『ドラゴンボール』ナッパを解説!初登場時は強かった?『ドラゴンボール超』では髪の生えた姿も
鳥山明の『ドラゴンボール』に登場するサイヤ人といえば、孫悟空やベジータを思い浮かべる人がほとんどかもしれません。しかし、登場時その強さから読者を驚かせたもうひとりのサイヤ人がいます。それが、今回紹介するナッパです。 ナッパは、地球襲撃にやってきたベジータの側近の立場にあるキャラクターです。惑星ベジータがフリーザの手によって破壊されたとき、運良く別の惑星の破壊活動をしてたため、生き残ることができたサイヤ人のひとり。 筋骨隆々の身体にスキンヘッドという強そうな見た目通り、地球では次々と悟空の仲間たちを倒していきました。一方で、ナッパは自分の力を過信しすぎたり、感情的になったりして、王子であるベジータに一喝される場面も。強そうなのに権力には弱く、実力以上に自信過剰な人物といえます。 今回は、そんなナッパにスポットをあてて、彼の活躍や最期について解説。近年明らかになった若かりし頃の姿も含めて、みていきましょう。
ナッパの強さを解説!クリリンや天津飯は歯が立たなかった?
ナッパの戦闘力は
ナッパの戦闘力は、4000と公式資料に掲載されています。この戦闘力は、フリーザ軍の基準で考えると、特別強くもなく弱くもなく、といったところ。フリーザ軍のギニュー特戦隊のなかで最弱とされるグルドが5000未満と推定されていることから、ナッパはグルドと近しい戦闘力であることが分かります。 ベジータが地球に降り立った際の戦闘力が18000。彼に一喝されると縮みあがっていたのも、戦闘力の差を考えれば当然かもしれません。 一方、地球人を基準に考えると、サイヤ人戦でのクリリンの戦闘力が1000前後。それに比べるとナッパは圧倒的な強さを誇っています。宇宙規模では中の下の戦闘力とはいえ、地球では誰もが恐れる強さを持つ戦士なのです。
クリリンや天津飯との闘い
ナッパが出した栽培マンが地球人たちに倒されると、いよいよ彼自身が前線に登場しました。天津飯との戦いでは、一撃で彼の片腕を切断。圧倒的な戦闘力の差を見せつけるのでした。さらに、天津飯による気功波やその相方・餃子による自爆攻撃を受けてもなお、ナッパはほとんどダメージを負っていません。 悟飯やピッコロとの戦闘を経ても、大きなダメージを負うことなく、地球人最強とうたわれるクリリンと対戦します。ここで、クリリンは自身の必殺技である気円斬を放ちますが、ベジータのアドバイスによりナッパはこれを回避。反撃として放ったエネルギー波でクリリンも戦闘不能にしてしまうのでした。 それまでメインで活躍してきた戦士たちを次々と倒していくナッパは、この時点ではかなり強いキャラクターといえます。
ベジータとの関係は?サイヤ人の中でのランク付け
ナッパと共に地球に降り立ったベジータは、惑星ベジータの王子。ナッパは彼の側近という立場です。その関係性もあり、彼はベジータには頭が上がらないような描写があります。 地球襲来前は、ベジータそして悟空の実兄であるラディッツと行動を共にしていました。ラディッツはあっさりピッコロと悟空に倒されていることを考えると、ナッパの戦闘力は4人のうち下から2番目となります。 また、彼はエリート階級の出身です。それをふまえて身分でのランク付けをすると、ベジータに次ぐ2番目のキャラクターになります。
ナッパとラディッツとの関係
サイヤ人の数少ない生き残りの仲間にラディッツがいました。先述したように、地球に先行して降り立った際、死んでしまったキャラクターです。ナッパとベジータは、ラディッツを通じて地球にドラゴンボールがあることを知ります。 そこで、ナッパは「ラディッツを生き返らせるんだな?」とベジータに言うのです。ナッパのセリフのなかでも有名なものですが、ここからは意外と仲間思いの一面が見て取れます。しかし、ベジータはこれをあっさり却下。すると彼も手のひらを返し、ベジータの意見に迎合してしまいます。 サイヤ人として高いプライドを持っている彼は、1人でもサイヤ人を増やしたいと考えて、ラディッツの復活を口にしたのかもしれません。
ナッパの悲惨な最期とは
【今日の1コマ!火曜日:悪くて強えヤツら!?】
— ドラゴンボールオフィシャル (@DB_official_jp) November 1, 2016
壮絶すぎるナッパの最後…!#DB30th #ドラゴンボール pic.twitter.com/IS3o43PEMZ
順調に地球上の戦士たちを戦闘不能に追いやっていったナッパ。彼の最期は、敵である悟空の手……によるものではなく、自身が側近として仕えてきたベジータの手によるものでした。 彼は遅れてやってきた悟空相手にまったく歯が立たず、ベジータに引っ込むように言われてしまいます。それによってプライドを傷つけられたのか、ナッパは悟飯とクリリンに狙いを変更。それを阻止しようとした悟空が界王拳を使い背中に突撃し、戦闘不能に追い込まれます。 そんな彼の姿を見て使い物にならないと判断したベジータは、手を差し伸べるように見せて宙高く彼を放り投げたのです。彼自身、状況がつかめていないなか、ベジータが一撃を放ち、あっけなく最期を迎えるのでした。
昔は髪が生えていた!?『ドラゴンボール超』で過去の姿が描かれた
本編ではベジータにやられて以降出番のなかったナッパですが、劇場版『ドラゴンボール超 ブロリー』(2018年)に登場。サイヤ人の歴史を紐解く回想シーンのなかで登場します。 『ドラゴンボール大全集』によると、本編に登場した当時、彼は50歳以上だったそうです。そしてこの劇場版には、若かりし頃のナッパが登場しています。といっても、幼い印象を受けるほど若々しくはなく、体格も本編の彼と然程違いはありません。 大きな違いがあるとすれば、それは髪。本編ではスキンヘッドだった頭に、モヒカンのような形で髪が生えています。劇中では、幼いベジータやラディッツの世話を焼いている姿が印象的です。
声優・飯塚昭三がアニメ版『ドラゴンボール』でナッパを演じた
いわき出身の人たちが東京で集まってみっぺか、的な集いで、飯塚昭三さんにお会いできてお話しできて幸せ
— 荒川 史絵 (@bon_Ranger_) February 1, 2018
「お久しぶりです。モンス・ドレイク様」て声かけてしまったw
85歳ですってよ
かっこいいです#飯塚昭三 pic.twitter.com/SYl2Uplkww
ナッパ役には、作品シリーズによって3人の声優がいます。なかでも、アニメ『ドラゴンボールZ』の声が1番馴染みがあるかもしれません。 「Z」で同役を演じたのは飯塚昭三です。ご長寿アニメのひとつ『忍たま乱太郎』(1993年)では、稗田八方斎役を担当。また、数々の特撮作品で敵のボス役を演じてきました。 ほかには、『プラネテス』(2003年)の星野ゴロー役や、映画『カールじいさんの空飛ぶ家』(2009年)の主人公・カールの日本語キャストなどが有名。 2019年現在で86歳の飯塚ですが、現役声優として活躍している大ベテランの声優です。
ナッパの存在感が記憶に残る!『ドラゴンボール』を盛り上げた名脇役
『ドラゴンボール』の長いストーリーのなかで、序盤の盛り上がりに貢献したキャラクターのひとりナッパ。ところが、最期は味方によって殺されるというあまりにも不憫なものでした。 その後、とくに活躍する場面はないものの、ファンの記憶にしっかりと刻まれているのは、彼自身が持つ生まれ持ったエリート階級の血のおかげなのかもしれません。 今後もまたどこかで彼が活躍する場面があるかもしれません。その際には、どんな髪型で登場するのか楽しみにしておきましょう。