2017年7月6日更新

『ロード・オブ・ザ・リング/二つの塔』あらすじ・キャスト【シリーズ2作目】

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『ロード・オブ・ザ・リング /二つの塔』
©︎ NEW LINE CINEMA / All Star Picture Library / Zeta Image

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ピーター・ジャクソン監督『ロード・オブ・ザ・リング/二つの塔』

2003年に公開された『ロード・オブ・ザ・リング/二つの塔』は、ピーター・ジャクソン監督による『ロード・オブ・ザ・リング』三部作の第二作目となります。アカデミー賞6部門にノミネートされ、視覚効果賞、音響編集賞を受賞しました。全世界での興行収入は9億円以上を記録しています。 ピーター・ジャクソン監督は、2012年からのマーティン・フリーマン主演による『ホビット』三部作も監督しています。

『ロード・オブ・ザ・リング/二つの塔』のあらすじは?

モルドールの滅びの山に指輪を投げ込んで破壊するために旅を続けるフロドとサム。ある夜、指輪の前の持ち主で、取り返そうと二人を尾行しているゴラムに襲われますが逆に罠にかけて捕まえます。サムは反対しましたがフロドはゴラムに同情し、モルドールへの道案内をさせることにします。 一方フロドとサムからはぐれたアラゴルン、レゴラス、ギムリは、メリーとピピンを誘拐したウルク=ハイを追跡していました。

『ロード・オブ・ザ・リング/二つの塔』のキャスト

フロド・バギンズ/イライジャ・ウッド

滅びの山に指輪を投げ込むため旅を続けるフロド・バギンズを演じるのはアメリカの俳優イライジャ・ウッド。8歳の時1989年公開の人気SF映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー PART2』で脇役を演じ、俳優としてデビューしました。 1995年公開のファンタジー映画『ノース 小さな旅人』や、少年とイルカとの交流を描いた1996年公開の映画『フリッパー』などで主役をつとめ、9歳にして子役として高く評価されるようになります。その後も2005年公開のジム・キャリー主演のロマンチックSFコメディ『エターナル・サンシャイン』、同年公開のネオ・ノワール映画『シン・シティ』などに出演し幅広い役柄を演じています。 『ロード・オブ・ザ・リング』では一番にキャスティングされたウッド。原作『指輪物語』のファンで、オーディションではフロドの格好をして原作のセリフを朗読し、150人の中から選ばれました。

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サムことサムワイズ・ギャムジー/ショーン・アスティン

フロドの親友で、ともにモルドールに向う旅をするサムを演じるのはアメリカの俳優で監督や声優、プロデューサーもこなすショーン・アスティン。13歳の時に冒険映画『グーニーズ』で主演を務め映画デビューしました。 撮影中は、年下のイライジャ・ウッドを映画の中での関係と同じように気にかけていたそう。

ガンダルフ/イアン・マッケラン

フロドたちを導く魔法使いで、前作『ロード・オブ・ザ・リング/旅の仲間』で悪鬼バルログとの戦いで倒れたガンダルフを演じるのはイギリスの俳優サー・イアン・マッケラン。ケンブリッジ大学在学中から舞台に出演し、ローレンス・オリビエ賞、トニー賞、ゴールデン・グローブ賞などを受賞しています。 シェイクスピア劇から現代劇、ファンタジーやSFまで演じるサー・マッケランは演劇界への貢献をたたえられ、1991年にはエリザベス女王からナイトに叙勲されました。ガンダルフを演じる際には、物語の原作者J・R・R・トールキンの話し方を参考にしたそうです。

アラゴルン/ヴィゴ・モーテンセン

ドゥーネダイン族の族長で、冥王サウロンから指輪を奪った人間の王イシルドゥアの末裔アラゴルンを演じるのはアメリカの俳優ヴィゴ・モーテンセン。荒野をさまよう野伏でしたが、『ロード・オブ・ザ・リング』第一作でフロドたちの旅の仲間に加わります。 モーテンセンは、1985年公開のサスペンス映画『刑事ジョン・ブック 目撃者』で映画デビュー。1995年に公開されたデンゼル・ワシントン主演の映画『クリムゾン・タイド』などに出演しています。 アラゴルン役で一躍有名になった後は、デイヴィッド・クローネンバーグ監督による2006年公開のバイオレンス映画『ヒストリー・オブ・バイオレンス』、そして同監督による2008年公開のサスペンス映画『イースタン・プロミス』で高い評価を受けています。

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レゴラス・グリーンリーフ/オーランド・ブルーム

エルフ族の王子であり、弓の優れた使い手であるレゴラスを演じたのは、イギリスの俳優オーランド・ブルーム。 1998年公開の映画『オスカー・ワイルド』でデビューした後、レゴラス役で大ブレイクします。その後も『パイレーツ・オブ・カリビアン』のウィル・ターナー役や『ホビット』三部作などで活躍しています。 もともと第二作目から登場するファラミア役のオーディションを受けていたブルーム。レゴラスの役に決定したのは、彼がドラマスクールを卒業する二日前のことだったそうです。

アルウェン・ウンドーミエル/リヴ・タイラー

裂け谷の領主エルロンドの娘で、アラゴルンの恋人アルウェンを演じたのはアメリカの女優リヴ・タイラー。エアロスミスのリードボーカル、ステイーブン・タイラーの娘であるリヴは、14歳でモデルとしてのキャリアをスタートさせました。 その後すぐに女優業に専念することを決意し、1994年公開の『サイレント・フォール(原題)』で映画デビュー。2000年公開のSF大作『アルマゲドン』などに出演しています。 『ロード・オブ・ザ・リング』にキャスティングされた際には、原作者のトールキンが作り出したエルフ語をマスターしたほか、戦闘シーンに備えて殺陣の訓練などもしたそうです。

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ゴラム/アンディ・サーキス

もともとスメアゴルという名前のホビットでしたが、魔力を持つ指輪を長い間所持していたことで体と心が蝕まれてしまったゴラムの声、そしてモーションキャプチャによって動きを演じたのはイギリスの俳優アンディ・サーキス。 サーキスはモーションキャプチャで様々な役を演じており、マーティン・フリーマン主演の『ホビット』シリーズでも同じくゴラムを演じたほか、2005年公開のピーター・ジャクソン監督によるアドベンチャー映画『キング・コング』のキング・コング、2015年公開の『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』最高指導者スノークなどを演じています。

傷だらけでの撮影?!

ホビットの仲間メリーとピピンが死んだと思い込んだアラゴルンがヘルメットを蹴り上げ、無念の叫び声をあげるシーンがあります。 ピーター・ジャクソン監督は仲間の死を思うアラゴルンの叫びに感銘を受けましたが、実はこの叫びはアラゴルンを演じるヴィゴ・モーテンセンが鉄のヘルメットを蹴った際に足の指を二本折ってしまったことによる、本当の痛みからきたものでした。 またレゴラス、アラゴルン、ギムリがオークを追って走っているワイドショットのシーンでは、三人の俳優はみな怪我を負った状態だったそう。オーランド・ブルームは落馬によりあばら骨を、ヴィゴ・モーテンセンは足の指を骨折しており、ギムリのスタントを務めていたブレット・ベティは膝を痛めていました。 ピーター・ジャクソン監督は、このように語っています。

三人とも演技にとても熱心に取り組んで、その場面の撮影を続けたんだ。カットがかかると、「痛い」とか「おお」とか叫んでいたよ。
引用:www.imdb.com

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ゴラム役アンディ・サーキスが大活躍

当初はゴラムの声だけを担当する予定だったアンディ・サーキスですが、ピーター・ジャクソン監督が彼のオーディションを見て感動し、動きも任せることに決めました。サーキスの趣味のロック・クライミングが、ほぼ常に四つ足で歩くゴラムを演じることに役立ったそう。 ゴラムは『二つの塔』の中でフロドとサムの案内を務めながらも指輪を取り戻そうする裏切りの心と、ホビットだった頃のスメアゴルとしての良心との間で葛藤します。 サーキスは裏切りを図るゴラムを演じるときには、背中の毛を逆立てた野良猫のような体勢、良心を持ったスメアゴルを演じるときには無邪気でかわいらしい子供の動きを取り入れました。

『ロード・オブ・ザ・リング』はもともと二部作の予定だった!

もともと『ロード・オブ・ザ・リング』は二部作になる予定で、『二つの塔』は『旅の仲間』の結末の部分になるはずでした。 三部作にすることが決定して脚本を書き直した際、『二つの塔』には明確なオープニングとエンディングがなかったために、映画化が最も難しい作品になりました。ただ制作陣はヘルム峡谷の戦いをクライマックスにすることをはっきりと決めており、この決定が物語全体の雰囲気と表現に影響したそうです。 ヘルム峡谷の戦いでは1万人のウルクハイが呪文を唱えながら攻めてきますが、この合唱の収録ために2万5千人のクリケットファンがスタジアムに集められました。オーロラビジョンに呪文が映し出され、ピーター・ジャクソン監督自身が群衆の指揮をとりました。