『アルスラーン戦記』の主人公アルスラーン!
物語を語るうえで欠かせない主人公、アルスラーン。パルス国王アンドラゴラス三世の嫡子であり、14歳の若き王太子です。
温厚かつ繊細な性格をしており、上に立つ者としての人心掌握にも長けている様子。どんな困難にも立ち向かっていく、芯の強さの持ち主でもあります。そのため、各分野に優れた様々な人材が、血筋や利害を超えた忠誠を誓いました。
物語開始時、第一次アトロパテネ会戦において、味方の裏切りによってルシタニア軍に敗北。忠臣のダリューン単騎に守られ、戦線を離脱した後、軍師としてナルサスを迎えました。その後も、次々と個性的な仲間が集い、侵略された王都エクバターナ奪還を目指します。
アルスラーン出生の秘密
アルスラーンの両親は、アンドラゴラス三世とタハミーネ王妃。しかし、性格や外見はどちらにも似ておらず、特にタハミーネからは冷淡な扱いを受けていました。
そのため、アルスラーンは後継者として期待に沿えず、失望されているのではないか、と苦悩していました。その後、本当の出自は「名も知れぬ中流騎士の家」だと判明します。
実は、タハミーネは王女を生んだものの、パルス王家では女子に継承権が存在しなかったのです。そのうえ、タハミーネは産後に、子を産めない体になってしまったのだとか。アンドラゴラス三世は新しい妃を迎えることを拒み、”偽りの王子”を立てることにしたのです!
本当の両親については、母親は産後に死亡。父親は、アルスラーンを王家に引き渡した後、口封じのために戦場へ送られて戦死してしまいました。
エトワールとの関係は?
エトワールは幼い頃、捕虜としてパルスに連れて来られたことがありました。その時、人質の身代わりを申し出たアルスラーンを、王太子とは知らず連れ回したのだそうです!
この事件を通して、束の間の交流を持っていた2人。アルスラーンは捕虜に向かって、「奴隷になれば食事に困らない」と語ります。それに対して、エトワールは「イアルダボート教の神の下では皆平等」と言って奴隷制度を批判しました。
この出会いは、アルスラーンの脳裏に焼き付き、エトワールの妄信的な信仰心と共にたびたび思い出していました。後にアルスラーンが、奴隷制度の廃止を目指す一因になった出来事と言えます。
出会いから数年後、アルスラーンは男装兵になり、ルシタニア軍に従軍するエトワールと再会。ペシャワール城で遭遇した際は、素性を知らないまま、お互いに好感を抱き始めていました。
実はこの時、アルスラーンは出生の秘密を知り、苦悩していました。その様子を見て、エトワールは「国と民を考えての行動に出自など関係ない」と断言。2人の関係、アルスラーンが王になる決意を固める印象的なシーンになっています。
アルスラーンとエトワールは、最初の出会い以降、お互いに影響を与え合っています。友人とも、恋愛とも言えない関係を築きつつあり、今後どうなっていくのか非常に気になりますね。
アルスラーンは原作小説だとどうなるの?
ルシタニア軍との戦いを経て18歳になり、第19代パルス国王に即位しました。
王都エクバターナを解放し、奴隷制を廃止したことから、「解放王(サーシュヤント)」と称されるように。王族らしからぬ質素な生活、温和な人柄で国民に慕われ、国内では絶大な人気を誇ります。
その一方、王位に就いたことで世継ぎを求められており、パルスが再び血統国家になることを危惧している模様。城下散策を趣味にしており、同行するエラムと共に、その過程で重大事件に巻き込まれることが多くなっているようです。
アルスラーンの声優は?
アルスラーンの声優を担当しているのは小林祐介です。
2009年、アミューズメントメディア総合学院在学中に『VANGUARD』の吹き替えで声優デビュー。プロとしての初仕事は、企業用のナレーションだったそう。ナレーションをメインに活動を続け、20013年に『とある科学の超電磁法S』小佐古俊一役でアニメに初出演しました。
主な出演作は、『暁のヨナ』スウォン役や『食戟のソーマ』丸井善二役など。現在の夢は、プラネタリウムのナレーションを担当することだと語っています。
アニメ『アルスラーン戦記』は2016年7月より放送開始です。