2022年5月17日更新

『鋼の錬金術師(ハガレン)』のホムンクルス一覧

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鋼の錬金術師

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ホムンクルス、『鋼の錬金術師』に登場する人口生命体とは

ホムンクルスとは一般的に錬金術で造り出される人工生命体のことです。『鋼の錬金術師』でいうところのホムンクルスとは、お父様から分裂した七つの感情を魂にもつ人造人間を指します。 7人は以下の通り、色欲(ラスト)、暴食(グラトニー)、嫉妬(エンヴィー)、強欲(グリード)、憤怒(ラース)、怠惰(スロウド)、傲慢(プライド)。 それぞれ名前に呼応した性質をもち、共通点は体のどこかにウロボロスの紋章があるということ。賢者の石をエネルギー源としているため魂が尽きるまでは復活可能で、逆に魂が尽きた状態で死んでしまうと復活はできません。 基本的にはお父様の体内で造られますが、賢者の石を体に注入して造る「人間ベース」と言われるホムンクルスも存在します。

【お父様】ホムンクルスを生み出した最強のボスキャラ

『鋼の錬金術師』最強のボスキャラ、お父様。その正体はフラスコに浮かぶ実体を持たない黒い影のような存在でした。遠い昔、今から500年近く前、クセルクセスと呼ばれる国家がありました。1人の錬金術師が二十三号と呼ばれる奴隷(のちのホーエンハイム)の血を用いて偶然にも“フラスコの小人”を生み出したのです。 フラスコの中の生き物は神レベルの知能を持ちながらも実体を持たない自らの運命を嘆いていました。それでも自分の分身である奴隷に「ヴァン・ホーエンハイム」という名前を授け、読み書きから錬金術まで自由に生きるのに必要な知識をつけさせたのです。 「血を分けた家族」であるホーエンハイムはそれだけ特別な存在でした。そんなある日チャンスが訪れたのです。クセルクセス国王を騙し練成陣を発動させることに成功!100万人の国民の命を一瞬にして“ 「賢者の石」に変えてしまいました。 フラスコの小人はホーエンハイムにそっくりの肉体(容れ物)を練成し賢者の石の半分を自分に、残りの半分をホーエンハイムに与え、これによってホーエンハイムは不老不死の命を得たのでした。

ついにフラスコから外の世界に飛び出したお父様は、「完全な存在になる」という次なる野望を抱き始めました。神を引きずり下ろし賢者の石の力を用いて自身に繋ぎ止めようというのです。 お父様は賢者の石を内包しているため、等価交換の原則に捉われずに錬金術を発動することができます。その力は強大で人造人間や類似真理の扉を練成することができるほど。自らのもつ感情を“七つの大罪”として切り離し、7人のホムンクルスの魂として練成したのです。 こうして生まれた7つの生命体のことを息子、子と呼び、ホムンクルス側も父、創造主として慕い忠誠を尽くしています。お父様は「完全体になる」という目的達成のためアメストリス国建国から深く関わり、軍事国家としての支配を広げてゆきました。合わせてホムンクルスを暗躍させ、目的達成のその日に向けて着々とコントロール体制を固めてきたのです。

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【ラスト】No.2、色欲の名を冠する艶やかな美女

2番目に造られた人造人間でラスト(色欲)の名を冠しています。見た目は左目に覆うロングヘアーに黒っぽいドレスを着た艶やかな美女。胸元中央にウロボロスの紋章を持っています。 性格は冷静沈着、謀略を得意とし作戦立案から遂行まで1人でこなしますが、グラトニーを連れている時には隊長的な役割も担っています。戦闘の中でロイ・マスタングが計画の邪魔になると判断。 マスタングの部下であるハボックに近づき、自らの特性である色香で誘惑しようしますが失敗、逆に敵の侵入を許すことになってしまいます。マスタングたちと死闘を繰り広げ、最後はマスタングに敬意を表しながら消滅してしまいました。 ラストの固有能力は「最強の矛」、指先を鋭利な刃物に変え鋭い切れ味で敵をも貫きます。鉄やコンクリートでも切断できるラストの刃は、銃弾さえ跳ね返すアルフォンスの甲冑を貫くことができました。

【グラトニー】全てを飲み込む、丸々と太った6番目のホムンクルス

6番目に造られた人造人間で名はグラトニー(暴食)。坊主頭の丸顔に丸い鼻、目玉は真っ白で黒目がありません。丸々と太った肥満体の体に短くて太い足がついています。ウロボロスの紋章は舌に記されているので、舌を突き出した時にしか見えません。 グラトニーの口癖は「食べていい?」。名前に違わず常にお腹をすかせている状態でどれだけでも食べられます。その理由はグラトニーの正体にあるのです。グラトニーの正体は造り損ねた真理の扉。擬似・真理の扉としての機能をもち、口から呑み込んだものは現実と真理の狭間の世界に送られます。 そこは無限に広がる血の海なので、グラトニーがいくら食べてもいっぱいになることがないのです。知能が低くのんびりとした性格なので普段は子供そのもの。ラストを母親のように慕っていて命令されるまでは自分から動くことはありません。 怒ると豹変し口調までもが全く別人、お腹が裂けて肋骨の牙をむき出しにし周囲にあるものすべてを呑み込んでしまうのです。ラストが消滅した時には母を失った子供のように泣いていました。グラトニーの固定能力は鋭い嗅覚とどんな物質でも食べられること。 1番の好物は人間の柔らかい肉。少女の肉が最高に美味しいのだとか。なんでも食べられるので人間を食べて片付けることも可能。体に似合わず瞬発力も破壊力も高いので、体を使ったパワー攻撃を得意としています。 

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【エンヴィー】中性的な容姿をした、感情豊かな若者

4番目に造られた人造人間でエンヴィー(嫉妬)の名を冠しています。一房ずつに分かれた長い髪、全体的に均整のとれた細身で男とも女ともつかないスタイル。身に着けている服や所作から多分男性だと思われます。左太腿にウロボロスの紋章をもち、一人称は「このエンヴィーは」という独特の言い回し。 一見すると人をからかうのが好きなひょうきんな若者のようですが、本質は残忍で陰湿。エンヴィーの正体はたくさんの足をもつトカゲのバケモノのような姿で、賢者の石で集めたクセルクセス人の顔や体が表面に張り付いています。己の醜い姿にコンプレックスをもっているらしく、常に変身した状態を保っているのです。 ホムンクルスの中でも感情が豊かで、人の嫌がることを言ったりしたりして楽しんでいます。人には見下した態度をとりますがその態度を自分に向けられるとすぐに激昂、特に自分の容姿に触れられると手がつけられなくなるのです。固定能力は何にでも変身できること。基本的に相手を騙したり欺いたりする戦略なので肉弾戦には向かず戦闘力はかなり低め。 人間を軽蔑しながら一方で人間を羨み嫉妬していたことをエドに言い当てられ、屈辱のため自ら死を選びました。

【グリード】「強欲」の名を冠するホムンクルスの中でも特異な男

3番目に造られた人造人間でグリード(強欲)という名を冠しています。見た目はストレートの黒髪を後ろに束ねたスタイルの青年でその名の通り、女、金、地位や名誉、この世のあらゆるもの欲しているのです。お父様の下にいては己の欲を満たせないとして120年前に離反。 世界中を旅したあげく、ダブリス地区の地下酒場に拠点を置き不老不死になるべく活動していました。その後軍部によってアジトは崩壊させられ自身もお父様に取り込まれることとなりましたが、お父様がシン国の皇子リン・ヤオに賢者の石を注入したことでリンを容れ物に人間ベースのホムンクルスとして復活を遂げたのです。 容れ物としてのリン・ヤオはリンとグリードの2つの人格をもち、グリードの精神が弱った時にはリンの人格が表面に現れたり2人同時に出現して会話を展開することもあります。ホムンクルスとしての固有能力は体に含まれる炭素を硬化させること。 結合度を上げればダイヤモンドのように硬くなり防御はもちろん攻撃にも活用できるのです。

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【ラース】7番目に作られたホムンクルスはあの男

7番目に造られた人造人間でラース(憤怒)の名をもちます。表向きはアメストリス大国大統領キング・ブラッドレイ。賢者の石を注入されホムンクルスになりました。通常人間ベースのホムンクルスは魂のストックがある限り再生することが可能ですが、ラースは魂を一つしか持っていません。 そのため何年経っても姿が変わらないホムンクルスの中で人間ベースのものだけは年をとり老化していくのです。左目の眼球にウロボロスの紋章が描かれているため常に左目を塞ぐ眼帯をはめた状態。ホムンクルスとしての特殊能力は「最強の眼」、銃の弾道を見極めることができるくらいの動体視力をもっています。 40年間実戦で鍛え上げてきた戦闘力に常人離れした動体視力が合わさり、素早い攻撃で他者を圧倒します。

【スロウス】巨大な体躯と反して俊敏な動きをするNo.5

5番目に造られた人造人間でソロウス(怠惰)の名を冠しています。普通の人間の2倍以上はあろうかという巨大な体躯、ウロボロスの紋章は右肩の後ろに記されています。「めんどくせぇ」を口癖とする極端な面倒臭がりやで、それに合わせて動きも鈍重。 ホムンクルスとしての固有能力は意外にも驚異的な速さ。目視できないほどのスピードと瞬発力を持っていて、スロウスの頑丈な巨体と合わさると恐るべき凶器となります。自称「最速のホムンクルス」。本人もコントロール不可能なほどの速さを抑制するために両腕に鎖を巻いているのです。 国家練成陣を作るため、アメストリスの地下で長い間トンネルを掘っていました。

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【プライド】愛らしい容姿とは裏腹に、その正体は「始まりのホムンクルス」

お父様が最初に造った人造人間。7人のホムンクルスの中ではリーダー格で自らを「始まりのホムンクルス」と称しています。容れ物はキング・ブラッドレイの息子セリムですが、その正体は体中に目や口をもつ影のような存在。 言葉自体は丁寧なものの人間はもちろん、他のホムンクルスたちをも見下しているのは明らかで、その名の通り傲慢な性格。 一方、容れ物である大統領キング・ブラッドレイの息子セリム・ブラッドレイとしての生活を続ける中で、母・ブラッドレイ夫人の母親としての深い愛情を感じながら育ち、人間は下等な生き物であると同時に愛する者のためであれば我が身を犠牲にできる生き物であることを認めざ得るを得なくなりました。