【ネタバレ】映画『タイタニック』ラストシーンの意味とは?結末でのジャックをあらすじ解説
1997年に世界的に一大ブームを巻き起こした映画『タイタニック』。その後も何度もテレビ放送や劇場公開され、改めて作品のクオリティの高さを示し続けています。 この記事では、映画『タイタニック』のあらすじをネタバレありで結末まで解説し、感想・評価やキャスト・スタッフも紹介します。
- 実話がもとになっているもとになったのは1912年に起きた実際の豪華客船タイタニック号の沈没事故
- キャストの魅力当時若手イケメンスターとして大人気を誇っていたレオナルド・ディカプリオが主演
- あらすじ身分の差に苦しむ悲恋の物語
映画『タイタニック』のあらすじ
公開年 | 1997年 |
---|---|
上映時間 | 189分 |
キャスト | レオナルド・ディカプリオ , ケイト・ウィンスレット |
監督 | ジェームズ・キャメロン |
主題歌 | セリーヌ・ディオン「マイ・ハート・ウィル・ゴー・オン」 |
1912年、上流階級の娘ローズは親に決められた結婚に絶望し、タイタニック号から飛び降り自殺を図ろうとしていました。それを助けたのは、三等客室の貧しい画家志望の青年ジャック。2人はすぐに惹かれ合い、恋に落ちます。 そんな中、タイタニック号は氷山に衝突。救命ボートは人数分の用意がなく、船内では様々な人間模様が繰り広げられていきます。
映画『タイタニック』結末までのネタバレあらすじ
【起】100歳の老女が語るタイタニック号沈没の真実とは
悲劇の豪華客船タイタニック号が沈没してから84年後、1996年の北大西洋上。トレジャーハンターのブロック・ロベットは、タイタニック号とともに沈んだというブルーダイアモンド「碧洋のハート」を探すため、チームで調査に当たっていました。 見つかったのは裸体の女性を描いた1枚の絵画。その女性の胸にはブルーダイアモンドが描かれていたのです。テレビで報じられたこの絵を見て、ロベットのもとに1人の老女が訪ねてきます。 彼女は今や100歳を超えるタイタニック号の生還者であり、その絵のモデルは自分だと、当時を思い出しながら語り始めます。
- 蝶の髪飾りを見つめるシーン蝶の髪飾りはジャックに告白されたときにローズが身に着けていたもの。ジャックは彼女を「囚われた蝶」と表現した。のちに彼の告白に応えたシーンでのローズの「私、飛んでるわ」というセリフにつながる
【承】タイタニック号出航!ジャックとローズ、運命の出会い
1912年4月10日、イギリスからニューヨークへの処女航海に出航したタイタニック号。没落した上流階級の令嬢ローズは母ルースと婚約者キャルとともに乗船しますが、母の決めたこの結婚には絶望していました。 同じ頃、賭けポーカーでタイタニック号の乗船チケットを手にした貧しい画家志望の青年ジャックも駆け込んで乗船していました。ちょうど正午、多くの人に見送られながらタイタニック号はサウサンプトン港を後にします。 ジャックは船から飛び降りようとしているローズと出会い、助けたことが縁でセレブたちのフロアに招待されます。惹かれ合う2人は身分の違いを越えて恋に落ち、ついに一夜を共にするのでした。このときジャックは、「壁洋のハート」を身に着けたローズのヌードデッサンをします。
- 随所に描かれる身分差乗客のグレードは一等客室から三等客室に分かれており、利用できるエリアやサービス、甲板まで異なる。甲板でデッサンをしていたジャックはローズを見上げており、2人の身分差を表している
- 婚約者キャルとの関係性がわかるシーンローズは裸体のデッサンを「私も保管したら?」というメッセージとともに、キャルの金庫にしまっている。これは、「私の心はあなたのものではない」という意味
【転】タイタニック号が沈没!船内で繰り広げられる人間模様
ローズがジャックと過ごしている間、タイタニック号は真夜中前に巨大な氷山に衝突。船体は大きく揺れ、2人は慌てて様子を見に上がります。タイタニック号は破損個所から浸水が進み、徐々に船体が沈みかけていました。 船員も乗客もタイタニック号が沈没することを徐々に悟り始め、船内はパニックに。さらに人数分のボートが用意されていないことも明らかになります。そんな中でも、女性や子どもなどの乗客を率先して避難させようとする船員や、演奏で心を落ち着かせようとする演奏者たちもいました。 そんな緊急事態に、ジャックは碧洋のハートを盗んだ疑いをかけられ、下層の船室に手錠で拘束されてしまいます。浸水が進む中、ローズはボートに乗るのを断ってジャックを助けに向かうのでした。
【結末】感動のラストへ!ジャックの想いとともに生き抜いたローズ
タイタニック号の船体がついに縦に持ち上がり始め、甲板の先端に逃げ延びていたジャックとローズは手すりに必死につかまっていました。多くの人たちが真っ逆さまに落ちていく中、2人は何とかそのまま直角に沈んでいく船体の突端につかまりながら海中に沈んでいきます。 海に投げ出されたジャックはローズを壊れたドアの上に乗せ、救命ボートを待っていました。自分はその端につかまり、極寒の海の中からローズに必死に声をかけ続けます。しかしついにジャックは力尽き、海中深く沈んでいってしまいました。 1人残されたローズはジャックとの“生きる”という約束を守るべく、凍死した航海士の警笛を鳴らし続けて救命ボートを呼びます。無事生還し、ニューヨークに着いたローズは「ローズ・ドーソン」と名乗り、ジャックの名とともに生き抜くことを誓うのでした。 すべてを語った老女ローズは、隠し持っていた碧洋のハートを1人秘かに海に投げ入れます。ダイアが海底に届く頃、ローズはジャックとの再会を夢見ながら床に就きました。
- 本当はジャックもドアに乗れたのでは?2人分のスペースはあったが、2人乗ると沈むおそれがあったという考察も。
- 碧洋のハートを捨てられた理由「海のように深くて広い女性の秘密」(ジャックとの思い出)を再び海に隠すこと、そして高価な宝石よりも、自分自身の心に価値があることを示している
ラストシーンはローズの夢なのか?結末を考察
ラストシーンでは、当時のローズがジャックとタイタニック号の階段で再会します。彼女が普段着のジャックが待つ階段を登っていくと、彼はローズの手を取り、2人はキス。その様子を周りの人々が祝福し、拍手をします。 このシーンはローズの夢とも考えられますし、ローズが亡くなったとも考えられます。後者の場合、ローズの「階段を登る」という行動は、彼女がジャックの待つ天国へと昇っていったと解釈できるのではないでしょうか。 監督のジェームズ・キャメロンは本作が悲劇であることが成功の要因の1つだったとしたうえで、「映画の最後に2人は一緒になる」と語っています。「若い頃に起きた出来事を、103歳の女性は明確に覚えていて、いつか愛した人とまた会えると信じている。愛する人がいる人なら誰しも、死がいつか自分たちを引き離すことは想像できるでしょう。そしてまた会える可能性について考えるでしょう。」としています。
実際にあった「タイタニック沈没事故」とは
1912年4月10日、乗員乗客合わせて2,200人以上を乗せてイギリスのサウサンプトン港からニューヨークへむけた処女航海に出航した、豪華客船タイタニック号。4月14日に北大西洋ニューファンドランド沖に達した際、氷山に衝突し大規模浸水したのち沈没しました。 定員分の救命ボートが備えられていなかったため、1500名ほどの乗員乗客が脱出できないまま船内に取り残され多くの犠牲者を出したことから、20世紀最悪の海難事故と言われています。 このタイタニック号の悲劇と、ジャックとローズの悲恋を描いたヒューマンドラマ+海洋パニック映画として、今なお不朽の名作として知られている映画『タイタニック』。総製作費に2億ドルがかけられ、歴史学者による時代考証や演技指導によって完全再現された当時の上流階級の人々の様子にも注目です。
映画『タイタニック』が名作と言われる理由
第70回(1998年)アカデミー賞受賞 | 作品賞 監督賞 撮影賞 美術賞 主題歌賞 音楽賞 衣裳デザイン賞 視覚効果賞 音響効果賞 音響賞 編集賞 |
---|---|
第55回(1998年)ゴールデングローブ賞 | 作品賞(ドラマ部門) 監督賞 音楽賞 歌曲賞 |
身分差のある2人の純愛を描いた『タイタニック』は、ラブストーリーとして今でも絶大な人気を誇っています。当時23歳で、若手スタートして大人気だったレオナルド・ディカプリオと、すでに演技派として知られていたケイト・ウィンスレット演じるジャックとローズのカップルは、まさに運命に導かれた恋人で、多くの人をとりこにしました。 またタイタニック号沈没事故という実話を題材としていることで、2人の愛の行方はなんとなく想像できるのですが、それでもジャックの言うように「人生は贈り物」であり、束の間でもしあわせなときを過ごした2人の姿に胸を打たれます。 一方でタイタニックの沈没シーンは大迫力のスペクタルであり、当時のVFXの技術の粋を駆使した映像には度肝を抜かれます。また、ジャックとローズ以外のキャラクターにもスポットが当てられ、老夫婦や音楽隊の姿に涙させられた人も多いのではないでしょうか。
映画『タイタニック』ネタバレ感想・評価
映画館で初めて観た時、その映像の迫力とドラマティックさに圧倒された。歴史的な大惨事をこれだけのエンタメ性を持った映画にしてしまうハリウッドの底力には恐れ入る他なし!
純愛ラブストーリーでありながら、後半から全力で海洋パニックにジャンルシフトする驚きの作品。明らかにタイタニック号沈没のディティールに力が入っている。
映画『タイタニック』のキャスト・登場人物一覧
ジャック・ドーソン役/レオナルド・ディカプリオ
画家志望の貧しい青年ジャックを演じたレオナルド・ディカプリオは、1974年カリフォルニア州出身です。1993年に出演した『ギルバート・グレイプ』では、19歳の若さでアカデミー助演男優賞にノミネート。その後は『太陽と月に背いて』や『ロミオ+ジュリエット』への出演で人気を博し、『タイタニック』で一躍スターに。 それほどの人気にもかかわらず、アカデミーには縁のない俳優と言われてきましたが、2016年の『レヴェナント: 蘇えりし者』への出演で、悲願のアカデミー賞主演男優賞受賞を果たしました。実に5度目のノミネートです。
ローズ・デウィット・ブケイター役/ケイト・ウィンスレット
母親に命じられるままに政略結婚を強要される上流階級の娘ローズを演じたケイト・ウィンスレットは、1975年イングランド、バークシャー州出身の女優です。1994年に『乙女の祈り』で映画デビュー。1995年の『いつか晴れた日に』でアカデミー助演女優賞にノミネートされました。 『タイタニック』以降は『エターナル・サンシャイン』や『リトル・チルドレン』で高い演技力を評価され、2008年の第81回アカデミー賞では『愛を読むひと』で主演女優賞を受賞しました。 レオナルド・ディカプリオとは本作以外でも『レボリューショナリー・ロード/燃え尽きるまで』で共演。現在も親友の関係であり、家族ぐるみで仲が良いそうです。
マーガレット・ブラウン役/キャシー・ベイツ
本作では貧しいジャックにパーティーに出席できるよう息子の礼服を貸すなど、船内の上流階級の客の中で彼の唯一の見方となる中年女性が登場します。名前はマーガレット・ブラウン(通称モリー・ブラウン)。実は彼女は実在の人物なのです。 タイタニック号沈没の際の勇気ある行動から「不沈のモリー・ブラウン」と人々から賞賛されました。 強く優しいマーガレットを演じたキャシー・ベイツは1948年テネシー州出身。1990年公開の『ミザリー』での冷酷な女性殺人者役でアカデミー主演女優賞を受賞しました。他の出演作は、1991年の『フライド・グリーン・トマト』やウディ・アレン脚本監督作品の『ミッドナイト・イン・パリ』など多数あります。
E・J・スミス船長役/バーナード・ヒル
沈没時も職務を全うしようとする船長と士官たちの姿は、『タイタニック』後半の見どころでもあり、彼らの姿に涙する観客も多いでしょう。 定年を間近に控えた経験豊富な船長を演じたバーナード・ヒルは、1944年生まれのイギリス人俳優。数々のテレビシリーズでキャリアを積みました。『タイタニック』以外では『ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還』でのローハンの王セオデン役で知られています。
101歳のローズ役/グロリア・スチュアート
1996年に101歳の老人となったローズ。映画のストーリーは彼女の回想とともに進んでいきます。 ローズを演じたグロリア・スチュアートは1910年生まれの女優。1930年代に数多くの映画に出演し、その後は画家として活動していました。およそ60年ぶりの映画出演となった『タイタニック』では、その演技で87歳にしてアカデミー助演女優賞に史上最年長でノミネートされました。グロリアは2010年9月に100歳で亡くなっています。
監督を務めたのはジェームズ・キャメロン
1954年カナダ出身。15歳の時に『2001年宇宙の旅』を見たことをきっかけに、映画に興味を持ったそうです。 『宇宙の7人』などの、いくつかの作品にスタッフとして関わりキャリアを積んだのち、1984年アーノルド・シュワルツェネッガー主演『ターミネーター』の監督、脚本を担当しました。その後も『ターミネーター』シリーズや1994年『トゥルーライズ』、2009年『アバター』などの大作で知られています。
映画『タイタニック』の結末をネタバレあらすじでおさらい!
今も多くの人を魅了する名作映画『タイタニック』。今後ももし劇場公開される機会があれば、ぜひ映画館でその迫力と感動を体験してほしい作品です。何度見ても飽きず、違う発見があることでしょう!