2017年11月16日更新

映画『エターナル・サンシャイン』の愛しくも切ない名言・セリフまとめ

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クレメンタイン『エターナル・サンシャイン』

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恋愛ファンタジーの王道『エターナル・サンシャイン』

2001年に公開された映画『エターナル・サンシャイン』は、アカデミー脚本賞をも受賞した一風変わった恋愛映画。ジム・キャリーとケイト・ウィンスレットが今までのイメージとは全く異なった役柄に挑戦したことでも有名になりました。 そんな『エターナル・サンシャイン』には、恋をしたことのある人なら誰でも頷ける名言が満載です。 あれ、ちょっと、目にゴミが…。

ジョエルの名言

クレメンタイン「私はあなたに何でも話すのに、あなたは何も教えてくれないわ」 ジョエル「ずっとずっと喋っているのは、必ずしもコミュニケーションとは言えないよ」

このセリフが心に刺さる人もいるのではないでしょうか。非常に口数が多く常に何かを喋っているクレメンタインに対して、ジョエルがそっと告げるこの一言。 カップルにとってきちんとしたコミュニケーションを取り合うことはとても重要なことですが、それは必ずしも言葉をかわすことではありません。重要なのは心を通わすことなのです。

クレメンタインの名言

(凍った川の上を歩こうと誘うクレメンタインに対して) ジョエル「いや、でも、割れたらどうするの?」 クレメンタイン「あんた正気?本当に今更そんなこと気にしてるの?」

凍ったチャールズ川の上を歩こうと誘うクレメンタインと、ためらうジョエル。このシーンだけでも二人の性格の対比が見事に現れています。しかし、注目すべきはその後のクレムの一言。 愛し合うカップルが幸せな時を過ごしている時こそが、人生の最高潮。そんな時に他のことを気にしていては、そこにある幸せも逃してしまうかもしれません。愛と心の踊りに任せて生きることで幸せを見出すクレメンタインに、惹かれるのも無理はないですね。

ジョエルの名言

「もうこのまま死んだっていいな、クレム。ただ…幸せだ。今までこんな風に感じたことなかったよ。今、僕は人生で初めて、まさに自分のいたい場所にいるみたいだ。」

そして意を決して氷の上に走り出るジョエル。そこで彼はクレメンタインと、純粋な愛と幸せと喜びを味わいます。そこで出たのがこの言葉です。 恋をしたことのある人なら、ジョエルのこの感覚がよくわかるでしょう。もうこれ以上、人生に何もいらない。欲しかったもの全てがここにある。この幸せが一生続いてくれたらいいのに…。 シンプルですが、愛する人と共に過ごすとはどういうことかを、見事に表現しています。

ジョエルの名言

クレメンタイン「私のこと知ってるでしょ、いつも衝動的なの」 ジョエル「君のそんなところが好きだ」

感じたまま自由気ままに、衝動的に人生を生きるクレメンタインは、時にそれがきっかけでちょっと言い過ぎたり、相手を困らせたりすることもしばしば。 ジョエルも例外ではありませんが、それでも彼はクレムの性格を優しく受け入れます。なぜなら、そんな自由奔放っぷりが、彼女の一番素敵なところだから。相手を変えようとせずにありのままに受け入れて愛する姿勢を、見習いたいものです。

スタンの名言

パトリック「メアリーにも嫌われた。なんで僕ってこんなにも女性から人気がないんだろう?」 スタン「そうだな、下着泥棒をやめてみたらどうだ?」

思わず吹き出してしまうこの一言。所々に散りばめられたユーモアも『エターナル・サンシャイン』の魅力です。 好きになった女性の下着を盗む癖のあるパトリックは、自分がなぜ女性に好かれないのか、理解できません。しかし周りからしてみれば、理由は一目瞭然です。下着泥棒をするからでしょ! なぜモテないのか嘆く前に、自分の言動を一度振り返ってみましょう。

クレメンタインの名言

「男っていつも私のことを概念かなんかだと思ってる。私が彼らを完全にするだとか、彼らを生き返らせるパワーがあるだとか。でもね、私は単に自分の心の平安を探し求めてるイカれた女なの。それだけ。だからあなたも私にあなたの価値観を押し付けないでね」

性格の強いクレメンタインは、自分が他者の人生に足りない部分を補う存在として見られることに飽き飽きしています。常に「生」の象徴として扱われ、崇められる…聞こえはいいですが、常に一人の人間・女性として見てもらえない、ということを示唆してもいます。 パートナーに自分が求めるものを押し付けてばかりで、本当の姿を見落としていませんか? 相手もあなたと同じ人間で、完璧ではなくて、いろんなことに悩んでいるということを、忘れてはいけません。

ジョエルの名言

「朝になると…君はもういないんだ…」

『エターナル・サンシャイン』は「恋人との記憶を消す」というのがメインテーマとなっているために、とても切ない作品になっています。ジョエルが発するこの一言も、あまりの悲しさに、涙が抑えられません。 愛する人との幸せな時間が、明日になれば終わってしまう…こんな状況に置かれたら、誰だって辛くなるもの。このことを念頭に置いて、別れや記憶の除去などの選択を下すべきです。

クレメンタインの名言

「私いつも不安なの…自分の人生をフルに生きてないんじゃないかって。わかるでしょ。すべてのチャンスを最大限に生かしてるかって」

この一言にはクレメンタインの人生哲学がぎゅっと詰まっています。今を生きるということ。一度しかないこの人生を、無駄なことに費やせずに、最大限に生きるということ。 見習うべき姿勢です。また、この価値観に従って物事を決定するようにすれば、本当に自分にとって大事なパートナーを見つけることもできるでしょう。クレメンタインがジョエルを見つけたように。

ジョエルとクレメンタインの名言

ジョエル「君がいないと何も覚えられない」 クレメンタイン「それはロマンチックね…でも頑張って覚えて」

クレメンタインがいない時のことは何も覚えられない、と言うジョエルは確かにロマンチック。彼にとってクレムがいかに大きな存在であるかが読み取れます。 しかしそれに対するクレメンタインの返しも、なかなか秀逸なもの。ジョエルの盲目の恋を優しく受け入れながらも、彼女に依存しすぎることなく自分の人生を生きるように、諭しています。 恋人に依存しすぎて、それ以外の世界が見えなくなってしまうこともありますが、それは必ずしも健康的な関係ではないのです。

映画の最後のセリフ

ジョエル「君の嫌いなところなんて、一つも見つけられない」 クレメンタイン「でも、いつかは見つけるわ。何か嫌になることを思いつくに決まってる。それにたぶん私もあなたに飽きて、どうすればいいのか分からなくなるんだわ。いつもそうだもの。」 ジョエル「それでもいいよ。」 クレメンタイン「オッケー」

『エターナル・サンシャイン』が描きたかった「恋愛」は、映画ラストのこの会話に凝縮されていると言えます。 いつまでも恋に落ちた時のままでいられるカップルはほとんどいません。相手の欠点が見えて嫌になることだって、相手に飽きることだって、腹をたてることだって、きっとあるでしょう。それはとても自然なことなのです。 しかし、ジョエルとクレメンタインのようにそのことを受け入れて、それらも全部ひっくるめて愛なのだと捉えることが、重要なのではないでしょうか。完璧を求めるのではなく物事を受け入れつつ前に進むことが、幸せの鍵なのかもしれません。