2024年8月23日更新

『ベイマックス』の隠しネタとトリビア集!サンフランソウキョウの秘話とは?【ネタバレ注意】

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『ベイマックス』には隠しネタがたくさんあった!

最先端の科学技術が集う都市サンフランソウキョウに住む14歳の天才少年ヒロは、唯一の肉親である兄・タダシを事故で失くしてしまいます。深い悲しみに沈み心を閉ざしたヒロの前に、タダシが生前に開発した心優しきロボット・ベイマックスが現れます。 2014年公開の感動作。この記事では今作に潜んでいる隠しネタを紹介します。 ※この記事には映画『ベイマックス』のネタバレ情報を含んでいます。未鑑賞の方はご注意ください。

「アナ雪」ハンス王子がカメオ出演?

アナと雪の女王
©2019 Disney

今年日本でも大ヒットした『アナと雪の女王』からハンス王子の彫像が登場。しかし「アナ雪」を見た方は想像出来るかもしれませんが、この彫像はヒロとベイマックスによって……。 また、警察署のクリップボードにはハンス王子の手配書がありました!

『シュガー・ラッシュ』の広告を発見!

シュガー・ラッシュ
©Disney

サンフランソーキョーの街に『シュガー・ラッシュ』の広告看板がありました。このサンフランソーキョーではまだ公開されてないのでしょうか? また『シュガー・ラッシュ』の主人公ラルフの人形が、ヒロのモニターの上にちょこっと乗っかっています。同作はディズニーが手がけた長編アニメとしては「アナ雪」の前の第52作目の作品です。

他のディズニー映画の動物が多数出演?

『ボルト』

ボルト、ディズニー
(C)Disney Enterprises, Inc. All rights reserved.

ディズニー・スタジオ長編アニメ第48作品目の『ボルト』から主人公犬のボルトの写真がよく見ると警察の受付のところに。ちなみに『ボルト』も『ベイマックス』も共同監督としてクリス・ウィリアムズが携わっています。

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『チキン・リトル』

同じく街には、2005年公開のディズニー・アニメ第46作『チキン・リトル』の看板も。

『ベイマックス』にはスタッフの遊び心も満載

ベイマックス
© Walt Disney Studios Motion Pictures

マーベル映画にはかかせないあの人が『ベイマックス』にも

本作はマーベル・コミックが原作である、ということはみなさんご存知ですよね? マーベル映画のカメオ出演といえばお馴染み、数々のマーベル・コミックの原作を担当し、マーベル・メディアの名誉会長であるスタン・リーももちろん登場。ちなみに彼はフレッドの父親の声も担当していました。

『塔の上のラプンツェル』の監督たち

塔の上のラプンツェル
(C)Disney Enterprises, Inc. All Rights Reserved.

おなじくクリップボードにディズニー長編アニメ第50作『塔の上のラプンツェル』の監督バイロン・ハワードとネイサン・グレノの手配書が!

ピクサーのイースターエッグの定番「A113」も登場

トイストーリー
©Disney/Pixar

ファンならみんな知っている「A113」という番号。これはカリフォルニア芸術大学の教室番号で、そこ出身のアニメーターたちが携わった作品に内輪ネタとして紛れ込ませているのです。 『トイ・ストーリー』や『ファインディング・ニモ』などにも隠されているディズニーやピクサーのアニメーションではお馴染みのネタですね。

知っておきたい『ベイマックス』の誕生秘話

原作はマーベルコミック

ディズニーの映画になる前に『ベイマックス(BIG HERO6)』はマーベルコミックスとして1998年に登場しました。初期のメンバーはX-MENのひとりとしてマーベルコミックですでに活躍していた日本人スーパーヒーローたち。 物語は「広島と長崎への原爆投下によって被害を受けた日本は核兵器を廃絶し、その代わりに自国を守る手段として超能力を持つ人間を集め、ビッグ・ヒーロー・シックスを結成した」という背景をもとに進んでいきます。 ヒロは母親がエヴァーレイス(原爆で殺された人間の魂が合体した負のエネルギー集合体)に拉致されたのをきっかけにビッグ・ヒーロー・シックスに仲間入りします。 漫画版はそれほどの人気は出ず、発売から約1年で打ち切りとなってしまいました。

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ディズニー映画となった経緯

2008年X-Menの作者クリス・クレアモントとカバーアーティストのデイビッド・ナカヤマは作品を作るべく、コミックス作成チームを組み直しましたが、前回同様「ベイマックス」の人気は出ず、ディズニー初のマーベル作品の候補としては今ひとつの結果となりました。 一方、ディズニースタジオは「ユニークで今まで誰も見たことがなくてインパクトがあるもの、そして思わずぎゅっとしたくなるようなもの」探していました。監督のドン・ホールは「ベイマックス」が求めている全てを含んでいると断言し、映画の制作が始まりました。

観客から支持を得るために

原作マンガをアメリカの観客たちが取っ付きやすいディズニー映画に変えるために監督は試行錯誤をしました。その結果、ヒロとベイマックスを中心に話を進めることにしました。 次にヒロの兄が亡くなってしまうという設定と、人間とロボットの友情という目新しい設定を付け加え、一見マーベルコミックスではないかのような作品へとアップデートさせました。

700人近くいるキャラクター

本作には700人近くのユニークなキャラクターがいます。2012年『シュガー・ラッシュ』が185人というキャラクター数でこれまでの記録を打ち破ったことを考えると700人というのがいかに桁違いの数字かがわかります。

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ベイマックスのモデルとは?

ディズニーはベイマックスに柔らかさや親しみやすさを求め、子供受けが良さそうな医療ロボットへと変身させました。 ベイマックスの抱きしめるデザインはビジュアル開発アーティストのリサ・キーンが考えたものです。カーネギー・メロン大学ロボット研究所のクリストファー・アトキソン教授が見せた、医療用に開発された膨らませることのできるビニールの腕にインスピレーションを受けたそうです。

よちよち歩きは赤ちゃんペンギンがモデル

ベイマックスは、「赤ちゃんペンギン」と「立ったばかりの赤ん坊」という愛らしいモチーフもあります。子ペンギンのモフモフとしたイメージと、赤ん坊のヨチヨチとしたイメージ。いずれも愛らしさが伝わってきて、ベイマックスというキャラクターの溢れる魅力の1つとなっています。

顔は鈴がモデル

ベイマックスの顔、何かに似ていませんか?これは総監督であるジョン・ラセターが日本に来日した際、とある神社で見つけた「鈴」がモチーフになっています。 総指揮をとっているジョン・ラセターはスタジオジブリの宮崎駿とも仲が良く『となりのトトロ』などの作品にも影響を受けているそうです。 そこにいるだけで心の温かいキャラクターにしたいという思いがあったようで、そのイメージと鈴はぴったりとマッチしました。その結果、鈴をモチーフとしてベイマックスというキャラクターは誕生しました。

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原作のベイマックスはかなりゴツめ

ディズニー映画のマシュマロのようなベイマックスは裏腹に、原作ではハルクのようなヒロのボディーガードとして描かれています。 マーベルコミックでは人間に近い外見からドラゴンのような形態に変身することができます。 ヒロが学校の科学フェアの出展作品として作ったもので、メモリ・チップはヒロの亡き父親の思考と感情を保持するようにプログラムされています。

天才少年ヒロのトリビア

原作と映画のヒロの違い

原作でヒロは若干13歳、天才の若き開発者であり、全世界を驚嘆させた知能の持ち主でベイマックスを作りました。最初はビッグ・ヒーロー・シックスに対して非協力的でしたが、母親の事件をきっかけにチームへの参加を決めます。 ディズニー映画でヒロは天才ではありますが、反抗的で違法のロボットファイトにはまっている少年として描かれました。また、ベイマックスとの友情は兄の死を通して得たものになっています。

ヒロがお兄さんを恨んでいる設定になるかもしれなかった

映画が3割ほど完成したころ、スタッフ達は冒頭のシーンで悩んでいました。「ヒロはある出来事によって、お兄さんであるタダシに後悔の念を抱いている」という背景でしたが、この設定で作っていくとどうにも話がビシッと決まらなくなってしまう。 他のシーンは映像が出来ているのに、冒頭のシーンにおけるヒロの心情はスタッフ全員が迷っていました。「ならばいっそ、実はヒロがお兄さんを恨んでいたという話にしたらどうか」という意見もスタッフから出たそうです。 スタッフ皆が悩み続けるなか、監督は「こういうのはどうか」と提案しました。主人公であるヒロがお兄さんに対して「後悔」という感情を持っているよりも「人は死んでも本当はいなくなっていない。いつも残された人の中に生きている」というコンセプトで作ってみてはどうだろうか。 その監督の意見にスタッフも「なるほど」と納得し、『ベイマックス』の冒頭シーンは作り直されたのです。

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ゴーゴー・トマゴのトリビア

ゴーゴーの原作と映画の違いは?

作品内でゴーゴー・トマゴが泣くシーンがありますが、原作の彼女はかなりの人嫌いで不親切なキャラクターでした。もともとは孤児で育ち、暴走族となり逮捕をされます。彼女は釈放と引き換えにビッグ・ヒーロー・シックスに参加することに。 ディズニー映画版ではカーチェイスを楽しむアドレナリン中毒のようなキャラクターとして登場しています。

ヒントはバイクメッセンジャー?

ゴーゴーを演じたジェイミー・チャンによると、バイクメッセンジャーを見たときにキャラクターのイメージが固まったそうです。

スピードスケーターの動きを参考にした?

アニメーション・リーダーのザック・パリッシュはスピードスケーターの動きをゴーゴーの体勢や動きの参考にしたと明かしました。 どんな体勢からでも高速移動し止まると何食わぬ顔でガムを膨らます彼女は全身で「かっこいいでしょ?」と表現しているそうです。

ゴーゴーのクールなキャラは西部劇の名優たちがモデル?

キャラクターデザインにあたってジョン・ウェインやクリント・イーストウッド、ゲイリー・クーパーといったクールでかっこいい俳優たちを参考にしました。 ゴーゴーの声を担当したジェイミー・チャンは「ヒーローに変身する前でさえタフ!ゴーゴーは強くて冷静なの」と語っています。

フレッドのトリビア

フレッドの映画と原作の違いは?

原作でフレッドは最後にビッグ・ヒーロー・シックスに参加したキャラクター。ゴジラのような見た目の盾に入ることが可能です。 映画ではタフな見た目とは正反対のキャラクターで声はコメディアンが担当しました。こちらではゴジラではなく巨大トカゲのようなスーツを着ていて、面白おかしい愛着のわくキャラターへと変身しました。

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ワサビのトリビア

原作から改変が多かったワサビ

原作では寿司職人にして刀の達人。原作名はワサビ・ノー・ジンジャー。寿司の調理用の包丁を投げて攻撃をするキャラクターでした。 残念ながらディズニー版ではキャラを大きく変えられています。名前は短くワサビに変更され、シェフという肩書きはレイザーを研究している科学オタクの生徒となりました。

ワサビは禅僧のイメージだった

ワサビの最初のイメージは“禅”、つまり僧侶でした。アニメーション・スーパーバイザーのネイサン・エンジェルハートは「神経過敏なワサビは観ていて最高だった」と語っています。 ワサビのキャラクターを変更した当初、神経質な性格にドレッドヘアーはおかしいと決めつけて髪を短くしたのですが、ワサビにはドレッドヘアーがよく似合うと誰もが感じるところとなり髪型を戻したのです。

ハニー・レモンのトリビア

ハニー・レモンの原作と映画版の違い

原作ではマーシャルアーツの達人である美少女。理系の大学を卒業後、内閣情報室に就職し、日本政府のスパイとして働き、科学技術にも精通するキャラクターでした。 映画ではサンフランソウキョウ工科大学に通うヒロの兄、タダシの友人として登場します。彼女の武器であるボールは敵にぶつけると凍結や凝固などの変化を引き起こしました。

声優はロボット・チームのスタッフだった?

ハニー・レモンの声を演じるジェネシス・ロドリゲス。実は昔、ロボット・チームに所属していた過去があります。

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『ベイマックス』の舞台・サンフランソウキョウについてのトリビア

舞台の場所が違う!

コミックの中でヒロは東京都世田谷区の用賀に住んでいる設定になっています。他のメンバーたちも東京に住んでいることになっています。 映画の舞台は架空の都市“サンフランソウキョウ”という設定。名前からもわかるとおり、サンフランシスコと東京が混在し、東洋西洋どちらの雰囲気も持った空間となっています。 その設定で映画を作り上げるためにスタジオ内では日本人チームを編成し、違和感のある描写があれば指摘をしてもらうほどのこだわりぶりだったといいます。また、作品を作る前に日本で現地リサーチを行い、街並みはもちろん、マンホールや自動販売機などの膨大な数の写真を撮ったそうです。 ウィリアムズ監督は今作に関して宮崎駿から多大な影響を受けて、馴染みはあるけど存在しないそんな世界観を目指したそうです。

オタク研究室は本物そっくりに作られている?

マサチューセッツ工科大学、カリフォルニア工科大学、ジェット推進研究所。アニメーターたちが実際現地取材を行い正確に再現しました。