2020年5月8日更新

『トイ・ストーリー3』 のロッツォの悪行エピソードとその悲しい理由を解説

ロッツォ、バズ、ウッディ『トイ・ストーリー3』
©️PIXAR/DISNEY/zetaimage

ディズニーピクサー映画『トイ・ストーリー3』に登場したピンク色のクマのぬいぐるみのキャラクター、ロッツォ。今回は、過去の悲しい出来事を抱えたキャラについて徹底紹介します。この記事には物語のネタバレが含まれます。未鑑賞の方はご注意ください。

目次

『トイ・ストーリー3』のロッツォ、ピンクのクマのぬいぐるみの知られざるエピソードを紹介!

ディズニーピクサーの映画『トイ・ストーリー3』に登場したイチゴの匂いがするピンクのくまのぬいぐるみロッツォ・ハグベアー。愛くるしい顔とは反対に、数々の悪行でウッディやバズたちを苦しめてきました。 今回はそんな敵役ロッツォについて、悪行エピソードとその性格や行動に隠された悲しい過去について紹介します。 ※この記事には物語のネタバレを含みます。未鑑賞の方はご注意ください。

ロッツォってどんなやつ?

ロッツォ(Lots-o'-Huggin' Bear)は、日本でも1980年台に「ハグハグベアちゃん」として売られていたくまのぬいぐるみです。 ウッディ達と初対面の時も、ウッディを力強くハグし「私はハグが大好きでね」とあいさつでハグを好むハガーであることを自認しています。苺の匂いがするそうです。

日米の声優を紹介 ベテランキャストが揃う

アメリカの声優:ネッド・ビーティ

1937年7月6日生まれアメリカケンタッキー州ルイビル出身のベテラン声優・俳優ネッド・ビーティ。 1970年代から数多くの映画に出演。中でも、1976年に出演した『ネットワーク』では見事アカデミー助演男優賞にノミネートされるなど演技力が高く評価されています。 声優としては、本作が初めてでしたが、低いどっしりとした重厚感のある声が大柄なロッツォの雰囲気とぴったりとマッチしていました。

日本の吹き替え声優:勝部演之

1938年5月23日生まれの東京出身の勝部演之は1960年台から2020年現在に至るまでジャンルを問わず、実に多くのドラマ・映画に出演している俳優。 精悍な顔立ちから警察官僚・政治家・医師・厳格な父親といった役どころが多い一方で、時代劇では、悪役になることが多いようです。声優としても、『ゴルゴ13』(2008年)といった日本のアニメから「ウォッチメン」などの海外ドラマや映画の吹き替えまで実に多くの作品に出演しています。

ロッツォの悪行エピソード

保育園で独裁政治!

ロッツォが敷いた独裁政治のルール下では、新入りのおもちゃは自動的に「イモムシ組」という低年齢の幼児クラスへ行き、おもちゃの扱いにまだ慣れてない子どもの相手をずっと担当しなければならないのです。 そして、一つ上のクラスの「ちょうちょ組」には行けないシステムとなっていました。それは彼がサニーサイドを統治するために作った身勝手なルールでした。 ロッツォの側近のおもちゃたちでさえ、彼の支配下にあります。ビッグ・ベビーや着せ替え人形のケンなど有力なおもちゃたちでも他のおもちゃたちが逃走しないよう夜の保育園の見回りをしなければなりません。

【結末ネタバレあり】名誉挽回のチャンスも捨ててしまう!

なかなかの悪党ぶりを披露しているロッツォですが、最後に名誉挽回のチャンスが訪れることに。

終盤のゴミ焼却炉の中にウッディたちと共に落ちた彼は運よく一人だけ階段を登り、火の海へ向かうベルトコンベアーを一時停止できるボタンの位置へ辿りつきました。 これまで助けてもらったウッディのためボタンを押すかと思いきや……。彼はウッディたちを見捨てその場を立ち去ってしまうのでした。 その後は、ゴミ処理場のスタッフにトラックで持ち去られて終了。本人は相当嫌がっていましたが、ある意味ハッピーエンドだったのではないでしょうか? この結末、実は『トイ・ストーリー2』の悪党プロスペクターが最後、空港で女の子に連れていかれたのとほぼ同じプロットでした。“持ち主に出会う”というおもちゃにとっての幸せを、ロッツォも掴んだのかもしれません。

【ネタバレ】ロッツォが劣悪非道な悪者になってしまった理由

ロッツォの性格と行動の理由にはある悲しい過去がありました。

ロッツォはかつて、デイジーという女の子のお気に入りのぬいぐるみでした。しかしある日、ビッグ・ベビー、チャックルズと共に手違いで公園に置き去りにされてしまいます。 自力でデイジーの家にたどり着いたロッツォが見たのは、新しいロッツォが可愛がられている姿。しかも、新調されていたのは自分だけだったのです。 そのことをビッグ・ベビーに隠し、「オレ達は捨てられたんだ」と複数形で言った彼の複雑な気持ち。それでもデイジーを「ママ」と慕うビッグ・ベビーの存在は、ロッツォをやり場の無い孤独の淵へ追いやるものだったかもしれません。

独裁者が孤独で悲しいのは、人間の世界もオモチャの世界も同じですね。そして、誰もが愛を必要としていることも。このあたりを描いたのも、『トイ・ストーリー3』の成功の一因と言えるでしょう。