2017年7月6日更新

『パイレーツ・オブ・カリビアン/呪われた海賊たち』驚愕のトリビア【カリブの海賊との繋がりは!?】

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『パイレーツ・オブ・カリビアン/呪われた海賊たち』
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『パイレーツ・オブ・カリビアン/呪われた海賊たち』に隠されていた驚愕のトリビア!

2003年公開『パイレーツ・オブ・カリビアン/呪われた海賊たち』は、ディズニーランドの人気アトラクション『カリブの海賊』を原案に製作された大人気アクション映画です。 ジョニー・デップ扮するキャプテン・ジャック・スパロウ、オーランド・ブルーム演じるウィル・ターナーなど魅力的な登場人物たちと痛快なアクションシーンが受けて世界中で大ヒットを記録。 そんな本作にはあまり知られていない裏話や知ればより作品を楽しめる魅力的なトリビアがたくさん隠されていました。 今回はその中から厳選して19個ご紹介します。

『呪われた海賊たち』あらすじ

18世紀のカリブ海が舞台。 港町、ポート・ロイヤルに住んでいる総監の娘エリザベス・スワンは、幼少の頃に海賊船に襲われ漂流していた英国船と遭遇したことがありました。エリザベスは意識を失っていた美少年ウィル・ターナーの首にかけられていた金のメダルを取り外し、ずっと大切に持っていました。 ウィルとエリザベスは身分違いの恋を押し隠して大人になります。 ある夜、エリザベスが海賊船ブラックパール号のバルボッサ船長率いる海賊たちに拉致されてしまいました。実はエリザベスが持っていた金のメダルはアステカの金貨。海賊たちはこのメダルを奪うことが目的だったのでした。 ウィルは牢獄に入れられていた一匹狼の海賊ジャック・スパロウに助けを求めます。ジャックは昔ブラックパール号の船長だったのですが、バルボッサに乗っ取られてしまったのです。復讐の機会を伺っていたジャックはウィルに協力することに。2人はエリザベスを助けに向かいます。 バルボッサたちはアステカの金貨を盗んだことで呪いをかけられ、月光の下では永遠に死ねない呪いをかけられた真の姿を曝すのだと、ジャックはウィルに話します。バルボッサたちはこの呪いを解くためにエリザベスを狙ったのです。 しかし呪いを解くためには、金貨を盗んだ最後の1人、海賊ビル・ターナーの血を受け継ぐウィルが必要です。ジャックとウィルはたった2人で、愛する人と自分の過去を救う為にバルボッサ一味と激しい戦いを繰り広げるのでした。

1.最初はこんな感じだった!ジャック、ウィル、エリザベスの関係

総督の愛娘のエリザベス・スワンに対して総督に助けられ、ポート・ロイヤルで鍛冶屋として働くウィル・ターナー。 身分が違う2人の恋は中々実を結びません。ウィルにとってエリザベスは、愛する人であり命の恩人でもありました。 物語が進むに連れ、ウィルが海賊靴紐のビルの一人息子であることが明らかになります。 ウィルとジャックは初めはお互いの目的の達成のために組んだだけでしたが、ジャックにとってウィルは牢獄から出してくれたり、復讐の機会を与えてくれた恩人でもありますね。 ジャックは時々ウィルを利用することもあるのですが、共闘することで2人には男の友情が芽生えたようです。 エリザベスは元々はおしとやかな総督の娘らしいお嬢様として描かれていましたが、元々気が強く活発な性格。徐々に活動力が増し、シリーズの最後には勇敢な海賊に。 ジャックに対しては、反感を抱きつつも心底憎んでいるわけではないようです。 3人は純粋な友情というより、少々複雑な絆で結ばれた関係だと言えるでしょう。

2.ジャックとバルボッサの関係

ヘクター・バルボッサは、9人いる伝説の海賊の1人。カスピ海の王です。 ジャックが船長をしていたブラックパール号の一等航海士だったのですが、ある夜ジャックを騙して孤島に置き去りに。自分が船長になってしまうのです。 10年間、バルボッサへの復讐の機会を狙っていたジャック。一方、アステカの金貨の呪いで不死身の体となったまま10年間海をさまよっていたバルボッサ。 裏切りが常である海賊という関係の中では、かつでの仲間であり、ライバルのような存在でもあり、こちらも複雑な関係です。

3.『呪われた海賊たち』の中にも隠れミッキーが!

ディズニーランドのいたる所に隠れミッキーがいるのは有名な話ですが、アトラクション「カリブの海賊」の中にもいますよ!宝箱からあふれる金貨の中に一枚、ミッキーの顔が刻印された金貨があったそうです。残念ながら2016年のメンテナンス後には消えてしまったとのことですが。 『パイレーツ・オブ・カリビアン/呪われた海賊たち』の中でも隠れミッキーがいるとのことです。どこかわかりましたか? バルボッサ率いる海賊たちがポート・ロイヤルを襲撃するシーンで、最後に放たれた大砲の煙がミッキー・マウスのシルエットになっています。 ちなみに映画内の隠れミッキーは、『パイレーツ・オブ・カリビアン/呪われた海賊たち』シリーズ全作の中のどこかに必ず潜んでいるようです。ぜひ見つけてみてください!

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4.ファッション、セットへのこだわり

『呪われた海賊たち』はオアフ島の環境保護区域ハナウマ湾にブラックパール号を浮かべて撮影が敢行されました。撮影終了後、そのロケーション場所はリゾートとして利用されることに。 小道具や衣裳にもこだわりが盛りだくさんで、革職人のブレンナン・バイヤーズが製作に携わりました。 また、ジョニー・デップがデビュー前からつけていた革のブレスレットが擦り切れてしまったという話を、撮影の合間にブレンナンに話したことがあったそうです。 それを受けて、ブレンダンはハンドメイドのブレスレットジョニーにプレゼントしたのだとか。 このブレスレットは『パイレーツ・オブ・カリビアン』には登場しませんが、実はジョニーの私物が登場しています。 ジャックの両手の指にたくさんはめられていますが、右手の緑色の石の指輪はジョニーが1989年に雑誌撮影のために中古ショップで購入したものでした。

5.ジャック・スパロウというアイコンの誕生

ジョニー・デップはジャック・スパロウを演じるにあたって、現存する海賊の文献などを研究しています。それ以外にもローリング・ストーンズのギタリスト、キース・リチャーズを参考にしたり、アニメ『ルーニー・テューンズ』のキャラクター、冒険映画『海賊ブラッド』のブラッド船長などに影響を受けて、ジャック・スパロウという人物を組み上げていったといいます。 何故ローリング・ストーンズかというと、文献を読んでジョニーは自分たちの掟に忠実で自分たちだけの美意識がある海賊たちが、現代のロックスターに近いと感じたのだそう。ジョニーはローリング・ストーンズの大ファンでもあるのです。 敢えて中性的な要素を交えて演じ、常に波の上にいるようにゆらゆらと揺れたり激しく手を動かしたりと酔ってよろめいているかのような、相手を無防備にさせ煙に巻く態度をさせることで、ジャック・スパロウは独特で魅力的なキャラクターになりました。 因みに作中で登場する銃はレプリカですが、ジャック・スパロウの持つ1発しか弾がない拳銃は、18世紀に製作された本物の拳銃なんですよ!

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6.なぜジョニー・デップだったのか?起用へのこだわり

『パイレーツ・オブ・カリビアン』のキャストはほとんどがイギリス人の俳優です。メインのキャストではジョニー・デップとリー・アレンバーグがアメリカ人。ジェフリー・ラッシュがオーストラリア出身です。 実はディズニーはジョニー・デップのジャック・スパロウを気に入っていなかったようで、酔っ払っているかのようだと前CEOには批判されたよう。 ジョニー・デップ本人もオファーが来た当初は、他の俳優たちと同じように海賊映画に出ることには気が進みませんでした。演技力の必要ない子供向けの映画をみんな敬遠していたのです。しかし、ジョニー・デップは自身の子供から出てみてはどうかと言われたことがきっかけに引き受けました。 結果彼の演じるジャック・スパロウが大成功だったことは、ご承知の通りですね。

7.『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズのメインテーマ曲について

『パイレーツ・オブ・カリビアン』と言えばもうお馴染みになったあのメインテーマ曲。『彼こそが海賊(He's a Pirate)』というタイトルです。 作曲したのはドイツの出身の作曲家、ハンス・ジマー。ただ、当時ジマーは別の仕事の契約があったので、『呪われた海賊たち』の音楽を仕上げることができませんでした。 そのため、ジマーのスタジオで働いている同じくドイツ出身の作曲家、クラウス・バデルトが仕事を引き継ぐことになりました。

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8.ディズニーランド「カリブの海賊」との比較

ウォルトディズニー自身が設計に関わったアトラクションの1つ、『カリブの海賊』は17~19世紀のカリブ海にいた海賊たちをモデルにしています。 このアトラクションを元にして映画『パイレーツ・オブ・カリビアン/呪われた海賊たち』が公開された後、アトラクションはリニューアルされました。 ゲストがボートで進んでいく基本は同じですが、登場するキャラクターやセリフなどに変化が。バルボッサが「ジャック・スパロウを差し出せ!」と言い放ち、拷問を受けている男もジャック・スパロウの居場所を聞かれています。 また、映画の登場人物で大人気のジャック・スパロウやバルボッサ、デイヴィ・ジョーンズなどの海賊達が登場。 アトラクションにある、犬に骨をやって牢屋の鍵を取ろうとするシーンなど映画に盛り込まれている場面もあるので機会があったら是非見比べてみてください。

9.海賊映画は絶対当たらないというジンクスを覆した

『パイレーツ・オブ・カリビアン/呪われた海賊たち』公開前は、海賊映画は当たらないというジンクスが存在しました。 ましてや、ディズニーランドのアトラクションを題材にしたとあって、この映画も当たらないだろうというのが大方の見方だったのです。 しかし、結果は全米で約3億500万ドルの興行収入を記録する大ヒット。ジョニー・デップもアカデミー主演男優賞にノミネートされるなど大成功を収める結果となりました。

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10.『パイレーツ・オブ・カリビアン/呪われた海賊』までは無名だった監督!

『呪われた海賊たち』の監督ゴア・ヴァービンスキーはアメリカ出身の映画監督であり、脚本家。 本作を撮るまではほぼ無名の存在でした。貞子でお馴染みの映画『リング』のアメリカリメイク版、『The Ring』の監督がゴア・ヴァービンスキーだったのです! 『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズで一躍名を上げた彼は、2011年のアニメーション映画『ランゴ』、2013年公開の『ローン・レンジャー』など度々ジョニー・デップとタッグを組んでいます。

11.キーラ・ナイトレイの乗ったボートが事故に...。

『パイレーツ・オブ・カリビアン/呪われた海賊たち』はカリブ海のセントビンセント島とグレナディーン諸島、さらにはバハマ、ドミニカでロケ撮影が行われました。 カリブ海の島での夜の撮影から戻ってくる途中、キーラ・ナイトレイの乗ったボートがサンゴ礁に座礁する事故に逢ったと言います。ボートにはキーラと、撮影に立ち会っていた彼女の母、ボートの船長が乗っていましたが、幸い彼らは全員無事ボートから脱出することができ、数時間後に救助されました。 海賊の脅威はなくなった現代でも、夜のカリブ海に危険が多いことに変わりはないようです。撮影の続行が危ぶまれましたが、制作陣はどうしても夜間撮影が必要と判断し、最終的にはロケではなくスタジオでの撮影に変更しました。

12.ジャック・スパロウはムスリム?

ジャック・スパロウのモデルとされる海賊がいます。17世紀初頭にカリブ海で暗躍したイギリス人海賊ジャック・ワード(1553 – 1622)です。 17世紀、ヨーロッパではプロテスタントとカトリックの宗教戦争が勃発。プロテスタントのイギリス海賊とイスラム教のトルコ海賊は「お国のために」と言わんばかりに共同でカトリック国の船を襲い略奪を行っていました。もちろんイギリス国家は海賊行為を禁止していましたが…。 イギリス生まれのワードでしたが、海賊として暗躍したのち晩年はイスラム教に改宗。隠居して陸から手下に指示を送りつつ、悠々自適の暮らしを送っていたそうです。 ジャック・スパロウのターバンや目元を黒く囲んだメイク、首から下げたペンダントはイスラム教をモチーフにしたもののようです。おそらくジャック・スパロウはイスラム教に改宗したイギリス人海賊という設定なのでしょう。史実に基づいていますね。

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13.ジャック・スパロウの金歯はジョニー・デップのアイデア

もともと、ジョニー・デップはジャック・スパロウには鼻がないという設定にしたかったようです。映画の舞台となった当時は梅毒が猛威を奮っていたためそういう症状が出る人も多かったようですが、 ディズニーはその案をボツにしました。 ジャック・スパロウの金歯についてもジョニーのアイデア。自らすすんで歯医者に行き、製作側が想定していたものより多い本数で金歯を作ってしまったそうです。

14.ジャック・スパロウの顎の傷はだんだん大きくなる

ジャック・スパロウの顎には小さな傷がありますが、ストーリーが進むにつれて、どんどん大きくなっていくことに気づきましたか? メイクアップアーティストとジョニー・デップが考えた、ちょっとしたいたずらです。 一方で撮影中にメイクアップに費やされる時間をなんとか短縮させたいと考える俳優もいたそうです。ジャックの右腕的存在の航海士ジョシャミー・ギブスの輪郭を覆うような特徴的な髭は、付け髭ではなく本物。ギブス役のケビン・マクナリーは、メイク時間を短縮させるために頑張って髭を伸ばしたそうです。

15.『呪われた海賊たち』は猿のジャックの名演技にも注目!

バルボッサの相棒とも言えるのがジャック・スパロウと同じ名前を持つ猿、ジャック・ザ・モンキー。 バルボッサに礼を言われジャック・スパロウがそれに答えると、「お前じゃなくて猿だ」と言われるシーンがありましたよね。それを聞いていた猿のジャックが笑うような表情を見せるのですが、これはスタッフが演技指導をしたわけではなく偶然だったそうです。 こんなに抜群のタイミングで動物が笑うことなんてあるのでしょうか。彼は映画のストーリーを理解してるんじゃないか、と考えてしまいますね。

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16.西部劇が元ネタ!?

ウィル、バルボッサ、ジャックの三者がコインを巡って戦いを繰り広げる本作。状況は二転三転しラストまでスリル満点のストーリーですが、元ネタになったと噂される映画が存在します。 1966年公開のマカロニウエスタン映画『続・夕陽のガンマン』。クリント・イーストウッド、リー・ヴァン・クリーフ、イーライ・ウォラックがそれぞれ善玉、悪玉、卑怯者のガンマンを演じ、墓場に隠された金貨の在処を探ります。 金貨が隠された墓地の場所を知る善玉ブロンディと墓碑の名前を知る卑怯者トゥーコはコンビを組み、時に裏切り合いながらも結果的には協力して、悪玉エンジェル・アイに立ち向かいます。これは、バルボッサの呪いを解く鍵となるウィルとバルボッサの過去を知るジャックが協力するのと似ていますね。 クライマックスのウィル、バルボッサ、ジャックの三つ巴の決闘シーンと、ウィルが機転を利かしてバルボッサを倒しジャックを助けるどんでん返しも『続・夕陽のガンマン』を彷彿とさせます。 『パイレーツ・オブ・カリビアン』ファンの皆さんは、ぜひ『続・夕陽のガンマン』もチェックしてみてください!

17.もし『パイレーツ・オブ・カリビアン』が90年代に映画化されていたら?

本作の脚本家テッド・エリオットとテリー・ロシオはインタビューで、最初に脚本を書いたのは90年代初めだったと語っています。 その脚本はスティーブン・スピルバーグの手に渡り、『ゴーストバスターズ』(1984)で知られるビル・マーレイ、人気のコメディアンのスティーブ・マーティン、『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』(1997)のロビン・ウィリアムズのいずれかを念頭に映画化を計画。しかし、ディズニーから許可がおりませんでした。 個人的には西部劇をパロディにした『サボテン・ブラザース』で飄々とした演技と歌唱力を見せてくれたスティーブ・マーティンの海賊姿が、ぜひ見てみたかったです!

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18.ジョニー・デップが影響を受けたジャーナリスト!

ジョニー・デップがジャック・スパロウを演じるにあたって、インスピレーションを受けたとされる人物がもう一人います。 2005年に拳銃自殺したジャーナリストのハンター・S・トンプソン。ジョニー・デップ主演の1998年の映画『ラスベガスをやっつけろ』の原作者でもある彼を、ジョニーは非常に尊敬していたそうです。 決して権力に屈することなく、宝物(スクープ)のためには自らすすんで危険に身を投じるアウトローな姿勢は、まさに海賊そのもの。 シリーズ3作目の『パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド』で、海賊長たちの評議会のシーンでジャック・スパロウがつぶやくセリフは、ハンター・S・トンプソンが作品中で頻繁に使っていたフレーズから来ているのです。 前述のキース・リチャーズ然り、ジョニーが尊敬する人物たちによってジャック・スパロウは作り上げられたのですね。

19.『パイレーツ・オブ・カリビアン/呪われた海賊たち』とゲームの類似点?

『パイレーツ・オブ・カリビアン/呪われた海賊たち』の元ネタが意外なところにあるのは前述のとおりですが、ルーカスアーツ社が1990年に発表したパソコン用アドベンチャーゲームソフト『モンキーアイランド』のストーリーとの類似点も指摘されています。 口は達者だけど剣術はめっぽう弱い主人公が、幽霊海賊にさらわれたヒロインを助けに向かうというシナリオのゲームですが、キャラクターのセリフやBGMが軽妙で、ゲームファンからは今なお根強い人気を誇っています。 『モンキーアイランド』はかつて映画化の話が持ち上がっていたようですが、実現には至りませんでした。その映画化の際に脚本家に抜擢されていたのが『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズの脚本を担当しているテッド・エリオットで、彼はボツになったシナリオのアイデアを『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズに取り入れたのではないかとファンは予想ています。