『トイ・ストーリー4』フォーキーの声優は竜星涼!愛おしい自虐キャラのトリビアやスピンオフも気になる
『トイ・ストーリー4』の特報に登場し、世界を驚かせた新キャラクターのフォーキー。これまでのおもちゃたちとは明らかに違う彼は、一気に話題をさらいました。そして徐々にその全貌が明らかに。彼は『トイ・ストーリー4』でウッディの冒険のはじまりとなる重要な役割を担います。 いったいフォーキーとはどんなキャラクターで、ウッディたちにどんな影響を与えるのでしょうか。彼のプロフィールや声優とともに、トリビアなども紹介します。
※本記事は、『トイ・ストーリー4』のネタバレを含みます。読み進める際は注意してください。
フォーキーってどんなキャラクター?
フォーキーは、ウッディたちの新たな持ち主・ボニーが先割れスプーンを使って作った手づくりおもちゃ。彼女のいちばんのお気に入りです。性格はちょっぴり天然で、予測不能な行動をとります。 自分を「ゴミ」だと思っており、目を離すとすぐにゴミ箱に入りたがるフォーキー。ボニーを見守るウッディは、彼がいなくなるとボニーが悲しむため、必死でフォーキーを見張ることになってしまうのでした。 フォーキーは先割れスプーンとしての本来の役割を果たすことができず、「ぼくはおもちゃじゃない!」と言います。これは第1作目のバズを思い出させますね。「トイ・ストーリー」シリーズは「この世のあらゆる物には目的がある」という発想を土台としています。 フォーキーの「目的」はなんなのか、それが本作のポイントとなっています。
日本語版声優:竜星涼
日本語吹き替え版でフォーキーを演じるのは、本作が声優初挑戦となる竜星涼です。 ドラマ『アンナチュラル』(2018年)、映画『ぐらんぶる』(2020年)などへの出演で知られる竜星は、オーディションを経てフォーキー役に大抜擢。 今回の出演について「本当に光栄だと思ったのですが、僕で大丈夫なのかなと思いましたし、とにかく本当にびっくりしました」とディズニーの公式サイトにコメントを寄せました。 本作に参加するにあたって、シリーズの雰囲気やこれまでの声優陣が出している声に注目して全作見直したという竜星。努力の甲斐あってか、声優初挑戦とは思えないほどの完成度でした。
竜星涼ってどんな人?
竜星涼(りゅうせい りょう)は2010年にデビューした戦隊シリーズ出身の俳優で、朝ドラには『ひよっこ』(2017年)に引き続き『ちむどんどん』(2022年)にも出演しています。役者としても幅広いキャラクターを演じ分け、また183cmと高身長でモデルとしても活躍している多才な人物です。 声優は本作が初挑戦でしたが、彼の表現力やオーディションでの高い演技がディズニーの担当者に認められ、フォーキー役に抜擢されました。 子供のように高くて特徴的なフォーキーの声が竜星涼とは気づかなかった人も多く、違和感のない演技力が称賛を浴びています。
事務所の先輩・唐沢寿明と共演!
実はウッディの声を演じる唐沢寿明と竜星涼は、同じ事務所の先輩・後輩の関係。本作で初共演となった2人ですが、お互いに「親子や兄弟のような関係」と語っており、ウッディとフォーキーそのままの関係性を築けているようです。 実際に2人は親子ほども年齢が離れているため、竜星涼が唐沢寿明を頼れる存在として慕っています。しかし竜星涼がアフレコをする際は、唐沢寿明の声を入れる前だったことから、英語版の声に合わせなくてはならずとても苦労したことをインタビューで明かしていました。
英語版声優:トニー・ヘイル
英語版でフォーキーの声を担当するのは、テレビシリーズ『Veep/ヴィープ』などへの出演で知られるトニー・ヘイル。 本作の他にアニメーション映画への出演は『ニンジャ・バットマン』(2018年)のジョーカー役がよく知られています。
フォーキーのガールフレンド?「ナイフィー」
『トイ・ストーリー4』のエンドロール後には、ボニーのおもちゃたちの様子が描かれています。 不在となったウッディの代わりにボニーの幼稚園に着いて行ったジェシー。連れ帰ってきたのは、ボニーが新たに作り出したおもちゃ「ナイフィー」でした! 使い捨てナイフで作られたナイフィーは、見た目がフォーキーそっくりです。自然とフォーキーの元へ近づいたナイフィーは「私なんで生きているの?」と尋ね、それに対してフォーキーは「さあ、なんでかな」と返すのでした。 何気なく問いかけられてはいるものの、その疑問は哲学的でとっても深い内容。私たちもなぜ生きているのか、考えさせられてしまいますね。
フォーキーのスピンオフ作品
ディズニープラスでは「トイ・ストーリー」のスピンオフ作品である『フォーキーのコレって何?』シリーズが配信されています。全10話、各話5分程度で構成されており、1話ごとに様々なおもちゃたちがフォーキーの質問に答えていくというストーリーです。 フォーキーの質問は「お金って何?」や「友達って何?」など素朴なものばかり。それに対するおもちゃたちの返答も興味深いので注目です。 またフォーキーだけでなく、ボニーのおもちゃたちの姿も見られるので、「トイ・ストーリー」のファンには嬉しい内容となっています。1話完結のため、どの話から見始めても大丈夫です。 純粋にフォーキーをもっと観たい人はもちろん、親子で楽しみたい人にもおすすめです!
フォーキーの『トイ・ストーリー4』での活躍
『トイ・ストーリー4』でウッディの冒険のきっかけになるフォキー。それは「活躍」というよりは「迷惑」です。自分をゴミだと思い、おもちゃとして生きることを良しとしないフォーキーは、持ち主であるボニーのもとから逃げ出してしまいます。彼を連れ戻すため、ウッディは旅に出るのです。
ウッディとともにボニーのもとへ帰る途中、フォーキーはさまざまなおもちゃと出会います。 ウッディのかつての仲間ボー・ピープや、長い間アンティークショップで自分を愛してくれる子供を待ちつづけるギャビー・ギャビーなど、おもちゃとしての生き方はそれぞれであることを目の当たりにするフォーキー。 特に彼が長い間おしゃべりをしたのは、ウッディのボイス・ボックスを狙うギャビー・ギャビーでした。フォーキーは彼女と話すうち、たったひとりの持ち主に愛されたいという彼女の強い願いを知ります。そして、ボニーに愛されていることを実感しおもちゃとして生きることを決意しました。 “自分の存在意義はなにか、自分の居場所はどこか?”というのは、「トイ・ストーリー」シリーズの根底にあるテーマです。本作では、フォーキーがその答えを見出すキャラクターのひとりになっています。
フォーキーに関するトリビア
フォーキーのデザイン案はワークショップで集めた
「トイ・ストーリー」シリーズで初めての手作りおもちゃであるフォーキー。彼のデザインはどうやってできたのでしょうか。 フォーキーのデザインのベースは、ピクサーの社内で行われたワークショップから生まれたそうです。どこの幼稚園の教室にもあるような材料を集め、30〜40人ほどのメンバーがそれらを素材にそれぞれのデザインを考案。 そのなかから監督やキャラクターデザイナーが気に入ったものを選び、再構成してキャラクターを作り上げました。そうして不格好で不完全な感じを残しつつも、かわいらしいフォーキーが誕生したのです。
ピクサー作品に“先割れスプーン”が登場するのは2作目!?
先割れスプーンでできたフォーキーですが、ピクサー作品にこのアイテムが登場するのは2度目です。 2008年に公開された『ウォーリー』で、先割れスプーンが登場したのを覚えているでしょうか。地球にひとりぼっちで取り残されたゴミ処理ロボット・ウォーリーは、ゴミを片付けながら興味深いものをコレクションしていました。そんなある日彼が拾ったのは先割れスプーン。それを持ち帰ったウォーリーは、コレクションを分類するときにどこに置くか悩んだ末、フォークとスプーンの間に置きました。 ウォーリーの子供のようなかわいらしい様子を描いたシーンが、ピクサー作品で初めて先割れスプーンが登場した瞬間です。
お披露目画像でフォーキーが持っていたフォークとスプーンには……
初お披露目と同時に世界中で人気を博したフォーキー。そのキャラクタービジュアルで彼は、右手にフォークを、左手にスプーンを持っていました。 そのフォークとスプーンの柄をよく見ると「Pizza Planet」の文字が。なかなかわかりにくいですが、ピクサーらしいユーモアといえますね。
『トイ・ストーリー4』フォーキーは声も性格も全部愛おしい!
手作りおもちゃらしい、他のおもちゃたちとは違った魅力を持つフォーキー。逃げ出した彼をウッディが追うことによって『トイ・ストーリー4』の冒険ははじまります。 ボニーのお気に入りでありながら自分がおもちゃであることを理解できず、フォーキーは他のおもちゃたちとともに居ることに居心地の悪さを感じているのでしょう。このフォーキーの存在、そして複雑な心境が本作の重要なテーマとなっていきます。 『トイ・ストーリー4』では、フォーキーのかわいらしい姿がたくさん見られそうですね!