メラ、アクアマンの妻を徹底紹介!
アンバー・ハードが演じる水を操る海底の女王アクアマンの妻メラ
DCコミックの映画化が相次ぐ中、『ソウ』(2006)のジェームズ・ワンがメガホンをとった映画『アクアマン』が2019年2月に公開。アクアマンをはじめとした、これまでのDCEU映画に未登場だったキャラにも注目が集まっています。 メラも、そのうちの1人で、海底に沈む国アトランティスの王・アクアマンの妻であり、アトランティスの女王です。 アクアマン同様、水中で呼吸ができ、また、高速で泳ぐことが可能。さらに、水を操り、水の形を変えたり、津波を起こして移動手段として使うこともできるのです。 映画ではお騒がせ女優として知られるアンバー・ハードが演じているこのキャラクターを徹底紹介します。
アクアマンの暗殺をするはずが恋に落ちてしまった水中の姫
Mera wants Aquaman dead, but why? Read the AQUAMAN #44 preview here >> http://t.co/rlzzcS96J9 pic.twitter.com/REan7LP09T
— DC (@DCComics) September 29, 2015
実はメラのオリジンストーリーは何度も語られたため、いくつかの混乱が起こっています。 DCシルバーエイジ(1950年代中盤より1970年代初頭)にはエグゼベルという別の次元の水の世界から地球にやってきたとされていました。地球に着いたあと、アクアマンと出会い、犯罪と闘うためのタッグを組み活動、その後結婚に至ったのです。 その後のマイナーチェンジの行われたストーリーでは、エグゼベルはバミューダトライアングルに隠されており、もとはアトランティスの一部だったことが語られました。
メラとその姉妹ハイラは、アトランティスが自分たちを滅ぼそうとしていると信じるエグゼベルの姫であり、アトランティスの王アクアマンを暗殺するために送り込まれます。ところがアクアマンが悪ではないと知ったメラは、殺す代わりに彼と恋に落ちてしまい、アトランティスの女王となったのでした。
最愛の息子の悲劇をきっかけに変遷したキャラクター描写
メラの初登場は1963年、アクアマンの第11話。アーティストのニック・カーディとライターのジャック・ミラーによって生み出されました。 その歴史は他の同期のキャラクターよりも長いおよそ50年。 シルバーエイジの頃は、彼女の描写は他の、特に女性キャラクター同様、2次元のそれでした。しかし、幼少の息子を亡くす決断の後、彼女はアクアマンに恋する一方、過去と向き合うことができない面も持ち、もっと独立したものとして描かれ始めます。
息子の死と壮絶な夫婦喧嘩
初期の頃のメラには特筆すべきストーリー展開はありませんでしたが、彼女の息子、アーサー・カリー・ジュニアがブラック・マンタに殺されてしまったところから大きく動くことになります。 メラは息子が死んだときにそばにいなかった父アクアマンに憤り、二人の争いに発展。そして、その戦いの最中、彼女が命を落としてしまったものとアクアマンは思い込みます。 ところが、後になって、実はタナトスが彼女を洗脳していたことが判明。冥府に囚われていた彼女ですがついに夫によって自由の身に。
二人は疎遠になったままとなり、アクアマンが国外亡命中、女王として海を支配していました。その頃、アーサー(アクアマン)はドルフィンとの恋仲になり始めていましたが、しかし、彼はやがてメラと復縁することとなります。
人間嫌い
New52では、メラは地上での生活に適応することに苦労することに。彼女はアクアマンのそばで、恐ろしい海底の生物トレンチと闘いましたが、人間たちをいくら助けても、彼らがアーサーにも彼女にも敬意の念を表さないことを嫌ったのです。
弱点は度重なる悲劇による精神の脆さ
初期のストーリーではメラには受け身になりがちなど、能力にいくつかの制限を与えていました。 しかし、彼女の主な弱点といえば、心を巣食う狂気。 冥府に落ちていた間、彼女はAJと呼ばれていた8-10歳程度の2番目の息子がいました。 AJの父親はアクアマンなのかタナトスなのかは明らかにされていません。異次元に生まれたAJは地球では異常な速さで年を取ってしまうため、メラはこの子を冥府に戻すことになるのですが、この息子の死後、彼女の精神異常はより明確にあらわれていきます。
この精神的な不安定さはアクアマンとの子アーサー・ジュニアを亡くしたことが尾を引いていると思われていました。しかし、実はアクアマンへの愛とエグゼベルへの義務の念に引き裂かれたこと、息子を殺したブラック・マンタは実はアクアマンよりメラを憎んでいたこと、そしてこれらの出来事に対する彼女の責任を秘密する必要があった影響だったと後に明らかになります。
映画版メラはアクアマンと嵐のような恋におちる・・・?
映画『アクアマン』の立ち上げにあたり、ジェームズ・ワン監督はアーサー・カリーと女王メラのクラシックなラブストーリーを取り上げ、更にその嵐のような本質に改めて注目したいとのこと。 メラ役にはエディ・レッドメイン主演の『リリーのすべて』(2015)ウラ役などで知られるアンバー・ハード。2016年にはジョニー・デップとの離婚騒動が大きな話題となりました。 アクアマン役には大人気ファンタジードラマシリーズ『ゲーム・オブ・スローンズ』カール・ドロゴ役と知られるジェイソン・モモア。 古風なラブストーリーに代わって、アクアマンとメラの間の動力を愛憎劇のカテゴリーに落としこむようです。2人には長い歴史がありますが、映画では、ふたりの関係の始まりの頃、どのようにお互い頭を突き合わせたのかを深く掘り下げていくことになるといわれています。