2022年9月15日更新

エルフの種類を相関図つきで解説!『ロード・オブ・ザ・リング:力の指輪』前に辿ってきた歴史とは

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『ロード・オブ・ザ・リング: 力の指輪』
(c)Amazon Studios

2022年9月2日からAmazonプライム・ビデオで配信がスタートした『ロード・オブ・ザ・リング:力の指輪』。本作では、これまで映画化されてきた「ロード・オブ・ザ・リング」シリーズでも重要な役割を担ってきたエルフに大きなフォーカスが当てられています。 そこで今回は、「力の指輪」に登場するエルフとその相関図・家系図を紹介!これまでの映画に登場してきたエルフとあわせてチェックしていきましょう。

「力の指輪」あらすじネタバレ解説はこちら

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エルフの家系図・相関図

エルフ家系図
© ciatr

エルフの種類は?光のエルフと暗闇のエルフって?

「光のエルフ」とは、故郷クイヴィエーネンから大いなる旅を経てアマンの地(西方にある至福の国)にたどり着き、2つの木の光を見たエルフのこと。「上のエルフ」ともいいます。 一方アマンにたどり着かなかったエルフや、故郷を離れなかったエルフは「暗闇のエルフ」といいます。

エルフの特性

見た目の特徴 美男美女が多い、髭が生えないことが多い、耳が尖っている
寿命 不老不死
出身 クイヴィエーネン
能力・強み 肉体的にも精神的にも極めて強靭かつ繊細 剣・槍・弓などを使用した戦闘が得意 いくら運動をしても疲労しない 五感が鋭い 傷の治癒 住んでいた場所が、危険を退ける安全地帯になる 魔法的な力を持つ

黒人エルフは原作改悪?反対は差別?

『ロード・オブ・ザ・リング: 力の指輪』
(c)Amazon Studios

ドラマ『ロード・オブ・ザ・リング:力の指輪』で色白のイメージがあるエルフを黒人が演じるのは、原作の改悪だという声が上がっています。では実際には、原作での設定はどうなっているのでしょうか。 原作にもエルフは色白(fair-skinned)という記述はあります。しかしある草稿によれば、これは光のエルフに限った設定で、暗闇のエルフの外見については明確な記述はないとトールキンの息子クリストファーは語っています。

「力の指輪」までのエルフの歴史

起源

エルフは唯一神イルーヴァタール自身によって創造されたイルーヴァタールの子らのうち、クイヴィエーネンの湖のほとりで先に目覚めた者たちです。中つ国には彼らのほかに言葉を話す者はまだなく、彼らは自らの言葉で自分たちクウェンディ(話す者)と名付けました。 その後、世界の管理を任されたヴァラールの1人であるオロメが偶然彼らを発見し、エルダール(星の民)と呼ぶようになりました。

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ヴァリノールへの渡航

『ロード・オブ・ザ・リング: 力の指輪』
(c)Amazon Studios

オロメがほかのヴァラールにエルフの存在を伝えたところ、彼らの多くがエルフと親しみたいと願い、すべてのエルフを神々の国ヴァリノールにあるアマンの地に招きます。 オロメは最初にイングウェをリーダーとした使節(ヴァンヤール)を、次にフィンウェをリーダーにした使節(ノルドール)を派遣し、彼らは無事にアマンにたどり着きました。しかしエルウェとオルウェの兄弟をリーダーとした第3陣(テレリ)は、途中で4つに分裂してしまいます。 テレリのうちオルウェに率いられた一団はファルマリと呼ばれ、アマンに到達。しかしエルウェに率いられたシンダール(灰色エルフ)は、エルウェの失踪によりベレリアンドに留まります。キールダンが率いたファラスリムはベレリアンドの沿岸地方ファラスに住み着き、アマンにたどり着くことはできませんでした。 さらにレンウェに率いられたナンドールは、霧ふり山脈の西に住むライクウェンディ(緑のエルフ)と東に住むタワルワイス(シルヴァン・エルフ)に分かれます。 一方、クイヴィエーネンを離れることを拒んだエルフはアヴァリと呼ばれるようになりました。

ノルドールの中つ国への帰国

『ロード・オブ・ザ・リング: 力の指輪』
(c)Amazon Studios

ヴァラールとエルフに復讐を企てた冥王モルゴスは、ノルドール上級王フィンフェの息子フェアノールが作り出した宝石を奪い、中つ国へと逃げました。フェアノールと彼の息子たちは宝石を取り戻すため、ヴァラールの制止を振り切り、彼を追って中つ国を目指します。 彼らは中つ国への道を急ぐあまり、アルクウァロンデに住むファルマリを殺し、彼らの船を奪いました。この同族殺害の罪のため、ヴァラールは中つ国に渡ったすべてのノルドールのアマンへの帰還を禁止。これをマンドスの呪いと言います。 フィナルフィンに従ってアマンに引き返した少数の人々はヴァラールの赦しを得ることができ、彼がその地のノルドールを統治することになりました。 一方中つ国に残ったノルドールは、その地で唯一の光のエルフとなりました。

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エルフの主なキャラクター【力の指輪】

ギル=ガラド

『ロード・オブ・ザ・リング: 力の指輪』
(c)Amazon Studios

ギル=ガラドは、中つ国に帰還したノルドール最後の上級王です。「LOTR」1作目の冒頭の歴史シーンで、人間とともに戦う様子が描かれ、のちに人間とエルフの最後の同盟を結びます。

ガラドリエル

『ロード・オブ・ザ・リング: 力の指輪』
(c)Amazon Studios

「LOTR」「ホビット」の両シリーズでは「森の奥方」と呼ばれ、夫とともに国を統治していたガラドリエル。このときには中つ国で最も力のあるエルフとなっていました。 本作では、若き戦士として中つ国を脅かす悪の存在を追跡し、人間のハルブランドと共闘することになります。

エルロンド

『ロード・オブ・ザ・リング: 力の指輪』
(c)Amazon Studios

領地を持たない若きエルフのエルロンドは、上級王ギル=ガラドの統治下で能力を発揮していきます。 「LOTR」「ホビット」シリーズでは、裂け谷の王として登場。彼の娘アルウェンは、人間のアラゴルンと結婚しました。

アロンディル

『ロード・オブ・ザ・リング: 力の指輪』
(c)Amazon Studios

ドラマオリジナルキャラクターのアロンディル。“森のエルフ”の戦士で、南方国で警備についていたナンドール族のシルヴァン・エルフです。彼は人間のブロンウェンと恋に落ちることになります。

エレンディル(混血)

『ロード・オブ・ザ・リング: 力の指輪』エレンディル
(c)Amazon Studios

人間の船乗りであるエレンディル。遠い先祖に半エルフがおり、ほんの少しエルフの血を引いています。原作では、のちにエルフと最後の同盟を結ぶ人物です。

エルフの主なキャラクター【映画シリーズ】

レゴラス

『ロード・オブ・ザ・リング』レゴラス役/オーランド・ブルーム
(C) Warner Bros. Entertainment Inc. The Lord of the Rings, the characters, names and places therein are trademarks of The Saul Zaentz Co., d/b/a Tolkien Enterprises under license to New Line Productions, Inc.

闇の森のエルフ王の息子であるレゴラス。弓の名手である彼は、「LOTR」「ホビット」の両シリーズで主人公たちの仲間として戦いました。 『ホビット 竜に奪われた王国』では、同じくエルフの戦士であるタウリエルに好意を寄せているようでしたが、特に関係に進展はありませんでした。

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アルウェン

エルロンドの娘アルウェンは、「LOTR」シリーズで人間のアラゴルンと出会い、のちに結婚。再統一されたアルノールとゴンドールの王妃となりました。

スランドゥイル

闇の森のエルフ王でレゴラスの父。闇の森に住むシルヴァン・エルフ(ナンドール族)を率いていますが、彼自身はシンダール族です。 名前は出ていませんが、『ホビット 竜に奪われた王国』で13人のドワーフを牢に入れた森の王とは彼のこと。ドワーフ嫌いとして知られています。

タウリエル

『ホビット 竜に奪われた王国』で初登場した映画オリジナルキャラクター。弓の腕前からレゴラスに気に入られていますが、身分の高くないシルヴァン・エルフのため、次期王である彼の妃にはふさわしくないとスランドゥイルから釘を刺されていました。 しかし彼女は、ドワーフのキーリに想いを寄せます。

エルフは『ロード・オブ・ザ・リング:力の指輪』の鍵を握る存在!

中つ国に住む種族のなかで、最も優れた存在であるエルフ。彼らの歴史は長く複雑ですが、時代が下るにつれて人間との混血も進み、数が少なくなっていきます。 ドラマ『ロード・オブ・ザ・リング:力の指輪』は、まだエルフが大きな力を持っていた時代の物語。「LOTR」や「ホビット」に登場したガラドリエルなどの若き日の活躍も楽しみですね!