映画『怒り』出演キャストの壮絶すぎる役作り【宮崎あおいは7キロ増量!?】

2017年7月26日更新

豪華な顔ぶれがキャストを務める2016年9月公開の映画『怒り』。映画を撮影するにあたって出演キャストそれぞれが壮絶な役作りをしたといいます。今回は、そんな役者陣の過酷な役作りを、映画の内容等を交えながら紹介します。

吉田修一の原作小説を映画化『怒り』

2016年9月7日から全国公開された映画『怒り』。この映画は、2014年に発売された吉田修一の小説を原作をもとに制作された作品です。

監督は李相日が務めました。李相日と吉田修一がタッグを組んで制作された映画は、これが2作目となります。前作は、2010年公開の映画『悪人』。人間模様を善と悪に深く切り込みながら描いた作品で、大ヒットを記録しています。そのことから、映画『怒り』も公開前から大きな話題を呼んでいました。

本作は、夫婦殺人事件の犯人が逃亡を続けて1年が経ったある日、東京・千葉・沖縄それぞれの場所に謎の男が現れたところから物語が始まります。素性の知れない3人の男と、その男に惹かれていく人々。人との間に生まれる愛を描きながら、信じる気持ちの意味を投げかけるようなヒューマンミステリー作品です。

1.妻夫木聡×綾野剛の同居生活

映画『怒り』では、藤田優馬(妻夫木聡)と、大西直人(綾野剛)との同性カップルの姿も描かれています。

ゲイとしての生活、ラブシーンなども撮影されました。これらを演じる上で、妻夫木聡と綾野剛は撮影中、2週間にわたって同居生活を送りました。撮影初日に、自然と「同居する」といった話しが出たことをきっかけに同居生活を始めたそうです。また、妻夫木聡は撮影前から新宿二丁目のゲイバーやクラブに通うなどし、役作りをしていたといいます。

そういった生活や役作りの成果か、映画では、2人の気持ちが合い、お互いを愛しく想う表情や仕草が映し出されています。

2.宮崎あおいは1ヵ月で7キロ増量

映画『怒り』で、槙愛子を演じた宮崎あおい。その役を演じるため、体重を7キロ増やし撮影に挑んだそうです。

槙愛子は、家出して新宿歌舞伎町にある風俗店で働くなどといった危ない行動や衝動的なことを起こしやすい女性。父親の槙洋平(渡辺謙)に見つかり千葉県にある実家に連れ戻されますが、そこで素性の分からない男・田代哲也(松山ケンイチ)に出会い、惹かれてしまいます。

原作で槙愛子は、ぽっちゃりとした体型をしています。増量について宮崎あおいは、“痩せ型で太りにくい体質のため、増量には苦労し目標の体重には届かなかった”と、エピソードを話しています。

3.森山未來が無人島生活!?

森山未来は、映画『怒り』で無人島にこもる謎の男・田中信吾を演じました。

無人島の撮影は、沖縄県の離島で行われることになりましたが、森山未來はクランクインの数日前から単身で無人島で過ごし役作りをしたそうです。水も電気もない無人島。そこで田中信吾という人物像と向き合ったことから、撮影が始まる頃には「田中信吾」になりきっていたと言います。

無精ひげに伸びた髪という見た目と、無人島生活から研ぎ澄まされた雰囲気はミステリアスな役柄をより引き立てています。

4.今をときめく広瀬すずはリハ9時間

広瀬すずは、映画『怒り』で女子高生・小宮山泉を演じました。母親に連れられ、夜逃げ同然で沖縄県の離島に移り住んだ小宮山泉。そこで田中信吾に出会い、惹かれていくことから様々な運命に直面していきます。

広瀬すずは、ドラマや映画をはじめ、多くの番組などで活躍する今をときめく女優のひとり。しかし、今回の映画出演は、自らオーディションに参加し、役を勝ち取りました。

女優としてはまだまだ未熟だと感じている彼女。厳しい指導で知られる監督・李相日のもと行われた撮影初日は、カメラを回さず、9時間のリハーサルが行われました。小宮山泉という人物を演じる上で、役を捉え、人物像を掴ませるために多くの時間が費やされたと言います。

映画では、女優として成長した広瀬すずが演じる小宮山泉の姿にも注目です。

渡辺謙が「日本映画界の宝」だと語る李相日とは

李相日(りそうじつ/リ・サンイル)は、1974年1月6日生まれ、新潟県出身の映画監督です。神奈川大学在学中に、Vシネマ制作のアルバイトをしたことをきっかけに映画の世界へと進んでいきました。大学卒業後に、日本映画大学へ入学。さらに、助監督として経験を積んでいきます。

2004年には映画『69 sixty nine』で監督として名が広がり、その後も映画『フラガール』や『悪人』などの監督を務めました。

そんな李相日は、厳しい指導やストイックな演出をする監督としても知られています。俳優に役の人物像をつかませるため、何回もテイクを出したり、厳しい言葉を発したりし、俳優を追い込む演出がみられるそうです。

映画『怒り』で主演を務めた渡辺謙は李相日について“毎日が戦いのような撮影を行うものの、最後には良い作品と思わせる力を持った監督”などと話しており、「日本映画界の宝」とも語っています。

映画『怒り』がトロント映画祭で拍手喝采

2016年9月に開催された第41回トロント映画祭のスペシャル・プレゼンテーション部門で、プレミア上映が行われました。

この映画祭には、監督の李相日と、出演キャストの渡辺謙、宮崎あおいが出席しています。舞台挨拶に公開会見、そして観客とともに映画を鑑賞した3人。映画上映後には、1400人の観客から10分にわたる拍手喝采が送られました。

また、李相日監督は、上映中に観客がスクリーンに引き込まれていく雰囲気を直に感じたことから、安心した様子を見せていたそうです。