つ嵐三朝の妻・お富を演じました。

金田一耕助が挑んだ最大の事件『病院坂の首縊りの家』

1979年には『病院坂の首縊りの家』に出演しました。本作で金田一耕助の前に立ちはだかるのは「病院坂」と呼ばれる場所にある廃屋で起きた殺人事件。草笛光子は、南部風鈴を作っている雨宮じゅんを演じています。

1976年版のリメイク作品、2006年版『犬神家の一族』にも別の役で出演

2006年には再び『犬神家の一族』が公開。1976年版の内容を一部改変したリメイク作品です。本作にも出演した草笛光子は、琴の師匠を演じました。

5:大河ドラマには10作品に出演

草笛光子は、大河ドラマに数多く出演していることでも知られています。今回は、その内の3作品を紹介します。

大河ドラマ初出演作『元禄太平記』

初めて出演した大河ドラマは1975年に放送された『元禄太平記』。1701年の赤穂事件を江戸幕府5代将軍・徳川綱吉の使用人である柳沢吉保を中心に描いた作品です。草笛光子は、徳川綱吉の側室であるお伝の方を演じました。

大河ドラマの語りにも挑戦!

その後、『八代将軍吉宗』や『利家とまつ〜加賀百万石物語〜』など7作品に出演した後、2013年の『八重の桜』ではナレーションを務めました。本作は、同志社を設立した新島襄の妻である八重の一生を描いた作品。草笛光子は2003年のドラマ『蝉しぐれ』でもナレーションを担当しましたが、大河ドラマの語りを担当するのは初めてのことでした。

堺雅人主演の話題作『真田丸』

2016年は『真田丸』に出演しています。本作は真田信繁(通称・真田幸村)の生涯を描いた作品です。草笛光子は信繁の祖母・とりを演じています。

6:草笛光子は日本ミュージカル界のパイオニア的存在

『王様と私』や『グレイ・ガーデンズ』など多くのミュージカルに出演している草笛光子。1991年から1996年まで上演された『私はシャーリー・ヴァレンタイン』などでの活躍が評価され、芸術祭賞を3回受賞しました。 その他にも紫綬褒章や旭日小綬章を受章したり、第48回紀伊國屋演劇賞・個人賞や第39回菊田一夫演劇賞・特別賞を受賞したりしています。