2021年8月26日更新

シャマラン映画全13作品ランキング!名作or迷作?特徴とともに大解説

シックス・センス
©Buena Vista/Photofest

シャマラン監督の映画作品ランキング!特徴と名作度を徹底分析

M・ナイト・シャマランは監督作に当たり外れが大きく、賛否を呼びやすい監督の1人です。 『シックス・センス』のような大ヒット作を放つ一方、興行的に失敗した作品や、ファンや批評家からの評価が割れる作品もあります。安定して面白い!とは言えないものの、独特の作風と世界観で映画ファンに愛されてきました。 今回はそんなシャマランの全監督作品を、シャマラニアンの編集部が以下の基準で当たり度順にランキング化!それぞれ5点で計算し15点満点で評価します。 ■どんでん返しレベル:監督の代名詞“どんでん返し”の素晴らしさ ■シャマランレベル:シャマラン作品、独特の不気味さ・不吉さを感じるか ■名作レベル:主要な映画賞のノミネートor受賞歴、批評家サイトの評価 各作品の見どころととともに、あたり・隠れたあたり・はずれの3段階の判定をつけているので鑑賞の際の参考にしてみてください。

M・ナイト・シャマランの基本情報と作品の特徴

『オールド』M.ナイト・シャマラン監督
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M・ナイト・シャマランは1970年生まれ、インド出身アメリカ育ちの映画監督です。少年の頃からスティーヴン・スピルバーグに憧れ映画監督を夢見ていた彼は、ニューヨーク大学卒業後に映画製作の道へ進みます。 やがて脚本と監督を務めた『シックス・センス』(1999)が世界的な大ヒットとなり、アカデミー賞の作品、監督、脚本部門にノミネートされるなど一躍有名人に。その後も多くの作品を発表し続けているシャマラン監督ですが、興行的に失敗した作品や、映画ファンや批評家からの評価が別れる作品が多いのも事実です。 シャマラン作品の特徴といえば、代名詞でもあるラストの“どんでん返し”でしょう。伏線職人とも呼ばれており、何度も観返したくなる中毒性が魅力です。 製作した作品のジャンルはホラー、サスペンスが多く、作中に漂う不気味な雰囲気が恐怖を煽ります。 これらが合わさるとまさにシャマランワールド!ですが、『エアベンダー』などのファンタジー、SFものといった多彩なジャンルに挑戦してきました。作品ごとにテイストが異なり、新作が出てもどんな作品か全く予想ができません。

13位:『エアベンダー』(2010年)

『エアベンダー』
©Paramount Pictures/Photofest/Zeta Image

■当たり判定:はずれ ■どんでん返しレベル:☆☆☆☆☆ ■シャマラレベル:☆☆☆☆☆ ■名作レベル:☆☆☆☆☆ ■計0点 日本でも放映されたアニメ『アバター 伝説の少年アン』の実写化作品。シャマラン監督初の、原作のある作品です。 気、水、土、火の4つの国によって均衡が保たれている世界を舞台に、超能力を持った主人公アンが世界平和のために修行を積む姿を描いたアニメは、子供から大人まで多くのファンを惹きつけ大ヒットとなりました。 しかし映画版では、重要なシーンや登場人物がカットされている点、アジア系のキャラクターが白人へ変更されている点などが原作ファンから批判を浴び、ゴールデンラズベリー賞の5部門を総なめにする結果に。 シャマラン監督自身はあくまで子ども向けに作った作品だと語っており、実際に子どもたちからの評判は悪くはないようなのですが……。続編があることをにおわせる内容でしたが、2021年現在も製作されていません。

12位:『レディ・イン・ザ・ウォーター』(2006年)

レディ・イン・ザ・ウォーター
©Warner Bros./Photofest/Zeta Image

■当たり判定:はずれ ■どんでん返しレベル:☆☆☆☆☆ ■シャマラレベル:★☆☆☆☆ ■名作レベル:☆☆☆☆☆ ■計1点 アパートの管理人(ポール・ジアマッティ)の前に現れた謎の女性(ブライス・ダラス・ハワード)の正体は、なんと水の精。彼女を元の世界に戻すために、アパートの住人たちが力を合わせます。 シャマラン監督が、自身の幼い子どもたちのために毎晩寝る前に即興で作って語ったおとぎ話を実写化したという本作。ファンタジー作品で新境地開拓かと思いきや、批評家からの評価は低く、その年の最低映画を選ぶゴールデンラズベリー賞の全4部門にノミネートされてしまうなど、興行的にも大コケしてしまったようです。 理由はシャマラン監督らしい独創性のあるストーリー展開とどんでん返しがなかったから。子どもを寝かしつけるためのおとぎ話にオチなんか無いと言われたらそれまでなのですが……。

11位:『ハプニング』(2008年)

『ハプニング』
©20th Century Fox/Photofest/Zeta Image

■当たり判定:はずれ ■どんでん返しレベル:★☆☆☆☆ ■シャマラレベル:★★☆☆☆ ■名作レベル:☆☆☆☆☆ ■計3点 人々が突然自殺し始めるという衝撃的なシーンで幕を開ける本作。『テッド』(2012年)のマーク・ウォールバーグ演じる高校教師と『(500)日のサマー』(2012年)のズーイー・デシャネル演じる妻は、突然ミツバチが姿を消したことと関連があるのではないかと考えますが……。 ストーリーを聞く限りはスリリングで面白そうに思いますが、2011年に米『ハリウッド・リポーター』誌が発表した「全然怖くないホラー映画10選」に選ばれ、主演のマーク・ウォールバーグにまで失敗作と言われてしまった本作。そこまで言われると、逆に怖いもの見たさで鑑賞したくなりますね。 一方で“シャマラン監督=どんでん返し”というイメージを持たずに観た人からは、純粋にパニック・ホラー作品として面白いという評価も受けています。

10位:『アフター・アース』(2013年)

■当たり判定:はずれ ■どんでん返しレベル:☆☆☆☆☆ ■シャマラレベル:★★☆☆☆ ■名作レベル:★★☆☆☆ ■計4点 舞台は西暦3072年、地球を離れた人類は遠く離れた惑星に移住しています。 レンジャー部隊の伝説的な最高司令官である父(ウィル・スミス)と13歳の息子キタイ(ジェイデン・スミス)は、軍事演習の途中で地球に不時着。人間の恐怖心を察知し襲いかかる怪物アーサとの死闘を繰り広げます。 ウィル・スミスとその息子ジェイデン・スミスの親子共演が話題となったSF作品。SF映画としては設定につっこみどころが多いという批判はあるものの、親子の愛情と少年の成長を描いたドラマとしては概ね高評価を得ているようです。

9位:『翼のない天使』(1998年)

『翼のない天使』
©Photofest/Zeta Image

■当たり判定:隠れたあたり ■どんでん返しレベル:★☆☆☆☆ ■シャマラレベル:★☆☆☆☆ ■名作レベル:★★★★☆ ■計6点 日本では劇場未公開のため知名度が低いものの、シャマラン監督初期の隠れ当たり名作です。 大好きだった祖父を亡くした少年・ジョシュア(ジョセフ・クロス)が、天国にいる祖父のことが心配で堪らなくなり、神様に尋ねようとするストーリー。神様への信仰心がゆらぎながらも、多くの出会いと別れを経て成長していく少年は、最後にどんな答えを出すのでしょうか? 本作はシャマラン作品では珍しい、良質なヒューマンドラマとして密かな人気を得ました。 タイトルの“翼のない天使”が誰を指しているのか、その謎はラストで回収されています。感動のサプライズなのは確かですが、どんでん返しというほどではありません。

8位:『サイン』(2002年)

『サイン』
©Buena Vista Pictures/Photofest/Zeta Image

■当たり判定:隠れたあたり ■どんでん返しレベル:★★☆☆☆ ■シャマラレベル:★★★★☆ ■名作レベル:★★☆☆☆ ■計8点 事故で妻を亡くし、人生の意味を失った牧師(メル・ギブソン)。元野球選手の弟(ホアキン・フェニックス)と子どもたちと共に暮らす彼の畑にミステリーサークルが出現し、世界中で宇宙人の目撃情報が! 果たして主人公は宇宙人の侵略から家族を守ることができるのか、というストーリーです。 本作もまた、妻の最期の言葉や子どもたちの行動など、ラストへの伏線が効いたシナリオです。意外性のある結末は賛否両論ありましたが、宇宙人の侵略を通して、失意のどん底にいる1人の男が再生し、人生の意味を見つめ直す姿を描いたヒューマンドラマといえるでしょう

7位:『ヴィレッジ』(2004年)

『ヴィレッジ』2004
©Touchstone/Photofest/Zeta Image

■当たり判定:隠れたあたり ■どんでん返しレベル:★★★☆☆ ■シャマラレベル:★★★☆☆ ■名作レベル:★★★☆☆ ■計9点 外界から孤立し、数十人の村人が自給自足で暮らす小さな村。そこで生まれ育った盲目の少女アイヴィー(ブライス・ダラス・ハワード)は、恋人を助けるための薬を買うために生まれて初めて外の世界へ。 村を囲う森には怪物がいると教えられてきたアイヴィーでしたが、その「怪物」の正体とは?そして、彼らが暮らす「村」とは一体何なのか……。シャマラン監督らしいオチを、目の見えないアイヴィーにかわり観客が目撃することになります。

6位:『ミスター・ガラス』(2019年)

■当たり判定:隠れたあたり ■どんでん返しレベル:★★★☆☆ ■シャマラレベル:★★★★☆ ■名作レベル:★★★☆☆ ■計10点 「アンブレイカブル」シリーズ3部作の完結編。フィラデルフィアの施設に、特殊能力者を自称する者たちが集まるところから始まります。 彼らは悪を感知する力を持つ「アンブレイカブル」のデヴィッド、多重人格者のケビン、天才的なIQを持つものの身体は脆いミスター・ガラスの3人です。精神科医のステイプル(サラ・ポールソン)は彼らの妄想だと証明するため、“禁断の研究”に手を染めてしまい……。 単純な正義と悪の対立ではなく、スーパーヒーローの実在性を問いかけた本作。その終幕は衝撃的なものでしたが、興収・反響ともに2作目には叶いませんでした。「結末が納得できない」との声が多く、ファンの間では続編製作が望まれています。

同率4位:『オールド』(2021年)

■当たり判定:あたり ■どんでん返しレベル:★★★☆☆ ■シャマラレベル:★★★★☆ ■名作レベル:★★★★☆ ■計11点 『オールド』はシャマラン監督の最新作であるタイムスリラー作品です。 バカンスを過ごすため南国のリゾートホテルを訪れた、キャパ一家。ホテルの支配人からこっそり案内されたビーチはとても美しいですが、数時間が経った頃、子供たちが急成長を始めます。成長のスピードから1日居ればおよそ50年分の年齢を重ねることになると判明します。 一行は無事このビーチから脱出することができるのか……。 “時間”が鍵となる本作は私たちが持つ老衰、痴呆、病気など老いに対する恐怖を掻き立てます。アメリカ本国では評価が完全に割れているため、むしろ気になる!と鑑賞したファンも多いようです。 個人的にラストのどんでん返しは予想がしやすかったのですが、自然の脅威や時間の圧縮を最大限に活かした革新的な映像表現はかなりおぞましくシャマラン作品の中でも随一だと感じています。51歳、壮年期の監督の新境地を観ることができるのではないでしょうか?

4位:『アンブレイカブル』(2001年)

アンブレイカブル
©︎TOUCHSTONE

■当たり判定:あたり ■どんでん返しレベル:★★★★☆ ■シャマラレベル:★★★☆☆ ■名作レベル:★★★★☆ ■計11点 フィラデルフィアで乗員乗客131人が死亡する列車事故が発生し、唯一の生き残りとなったデイヴィッド(ブルース・ウィリス)。彼はイライジャと名乗る男(サミュエル・L・ジャクソン)の言葉で、自らが「アンブレイカブル(不滅の肉体を持つ者)」だと自覚し始めます。 デヴィッドがヒーローに目覚める過程が、陰鬱かつ不気味な世界観で描かれました。 『シックス・センス』の次作で期待値が高く、興収的にも概ね成功した本作。派手なアクションシーンはなく、監督独自のヒーロー像を展開するサスペンスです。緊張感で観客を引き込んでいき、ラストは“らしい”どんでん返しが! 「MCU」などが登場していない時代に、大人のヒーローものとして注目されました。

3位:『ヴィジット』(2015年)

■当たり判定:あたり ■どんでん返しレベル:★★★★☆ ■シャマラレベル:★★★★☆ ■名作レベル:★★★★☆ ■計12点 初めて対面する祖父母の家に、1週間滞在することになった15歳と13歳の姉弟。優しい祖父母に美味しい手料理でもてなされて喜んでいたのも束の間、夜になると不気味な音が家中に響き渡り、祖父母の様子もどこかおかしい。 年齢的に軽い認知症状が出ているのか、それとも……というホラー作品です。 アメリカでは公開直後から「老夫婦の奇行が怖すぎる!」と若者の間で評判を呼び、「シャマラン完全復活!」とファンを歓喜させた本作。祖父母の正体に関するどんでん返しも衝撃的で、監督の本領が発揮されたと言えるでしょう。 それにしても「復活」とは、またすごい言われ方ですね。一時期の作品を全否定されていますが、シャマラン監督自身はどんな気分なのでしょうか。

2位:『スプリット』(2017年)

■当たり判定:あたり ■どんでん返しレベル:★★★★☆ ■シャマラレベル:★★★★★ ■名作レベル:★★★★☆ ■計13点 見知らぬ男に拉致され、密室に監禁された3人の女子高生。事件の犯人で解離性同一性障害者を患う男性・ケビン(ジェームズ・マカヴォイ)と、彼を担当する精神科医フレッチャー(ベティ・バックリー)を主軸とするストーリーです。 ケビンの23の人格はそれぞれ女子高生の味方であったり、危害を加えようとするものも存在します。果たして誰を、何を信じればいいのか、ハラハラドキドキの連続です! 本作は『アンブレイカブル』から17年越しの続編。『ヴィジット』の冴え渡る勢いのまま全世界興収2.7億ドルを記録し、興収・反響ともに前作を上回っています。シャマラン節全開の映画になっており、前作との繋がりを示唆する最後のどんでん返しにファンは歓喜しました。

1位:『シックス・センス』(1999年)

シックス・センス
©Buena Vista/Photofest

■当たり判定:あたり ■どんでん返しレベル:★★★★★ ■シャマラレベル:★★★★★ ■名作レベル:★★★★★                                   ■計15点 堂々1位に輝くのはやっぱり『シックス・センス』!シャマランのことは知らないけど、この作品は知っている、という人も多いのではないでしょうか? ブルース・ウィリス演じる小児精神科医と、ハーレイ・ジョエル・オスメント演じる死者を見ることのできる少年の交流を描いた本作。世界的に大ヒットし、M・ナイト・シャマランの名を世に知らしめました。 「まだ映画を見ていない人には決して話さないで下さい」という冒頭の前置きと衝撃的なラストが非常に話題になったため、「シャマラン監督といえばどんでん返し」というイメージを持っている人も多いでしょう。 この衝撃の結末を超えるシナリオを作るのはハードルが高そうです。

シャマラン映画ランキング!これであなたもシャマラニアン

一時期は「駄作製造機」とまで酷評され、当たる時は凄まじい名作を生むシャマラン監督。どの監督にも言えますが、“誰かの思う名作は誰かの駄作”を地で行く存在です。 今回のランキングで紹介した作品を観れば、誰かと語りたくなってしまうはず!作品の出来に関係なく、考察のしがいがあるのがシャマラン作品なのです。そのうち当たり外れに固執しなくなったら、あなたもシャマラニアンかもしれません。