『ルパン三世』の歴代声優を一覧で紹介!キャスト交代の変遷を初代から現在までたどる

モンキー・パンチ原作の『ルパン三世』は、1967年に漫画として登場しました。その後1971年からはテレビアニメ化され、1971年~1972年の第1シリーズ放送。2025年現在、第6シリーズまで登場しています。 そして、映画では2025年6月27日に、最新作『LUPIN THE IIIRD THE MOVIE 不死身の血族』が劇場公開を迎えます! この記事ではそんな人気シリーズ『ルパン三世』の歴代声優を紹介していきます。
「ルパン三世」シリーズ歴代声優一覧表
ルパン三世を演じた歴代声優

初代:山田康雄(1971~1994)
- 『ルパン三世 ルパンVS複製人間』(1978)
- 『ルパン三世 カリオストロの城』(1979)
- 『ルパン三世 PART3』(1984~1985)
1971年~1994年までルパンの声を務め、ルパンの独特な言い回しは全て山田康雄が生み出したと言われるほど特徴あるアドリブが有名でした。 宮崎駿が手掛け、今なお絶大な人気を誇る『ルパン三世 カリオストロの城』のルパンを演じており、山田康雄の声に馴染みのある方も多いのではないでしょうか。
2代目:栗田貫一(1994~)

- 『ルパン三世vs名探偵コナン THE MOVIE』(2013)
- 『ルパン三世 PART4』(2015~2016)
- 『LUPIN THE IIIRD THE MOVIE 不死身の血族』(2025)
ルパンのモノマネとして有名だった栗田貫一がモノマネの完成度からそのまま声優を務めることに。現代ではルパンといえば栗田貫一ですが全ては初代のモノマネから始まりました。 1995年のアニメシリーズからルパン三世を務めており、2025年6月公開の『LUPIN THE IIIRD THE MOVIE 不死身の血族』でも、もちろんルパンの声を担当します。
次元大介を演じた歴代声優

初代:小林清志(1971~2021)

- 『ルパン三世 カリオストロの城』(1979)
- 『ルパン三世 くたばれ!ノストラダムス』(1995)
- 『LUPIN THE IIIRD 次元大介の墓標』(2014)
1971年に放送を開始したアニメシリーズから50年間声優として務め続けた小林清志。2021年についにそのバトンが引き継がれることとなりました。 本人は「わがままを言えば90歳までやっていたかった」と本音を語るも、周囲の声を聞き2021年に次元役を交代。その翌年に肺炎のため、89歳で亡くなりました。
2代目:大塚明夫(2021~)

- 『ルパン三世 PART6』(2021~2022)
- 『ルパン三世VSキャッツ・アイ』(2023)
- 『LUPIN THE IIIRD THE MOVIE 不死身の血族』(2025)
2021年の時点で唯一残っていた初代声優からついにバトンを受け取ることとなった大塚明夫。渋く力強い男性の役柄を数々演じてきた彼の演技は次元にピッタリハマりました。 大塚といえば現在のアニメシーンを引っ張る存在であり、上記の作品以外に「BLEACH」の京楽春水や「 ジョジョの奇妙な冒険」2部のワムウ、「ONE PIECE」の黒ひげ・ティーチなど、数々の人気キャラクターを演じています。
石川五ェ門を演じた歴代声優

初代:大塚周夫(1971~1972)
- 『ルパン三世 PART1』(1971~1972)
1971~72年のテレビ第1シリーズで五エ門の声を務めました。 2代目次元大介を演じることとなった大塚明夫は息子であり、親子で次元&五ェ門を演じるという奇跡的なキャスティングに。『ブラック・ジャック21』第1話では、親子での共演も果たしました。
2代目:井上真樹夫(1977~2010)
- 『ルパン三世 ルパンVS複製人間』(1978)
- 『ルパン三世 カリオストロの城』(1979)
- 『ルパン三世 くたばれ!ノストラダムス』(1995)
1977年のテレビ第2シリーズから2010年まで最も長い間石川五ェ門の声を務めた声優です。 井上が出演していた当時、「ルパン三世」のメインキャストは全員年上。何十年も気を遣いながら出演していたと、冗談交じりにラジオで語っていました。井上は石川五ェ門を降板した9年後の2019年、急性心臓死で亡くなられています。
3代目:浪川大輔(2011~)

- 『ルパン三世vs名探偵コナン THE MOVIE』(2013)
- 『LUPIN THE IIIRD 血煙の石川五ェ門』(2017)
- 『LUPIN THE IIIRD THE MOVIE 不死身の血族』(2025)
2011年より3代目へと変わり、人気声優・浪川大輔が石川五ェ門の声を担当しています。 声優として飛躍したきっかけとなったのは、名作「E.T.」(1982)のエリオット役でした。吹替版に難色を示していたスティーブン・スピルバーグ監督が、自ら選考することで吹替版制作を了承。スピルバーグ監督の彗眼によって、声優界のスターが誕生したのです。
峰不二子を演じた歴代声優

初代:二階堂有希子(1971~1972)
- 『ルパン三世 PART1』(1971~1972)
1971~72年のテレビ第1シリーズで峰不二子の声を担当。セクシーボイスはこの時から健在です。 女優としても活躍し「鬼平犯科帳」や「銭形平次」などにも出演。DVDの中で、峰不二子役はドラマでは経験できない振り幅の大きい演技を経験させてもらったと感謝の言葉を口にしていました。現在は表舞台にはおらず、2018年のテレビ番組にて夫で俳優の柳生博が二階堂の認知症を公表しています。
2代目:増山江威子(1977~2010)
- 『ルパン三世 PART2』(1977~1980)
- 『ルパン三世 カリオストロの城』(1979)
- 『ルパン三世 くたばれ!ノストラダムス』(1995)
1977年のテレビ第2シリーズから2010年まで峰不二子の声を担当した声優です。セクシーな峰不二子の声といえば増山江威子の声を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。 増山は2024年、肺炎のため88歳でこの世を去っています。同年にはファーストアルバム『江威子抄』がCD化。峰不二子のテーマやキューティーハニーの「夜霧のハニー」など、主題歌をキャラクターに扮して歌っており、増山の声優史を振り返ることができる1作です。
3代目:沢城みゆき(2011~)

- 『ルパン三世vs名探偵コナン THE MOVIE』(2013)
- 『LUPIN THE IIIRD 峰不二子の嘘』(2019)
- 『LUPIN THE IIIRD THE MOVIE 不死身の血族』(2025)
2011年から3代目の沢城みゆきへと変わりました。今までの峰不二子同様に大人の女性の魅力たっぷりなセクシーボイスで峰不二子の声を担当しています。 有名な作品に数多く出演しており、代表作を選ぶのが難しい人気声優。2014年には一般男性と結婚し、2018年に産休で一時仕事をストップさせましたが、復帰後もアニメはもちろん、番組ナレーションや朗読劇など、幅広いジャンルで活躍しています。
銭形幸一を演じた歴代声優

初代:納谷悟朗(1971~2010)
- 『ルパン三世 PART1』(1971~1972)
- 『ルパン三世 カリオストロの城』(1979)
- 『ルパン三世 くたばれ!ノストラダムス』(1995)
1971~2010年まで約40年間もの間、「とっつぁん」の愛称で親しまれる銭形警部の声を担当しました。 30分アニメの始まりである『鉄腕アトム』の第一作にも声を当てています。2013年に慢性呼吸不全により83歳で亡くなりますが、アトムから50年以上もの間、声優として第一線で活躍していました。
2代目:山寺宏一(2011~)

- 『ルパン三世vs名探偵コナン THE MOVIE』(2013)
- 『ルパン三世 PART4』(2015~2016)
- 『LUPIN THE IIIRD THE MOVIE 不死身の血族』(2025)
2011年からは「七色の声を持つ男」とも呼ばれ映画の吹き替えや俳優としても知られる山寺宏一が担当。以前にはTVスペシャル版『ルパン三世 お宝返却大作戦!!』でイワン・クロコビッチの声優も務めています。 ディズニの長編アニメには、実に28作品(2025年6月現在)も出演。ジーニーのほか、ドナルドダックや『美女と野獣』(1991)の野獣、『リロ・アンド・スティッチ』(2002)のスティッチ役などを務めてきました。2025年公開の実写版『リロ&スティッチ』でもアニメ同様に、吹き替えを担当しています。
なぜ声優交代が起こった?キャストが大きく変わったタイミングは?

2011年に放送された『ルパン三世 血の刻印~永遠のmermaid~』にて、石川五ェ門が浪川大輔、峰不二子が沢城みゆき、銭形警部が山寺宏一へと、メインキャストが一気に3名変更となりました。 公式から発表されていませんが「高齢化」が主な交代理由だと言われています。当時変更した3キャラの声優は全員70歳を超えており、銭形警部役の納谷悟朗は81歳になっていました。新キャストは、1年に渡るオーディションによって決定。栗田の前例があったため、モノマネ演技も含まれていたそうです。
通常とは異なる声優キャストで制作されたルパン映画「風魔一族の陰謀」
ルパン三世 | 古川登志夫 |
---|---|
次元大介 | 銀河万丈 |
石川五ェ門 | 塩沢兼人 |
峰不二子 | 小山茉美 |
銭形警部 | 加藤精三 |
映画『ルパン三世 風魔一族の陰謀』は、歴代の声優陣とは全く違うキャストで作られたルパン三世です。「ニュー・ルパン」として公開されましたが、評判は芳しくなく、また原作者・モンキー・パンチとルパンの声優・山田康雄との間には大きな溝が生まれてしまった作品としても知られています。 ギャラの問題や山田の気難しい性格など、原因について様々な憶測がありますが、当時作画を担当していた大塚康生はインタビューにて「新任の企画担当が新しい試みとして行った」と説明しています。
歴代声優が支えてきた「ルパン三世」の人気は不滅!

「ルパン三世」シリーズのレギュラーキャラクターの声優を紹介しました。 2014年には実写版映画が製作されたり、アニメの新シリーズが放送されたりと、1971年に放送を開始してから50年以上経つ今でも人気が衰えることのない人気シリーズのルパン。 声優が3代目まで世代交代することも、歴史ある人気作の証です。今後も作られ続けるであろう作品で個性的なキャラクターたちが、どんな魅力的な財宝を狙っていくのか期待ですね!