東北地方を舞台にしたおすすめ映画15選

2011年の東日本大震災の後、NHK連続テレビ小説『あまちゃん』で岩手が舞台となり、知られざる東北のよいところとして三陸鉄道が脚光を浴びました。東北には映画の舞台としても登場するよいところがたくさんあります。今回は東北地方を舞台にしたおすすめ映画を15本紹介します。
目次
- 1:藤原審爾の小説作品を映画化【1964年】
- 2:大人気シリーズの第7作目【1971年】
- 3:松本清張原作、東北訛りがキーワードのミステリー【1974年】
- 4:「天は我々を見放した」が流行語に【1977年】
- 5:マグロ漁師の家族模様を描く人間ドラマ【1983年】
- 6:ビッグバンドジャズの魅力にハマる女子高生たちの青春【2004年】
- 7:17歳から17年に渡る恋模様を描く【2005年】
- 8:口コミで話題を呼んだ大ヒット作品【2006年】
- 9:「風に吹かれて」が印象に残る映画【2007年】
- 10:日本の社会を風刺したアニメーション映画【2007年】
- 11:第81回アカデミー賞外国語映画賞を受賞【2008年】
- 12:主演の堺雅人が逃走劇を繰り広げる【2010年】
- 13:リンゴ農家の実話をもとにした物語【2013年】
- 14:3.11から十日間をありのままに描く【2013年】
- 15:春夏秋冬の4部作品【2014、2015年】
1:藤原審爾の小説作品を映画化【1964年】

『赤い殺意』は「小説の名人」と呼ばれた藤原審爾(ふじわらしんじ)の小説を映画化した作品。1964年に公開され、その後1966年にはテレビドラマ化されました。
ロケは宮城県仙台市で行われたそうです。夫の吏一の不在中に強盗が入り、妻の貞子が強盗に迫られるところから物語は始まります。
2:大人気シリーズの第7作目【1971年】
大人気シリーズ『男はつらいよ』の7作目に当たるこの作品は1971年に公開され、監督の山田洋次が第26回毎日映画コンクールの監督賞を受賞しました。
沼津で知り合った津軽訛りの花子を寅次郎はとてもかわいがり、本気で結婚するかどうか考えるまでになるお話です。青森県の鯵ヶ沢町や弘前市がロケ地となっています。
3:松本清張原作、東北訛りがキーワードのミステリー【1974年】


松本清張の著作の中でも特に有名なこの作品は、映画としても高い評価を受けた作品になりました。第29回毎日映画コンクール大賞を始め数多くの賞を受賞しています。
ハンセン病を扱った作品であることも反響を呼んだ要因のひとつ。事件の謎を解く鍵として東北訛りが重要な役割を果たしていて、その手がかりを元に秋田県の羽後亀田に向かう描写がなされています。
4:「天は我々を見放した」が流行語に【1977年】


高倉健と北大路欣也が主演を務めた『八甲田山』は、1902年に起きた「八甲田雪中行軍遭難事件」をもとに構成された映画です。日露戦争での雪中行軍に備えて企画されたこの八甲田雪中行軍は想像以上に過酷なもので、210名中199名が命を落としました。
この状況を再現するため、映画の撮影も真冬の極寒の青森県八甲田山で行われました。映画史上最も過酷なロケとして有名です。映画は反響を呼び、北大路欣也のセリフが流行語になりました。
5:マグロ漁師の家族模様を描く人間ドラマ【1983年】


下北半島の大間漁港を舞台にした、漁師小浜房次郎とその家族にスポットをあてた映画。主人公の小浜房次郎を緒形拳が演じ、娘のトキ子役を夏目雅子、娘の夫である依田俊一を佐藤浩市が演じています。
映画の原作となった小説の著者、吉村昭の特徴である人間と自然の対峙をありありと描いた力強い作品になっています。
6:ビッグバンドジャズの魅力にハマる女子高生たちの青春【2004年】


『スウィングガールズ』は山形県置賜の高校生たちに焦点を当てた物語です。落ちこぼれの鈴木友子とその友達たちは、ひょんなことからビッグバンドジャズにはまってのめり込んでいきます。
主演に抜擢された上野樹里や貫地谷ちほりなどの主要人物は今まで役柄の担当楽器に触れた事がなく、3ヶ月の猛特訓の末撮影が開始されたそうです。
7:17歳から17年に渡る恋模様を描く【2005年】


宮崎あおいと瑛太、西島秀俊と永作博美がそれぞれ17歳と34歳のユウとヨースケを演じています。17歳の時の出来事をユウ目線で、34歳時点での出来事をヨースケ視点から紐解く構成で、感情の共鳴やすれ違いが細やかに描かれています。
2003年に秋田県大館市で撮影され2005年にカナダで公開、2006年に日本で公開されました。
8:口コミで話題を呼んだ大ヒット作品【2006年】


福島県いわき市の町おこしとして設立された常磐ハワイアンセンター(現スパリゾートハワイアンズ)の経営が成功するまでの実話を元に描いた作品です。2006年の公開当時、口コミが広まって大ヒットしました。
映画の影響によりハワイアンズのフラダンスショータイムは一時期立ち見が出るまでの人気になったそうです。第30回日本アカデミー賞の最優秀作品賞など、数多くの賞を受賞した映画です。
9:「風に吹かれて」が印象に残る映画【2007年】


『アヒルと鴨のコインロッカー』は伊坂幸太郎の小説を原作とする映画です。濱田岳演じる椎名と瑛太演じる河崎の二人と、琴美という女性によって物語が動いていきます。
映画のロケは全て宮城県で行われました。作者の伊坂幸太郎は東北大学出身の仙台在住。そのためか、この作品を含め仙台を舞台とする話が多いようです。
10:日本の社会を風刺したアニメーション映画【2007年】


第11回文化庁メディア芸術祭アニメーション部門で大賞を受賞したアニメーション映画が『河童のクゥと夏休み』です。環境問題やいじめなどのテーマを取り入れながら物語が展開します。
東京に住む小学生の上原康一は河童の子供・クゥと仲良くなり、夏休みに河童伝説が残る岩手県を一緒に旅したりします。クゥの少し古風な考えに影響され、康一の考え方も成長していきます。
11:第81回アカデミー賞外国語映画賞を受賞【2008年】


『おくりびと』は元木雅弘が主演を務めた映画で、その内容から反響を呼んだ作品です。プロのチェロ奏者という夢を諦めて就職口を探していた小林大悟が出会うのは、納棺の仕事。厳しい仕事環境や周りの批判の目に心折れそうになりながらも、自分の仕事にやりがいを感じるようになっていきます。
ロケは山形県酒田市で行なわれました。アーケードの商店街など地元に密着した風景を垣間見ることができます。
12:主演の堺雅人が逃走劇を繰り広げる【2010年】


伊坂幸太郎の大ヒット小説『ゴールデンスランバー』をもとに制作されました。首相暗殺の濡れ衣を着せられた主人公・青柳雅春は、周りの人の協力を得て逃走を試みます。人が生活するのに一番重要なのは人との絆なのではないか、という作者の想いが込められています。
映画は全編宮城県仙台市で撮影され、宮城県警などが協力大規模なロケとなりました。
13:リンゴ農家の実話をもとにした物語【2013年】


『奇跡のリンゴ』は絶対不可能と言われたリンゴの無農薬栽培に成功し話題を呼んだ実話を映画化した作品です。阿部サダヲ演じる主人公・三上秋則は、妻の美栄子がリンゴに使用した農薬に身体をやられていることを知り、妻のために無農薬のリンゴを作る決意をします。
映画は全て青森県弘前市を舞台に撮影されました。市内を歩くと映画に登場する景色があちこちに見受けられます。
14:3.11から十日間をありのままに描く【2013年】


2011年に発生した東日本大震災の直後、ジャーナリストの石井光太が目撃した報道しきれない事実を鮮明に描き、映画化しました。舞台となったのは岩手県釜石市の遺体安置所で、西田敏行演じる相葉常夫の言葉が周りを励ますさまが描かれています。
15:春夏秋冬の4部作品【2014、2015年】


橋本愛が主演を務める『リトル・フォレスト』は岩手県奥州市の小さな村を舞台にした作品です。夏・秋編は第18回文化庁メディア芸術祭エンターテインメント部門の推薦作品に選ばれています。

前作に続き冬/春もいいです。 食べることは生きること。 四角いケーキ食べたい。 他にもきりがないですが、玉ねぎ愛に頷く自分がいました、それ絶対美味いよ、と。 あと、音楽がとても好みです。もちろん、主題歌も。

岩手の豊かな自然と関わり合いながら生きる人びとの日常生活に焦点を当てた内容。ロケも奥州市で1年に渡って撮影が行なわれ、四季折々の表情をフィルムに収めました。