2019年1月18日更新

「ルパン三世」の次元大介を徹底解剖 モデルはあの映画の主人公!?

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ルパン三世 東方見聞録 ~アナザーページ~
原作:モンキー・パンチ (C)TMS

モンキー・パンチの漫画『ルパン三世』。怪盗ルパンの孫、ルパン三世が活躍する人気コミックで、アニメや映画、ゲームなども制作されています。 この作品に登場する、ルパンの相棒的存在が次元大介。彼はルパンの幼なじみです。あごひげにスーツと帽子というダンディな格好や、拳銃の名手であることで広く知られているキャラクターです。 人気作品のメインキャラクターというだけあって、それらの特徴は良く知られている次元。しかし、さらに詳しいことを知っている人は意外と少ないのではないでしょうか? 今回はそんな彼についての詳しい情報や、知られざる一面も含めて、次元大介という魅力的なキャラクターを徹底解剖します。

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基本プロフィール

次元大介の名前の由来は、原作者のモンキーパンチが「次元が違う」「異次元」など、「次元」という言葉が好きだったことだそう。ここではまず、そんな次元の基本プロフィールから紹介します。 公式で明言されていないものもありますが、作中にあった手がかりなどから考察しました。

「とりあえず作られた」設定、身長と体重は?

次元大介は身長178cm、体重70kgという設定が公式で加えられています。しかし、これは原作者のモンキーパンチが「とりあえず作った設定」だということ。かなりの長身であることは納得ですが、ほっそりとした見た目よりも体重があることに少し驚きですね。

次元もルパンも年齢不詳だった⁉

実は次元をはじめ、「ルパン三世」シリーズの登場キャラクターの年齢ははっきりとわかっていません。ですが、作中で一度だけキャラクターの年齢についての手がかりとなるシーンがありました。 1989年に放送されたアニメシリーズの中で、銭形警部のIDカードに29歳と書かれていたのです。しかし、実はこの銭形警部はルパンが変装した姿。ですから、もしかすると嘘かもしれないし、しっかりと調べた正確な年齢かもしれません。 ここで、この年齢が正確なものだと仮定して考えます。作中で“ルパンは銭形警部の3歳下”という設定があるためルパンは26歳。次元は彼の幼馴染で、作中の会話から次元のほうがルパンよりもやや年上だと推測できる箇所があります。よって、次元の年齢は20代後半~30代前半ではないか、と考えられます。

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愛用しているタバコの銘柄は?

作中、次元はよくタバコをふかしています。その銘柄は「ポールモール」と呼ばれるものです。イギリスに古くからあるスポーツの名前に由来したもので、日本でも販売されています。イギリス人には「ペルメル」と発音されています。 他のタバコよりも甘みがあり、香りが良いことで幅広い世代に人気なんだとか。

また、次元以外のキャラクターも作中でタバコを吸っています。ルパンはジタンという銘柄を、不二子はモア・メンソールという銘柄を、銭形警部はしんせいという銘柄を愛用しているようです。ポールモールを愛用している次元ですが、他の人から他の銘柄のタバコをもらって吸うシーンなども描かれています。 かなりのヘビースモーカーな次元ですが、作中で一度禁煙に挑戦したことがあるのです。結果はやっぱり失敗。元々彼は1日60本も吸っていたようです。60本といったら常に吸っていないと吸いきれないほどの量ですから、そこから急に禁煙するのは難しいでしょう。 また、次元は歴代のアニメシリーズではポールモールを吸っていたとのことですが、近年のシリーズではマルボロを吸っているとのこと。これについて理由があるかどうかは、明らかになっていません。

次元と帽子の有名なエピソードは嘘だった?

次元のトレードマークである帽子ですが、この帽子にまつわる有名なエピソードがあります。それは「帽子の鍔を射撃の際に使っているので、特定の規格の帽子を着用しないと命中率が落ちる」というもの。 しかしこの設定、実は作品中では1度しか登場していないのです。彼は帽子を4個持っており、そのすべてが同じ規格で、それを用いて射撃を成功させているとのことでしたが、他のシーンでは帽子なしで命中させていることも多々見られます。 では、次元はなぜいつも帽子を被っているのでしょうか?その答えではないかとされているのが、「帽子を被らせることで作者の作画の手間を省くため」という説。実際、アニメの初期シリーズが放送されていた頃は現在よりもアニメ制作が技術的に工数が多く大変だったとのことで、かなり信憑性の高い説ですね。

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女性が苦手

女性にモテそうな次元ですが、実は女性が苦手という設定があるのです。彼は基本的に女性を信用していません。理由は「いつも裏切るから」。その理由で不二子を含む女性を苦手としている彼ですが、傭兵として働いていた頃、想いを寄せていた女性を戦いで失ったトラウマも関係しているようです。 いつも不二子を含む女性にデレデレしているルパンとは対照的なように見えますが、次元も作中で女性とのロマンスを描かれることが度々あります。そのせいか、彼自身は密かにルパンよりも自分の方がモテると思っているようです。

クールな次元の意外な一面

クールでかっこいいイメージの次元。名狙撃手である以外に、ルパンの相棒だけあって変装の名手でもあるのです。また傭兵経験もあるため、石川五右衛門ほどの武術の実力はないものの、柔道などにも長けているようです。 そんな完璧超人のような次元ですが、意外な一面もあるのです。実は彼はかなりおちゃめな性格で、作中でもルパンと冗談を言ったりするコミカルなシーンがあります。そして何より、歯医者が大嫌いとのこと。ストレスでよく歯を痛めるようですが、そのたびに歯医者に行きたくない様子を見せています。

天才ガンマンが使用する銃はM19コンバットマグナム

次元の特技といえば、銃の早撃ち。その腕前は、作中でルパンが「早撃ちで次元に勝てる奴はいねえ」と言うほどです。拳銃を手に持っていない状態から弾丸を撃つまでのスピードは通常でも0.7秒、本気を出せば0.2秒と、まさに超人的ですね。 そんな彼が普段愛用している銃はスミス&ウェッソンのM19コンバットマグナムです。長年使いこんでいるようで、目を閉じていても一から組み立てることができるとのこと。 アニメでは4インチモデルを主に使用しています。自動式拳銃(オートマチック)よりもリボルバー(回転式拳銃)が好きなのだそうで、オートの銃を品がないと言っていたこともあるほどです。他にも状況に合わせてM27 .357マグナムやルガーP08など他の銃を使うこともあります。

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射撃の名手・次元の過去とは?【ルパンとの出会い】

次元の驚異的な射撃の腕は、その過去に深く関わっているようです。TVスペシャルシリーズの『ルパン三世 EPISODE:0 ファーストコンタクト』では、彼の口からその過去が語られています(次元に限らず、キャラクターの設定は作品によって異なることがあるようです)。 彼はかつて職を転々としており、殺し屋を稼業としていたこともあります。射撃の腕はその頃から有名で、ターゲットを確実に殺すということで依頼も多かったようです。その頃の因縁が回りまわって、現在も事件に発展することが少なくありません。 殺し屋として生きていた彼は、当初ルパンと敵として出会ったのです。ルパンを殺すべく次元は本気で彼を撃ちますが、ルパンは次々と避けていきます。その後、次元とルパンは一匹狼同士わかり合うところがあり、次元は「お前となら上手くやれそうだ」とルパンと行動を共にするようになったのでした。 彼が愛用しているスミス&ウェッソンのM19コンバットマグナムは、その頃から使用していた銃です。彼がリボルバータイプの銃を好むことも殺し屋だった過去が絡んでいます。 リボルバーの一番の特徴は、弾が不発でも次の弾をすぐ装填できるところ。相手を確実に殺す殺し屋にはぴったりの拳銃なのです。

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次元のモデルは映画『荒野の七人』のメンバー

ルパンのモデルは『007(ダブルオーセブン)』のジェームズ・ボンドだというのは有名な話です。実は次元にもモデルとなった人物がいます。

彼のモデルは映画『荒野の七人』のメインキャラクターのうちの1人、ブリットです。ジェームズ・コバーンが演じたブリットは帽子姿が印象的なガンマンで、次元との共通点も見られますね。この縁で、ブリットの吹き替えを担当していた声優・小林清志が次元の声優も務めることになったのです。

キャラデザインにも意外な事実が隠されていた

そして、次元のキャラクターデザインには意外な成り立ちがありました。 それは、もともとの彼のデザインは「ルパンを長髪にして髭と帽子を付け加えて完成させた」というもの。原作者のモンキーパンチがテレビ番組で実際に語っているものです。言われてみると少し表情が似ているかもしれませんね。

声優は一貫して小林清志

「ルパン三世」シリーズのキャラクターの声を務めた声優は今まで何回か入れ替わっています。しかしその中で、次元の声優を務めている小林清志だけは当初から変わっていないのです。 小林は当初、次元役を「数ある仕事のうちの一つ」としてしか考えていなかったとのこと。しかし作品が長年愛される人気作品となるにしたがって、「ここまできたら最後まで次元を演じたい」と語っています。

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実写俳優を紹介

「ルパン三世」シリーズは今までに何度か実写作品化もされています。その際に次元を演じた俳優陣は誰だったのでしょうか。

元祖・実写版次元は田中邦衛が演じた

1974年8月3日に公開された『ルパン三世 念力珍作戦』が最初に実写映画化された「ルパン」作品です。ルパンを目黒祐樹が、次元大介を田中邦衛が演じました。今では素朴な役柄を多く演じているイメージの強い田中ですが、当時は次元のようなおしゃれな役柄も多かったそうです。 原作通りに作るのは無理なので、原作を意識せず好きなように作ろう、として撮影された映画で、タイトルについても東宝から時代性のあるものをつけるよう指示されて流行していた超能力にかこつけて名付けたものです。 東宝からこのお達しがあったときには脚本は既に出来上がっていて、直してなんとか念力にこじつけた内容に変えたのだとか。

40年越しの実写版第2弾。玉山鉄二が演じる

実写版「ルパン」の第2弾となったのが、2014年8月30日に公開された『ルパン三世』でした。人気俳優の小栗旬がルパンを演じたことで話題を呼んだ作品でしたが、玉山鉄二による次元も渋い仕上がりになっていたのです。 “所有するものは世界を統べる”と言われ、歴史の闇に消えた秘宝、クリムゾンハート・オブ・クレオパトラを盗み出すため、鉄壁のセキュリティを誇る要塞への侵入を試みるルパン一味の姿を描きます。 主にタイをロケ地に撮影されたという本作。長年の歳月をかけただけあってスケールの大きな作品に仕上がっており、玉山の演じる渋かっこいい次元も要チェックです。

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かっこよすぎる次元の名言集

クールでかっこいい男、次元。彼はロマンチストな一面もあり、作中で多くの名言を残しているのです。

「ふん、命は、ちょっと困るな。これからこちとらもでけぇヤマふむんでな。フリーズもホールドアップもあとにしてくれねぇか。」

TVスペシャルシリーズ第12作『ルパン三世 1$マネーウォーズ』で、男たちに囲まれて銃をつきつけられても動じない次元大介の名言。タバコを投げて、それが地面に落ちるまでの間に男たちをやりこめてしまうところも格好良いです。

「世界一のガンマンは二人いらねえ」

『LUPIN THE IIIRD 次元大介の墓標』でのセリフ。しびれますよね!

「俺はチキンカレーがいいな。それもちょっと辛めのやつ」

ルパン三世 2nd seriesの第65話「ルパンの敵はルパン」の次元大介のセリフ。仕事の報酬がカレー、というシーンで、返したセリフがこれなんです。 優しくてちょっぴりお茶目で彼らしいですね。

ルパンの相棒になる前の次元大介を描いた、傑作映画が存在する

アニメ『ルパン三世』の劇場版第7作『LUPIN THE IIIRD 次元大介の墓標』では、次元大介がメインに描かれています。 この作品は2012年にテレビで放送された『LUPIN the Third -峰不二子という女-』と同じスピンオフシリーズで、「Lupin the Third」シリーズの第二弾作品ということになります。このシリーズでは時系列は1960年大後半で、次元がルパンの相棒になる頃の物語です。その為石川五ェ門も出てきません。 東ドロアへ秘宝リトルコメットを盗みに行ったルパンと次元が、待ち構えていた警察に囲まれてしまい、2人が撃たれてしまうというところからストーリーが始まります。ハードボイルドで初期のモンキー・パンチの漫画の雰囲気を残していて、ファンからの評価も高かったようです。

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ただクールなだけじゃない、次元の魅力

今回は、次元大介というキャラクターの様々な情報を紹介しながらその魅力に迫りました。 タバコの似合う天才的なガンマン、という渋くて大人な魅力のみならず、ロマンチストな一面や意外とおちゃめな一面など、かえってその魅力を高める意外な一面も持ち合わせているキャラクターだったのですね。 もちろん、次元をはじめキャラクターたちの魅力はこの記事には書ききれないほど。気になったら原作やアニメなどを振り返ってみてはいかがでしょうか。