2017年7月6日更新

【連載:映画業界で働く女性が教えます!】 甘酸っぱい青春を描くオススメ映画

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ポエトリー・エンジェル
(C)2017 田辺・弁慶映画祭 第10回記念映画プロジェクト

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今回教えてもらったのは、作品の舞台裏まで知る高木真寿美さん

ポエトリー・エンジェル
(C)2017 田辺・弁慶映画祭 第10回記念映画プロジェクト

話を伺ったのはアークエンタテインメントに勤務する高木真寿美さん。 アークエンタテインメントは、ソフィア・コッポラ×エマ・ワトソンの青春映画『ブリングリング』(2013年)の配給や、直木賞を受賞作家・小池真理子原作の映画化作品『無伴奏』(2016年)において製作・配給を担うなど、ミニシアター系の映画において存在感を発揮し続けている映画会社です。 彼女は宣伝部門に所属し、多くの作品の宣伝に携わってきた敏腕社員とのこと。

映画宣伝の仕事とは

高木さんは、割り当てられた予算を踏まえつつ宣伝計画を立案。映画専門家への原稿依頼、作品のリリース作成、各メディアへの告知など活動は多岐にわたるそうです。 「作品ごとに異なる魅力をいかに伝えるのかは、まさにアイデア勝負ですね。」(高木)

そんな高木さんお勧めの青春映画はコチラ

高木さんが所属するアークエンタテインメントでは幅広い作品を手掛けていて、10代、20代の青年にフォーカスした青年映画の宣伝も高木さんは何度も担当しています。そんな高木さんに、お勧めの青年映画を教えてもらいました。

『ウォーターボーイズ』(2001年)

「矢口史靖監督の男子高校生たちが、シンクロナイズドスイミングに挑む姿を描く青春映画。この映画には、ダメでも努力すればやれちゃうかも?という若さゆえのエネルギーを感じます。」 「きっと、落ち込んでいる時に観ると、いっぱい元気をもらえると思います。」(高木)

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『タイヨウのうた』(2006年)

「太陽の光に当たれないという病を抱える歌うことが生き甲斐の女の子と、少年との純愛が描かれている映画。単なる感動作というよりは、心から響いてくる主人公の歌声から命の輝きを感じる映画です。」(高木)

『小さな恋のメロディ』(1971年)

「少年少女の恋を描いた作品ですが、ラストシーンで2人がトロッコに乗って行く姿が大人たちの常識に対する反抗から自由な世界への旅立ちをイメージしているように感じます。大人への反発は、若い人たちの成長過程。」 「その先にあるものが希望であって欲しい…と感じさせる作品ですね」(高木)

高木さんが宣伝中の最新作は “ガチに勝負する”青春映画

ポエトリー・エンジェル
(C)2017 田辺・弁慶映画祭 第10回記念映画プロジェクト

お勧めの青年映画を教えてもらった高木さんは、現在公開中の『ポエトリーエンジェル』の宣伝を担当中。 主演は『僕らのごはんは明日で待ってる』、『帝一の國』などに出演してauのCMも好評な岡山天音と、モデルや女優としても活躍中の武田玲奈。ふたりの成長をさわやかに描きます。 題材となっているのは「詩のボクシング」。格闘技のリングのような舞台上で2人のポエマーが詩を披露し合い、どちらが心にグッときたのかを審査員や観客が決めるというユニークな設定です。

『ポエトリー・エンジェル』あらすじ

父(鶴見慎吾)の梅農園で草刈りする毎日にうんざりしている21歳の玉置 勤(岡山天音)は、ひょんなことから「詩のボクシング」教室に参加します。セミナー主催者の公務員・林 俊太郎(角田晃広)の指導を受けることに。年金暮らしの中島甚次郎(下條アトム)、人見知りで詩吟好きな板屋智恵子(山田真歩)、ラッパーのような風貌の土井浩二(芹澤興人)らとともに、詩のボクシングの練習に励むことになります。 一方、女子高生の丸山 杏(武田玲奈)は周囲との人間関係を築けずに苦しんでいました。そんな彼女は、あるきっかけで、玉置たちと一緒に「詩のボクシング」を始めることに。

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女子高生5人の叫ぶポエムが自由すぎる!

ポエトリー・エンジェル
(C)2017 田辺・弁慶映画祭 第10回記念映画プロジェクト

劇中には、春山西高校の女子高生5人で結成された「春山西高エンジェルス」が登場。自分の夢を雄弁に語ったり柔道着姿で舞台上を寝そべったりとフリーダムなスタイルで詩を披露しますが、つい聞き入ってしまいます。 「5人の女子高生は、物語の中で『強くて、主人公たちが圧倒的に負ける』という設定なんです。それを感じてもらえるよう、彼女たちを演じたキャストの5人は、リハーサルから本当によく頑張っていたそうです。練習量はキャストの中でも一番で、本番の撮影時には飯塚俊光監督は彼女たちが"エンジェルスになる姿を見られて嬉しかった"と感じたそうで。そんな彼女たちの詩のボクシングも、作品の大きな見どころです。」(高木)

岡山天音演じる主人公たちの詩が熱い!

ポエトリー・エンジェル
(C)2017 田辺・弁慶映画祭 第10回記念映画プロジェクト

春山西高エンジェルスに立ち向かうのが、岡山天音が演じる青年・玉置をはじめとするチーム「ポエマーズ」。梅農家の家業を手伝う玉置、公務員、ラッパー、詩吟女子、そして年金暮らしの男性と、メンバーのキャラクターはてんでバラバラ。最初の“練習試合”では、春山西高校のエンジェルスに圧倒され、返り討ちに合います。 「女子高生たちにコテンパンにされた後、ある練習をきっかけにポエマーズの詩は見違えるように良くなっていきます。とりわけ玉置が最後に披露する詩は、演者の岡山さん自身が飯塚監督と相談しながら『もっと変えたい』とこだわって作り上げたもの。思わず胸が熱くなるので、ぜひ聞いて欲しいですね。」(高木 )

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さらに下條アトムや東京03の角田など、各界の実力派たちがポエマーズを熱演

ポエトリー・エンジェル
(C)2017 田辺・弁慶映画祭 第10回記念映画プロジェクト

ナレーターや俳優など幅広く活躍している下條アトムをはじめ、お笑いトリオの東京03でボケ担当の角田晃広や、映画『永い言い訳』『ヒメアノ~ル』の山田真歩、映画『64-ロクヨン-』『ヒーローマニア-生活-』で個性的な演技を見せた芹澤興人も熱い演技を披露しています。

勝負は撮影本番で決める!? 飯塚監督の大胆かつリアルな演出がみどころ

ポエトリー・エンジェル
(C)2017 田辺・弁慶映画祭 第10回記念映画プロジェクト

本作の監督は『チキンズダイナマイト』(2014年)、『スクラップスクラッパー』(2016年)などを手掛けてきた新進気鋭の監督、飯塚俊光。 絶対王者のエンジェルスとリベンジを誓うポエマーズとの再戦シーンについて、飯塚監督は台本上どちらが勝つのかをあえて決めなかったそうです。本番の撮影時に審査員と観客のキャストがその場で判断して勝敗を決める、まさにガチンコ勝負だったとか。 「岡山さんは、トラウマになったというくらい緊張したと仰ってました。だから、勝った人は本当に嬉しそうだし、負けた人はリアルに悔しそうに感じてもらえるはず。そんな詩のボクシングに夢中になり、岡山さんと武田さんが演じるコミュニケーションが苦手な男女が、胸に抱える思いを吐き出す姿は、とても清々しくて好感が持てると思います。」 「"自分も何かに熱中してみよう"と思うきっかけになってくれたら嬉しいですね。それとエンディングに流れるMrs._GREEN APPLEの主題歌「soFt-dRink」がとってもさわやか。ボーカルの大森さんが17歳の時に書いたという“感受性豊かな歌詞”をお聴き逃しなく。」(高木)

高木さんお勧めの青年映画とともに『ポエトリーエンジェル』もチェックしてみてはいかがでしょうか。

映画『ポエトリーエンジェル』 5月20日より、テアトル新宿、ジストシネマ田辺ほかにて全国順次ロードショー 配給・製作プロダクション:アークエンタテインメント