2022年6月13日更新

『トイ・ストーリー3』のネタバレあらすじ解説!結末や感想・キャラクターも一挙紹介

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世界的に大人気の「トイ・ストーリー」シリーズ。 2010年公開された第3作『トイ・ストーリー3』は、アンディーとおもちゃたちの別れをテーマにした作品です。世界中の人々に愛された本作のラストには感動の展開が……。 この記事では本作のあらすじ、キャラクターやテーマ、そして、知れば作品を益々楽しめること間違いなしのトリビアなどを一挙に紹介します。

※この記事には「トイ・ストーリー」シリーズのネタバレが含まれます。読み進める際は注意してください。

『トイ・ストーリー3』はいつ公開?

『トイ・ストーリー3』は、アメリカでは2010年6月18日、日本では2010年7月10日に公開されました。

『トイ・ストーリー3』にトトロはなぜ出演した?

トトロはボニーの部屋のぬいぐるみとして登場します。これは、ピクサーの製作陣と宮崎駿が知り合いだったことで、生き物ではなく「おもちゃでなら」という条件で実現したもの。契約上の関係などでトトロはしゃべりません。

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『トイ・ストーリー3』のあらすじ

これまで、少年アンディとおもちゃたちの絆を描いてきた本シリーズ。『トイ・ストーリー3』では、アンディは大学生になろうとしていました。 1番のお気に入りであるウッディだけを学生寮に連れて行こうと決めたアンディは、バズやジェシーなど、他のおもちゃを屋根裏部屋にしまうことに。ところが手違い、行き違いの連続で、おもちゃたちはサニーサイド保育園に寄付される段ボールに入れられてしまいます。 たどり着いた保育園でおもちゃたちを待ち受けるのは、一体どんな運命なのでしょうか。

『トイ・ストーリー3』の結末までのネタバレ

【起】おもちゃたちが捨てられる?!

アンディのおもちゃたちは、大学進学を控えるアンディとの別れを予感して戸惑っていました。アンディは結局、1番のお気に入りであるカウボーイ人形の「ウッディ」だけを学生寮に連れていくことに。他のおもちゃは屋根裏に仕舞っておくと決めるのでした。 ところが、アンディがおもちゃを詰めた袋を目にしたアンディのママは、それをゴミだと勘違いして捨ててしまうのです。 ウッディが助けに行くも、ゴミ収集車は回収を終えて走り去ってしまいます。焦るウッディでしたが、おもちゃたちは危険を察知して袋から逃げ出していました。 ゴミとして回収されるのはまぬがれたものの、自分たちはアンディに捨てられたのだと思ったおもちゃたち。「手違いで捨てられたのだ」とウッディが説明しても信じない彼らは、サニーサイド保育園に寄付されるおもちゃが入ったダンボールに入ることにしました。 そこでウッディは、彼らを引き戻すため保育園について行くことにします。

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【承】サニーサイド保育園

ウッディが「アンディの元へ帰ろう」と言っても、おもちゃたちは聞き入れません。サニーサイド保育園に来たバズやジェシーたちは、おもちゃたちのリーダーであるロッツォに歓迎され、親切なロッツォたちや、子供たちと遊べる環境に胸を躍らせていたのです。 ウッディはそんな仲間たちの姿を見て、アンディの元に戻るために1人で保育園を抜け出します。その途中、木に引っかかって動けなくなったウッディは、4歳の女の子ボニーに拾われました。 一方、バズたちが送られた「いもむし組」の子供たちはまだおもちゃで上手に遊べる年齢ではなく、乱暴な扱いでめちゃくちゃにされてしまいます。バズが仲間を代表して、もう少し大きな子供たちのいる「ちょうちょ組」に変えて欲しいとロッツォに交渉することに。 すると、急に態度を変えたロッツォに襲われて、バズは初期化ボタンを押されてしまいます。実はロッツォは優しいリーダーではなく、おもちゃたちを支配し、新入りを利用する悪者でした。記憶を失ったバズは、ロッツォの手下になってしまい……。

【転】保育園の真実

ロッツォには、以前持ち主だった女の子「デイジー」に置き去りにされたという悲しい過去がありました。何とか家に帰るも、デイジーはすでに新しいロッツォを可愛がっており、それを見たロッツォは他人を信用しない歪んだ性格になってしまったのです。 ジェシーたちは、アンディが自分たちを捨てたのではないと知り、ロッツォの本性にも気付いたため、アンディの元に帰ろうとします。しかし、そこへ立ちふさがったのがロッツォの手下になったバズでした。 その頃、ウッディはボニーのおもちゃ達と仲良くなり、ロッツォの本性を聞きます。ウッディは仲間たちを救い出すため、再び保育園に侵入することに。みんなで力を合わせなんとか保育園を脱出したウッディたちでしたが、ビッグ・ベビーに反逆されたロッツォと共にゴミ箱に落ちてしまいます。 以前、ロッツォとともにデイジーに置き去りにされたビッグ・ベビーでしたが、実はデイジーが代わりを新調していたのはロッツォだけで、ビッグ・ベビーはデイジーの元に戻れたという事実が判明。ビッグ・ベビーは、そのことを隠していたロッツォに腹を立てたのでした。 ウッディたち仲間とロッツォはゴミ収集車にのせられ、ゴミ処理場へと運ばれていくピンチを迎えるのです。

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【結】おもちゃたちの覚悟と旅立ち

移動中の衝撃でバズが元に戻ったことに安心しつつも、ゴミ処理場で焼却炉に向かうベルトコンベアにのせられて焦るおもちゃたち。ウッディは身動きが取れないロッツォを助けますが、非常停止ボタンを見つけたロッツォはウッディたちを裏切り、ボタンを押さずに逃げてしまいます。 絶体絶命のピンチを前に覚悟を決めるウッディたち。しかし、姿を消していたリトルグリーンメンが焼却炉についているクレーンを操作して、彼らを助けてくれたのでした。 一方自力で脱出したロッツォはごみ収集員に拾われます。彼は気に入ったおもちゃを自分のトラックの前方に付けるのがお決まりで、ロッツォも例外なくくくりつけられました。

ごみ処理場から生還しアンディの家へ帰ることができたウッディは、近所に住む女の子ボニーの家へ自分たちが寄付されるように仕向けます。アンディと大学へ行くのではなく、仲間たちと共にいることを選んだのです。 アンディはボニーの所へおもちゃたちを持っていきますが、数々の思い出が蘇るアンディは一瞬ウッディをあげることをためらいます。しかし楽しそうに遊ぶボニーや、仲間を決して裏切らないウッディの幸せを考え、譲ることを決めました。 最後におもちゃで思い切り遊んだアンディはついに大学へと旅立ち、ウッディたちとアンディの物語は幕を閉じたのです。

『トイ・ストーリー3』の感想・評価

総合評価
4.5

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30代女性

とにかく泣けました!普通はシリーズが続いていくほどつまらなくなっていくはずなのに、まさかまさかの向上!個人的には3が一番面白かったです!
アンディとウッディたちのお互いを信頼している関係が素敵すぎ。思わず自分の昔遊んでいたおもちゃを思い出して、押入れの中を探しました。自分に子供ができたら絶対見せてあげたい作品です!

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20代男性

全体的に笑えるシーンも多く、たくさんのおもちゃたちが出てきて面白かった。ラストでアンディがためらう場面や、ウッディが去っていくアンディを見つめる表情は胸にグッとくるものがあった。バズやジェシーなど仲間のおもちゃたちがまんべんなく活躍するところもトイストーリーファンとしては嬉しかった。
ただ保育園でのウッディたちと子供たちの関わりがさらにあっても良かったし、もう少しアンディもストーリーに絡めてほしかったかな。

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『トイ・ストーリー3』のテーマ

「トイ・ストーリー」シリーズには、ある共通したテーマがあります。それは、「自分は何者なのか」、「自分が居るべき場所はどこか、するべきことはなにか」というもの。 たとえば第1作目では、自分を本物のスペースレンジャーと勘違いしていたバズが、おもちゃとしての本当の使命を見出す物語と、彼に嫉妬しなからも、ウッディがバズを助け出すという本当にするべきことをする、というストーリーが中心でした。 もちろん『トイ・ストーリー3』でもそのテーマは健在ですが、本作にはさらに観る者の心を揺さぶるメッセージが込められています。

『トイ・ストーリー3』の見どころ

①:アンディへの感情移入

シリーズ1作目の『トイ・ストーリー』が公開されたのは、1995年。その5年後に続編『トイ・ストーリー2』が公開され、本作はそのまた10年後の2010年に公開されました。子供のころからリアルタイムでシリーズを観てきたファンにとってアンディは同世代のキャラクターで、自分と重ねるところもあったのでしょう。 そして、多くのファンが自分のお気に入りのおもちゃとの別れを経験し、または間もなく経験するであろう時期に公開された『トイ・ストーリー3』には、強い共感と称賛が寄せられました。アンディと同世代のファンはとくに感情移入したようです。 しかしそれだけではなく、遠いむかしにお気に入りのおもちゃとの別れを経験した大人の共感も集めました。

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②:ウッディが本物のヒーローに

シリーズの主人公であるウッディは、ときに間違いを犯しながらも一貫して“絶対に仲間を見捨てない”ヒーローとして描かれてきました。 本作の終盤、ウッディたちは絶体絶命のピンチに陥ってしまいます。 サニーサイド保育園を脱出したはいいものの、彼らはロッツォの策略によってゴミ処理場の焼却炉に落ちてしまいました。もう助からない、アンディのもとに帰ることはできないと思ったウッディたちは、手をつなぎ合って最期のときを迎えようとします。 結果的にクレーンでやってきたリトル・グリーンメンに助けられるのですが、ここでウッディが見せた“絶対に仲間を見捨てない”姿勢は、アンディが彼をそのようなヒーローとして扱ってきたからこそ培われたものだったのでしょう。

③:親離れ、子離れ……さまざまな「別れ」

『トイ・ストーリー3』では、アンディとおもちゃたちの別れはもちろん、彼と母親との別れも描かれています。これは、アンディと同世代のファンが彼に共感したのと同じように、アンディの母の思いは、子供の自立を経験した親世代に響いたのです。 また、本シリーズにはアンディの父親は登場しません。そんななかウッディは、直接アンディに言葉をかけることはできないものの、彼を大切に思い、陰ながら支えてきました。ウッディはアンディの相棒であり、寡黙ながらも子供を愛する父親像として見ることもできるのではないでしょうか。

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④:女の子だっておもちゃが大好き

『トイ・ストーリー2』では、ジェシーが持ち主の女の子に捨てられた身の上が語られました。それは「女の子はすぐにおもちゃを卒業して、ファッションやメイクに興味を示すようになる」、「女の子のおもちゃは不幸」というものです。 しかし、本作で最終的にアンディのおもちゃを受け継ぐことになったのは、ボニーという女の子。彼女は、アンディが1つずつ丁寧にギミックや性格を教えてくれたおもちゃと、楽しく遊ぶ姿を見せてくれました。そして、おもちゃたちを大事そうに抱えてアンディを見送ります。 このシーンには、子供の性別によって、どんなおもちゃでどんな遊び方をするか決めつけるべきではない、というメッセージが込められています。 かつてエミリーという持ち主と別れたジェシーも、トラウマが払拭され救われたのではないでしょうか。

キャラクター&声優【アンディの部屋】

ウッディ トム・ハンクス 唐沢寿明
バズ・ライトイヤー ティム・アレン 所ジョージ
ジェシー ジョーン・キューザック 日下由美
ハム ジョン・ラッツェンバーガー 大塚周夫
レックス ウォーレス・ショーン 三ツ矢雄二
スリンキードッグ ブレイク・クラーク 永井一郎
ミスター・ポテトヘッド ドン・リックルズ 辻萬長
ミセス・ポテトヘッド エステル・ハリス 松金よね子
リトル・グリーン・メン ジェフ・ピジョン 多田野曜平
バービー ジョディ・ベンソン 高橋理恵子

ウッディ:トム・ハンクス/唐沢寿明

アンディの一番のお気に入りであるカウボーイ人形のウッディは、誰よりも持ち主であるアンディのことを思い、いつまでもそばに居たいと願っています。 昔放映されていた人形劇の主人公であり、実はヴィンテージのおもちゃであるウッディ。背中の紐を引っ張ると「あんたは俺の相棒だぜ」、「俺のブーツにゃガラガラヘビ」といった音声が流れます。 英語版の声は『フォレスト・ガンプ/一期一会』(1994年)や『ターミナル』(2004年)などのオスカー俳優、トム・ハンクス。日本語吹替版は『白い巨塔』(2003年)や映画「20世紀少年」シリーズなどで知られる唐沢寿明が務めています。

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バズ・ライトイヤー:ティム・アレン/所ジョージ

第1作目でアンディの誕生日プレゼントとしてやってきた、スペースレンジャー人形のバズ・ライトイヤー。当初は自分を本物のスペースレンジャーだと思いこんでいましたが、今はおもちゃであることを受け入れ、ウッディの相棒となっています。 飛び出す翼や腕に付いている光るレーザー発射装置、決め台詞の「無限の彼方へ、さあ行くぞ」などの音声が再生される胸のスイッチなどを搭載した、初登場時は当時最新のアクション・フィギュアでしたが、本作の時点では発売から10年が経っています。 原語版で声を担当しているのは、コメディアンのティム・アレン。日本語吹替版では、タレントの所ジョージが担当しています。

ジェシー:ジョーン・キューザック/日下由美

ジェシーは、往年の人気テレビ番組「ウッディのラウンドアップ」に登場したウッディの妹です。前作『トイ・ストーリー2』(2000年)から新たにアンディのおもちゃに加わりました。ヨーデルが得意で愛馬・ブルズアイを乗りこなすおてんば娘ですが、以前の持ち主だったエミリーという少女に忘れ去られたことがトラウマになっています。 英語版の声は『イン&アウト』(1997年)や『スクール・オブ・ロック』(2003年)などへの出演で知られるジョーン・キューザック。日本語吹替でジェシーの声を担当するのは、時代劇を中心にテレビドラマや映画への出演、アニメ声優や海外ドラマの吹替など幅広く活躍する日下由美です。

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ハム:ジョン・ラッツェンバーガー/大塚周夫

豚の形をした貯金箱ハムは常に冷静で皮肉屋ですが、厳しい意見を述べるブレーン的な存在です。アンディの遊びの中では、ドクター・ポークチョップという悪役になります。 原語版では、ピクサー作品をはじめとする多くのアニメーション映画で声優として活躍しているジョン・ツェンバーガーが声を担当。日本語吹き替えは『ゲゲゲの鬼太郎』(1968年〜1972年)のねずみ男役などで知られるベテラン、大塚周夫です。 しかし、大塚は2015年に急逝。ハムを演じたのは本作が最後になりました。『トイストーリー4』からは声優で俳優の咲野俊介が引き継いでいます。

レックス:ウォーレス・ショーン/三ツ矢雄二

恐竜、ティラノサウルスのおもちゃです。アンディによると、「この世で一番恐ろしい怪獣」で、それ故「レックス」(王様)と名付けられています。その外見とは裏腹に、内気で優しく、ちょっとお馬鹿さんな性格。 原語版でレックスの声を担当しているのは、俳優としてウディ・アレン監督作品をはじめとする多くの映画などに出演しているウォーレス・ショーン。日本語版は日本のアニメ、海外作品の吹替を問わず数多くの作品で活躍している三ツ矢雄二が声をあてています。

スリンキードッグ:ブレイク・クラーク/永井一郎

胴体がバネになっている、ダックスフント型の人形。おもちゃたちの冒険で、そのバネは様々な場面で活用されます。ウッディとは古い付き合いです。 英語版でスリーンキーの声を務めるのは、コメディアンのブレイク・クラーク。日本語吹替版の担当声優は『サザエさん』の波平役などで知られるベテラン、永井一郎です。彼は2014年に逝去し、スリンキーを演じたのは本作が最後となりました。『トイストーリー4』からは声優で俳優の辻親八が担当しています。

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ミスター・ポテトヘッド:ドン・リックルズ/辻萬長

ジャガイモ頭の人形で、目や鼻、手足などが着脱可能なミスター・ポテトヘッド。皮肉屋でちょっと疑り深い性格。しかしロマンチストな一面もあります。 英語版ではコメディアンのドン・リックルズが声を担当し、吹替版では俳優として数々のNHK大河ドラマや映画に出演している辻萬長(つじ かずなが)が声をあてています。

ミセス・ポテトヘッド:エステル・ハリス/松金よね子

ミスター・ポテトヘッドの妻。夫婦の仲はラブラブで、夫に対して「知らないおもちゃとしゃべっちゃダメよ」と念を押す場面もあるほど。 ミセス・ポテトヘッドの声を演じるのは、アメリカのコメディ女優エステル・ハリス。日本語吹替版の松金よね子は、映画「ロッキー」シリーズのエイドリアン役でも知られています。

リトル・グリーン・メン:ジェフ・ピジョン/多田野曜平

ピザプラネットのUFOキャッチャーの中にいた、三人組で三つ目の宇宙人の人形。アームやクレーンを神と崇めています。 本作で意外な活躍を見せるリトル・グリーン・メン。英語版で声をあてているのは、ピクサーの多くの作品でストーリー・アーティストを務めているジェフ・ピジョンです。日本語吹替版では、多くのアニメ作品だけでなく、クリント・イーストウッドやスティーブ・ブシェミの吹替を多く担当している多田野曜平が担当しています。

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【モリーの部屋のおもちゃ】バービー:ジョディ・ベンソン/高橋理恵子

アンディの妹モリーの部屋にいた、実在する着せ替え人形。他のおもちゃたちとともにサニーサイド保育園に寄付されてしまいます。 バービーの声をあてているのは、ディズニー映画『リトル・マーメイド』のアリエル役などで知られるジョディ・ベンソン。日本語吹替版は『∀ガンダム』(1999年)のキエル・ハイム役、ディアナ・ソレル役やナタリー・ポートマン、ミシェル・ウィリアムズなどの吹替で知られる高橋理恵子です。

キャラクター&声優【サニーサイド保育園】

ロッツォ・ハグベア ネッド・ビーティ 勝部演之
サル
ビッグ・ベビー ウッディ・スミス 末原一乃
ケン マイケル・キートン 東地宏樹
チャックルズ バド・ラッキー 小林尚臣
ストレッチ ウーピー・ゴールドバーグ 片岡富枝
チャッターフォン テディ・ニュートン 山路和弘
ライト・ブックワーム リチャード・カインド 多田野曜平

ロッツォ・ハグベア:ネッド・ビーティ/勝部演之

ロッツォは苺の匂いがするピンクの熊のぬいぐるみ。長年、サニーサイド保育園で暮らしています。保育園にやってきたウッディたちをあたたかく迎え入れた、フレンドリーな長老的存在です。 声を担当したのは、『エクソシスト2』(1977年)やアニメーション映画『ランゴ』(2011年)などに出演しているネッド・ビーティ。日本語吹替版では、テレビドラマ、映画、舞台、アニメ声優や吹替など幅広く活躍する勝部演之が声をあてています。

サル

サニーサイド保育園の見張り役をしているサル。血走った目で監視カメラを見張り、脱走者を見つけると歯をむき出しにしながら奇声を発して知らせます。そのあまりにも恐ろしいビジュアルと声に「怖すぎる」「トラウマになる」と話題になりました。 モデルとなったおもちゃは「わんぱくスージー」という名の日本のおもちゃ。1960年代に販売され、海外にも進出して「ジョリー」や「チャーリー」という名前で売られていたようです。 脱走者を百発百中で見つけるサルは、脱出を図るウッディたちの最大の難関と言われた存在です。しかしエンドロールではパーティーが開かれているサニーサイド保育園で、サルも監視モニターを見ながら楽しんでいる様子が映ります。ロッツォが去ったことで平和なおもちゃになった様子がうかがえました。

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ビッグ・ベビー:ウッディ・スミス/末原一乃

ほぼ等身大(46cm)の赤ちゃん人形。横にすると目を閉じ、ミルクを飲みます。しかし片目は閉じたままで、塗装が剥げている箇所も。以前の持主、デイジーを「ママ」と呼んで、今でも慕っているビッグ・ベビー。「ママ」以外は話さず、泣き声のみです。 ビッグ・ベビーの声を演じたのはウッディ・スミス、日本語吹替版では当時6歳の末原一乃が担当しました。

ケン:マイケル・キートン/東地宏樹

ケンは、バービーの彼氏として売り出されている実在の着せ替え人形です。 英語版で声を担当したのは2014年に『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』でアカデミー賞主演男優賞にノミネートされたマイケル・キートン。『バットマン』(1989年)や『スパイダーマン:ホームカミング』(2017年)などでも知られています。 日本語版では、数多くのアニメ作品への出演や、「ワイルド・スピード」シリーズのオーウェン・ショウ(ルーク・エヴァンス)役の吹替などでも知られる、東地宏樹が声をあてています。

チャックルズ:バド・ラッキー/小林尚臣

チャックルズは、悲しそうな顔をしたピエロの人形です。ロッツォやビッグ・ベビーの仲間で、悲しい顔をしているのはある理由がありました。 チャックルズの声を演じるのは、元ピクサーのアニメーターで「セサミストリート」などでも活躍しているバド・ラッキーです。日本語版ではテレビドラマ、映画への出演から海外ドラマや洋画の吹替まで幅広く活躍する小林尚臣が担当しています。

その他のおもちゃたち

サニーサイド保育園には、そのほかにゴムでできた紫色のタコのおもちゃ、ストレッチ(声:ウーピー・ゴールドバーグ/片岡富枝)や車輪のついた電話のおもちゃチャッターフォン(声:テディ・ニュートン/山路和弘)、イモムシ型の読書用ライト・ブックワーム(声:リチャード・カインド/多田野曜平)などが登場します。

キャラクター&声優【ボニーの部屋】

ドーリー ボニー・ハント 田中敦子
ミスター・プリックルパンツ ティモシー・ダルトン 落合弘治

ドーリー:ボニー・ハント/田中敦子

ボニーの部屋にいる、紫色の髪をした女の子型の布製ぬいぐるみ。ボニーの遊びの設定では悪い魔女役になることが多いおもちゃです。 英語版では『レインマン』(1988年)などに出演し、その後ピクサー作品の多くに出演することになるボニー・ハントが、日本語版では「攻殻機動隊」シリーズの草薙素子少佐役などで有名な田中敦子が声優を務めています。

ミスター・プリックルパンツ:ティモシー・ダルトン/落合弘治

ボニーの部屋にいる、ハリネズミのぬいぐるみ。チロル地方の半ズボンを履いています。演劇が大好きで、舞台俳優気取りです。 英語版では、4代目ジェームズ・ボンドとして知られるティモシー・ダルトンが声を担当。日本語吹替版ではアニメ『BLUE DRAGON』(2007年〜2008年)や数多くの洋画吹替で活躍している落合弘治が演じています。

キャラクター&声優【人間】

アンディ・デイビス(17歳) ジョン・モリス 小野賢章
アンディ・デイビス(8歳) チャーリー・ブライト 石坂彪流
アンディのママ ローリー・メトカーフ 小宮和枝
ボニー・アンダーソン エミリー・ハーン 諸星すみれ

アンディ・デイビス(17歳):ジョン・モリス/小野賢章

幼少期(8歳):チャーリー・ブライト/石坂彪流

ウッディたちの持ち主で、本作では17歳に成長しています。大学進学が決まり、もうすぐ実家を離れることが決まったアンディはおもちゃたちをどうするのでしょうか? アンディの声は第1作目からずっとジョン・モリスが演じており、17歳になったアンディも彼が演じています。今回、8歳のアンディはチャーリー・ブライトが演じました。 日本語版では17歳のアンディ役に「ハリー・ポッター」シリーズで主人公ハリー(ダニエル・ラドクリフ)の吹替を務めた小野賢章が、8歳のアンディは当時子役として活動していた石坂彪流(いしざか たける)が担当しています。

アンディのママ:ローリー・メトカーフ/小宮和枝

アンディの母親。アンディが屋根裏にしまおうと袋詰めしていたおもちゃたちを、ゴミだと勘違いして捨ててしまい、本作の騒動が始まります。 英語版では『レディ・バード』(2017年)で主人公の母を演じたローリー・メトカーフが声を担当。日本語吹替版ではアニメ「うる星やつら」シリーズのラン役や「ハリー・ポッター」シリーズのドローレス・アンブリッジ役(イメルダ・スタウントン)などで知られる小宮和枝が演じています。

ボニー・アンダーソン:エミリー・ハーン/諸星すみれ

サニーサイド保育園に通う4歳の女の子ボニーは、アンディのママの友人の娘です。アンディと同じように、おもちゃを使った演劇仕立てのごっご遊びが好きです。 ボニーの声を担当したのは、本作の前年にチェコの人形アニメ映画『屋根裏のポムネンカ』(2009年)で声優としてデビューしたエミリー・ハーン。日本語版ではアニメ『東京喰種 トーキョーグール』(2014年)の笛口雛実役や「シュガー・ラッシュ」シリーズのヴァネロペ役などで知られる諸星すみれが担当しています。

トトロも登場?カメオ出演したキャラ

トトロ

日本を代表する人気キャラクターであるトトロ。『トイ・ストーリー3』では、ボニーの部屋のぬいぐるみとしてカメオ出演しています。

『トイ・ストーリー』の悪ガキ・シド

シリーズ第1作目で悪役として登場したシドも、本作にカメオ出演しています。 大人になったシドはゴミ収集車の職員になって登場。『トイ・ストーリー』のときと同じTシャツを着ており、同じ声優が演じているので、気づいた人もいるのではないでしょうか。

『カーズ』のスノット・ロッド

アンディの部屋には多くのポスターが貼ってありますが、そのなかの1枚に『カーズ』(2006年)に登場する暴走車スノット・ロッドのポスター(窓の隣の赤いポスター)もあります。 成長したアンディは車も好きなのでしょう。

『ファインディング・ニモ』のエイ先生

サニーサイド保育園の棚に、クジラやイルカのおもちゃとともに『ファインディング・ニモ』(2003年)のエイ先生のおもちゃが並んでいます。

『トイ・ストーリー3』のピクサーの隠しネタ

「A113」

ピクサー作品に限らず、アメリカのアニメーション作品の中で「A113」という文字を発見したことがあるでしょうか?これは、カリフォルニア芸術大学を卒業した学生たちの内輪ネタ。同大学の教室番号なのだそうです。 このお遊びをはじめたのはアニメーター/映画監督のブラッド・バード。『ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル』でもメガホンを撮った彼は、ディズニー・ピクサー作品以外でもこの「A113」を登場させています。 ほぼすべてのピクサー作品にこの数字が登場していますが、「トイ・ストーリー」シリーズでは、アンディのママが乗っているミニバンのナンバープレートがこの番号です。

ルクソーボール

黄色ベースにぐるりと青いライン、赤い星が特徴のルクソー・ボール。ピクサー・ボールとも呼ばれるこのボールは、多くのピクサー作品に登場しています。 特に「トイ・ストーリー」シリーズでは、分かりやすく姿を見せているこのルクソー・ボールですが、本作では少し上級者向け。ウッディが木から落ち、地上からギリギリになる場面の、壁のタイルに注目です。小さく描かれたルクソー・ボールが映りますが、短いシーンなのでお見逃しなく!

ピザプラネットの車

おなじみピザ・プラネットのデリバリートラックは、『Mr.インクレディブル』(2004年)以外の全てのピクサー作品に登場しています。 本作では、ロッツォたちが車に乗せてもらったり、アンディの寝室に貼っているピザ・プラネットのカレンダーで確認できます。

バズの電池の製造元は……

バズの背中にある電池ケースが開けられるシーンをよく見てみると、なかに入っている電池にはあるマークがあります。 それは、『ウォーリー』(2008年)に出てくる大企業「Buy N Large」のロゴマーク。知っていないとかなり見つけるのは難しいと思います。

隠されたピクサーのスゴ技!

「トイ・ストーリー」シリーズの他にも、『モンスターズ・インク』(2001年)や『ファインディング・ニモ』(2003年)等、数多くの長編CGアニメーション映画で知られるピクサー・アニメーション・スタジオ。 そのこだわりは並大抵のものではなく、本作品では、視聴者がより「おもちゃの世界」を実感出来るよう、左目用と右目用のカメラの距離を通常より短くしており、おもちゃの目線を演出しているそうです。 また、本作にはさまざまなおもちゃが登場しますが、それぞれに動きが違っていることにも注目です。例えばぬいぐるみのロッツォとメカっぽいバズ、人形のウッディでは、それぞれ歩き方や歩いたときの体の動きも違っています。

『トイ・ストーリー3』のあらすじやキャラクターはチェック必須!

魅力的で多彩なキャラクターが登場し、手に汗握るストーリー、感動の結末まで目が離せない『トイ・ストーリー3』。観る人に訴えかけてくるメッセージも含めて、心を揺さぶる名作です。もちろん、最新の技術を駆使して作られた映像も、その感動を増幅させる役割を担っています。 また、他作品キャラクターのカメオ出演など、楽しい要素もふんだんに盛り込まれたピクサー最高傑作のひとつといってもいいでしょう。 大人も子供も涙なしには観られない、しかし観たあとは優しい気持ちになれる、そんな作品です。