2017年12月8日更新

映画化できない、常軌を逸しているDC原作エピソード13選

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ダークナイト・ストライクス・アゲイン

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1:スーパーマンとビッグ・バルダのアダルト映画?

DCコミックにおける大人気キャラの1人であるスーパーマンの有名なエピソードを紹介します。アポカリプスからきた「ニューゴッド」のリーダービッグ・バルダ。ダークサイドに若い頃から仕え鍛え上げてきた女戦士です。しかしながら “脱出王”の異名を持つミスター・ミラクルと恋に落ち妻となりました。 このビッグ・バルダが、ジョン・バーン作のエピソードの中で“スリーズ”によって催眠術をかけられ無理やりアダルト映画に出演させられるのです。相手はなんと『マン・オブ・スティール』のスーパーマン。もちろん、行為に至る前に催眠から覚めたのですがダメージ大きいですよね。 ビッグ・バルダを生み出したジャック・カービーはこのエピソードを見て怒り心頭のようです。なんせカービーの妻をモデルに作り出したキャラだと言われているくらいですから。

2:傑作の続編はひどかった?

「ダークナイト・ストライクス・アゲイン」

フランク・ミラー作の『ダークナイト・リターンズ』は人を惹きつける語り口と革新的なキャラクター設定が人気を呼び、1980年代後半停滞していたコミック産業を復活させる起爆剤となりました。 年老いたブルース・ウェインがゴッサムシティのために再び立ち上がるという筋書きは秀逸で続編を待ち望む声が後を絶ちません。しかし発表された続編を手に取ってみると…。絵もストーリーもひどいものです。 白髪頭のクールなバットマンが嫌らしい狂人のように変貌してしまいました。ミラーはジャスティス・リーグの他のメンバーを描くことに時間をとられバットマンに集中できなかったのです。

3:事件を起こして話を盛り上げようとして大失敗?

「アイデンティティ・クライシス」

DCはコミックの中で事件を巻き起こそうとしていくつもの失敗をやらかしています。ここで紹介する「アイデンティティ・クライシス」は顕著な失敗例の一つです。 「エロンゲイティッドマン」ことラルフ・ディブニィは自分の体を好きな形にできる伸縮自在のスーパーヒーロー。ディブニィにはスーという愛されキャラの妻がおり、ディブニィ夫婦はファンお気に入りの幸福カップルでした。 ところが「アイデンティティ・クライシス」は事件を引き起こすために、スーを情け容赦なく殺し死体を焼き、スーパーヒーローのファイア・ストームを殺し、コミックに登場する最愛の家族を不必要に死なせたのです。とても映像化できない不快なシリーズとなりました。

4:ディック・グレイソンを拉致してサイドキックにするバットマン

「オールスター・バットマン&ロビン・ザ・ワンダー」

かつてマンガ業界において最も優秀なライターとしてアイズナー賞受賞経験もあるフランク・ミラー。グラフィックノベルの「ダークナイト・リターンズ」はバットマンを題材としたコミックの中でも逸品と言われています。 しかし残念なことに、ここ10~15年仕事の質の低下が目立つようになりました。近頃は新旧両方の読者を満足させるために、優秀なクリエイターとタッグを組み古臭いヒーローたちのキャラ変更に挑んでいます。 ミラーはバットマンのサイドキックであるロビンのオリジン・ストーリーを描きました。そこではバットマンは凶暴な犯罪者として登場。“殺さずのバットマンが”犯人を殺し、ディック・グレイソン(ロビン)を拉致してバットマンケーブに閉じ込めるのです。

5:どれがパロディかも分からない!

「カウントダウン・トゥ・ファイナル・クライシス」

「カウントダウン・トゥ・ファイナル・クライシス」は無能な編集者、複雑すぎるストーリー、そして理解しがたい文章とダメな要素を網羅したコミックです。DCタイトルのクロスオーバー作品ばかりを集め1年間にわたり週1ペースで刊行されました。 ダン・ディディオというチーフ編集者の気まぐれであらゆるタイトルがクロスオーバーし、パロディ化したキャラクターたちがランダムに殺されるのです。膨大にあるタイトルの一つ一つを読み込んでいる読者でない限りとても理解できるものではありません。 もともとのキャラクターを知らないのにパロディ化しても・・・。どのキャラクターがパロディ化しているのかさえ分かりません。

6:ファンを二分した問題作?

「ファイナル・クライシス」

「ファイナル・クライシス」はDCファンを真っ二つに分けかねないほど物議をかもしています。“最低”だという読者がいるかと思えば、他方で“今までで最高!”と言われているのです。 というのも、「ファイナル・クライシス」はこれまでにないほどごちゃごちゃしたストーリーで、マニアじゃない人にとっては外国語を初めて読むようなもの。マニアですら時折イライラさせられます。 本作はグラント・モリソンという難解なストーリーを作ることで有名なライターの作品で、コミックを深く読まない人達にとっては、これまで読んだDCコミックの中でもひどいシリーズだと言われたのです。

7:商業主義が非難を浴びた?

「ジャスティス・リーグ:クライ・フォー・ジャスティス」

キャラクターを殺したり復活させたりするのはコミック界で最も非難されることの一つです。しかし近頃では、読者を引きつけ売上げを増やすにはキャラクターを殺すのが最も簡単で効果的と言われているのです。 代表例の一つとしてジャスティス・リーグの限定シリーズ「クライ・フォー・ジャスティス」があります。グリーン・アローの故郷スター・シティで爆発が起こり100万人が死亡、中にはレッド・アローの娘、ライアン・ハーパーも含まれていました。 レッド・アロウの哀しみは深く正気を失ってしまいます。そもそも防げなかった爆弾は一つのみで大部分の爆発は止めることができたはずです。コミックを売るために不必要に人を殺すやり口は卑劣で読者を不快にさせました。

8:ゴールデン・エイジのオリジンは使われない?

最近大流行しているオリジン・ストーリー。マーベルの映画『アイアンマン』や『キャプテンアメリカ』では、出だしで“いかにして誕生したか”というオリジンに触れ、エンディングが近づく頃にはすっかりヒーローへと成長しています。 DCユニバースはというと、クリストファー・ノーラン監督の『バットマン・ビギンズ』でスーパーヒーロー・オリジンの頂点ともいえるクオリティの高いストーリーを展開し、スーパーマン・リブート作『マン・オブ・スティール』から新たなオリジンのスタートとなりました。 2大ヒーローの激突を描いた『バットマンvsスーパーマン』に続き、ワンダー・ウーマンやサイボーグといったジャスティス・リーグのヒーロー映画が次々と制作されていることでも分かるように、そうやらDCユニバース&ワーナーブラザーズはマーベルと真向対決する気のようです。 DCはこれまで何度もリブートを繰り返しいくつものオリジンを完成させていますが、ゴールデン・エイジに作られた元祖オリジンよりも、その後の30年間に作り替えたオリジンの方が原作以上に本物っぽかったりするのです。どのようなオリジン・ストーリーが使われるのでしょうね。

9:冷蔵庫を開けてビックリ?

ゴールデン・エイジには脚色された作品が存在しなかったため軽快で平和な作品ばかり。しかしDCコミックの歴史においても、RG-13指定を受けるような暗い作品ばかり作られた時代もあったのです。 例えを挙げるなら五代目グリーン・ランタン、カイル・ライナーのエピソード。ある日帰宅したカイルはガールフレンドのアレックスが残したメモに気付き冷蔵庫を開けました。すると中には殺されたアレックスの死体が詰めこまれていたのです。 カイルを苦しめようとした敵キャラの仕業でした。女性の権利やコミックの描写の仕方まで問題になったこのエピソード、とても映画化はできませんね。

10:バットマンとジョーカーが仲良く笑っている?

「ウォッチメン」や「Vフォー・ヴェンデッタ」のような独創的なコミックの作者として知られるアラン・ムーア。「バットマン:キリングジョーク」ではこれまで描かれなかったジョーカーのオリジン・ストーリーを登場させバットマン暗黒時代を描いています。 ジョーカーがジェームズ・ゴードン警察本部長を拷問し、彼の娘バーブラを銃で撃つエピソードは残忍そのもので記憶に残るものとなりました。そのジョーカーとバットマンですが「キリングジョーク」最後のページに驚きの展開が待っています。 ジョークを交えながら長々と話すジョーカーの横でバットマンがゆっくりと微笑んだのです。われらがヒーロー・バットマンがまるで古くからの友人のように狂った道化師と肩を並べて笑っているのです。 ストーリーがあまりに暗く残酷なので、R指定同様、全ての人に楽しんでいただく映画の題材には向かないようです。

11:悪役に転じたスーパーヒーロー

ハル・ジョーダンはシルバー・エイジに現れた二代目グリーン・ランタン。ジョーダンの悪名高きエピソードを紹介します。 700万人の住民とともに生まれ故郷のコーストシティを破壊されたジョーダンは怒りで我を忘れ大量殺人を犯してしまいます。笑いながら狂っていったジョーカーのように。狂気に満ちたジョーダンは魔人パララックスに化したのです。

12:バットマンはヴァンパイアを銃で撃ち殺した?

バットマンは眠っているヴァンパイヤを銃で撃ち殺したことがあります。「殺さず」のルールを掲げているバットマンがルールを破ったのでしょうか?いえ、当時はそのようなルールを背負っていなかったのです。 バットマンもスーパーマンも過去には何度も人を殺してきましたが、デビュー以降、「殺さず」のルールがしだいに定着してきました。そのスーパーマンが『マン・オブ・スティール』の最後にゾッドを殺したことは、今後を占う上で大きなカギとなるでしょう。 ベン・アフレックの“バットマン”はヘンリー・カヴィルの“スーパーマン”みたいな若造ではありません。『マン・オブ・スティール』の傾向からすると、バットマンも銃を武器に使い人を殺すようになっていくかもしれませんね。

13:バットマンに緊急事態が?

バットマン作家の1人であるケヴィン・スミス作の「バットマン・ワイドニング・ジャイヤ」。エピソードを見てもらえば分かってもらえると思いますが、衝撃のエピソードです。 バットマンの経歴の中でもとっぴすぎる行動、ダークナイトとして活動している時に膀胱痙攣にかかっていることを認めるシーンがあるのです。ゴッサムシティのためにマスクをつけて戦うダークナイトが! ユーモアは嫌いではありませんがキャラ設定と合っていません。ジョーク好きのケヴィン・スミスに堅いバットマンを期待するのは難しいのでしょうか?マスクをつけマントを被って悪に立ち向かっている時に“お漏らし”はないですよね。