2017年7月6日更新

映画『潜入者』まとめ【ブライアン・クランストン主演の麻薬捜査サスペンス】

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映画『潜入者』が日本上陸

アメリカ史上最も成功したと言われる潜入捜査を実行した元潜入捜査官ロバート・メイザーによる回顧録(衝撃の実話!!)が原作の映画『潜入者』の日本公開が5月13日に決定しました。 大ヒットTVドラマシリーズ『ブレイキング・バッド』でおなじみのブライアン・クランストンがメイザー本人を演じ、『リンカーン弁護士』のブラッド・ファーマン監督がメガホンを握った麻薬捜査サスペンス。今回は本作あらすじやキャストに加え、実在の主人公ロバート・メイザーに関するトリビア情報などを紹介します。

映画のあらすじ

1980年代、合衆国関税局特別捜査官のロバート・メイザーは“ボブ・ムッセラ”という大富豪のビジネスマンを装い麻薬売買によるマネーロンダリング(資金洗浄)組織に潜入。 裏社会に詳しいアブレイユーの助けを得てコロンビアの麻薬組織幹部でマネーロンダリングを担当するロベルト・アルケイノに近づきます。 さらにBCCI銀行(国際商業信用銀行)が麻薬組織のマネーロンダリングをしていることを掴んだロバートは、銀行幹部と信頼関係を築き、世界を股にかける大規模なマネーロンダリングの中枢へと入り込んで行くのでした。  

『ブレイキング・バッド』のブライアン・クランストンが実在の潜入捜査官に!

5年間もの間、架空の人物“ボブ・ムッセラ”として危険な潜入捜査を行った合衆国関税局特別捜査官のロバート(ボブ)・メイザーを演じるのはブライアン・クランストン。 元々は警察官志望だったというクランストン。父も兄も俳優という俳優一家に育ち、大学在学中に俳優志望に転向し、舞台でデビューします。 クランストンは2018年から放映された大ヒットTVドラマシリーズ『ブレイキング・バッド』の主人公ウォルター・H・ホワイトを演じ、エミー賞主演男優賞をなんと3度も受賞。 『トランボ ハリウッドに最も嫌われた男』では『ローマの休日』など数々の名作を生んだ希代の脚本家トランボを演じ、アカデミー主演男優賞にノミネートされました。 本作でクランストンがどんな演技を見せてくれるのか楽しみです。

その他のキャスト

新人潜入捜査官、キャシー・アーツ/ダイアン・クルーガー

捜査のためにメイザーの偽りの婚約者になる新人潜入捜査官のケイトリー・エルツを演じるのは『イングロリアス・バスターズ』のダイアン・クルーガー。 ドイツ出身のクルーガーはモデルとしてキャリアをスタートし、2002年にデニス・ホッパー主演の『ザ・ターゲット』で女優デビュー。 歴史大作『トロイ』のヘレン役に抜擢されたクルーガーは、同年公開の『ナショナル・トレジャー』で国際的に知られるようになります。 その後クエンティン・タランティーノが脚本、監督を担当した『イングロリアス・バスターズ』で全米映画俳優組合賞助演女優賞にノミネート。 英語、フランス語、ドイツ語を操るクルーガーは、ヨーロッパとハリウッドで活躍しています。

ロバートの仲間、エミール・アブレユー/ジョン・レグイザモ

ロバートのパートナーであり、裏社会に詳しいエミール・アブレユーを演じるのは多彩なジャンルで個性を発揮して活躍するコロンビア出身のジョン・レグイザモ。 人気TVドラマシリーズの『特捜刑事マイアミ・バイス』でドラマ初出演を果たし、以降『カジュアリティー』、『ダイハード2』などに出演。 一方で自作のひとり芝居をオフ・ブロードウェイで上演し好評を得て数々の賞を受賞。 「3人のエンジェル」ではなんとドラッグ・クイーンを演じ、同じくドラッグ・クイーンを演じた主演のパトリック・スェイジと共にゴールデングローブ賞にノミネートされました。 近年では、法廷サスペンス映画『リンカーン弁護士』やハートフルコメディ『シェフ 三ツ星フードトラック始めました』、アクションスリラー『ジョン・ウィック』など様々なジャンルでその個性を発揮し好演。また演技だけでなく監督や製作にも携わっています。

麻薬組織の幹部、ロベルト・アルケイノ/ベンジャミン・ブラット

麻薬王エスコバルの腹心の部下で麻薬組織の幹部、ロベルト・アルケイノを演じるのは『Law & Order』を始め、『モダン・ファミリー』、『プライベート・プラクティス』、『24 TWENTY FOUR リブ・アナザー・デイ』等、数々の人気TVドラマシリーズで活躍しているベンジャミン・ブラット。 映画においても『デンジェラス・ビューティ』、『キャット・ウーマン』、『コレラの愛の時代』、『ドクター・ストレンジ』等、コメディからアクション、サスペンスと幅広い役柄を演じています 意外なようですがアニメ『くもりときどきミートボール』のマニー、『怪盗グループのみイオン危機一髪』のエドアルド/アル・マッチョを担当するなど声優としても活躍。 原作者のメイザーがクランストンと共に素晴らしい役者と絶賛しているブラット。今作の麻薬組織の幹部アルケイをどのように演じてくれるのか楽しみです。

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潜入捜査官ロバート・メイザーとは? 知っておきたい5つの事実

本作の原作者であり主人公のモデルである元潜入捜査官のメイザー。巨大なマネーロンダリングを暴き、一つの銀行を崩壊に追いやった男とは一体どのような人物なのでしょうか? メイザーについて知っておきたい事実を5つご紹介します。

1. 人前に姿を現さない。正体は徹底的に隠す!

『潜入者』ロバート・メイザー 
20年以上前、メイザーはコロンビアの麻薬組織からヒットマンを送られて殺されそうになったそう。隠密に行う仕事柄、メイザーは今でも写真を撮らせず、テレビのインタビューにも顔をぼかして出演。  2009年に本を出版した際も、本屋のプロモーションやブックフェアーでも彼の本にサインはしませんでした。テレビのインタビューにおいてもメイザーの姿はシルエット、声も加工するといった徹底ぶりでした。
『潜入者』ロバート・メイザー 本
メイザーは、隠れることはしないがその正体を知られて狙われるような不必要な危険性は避けたいと語っています。

2. 潜入名”ボブ・マッセラ”は墓場で見つけた?

『潜入者』ブライアン・クランストン4
メイザーはマネーロンダリングを扱う大富豪のビジネスマンに扮して組織に潜入。その人物像を“金持ちで、いい生活を送っているマフィアとつながりのある大物”としていますが、その名前として選んだ“ボブ・ムッセラ”はなんと墓石から取ったとのこと。 この名前の主は、メイザーと同い年でイタリア系アメリカ人。そしてうっかり間違えることを避けるためにファーストネームとイニシャルが同じだったこともポイントになったそう。

3. クランストンが自分を演じてくれてハッピー!

『潜入者』ブライアン・クランストン ブレイキング・バッド
メイザーはクランストンがこの映画の彼の役に選ばれるまでクランストンの大ヒット作『ブレイキング・バッド』を見たことはなかったそうですが、クランストンは深みがあって複雑なキャラクターを演じ切れる俳優だとメイザーは語っています。 そして才能があって世界的にも認識されているクランストンが自分を演じることをとても嬉しく思っているそう。 メイザーはクランストンを家に招待してディナーを共にしたそうです!

4. 素晴らしいキャラクター!

クランストンはインタビューでこう語っています。
このキャラクターは素晴らしいよ。メイザーは英雄だ。自分の国を、そして社会を良くしようとするために命をかける男がいる。そしてそのために悪人達と親友にならなきゃいけない、そのアイディアがただ好きなんだ。
引用:heavy.com
クランストンはこの役を演じるにあたって、「メイザーという人物について知ること、そしてこの男が正体がばれた瞬間に殺されるかもしれないという危険と隣り合わせの潜入捜査という仕事をいかにやり抜いたのかを知ること」を目標にしたと語っています。
『潜入者』をやりたいと僕に思わせたことは、メイザーという男がいかにこの潜入者、ボブ・ムッセラとしての最後の日を迎えたかという事なんだ。 そしてロバート・メイザーに戻って妻と子供のいる家に帰り、ゴミを出し、家事をし、子供の宿題の手伝いをしたり、ごく普通の日常に戻る。僕はそれこそがすごいストーリーだと思う。 どうやって彼自身の中で二人の異なる人物を使い分けたのか、そしてどうやって仕事としてもう一人の自分である潜入者、ボブ・ムッセラと決着をつけたのか。僕にとっては時に難しいことだったけど、メイザーは常にプレッシャーの下で生きていたからね。それはもう勝ち目がないよ。
引用:heavy.com
また、メイザーと直接話をできたことは素晴らしい収穫となったようで、クランストンはメイザーから鋭い洞察力を学んだそうです。

5. 今でもマネーロンダリングと戦っている!

メイザーは現在も法の執行機関や全国的な銀行の経営者達にマネーロンダリングのテクニックについて警告しており、マネーロンダリングのメカニズムの知識を生かし、世界的な経済犯罪と戦っている機関を助けているそうです。