2021年8月17日更新

『ジュラシック・パーク』おデブなネドリー!実は8台のパソコンを駆使する優秀エンジニア

『ジュラシック・パーク』
©︎Universal Pictures/Photofest/Zeta Image

『ジュラシック・パーク』おデブなネドリーの魅力とは?【ネタバレ注意】

『ジュラシック・パーク』には考古学者のアラン・グラント博士や、その助手であるエリー・サトラー、そしてイケメンな数学者イアン・マルコム博士といった魅力的なキャラクターが多く登場します。 そんな中で、唯一のおデブキャラでもあるデニス・ネドリーは、映画で直接的に「悪者」として描かれています。 彼はシステムエンジニアとしてインジェン社に入社し、「ジュラシック・パーク」で働いていました。しかし、インジェン社の機密組織である恐竜の胚を盗んで、競合会社に渡すというスパイ行為を企てます。 会社を裏切る気満々で働く、その堂々たる悪っぷり!それなのに、どこか憎みきれないのがデニス・ネドリーという男です。 彼の魅力とは一体何なのか、この記事で解説していきます。 ※この記事は映画『ジュラシック・パーク』のネタバレを含みますので、読み進める際は注意してください。

少し間抜けだけど素直な性格

デニス・ネドリーは登場シーンから、なんだかふざけていました。 胚を疑われずに盗むために用意されたシェービングクリームの缶の見た目をした容器を渡されれば、「本当にクリームが出るぞ!」と喜ぶ始末。 彼は金さえ積まれれば何でもやるような男であり、そういった点も含めて非常に素直な性格なのです。それ故に、悪い事をしているのに何故か憎みきれないのではないでしょうか。 デスクの上を片付けるのは苦手。割に合わないと上司に昇給を訴えながら、仕事中であるのに関わらずスティーブン・スピルバーグ監督作『ジョーズ』を観ています。 私服はアロハシャツ、パソコンのデスクトップは水着のお姉さんの写真で、コーラが大好物。そんなダメンズっぷりも、もはや人間らしくて親近感さえ与えます

実はハーバード卒の超エリートで優秀なエンジニア

そんなダメな所ばかり目立つネドリーですが、彼は本当は非常に頭が良く、優秀な人材なのです。 何故なら、彼が担当しているのはパークの中枢コンピューターシステム。グラント博士らがツアーで乗っていた電気自動車、1993年型フォード、エクスプローラー XLTの発進や停止、ドアロックなどの操作を全管理しているシステムです。 さらに、学歴はハーバード大学卒というエリート!これらから分かるように、ネドリーは非常に優秀な人材であり、とても難しい仕事を日々していたのです。 となると、彼が「仕事に対して金銭が見合わない」とジョン・ハモンドに抗議をしていた件も、もしかしたら本当に見合っていなかったのかもしれないですね……。 そうであれば、不当な労働条件を訴えるために声を荒げる従業員という、ある意味全世界のサラリーマン(特にSE)にとって“ヒーロー”的な存在だった見方も出来ますね。

「あっはっはー!」“あの”パスワードがムカつくけど癖になる

デニス・ネドリーの功績は、パークのシステム運営だけではありません。 彼が胚を盗むために変更したシステムを復旧させようと、サミュエル・L・ジャクソン演じる同僚のアーノルドが彼のパソコンを立ち上げます。すると、パソコンはパスワードでロックされており、ネドリーが指を振る動画が流れ始めるのでした。 「あっはっはー!魔法の呪文を言わなきゃだめだよ。」という彼のセリフはなんとも憎たらしいですが癖になってしまいます。 この動画はGIF(グラフィック・インターチェンジ・フォーマット)というもので、現在では多くの人に親しまれています。 しかし、このGIFアニメーションが公開されたのは1990年のこと。映画公開は1993年でしたから、当時の一般人にGIFというものを知らしめたのは、『ジュラシック・パーク』であり、デニス・ネドリーであるといっても過言ではないのです。

ディロフォサウルスに食べられる可哀想な末路

ネドリーのスパイ計画は計算通りに進むはずでした。 しかし、突如島が大嵐に襲われてしまい、乗る予定だった船が早くに出発してしまう事になります。彼は急いで胚を盗んで船着場に向かうも、間抜けっぷりを発揮して桟橋を指す標識を車で倒してしまいます。 それだけでなく、大雨でぬかるんだ土に車がひっかかって進む事ができなくなり、災難続きな彼は、その後ディロフォサウルスという新たな災難に直面するのです。 小型恐竜である故に一見可愛らしい見た目のディロフォサウルスに、木の棒を投げてまるで犬扱い。それが仇となったのか、毒を撒かれてしまいます。 その際にネドリーはメガネを落とします。彼はド近眼なので全く前が見えません。滑ったり転んだり、また間抜けっぷりを披露しながらようやく車内に逃げ込んだのですが、そこには既にディロフォサウルスが待ち構えていたのです。 こうして、ネドリーは計画に失敗。優秀だったのにも関わらず悲惨な最期を迎えてしまったのでした。 ディロフォサウルスの毒によって視覚を失った事は、彼が金に目が眩んで善悪の判別がつかなくなった、というメタファーとなっているようで、少し皮肉を感じますね。

ネドリーを演じたのは幅広く活躍する俳優ウェイン・ナイト

ここまでご紹介してきたデニス・ネドリーというキャラクターを演じたのは、アメリカ人俳優のウェイン・ナイト。演じた当時は38歳でした。 1979年公開の映画『ワンダラーズ』でスクリーンデビューを果たすも、その後あまり仕事に恵まれず私立探偵をしていたという珍しい経歴の持ち主。 しかし、80年後半には仕事に恵まれはじめ、『ダーティ・ダンシング』(1987)や『7月4日に生まれて』(1989)、『氷の微笑』(1992)などの名作に出演してきました。 『ジュラシック・パーク』出演後は、『トイ・ストーリー2』(1999)や『ターザン』(1999)等でアニメーション声優としても活躍しています。 尚、現在も俳優業を続けており、近年では『ブラインドスポッティング』(2018)に出演しています。

『ジュラシック・パーク』ネドリーは悪者だけど憎めない!

今回ご紹介した、デニス・ネドリー。彼は悪者なのにどこか憎めない非常にインパクトのあるキャラクターです。 2022年には『ジュラシック・ワールド3/ドミニオン』も公開予定ですが、「ジュラシック・パーク」シリーズにおいて、彼ほど癖になるキャラクターは現れないかもしれません。