2019年5月16日更新

『インデペンデンス・デイ』徹底紹介 名作SF映画と意外なほど共通点が多い?【あらすじ・キャスト】

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『インデペンデンス・デイ』を徹底紹介 あの感動的スピーチの誕生秘話も!

1996年に公開されたSF超大作『インデペンデンス・デイ』。アカデミー視覚効果賞を受賞した本作は、当時最先端の技術と模型を用いた特撮を融合させ、リアリティのある映像を作り上げました。 一方で、ありきたりなストーリーや過去のヒット作の類似点が多いことなどから、ゴールデン・ラズベリー賞最低脚本賞にノミネート。評価の分かれる作品でもありました。 今回はそんな映画『インデペンデンス・デイ』のあらすじからキャスト、意外なトリビアに至るまで盛りだくさんの内容で本作を紹介します。また、2016年に公開された続編『インデペンデンス・デイ:リサージェンス』についても見ていきましょう。

『インデペンデンス・デイ』のあらすじ

インデペンデンスデイ ウィル・スミス
©20th Century Fox/Photofest/zetaimage

アメリカ独立記念日を控えた7月2日、世界中の大都市上空に突然、巨大な円盤が出現。海兵隊のスティーブン・ヒラーは基地に召集されます。放送局で働くデイヴィッド・レヴィンソンはノイズから、地球への攻撃命令と判断しました。 デイヴィッドは父ジュリアスと共にホワイトハウスへ向かい、トーマス・ホイットモア大統領にその事実を伝えます。間一髪で脱出した大統領でしたが、宇宙船の主砲により大都市は破壊され、廃墟と化してしまいました。 翌日、戦闘機部隊による反撃が開始。しかし、宇宙船はバリアーにより攻撃を防ぎます。そこで、核攻撃を試みますが、バリアーは破ることはできませんでした。 7月4日、もはや打つ手はなく絶望的と思われたとき、デイヴィッドはコンピューターウイルスによって敵のバリアーを無効化する作戦を思いつき……。

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ウィル・スミス他『インデペンデンス・デイ』の主要キャスト・吹き替え声優を紹介

ウィル・スミス/スティーブン・ヒラー大尉

ウィル・スミス
WENN.com

スティーブン・ヒラーは海兵隊の戦闘機パイロットです。エイリアンへの反撃作戦の際、デイヴィットと共に円盤に乗り込むことを志願します。 演じたのはアメリカを代表する俳優ウィル・スミス。映画プロデューサー、ラッパーの顔も持っています。代表作「メン・イン・ブラック」シリーズでは、主演を務めました。

吹き替え声優:山寺宏一

吹き替え声優は山寺宏一。『ホーンテッドマンション』のエディ・マーフィなど、数々の作品でさまざまな俳優の吹き替えを担当してきた有名声優です。

ジェフ・ゴールドブラム/デイヴィッド・レヴィンソン

ジェフ・ゴールドブラム
©Famous/ACE Pictures/Newscom/Zeta Image

デヴィッド・レヴィンソンは天才エンジニアでありながら、ニューヨークのケーブルテレビで働いています。衛星のノイズからエイリアンの攻撃に気づき大統領を救いました。また、反撃の作戦を立て活躍します。 レヴィンソンを演じるジェフ・ゴールドブラムはアメリカの俳優です。17歳でニューヨークに移り住み、演劇界でキャリアをスタートさせ「ジュラシック・パーク」シリーズなどに出演。ゴールドブラムは本作で、『ジュラシック・パーク』と全く同じ「Must go faster(もっと早く)」というセリフを話しています。セリフを真似された『ジュラシック・パーク』のスティーブン・スピルバーグ監督はいい顔をしなかったとか。

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吹き替え声優:大塚芳忠

「ジュラシック・パーク」シリーズでもゴールドブラムの吹替を務めた大塚芳忠が声優を務めています。

ビル・プルマン/トーマス・ホイットモア大統領

ビル・プルマン
©️Brian To/WENN.com/zetaimage

元空軍パイロットのトーマス・ホイットモア大統領。若すぎることが政治的に弱点とされていましたが、反撃前の演説やラストでは自ら戦闘機に搭乗して戦いに臨みます。 演じるビル・プルマンは以前は大学で演劇を教えていました。代表作は1995年の映画『キャスパー』など。2016年7月公開の続編『インデペンデンス・デイ:リサージェンス』にもトーマス・ホイットモア大統領役として出演します。

吹き替え声優:安原義人

吹き替えを担当した安原義人は、「ゴースト・バスターズ」シリーズのピーター・ヴェンクマン博士(ビル・マーレイ)や「マッドマックス」シリーズのマッドマックス(メル・ギブソン)などでも知られています。

ジャド・ハーシュ/ジュリアス・レヴィンソン

ジャド・ハーシュ
©️Brian To/WENN.com/zetaimage

ジュリアス・レヴィンソンは、デイヴィットの父親です。終盤、ジュリアスの一言によってデイヴィットがエイリアン反撃作戦の案を思いつきます。 演じるのはジャド・ハーシュ。テレビドラマでは第46回ゴールデングローブ賞男優賞(ミュージカル・コメディ部門)を受賞した名優。2016年7月公開の続編『インデペンデンス・デイ:リサージェンス』にもジュリアス・レヴィンソン役で出演しています。

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吹き替え声優:永井一郎

吹き替え声優は永井一郎。『サザエさん』の磯野波平役や、吹替では「ハリー・ポッター」シリーズでマイケル・ガンボン演じるダンブルドア校長の声など、数多くの作品に出演しています。

ランディ・クエイド/ラッセル・ケイス

ラッセル・ケイスはエイリアンに捕らわれた経験があるパイロット。その経験からアルコール中毒になり、変人扱いをされていました。しかし、家族のためにエイリアン反撃作戦に志願し、ラッセルの行動が円盤を撃破します。 ケイスを演じたランディ・クエイドは、ハリウッドでは性格俳優として知られています。代表作の1973年の映画『さらば冬のかもめ』ではアカデミー助演男優賞にノミネートされました。

吹き替え声優:青野武

吹き替え声優は青野武。『ちびまる子ちゃん』のさくら友蔵役や、「バック・トゥ・ザ・フューチャー」シリーズのドク(クリストファー・ロイド)のなどで知られる声優です。

ローランド・エメリッヒ監督のこだわりとは?

ローランド・エメリッヒ
©︎Sicilia Marilla/Olycom/ABACA/Newscom/Zeta Image

CG技術が発展途上だった当時、本作を製作するにあたってエメリッヒはミニチュアを使った特撮の手法を取り入れました。そんななか、監督はCGと特撮の見事な使い分けをしています。 炎などのより自然な描写には特撮の技法を、数100機の戦闘機が飛び交うシーンではCGを、というように使い分け、プログラミングによって制御されていました。

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感動的な大統領スピーチはこうして生まれた

エイリアンに反撃を開始する際に、大統領が集められたパイロットたちの前に立ち、演説をします。パイロットたちの士気を高めるため、また、想いをひとつにするために語った言葉です。そして、自らも戦闘機へと乗り込むのでした。 「おはよう おはよう 今から1時間後 君らは世界各国のパイロットと共に 人類史上最大の作戦をスタートすることになる “人類”という言葉は 今日 新しい意味を持つ」から始まるこの感動的なスピーチ。実はこれは、シェイクスピアの戯曲『ヘンリー五世』からの引用です。 脚本を手がけたディーン・デヴリンは、エメリッヒ監督が「『ヘンリー五世』のスピーチくらいすごいスピーチを書かなきゃいけない」と言ってきたと語っています。デヴリンは「とりあえずささっと書いて、あとで直して完璧にすればいい」ということでものの5分で書き上げたとのだとか。しかし実際は、『ヘンリー5世』のそのスピーチに最後の数行を書き加えただけで、ほぼそのまま使われています。

『インディペンデンス・デイ』撮影裏話を紹介

1. 『インデペンデンス・デイ』の撮影地は歴史ある基地だった

『インデペンデンス・デイ』は主にユタ州ウェンドーバーの空軍基地で撮影されました。2019年現在では年季の入った建物で寂れた雰囲気となっていますが、第二次大戦中は爆撃機が多く飛び交っていた場所。日本に原爆を落とした爆撃機エノラ・ゲイが飛び立った場所としても有名です。

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2. 米軍が約束を翻したわけ

映画の製作前には米軍が撮影を全面的にサポートすると約束していました。ところが『インデペンデンス・デイ』が「エリア51」についてばっちり明言している脚本を見た彼らはこのサポートを全面撤回。エリア51とはアメリカがその存在を認めない実在する秘密基地で、宇宙やUFOの研究開発をしていると噂されています。 このエピソードから、ますますエリア51の怪しさが際立ってしまいますよね。

3. 本物のUFOに間違えられて通報が殺到

カリフォルニアの上空で宇宙人の「ウェルカム・ワゴン」ヘリコプターのテスト撮影を行った時、150人もの住人がUFOを見たと警察に通報したのだそう。

4. リアルな宇宙人をつくる工夫

侵略してきた宇宙人の表皮についているべたべたしたもの、実はこれは潤滑剤だったのだそう。

5. 超短期間で書かれた脚本

宇宙人のパニックものという万人ウケするテーマで大ヒットとなった『インデペンデンス・デイ』。脚本はデヴリンの手によって、たった1ヶ月で書かれたのだそう。

6. これぞプロのなせる技!

ジェフ・ゴールドブラムとウィル・スミスの会話シーンは半分以上アドリブだったのだとか。特にエイリアンの宇宙船をマザーシップへと誘導するシーンはほぼその場の即興だったと言います。

あの大ヒット映画とそっくり!?

元ネタは『宇宙戦争』?

『インデペンデンス・デイ』は、1953年の映画『宇宙戦争』との類似点が多く挙げられています。核兵器の攻撃さえ効かない強力な兵器や、エイリアンの退治方法がコンピューターウイルスなど、いくつもの共通点が指摘されています。

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『宇宙戦争』と同じ海軍基地が使われている

ウィル・スミス演じるヒラー大尉が所属していた海軍の駐屯地、エル・トロ。『宇宙戦争』では侵略してきた火星人を滅ぼすために核兵器使用の基地として描かれました。実際のエル・トロは1999年に閉鎖されています。

あの大人気スペースオペラも参考に

地球外知的生命体探査に使われたディープ・スペース・サテライト・デヴリン。脚本のデヴリンの名前が付けられていますよね。実はこれ、スター・ウォーズのデススターのミニバージョンなのだとか。

続編『インデペンデンス・デイ:リサージェンス』とはどんな関係性が?

本作の続編である『インデペンデンス・デイ:リサージェンス』は、前作で人類がエイリアンに勝利を収めてから20年後の現代が舞台となっています。 2016年7月、エイリアンがアフリカに残してきた宇宙船が密かに起動し、仲間を呼び寄せるSOS信号を発信。間もなく人類が建設した月面基地が破壊され、想像をはるかに超える進化を遂げたエイリアンがニューヨーク、ロンドン、パリ、ドバイといった各国の主要都市を次々と破壊していきます。 本作では、前作にひきつづきデヴィッド・レヴィンソン役のジェフ・ゴールドブラムや、その父ジュリアス役のジャド・ハーシュ、ホイットモア元大統領役のビル・プルマンらが続投。しかし、前作でウィル・スミスが演じたヒラー大尉は、戦闘機のテスト飛行中に事故死したという設定になっており、登場しません。

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SFパニック大作『インデペンデンス・デイ』は一見の価値アリ!

SFやアクションなど、娯楽性の高い作品を多く手がけていることで知られるローランド・エメリッヒが監督を務め、ウィル・スミスをはじめ多くのスターが出演している『インデペンデンス・デイ』。他のSF作品とは一線を画する本作の映像は、非常に見応えがあります。 ストーリーの面などで好みの分かれる作品ではありますが、一度は観てみる価値があるのは間違いありません。最新技術と特撮の融合というのは、リアリティを追求した本作にとってなくてはならない要素でした。 数多くのディザスター映画を手がけてきたエメリッヒが、初めて続編を製作した本作。観たことがない人はぜひ一度鑑賞してみてください!