ヘクター・バルボッサの最後はどうなった?死亡説・モデルまで徹底解説【パイレーツ・オブ・カリビアン】
海賊ジャック・スパロウたちの活躍を描いた大人気映画「パイレーツ・オブ・カリビアン」シリーズ。 この記事ではジャックの最大のライバルとして君臨する、残虐かつ狡猾な大海賊ヘクター・バルボッサの知られざる魅力や作中での活躍について詳しく解説していきます! ※この記事は「パイレーツ・オブ・カリビアン」シリーズのネタバレを含みますので、読み進める際は注意してください。
ヘクター・バルボッサのプロフィール
本名 | ヘクター・バルボッサ |
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身長 | 182cm |
誕生 | 1660年代~1690年代 イングランド西部地方 |
家族 | カリーナ・スミス(娘) |
称号 | キャプテン , 一等航海士 , カスピ海の海賊長 , イギリスの公賊 |
ヘクター・バルボッサは世界各地の海を統べる、選ばれし9人の「伝説の海賊」のひとりでカスピ海の王です。選ばれた証の「銀貨」は、ラゲッティの義眼。リンゴとカスピ海原産のキャビアが好物で、相棒猿のジャック・ザ・モンキーをいつも肩に乗せています。 かつては一等航海士としてジャック・スパロウが船長として率いるブラックパール号に乗り込んでいました。しかしある夜、他の船員たちと共謀しジャックを欺いて船を制圧すると、以降はバルボッサが船長に。そしてジャックは孤島に置き去りにされてしまいます。 これが、バルボッサとジャックの因縁の始まりです。 その後、黄金のメダル(アステカの金貨)を発見して使用してしまい、その金貨にかけられた「永久永劫、天国にも地獄にもいけず、この世で亡霊として生き続ける」という呪いを受け、バルボッサは10年間も海を彷徨うこととなりました。
ヘクター・バルボッサのモデルとなったのは?
バルボッサのモデルとなったのは、実在した伝説の海賊“黒ひげ”こと、エドワード・ティーチと言われていました。 ティーチはバルボッサの出身地でもあるイギリスの海賊で、18世紀にカリブ海や西インド諸島を中心に活動。他を圧倒する大男で、トレードマークの黒いひげに大麻や導火線を結い込み、そこに火を灯していた姿は悪魔そのものだったと言われています。 残虐かつ狡猾な性格はバルボッサによく似ており、モデルになったと言われても違和感はありません。しかし『パイレーツ・オブ・カリビアン/生命の泉』(2011年)に黒ひげ本人が登場したことで、その説は覆されることになりました。 バルボッサの名前はヨーロッパ人から「バルバロッサ」と呼ばれ恐れられた海賊バルバロス・オルチから取られているという噂もありますが、彼がモデルかどうかは明言されていません。バルボッサは様々な海賊のイメージを集約した、明確なモデルのいないキャラクターの可能性もあります。
バルボッサは何回死亡した?最後は結局どうなった?
バルボッサは「パイレーツ・オブ・カリビアン」シリーズ全体を通して2回死亡したとされるのが一般的です。1度目は『パイレーツ・オブ・カリビアン/呪われた海賊たち』(2003年)でジャックに射殺され、2度目は『パイレーツ・オブ・カリビアン/最後の海賊』(2017年)でカリーナのために命を賭して死亡。 しかし一部ではバルボッサは3度死んでいると言われています。明確な死亡描写はありませんが『パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド』(2007年)でデイヴィ・ジョーンズの監獄へ行ったとき、彼はジャックと共に死んでいたようなのです。 デイヴィ・ジョーンズの監獄は船の沈没や船乗りの溺死をさす慣用句でもあり、彼らはここに来たことで1度死に、その後蘇ったと言われています。その証拠にジャックはバルボッサに「生き返ることだってある。俺たちがその証拠だろう」と発言。彼らの死を作中でほのめかしていました。
シリーズ2作目「デッドマンズ・チェスト」出演はサプライズだった!
2作目『デッドマンズ・チェスト』の最後に、1作目で死んだはずのバルボッサが復活しますが、実は出演者にとってもサプライズでした。 撮影中、出演者たちが聞かされていたのは「ラストに女海賊・アナマリアが登場する」という段取り。なのに、階段から降りて来たのはなんと、リンゴを持ったバルボッサ。 演技抜きでバルボッサのサプライズ出演で驚いた出演者たちの表情は、2作目『デッドマンズ・チェスト』でそのまま使われたそうです。
悪役なのにかっこいい!実はいいやつなのか?
ジャック・スパロウの敵として登場するバルボッサですが、次第にジャックと手を組んでデイヴィ・ジョーンズや黒ひげと対決するようになります。 1作目「呪われた海賊たち」では悪役に徹していましたが、3作目「ワールド・エンド」では戦いながらウィルとエリザベスの結婚の立ち合い演説をする場面も。この辺りから「バルボッサかっこいい!」「実はいいやつなのか?」と思う人が増えてきたのではないでしょうか? 最終的にはサラザールを殺害するために自らの犠牲を払って死亡していることもあり、バルボッサはただの“悪役”ではなく、目的のためなら手段を選ばない根っからの“海賊”なのかもしれません。
バルボッサの娘カリーナとは?
シリーズ5作目に登場したカリーナ・スミス。実は彼女はバルボッサとマーガレット・スミスとのあいだに生まれたバルボッサの娘でした。しかし彼女は母の死後、すぐに孤児院へ預けられ父の存在を忘れてしまいます。 カリーナはジャックと共にポセイドンの槍を探す冒険のなか、バルボッサと再会しますが、彼が父とは気づきません。一方バルボッサは彼女が持つ日記を見て、自身の娘だと気づきます。 そしてポセイドンの槍をめぐりカリーナが命の危機にさらされたとき、バルボッサは身を挺して彼女を守ったのです。バルボッサが見せた父としての愛。残虐な海賊と思われた彼も、1人の人間であると再認識させられるシリーズ屈指の名シーンでした。
ヘクター・バルボッサを演じるのはジェフリー・ラッシュ
ジェフリー・ラッシュは、1951年7月6日生まれ、オーストラリア出身の俳優です。映画デビューは1981年。以降、数々の賞を受賞しています。 『シャイン』(1996年)ではアカデミー主演男優賞を受賞。演技部門におけるオスカー受賞は、オーストラリア人で彼が初です。その後『ライフ・イズ・コメディ! ピーター・セラーズの愛し方』(2004年)でエミー賞主演男優賞(ミニシリーズ/テレビ映画部門)も受賞。 2009年には舞台『瀕死の王』における演技で、トニー賞主演男優賞(演劇部門)を受賞し、これによって上記3賞の受賞者を示す「Triple Crown of Acting」の1人に。 さらに2012年、長年に渡る芸術活動への貢献が評価され、俳優として3人目となるオーストラリアン・オブ・ザ・イヤーを受賞しました。
日本語吹き替えは壤晴彦が担当!
壤晴彦(じょうはるひこ)は、1948年1月25日生まれ、京都府出身の俳優、声優、ナレーター、演出家です。劇団四季を経て現在、演劇倶楽部「座」の代表を務めています。 出演した舞台作品にはシェイクスピア作『テンペスト』(主演、蜷川幸雄演出、1988年エディンバラ国際演劇祭、1992年ロンドン・バービカンセンター)、『ペール・ギュント』(1994年イギリス・ロイヤル・シェイクスピア・カンパニー〔RSC〕プロデュース、唯一の日本人キャスト)などがあります。 演出家としては、1997年に“語りすと平野啓子”『語りの世界“鶴八鶴次郎”』の演出により、文化庁芸術祭大賞を受賞しました。 そして声優としては、上記のジェフリー・ラッシュの他、『ライオン・キング』(1994年)のスカー、『バグズ・ライフ』(1999年)のホッパーとなど、ディズニー作品の悪役なども務めています。
「パイレーツ・オブ・カリビアン」シリーズごとの活躍を振り返る!
1作目『パイレーツ・オブ・カリビアン/呪われた海賊たち』
バルボッサは船長としてブラックパール号を率い、かけられた不死の呪いを解くため、エリザベスと黄金のメダル(アステカの金貨)を奪い去ります。追いかけるジャックとウィル。そして、ジャックから銃弾を放たれ、同時にウィルによって呪いが解かれて、生身の人間となったバルボッサは息絶えました。
2作目『パイレーツ・オブ・カリビアン/デッドマンズ・チェスト』
ラストシーンのみ登場。ブードゥー教の預言者ティア・ダルマの魔術により、バルボッサは復活しました。
3作目『パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド』
再びブラック・パール号の船長となったバルボッサは、選ばれし9人の「伝説の海賊」を召集するため、ジャックを探しに出航します。 そして、死者の場所である「世界の果て」からジャックを連れ戻し、9人がそろったことで開かれた評議会で、バルボッサは司会役を務めています。 また、ベケット卿とデイヴィ・ジョーンズとの決戦の最中、船上で船長権限を使ってウィルとエリザベスを結婚させました。
4作目『パイレーツ・オブ・カリビアン/生命の泉』
黒ひげとの戦いに敗れ、ブラックパール号と片脚を失ったバルボッサ。その復讐を果たすために、彼は英国王ジョージ2世に仕える公賊へとなり変わっていました。 バルボッサは国王の命を受け、英国海軍を引き連れて出航しましたが、ジャックと黒ひげ、スペイン海軍と鉢合わせて大混戦に。そしてバルボッサは黒ひげを剣で突き刺し、黒ひげの船を手に入れました。
5作目『パイレーツ・オブ・カリビアン/最後の海賊』
カリブ海の海賊たちをまとめあげる大艦隊の長として君臨するバルボッサ。復活したサラザールに自身の海を渡さぬために、彼と結託しポセイドンの槍を求めるジャック・スパロウの捕縛に協力します。 しかし最後にはサラザールに反旗を翻し、ジャックとともに最後の戦いに挑むことに。戦いの終盤では自身の娘であるカリーナをサラザールの手から守るために命を賭し壮絶な最期を迎えます。 ジャックの最大のライバルとして君臨したバルボッサの衝撃的なラスト。本作はある意味で、彼を主人公に据えた物語だったのかもしれません。
キャプテン・バルボッサの名言
「頭吹っ飛ばされるか、道案内するか、二つに一つだぞ。」
相手に選ばせているようで、実はそうではない、無茶苦茶な提案です。バルボッサの豪快さが表れていますね。
「ヤードを回せ!この出来損ないの野郎どもめ!名誉の死で俺たちの最期を飾ろう!」
いざ戦いが始まろうとしている時に、船員たちを奮い立たせるために発した言葉です。死をも恐れないキャプテンの勇気と覚悟が込められていますね。
「船長として二人が夫婦であることを!」
戦いの最中に結婚するウィルとエリザベスの前で、神父役を務めるバルボッサの台詞です。直前に、「今はそれどころじゃない」と正論を吐いておきながら、まんざらでもない様子。
ヘクター・バルボッサは死んでも生き返る?ジャックの永遠のライバル
ジャック・スパロウの最大のライバルとして君臨するヘクター・バルボッサ。残虐な彼は憎まれ者の悪役でもありますが、その言葉や行動を紐解いていくと1人の魅力的な人物でもあるとわかってもらえると思います。 シリーズ5作目「最後の海賊」で死亡したバルボッサですが、一部のファンからは「まだ生きているのでは」「実は死んでないのでは」と囁かれています。さらなる続編が製作されたときには、バルボッサは登場するのか気になりますね。 これを機に「パイレーツ・オブ・カリビアン」シリーズを見直して、彼の活躍を再確認してみてはいかがでしょうか!