「まどマギ」の新房昭之、アニメ界を牽引するシャフトの監督を紹介!
新房昭之、アニメ制作会社シャフトの唯一無二の監督!
新房昭之は1961年生まれのアニメ監督。近年ではアニメ制作会社「シャフト」の作品で監督としてクレジットされることが多く、いずれも大ヒットとなったシャフト制作のアニメ『化物語』(2009年)、『魔法少女まどか☆マギカ』(2011年)でも監督を務めました。 東京デザイナー学院(現東京ネットウエイブ)卒業後、制作会社を経てアニメーターになり、さらにシリーズ構成をも務めることがある多彩な経歴の持ち主です。 2018年8月18日から公開されるアニメーション映画『打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?』の監督を務めており、今流行のアニメ映画のフィールドでもさらなる活躍に期待がかかります。
演出・コンテを務めた『幽☆遊☆白書』が業界内で評価され、初監督に!
新房昭之は『うる星やつら』(1981年)でアニメーターとしてデビュー。原画として経験を積んだ後、『からくり剣豪伝ムサシロード』(1990年)で初めてコンテ・演出を手掛けます。 転機となったのは、ジャンプの人気シリーズのアニメ化である『幽☆遊☆白書』(1992年)でした。メインのコンテ・演出としていくつかのエピソードを担当し、中でも第58話「究極奥義!ほえろ黒龍波」と第74話「テリトリーを打ちやぶれ!!」が業界内で話題になります。そして偶然74話を見たプロデューサーによってアニメ『メタルファイターMIKU』(1994年)の監督に抜擢されました。
新房昭之の代表作『化物語』、『魔法少女まどか☆マギカ』へ!
その後、いまだに根強い人気を誇る魔法少女シリーズ『魔法少女リリカルなのは』(2004年)なども監督し、同年の『月詠 -MOON PHASE-』からは制作会社シャフトを拠点に活動するようになります。2017年にも劇場版『傷物語〈Ⅲ 冷血篇〉』が公開される「物語」シリーズでは、シリーズ構成も兼任しています。 まだ名前の挙がっていないヒット作だけでも「ひだまりスケッチ」シリーズ、「さよなら絶望先生」シリーズ、『魔法少女まどか☆マギカ』などなど、枚挙にいとまがありません。まさにアニメ業界を代表するヒットメーカーのひとりでしょう。
独自の手法で見せる新房演出!
アニメファンお馴染み「シャフ度」の生みの親
「傾物語」第2巻、明後日1月22日発売です。完全生産限定版は劇伴音楽集と「あとがたり完全版」を収録した特典ディスクが付属。あとがたりの一部は公式サイトで視聴できます、ぜひお聞きください。 http://t.co/Pmgno5slCA pic.twitter.com/4CBP7Q1uoG
— 西尾維新アニメプロジェクト (@nisioisin_anime) January 20, 2014
新房監督の話題として外せないのは、独特な演出手法です。アニメファンの間では周知ですが、キャラクターの振り向く姿に極端な首の角度をつけた「シャフ度」と呼ばれるカットもその一つで、前から新房監督が好んで使っていた演出です。これは歌舞伎でいうところの見得にあたるいわゆる決めポーズで、『化物語』で脚光を浴びてから、その後のシャフト作品にも連綿と受け継がれていきます。
特徴的なカットを細かく繋ぐ演出
本日、「傷物語 Ⅲ冷血篇」が公開です。
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全ての始まりの物語、ぜひ劇場で見届けてください。 pic.twitter.com/BCMO7Nxb9l
赤を基調としたコントラストの効いた色使いも目を引きます。他にも目のアップや極端なアオリ視点、会話する二人の超遠景など特徴のあるカットで細かく割っていく演出を得意としており、特に「物語」シリーズではそれが顕著です。また、止め絵や文字演出の多用は、少ないリソースの中でクオリティと監督らしさを維持するために生み出されていった独創的な演出手法でした。
さまざまな才能をまとめる監督としての手腕
新房監督といえば演出が注目されることも多いですが、やはり監督としての手腕も評価されています。大ヒット作『魔法少女まどか☆マギカ』では、脚本・虚淵玄、キャラクターデザイン・蒼樹うめ、異空間をデザインした劇団イヌカレーなど、参加したさまざまな才能をまとめ、一つの作品へと見事に昇華させています。 本作でスタッフを集めてきたのは岩上プロデューサーですが、それをまとめあげる監督手腕は見事です。総監督にクレジットされることも多く、シャフト内でもまとめ役を任されています。
新房監督作品によく出演する神谷浩史などの声優陣
シリーズ、神谷浩史さんインタビュームービー公開中! https://t.co/CLAHCkvBb4 pic.twitter.com/tyG4KP0YSi
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新房監督の作品では、「物語」シリーズの阿良々木暦役、『荒川アンダーザブリッジ』リク役の神谷浩史などの、馴染みのある声優がキャスティングされることも多いです。同じく「物語」シリーズでいえば、戦場ヶ原ひたぎを演じた斎藤千和、忍野メメを演じた櫻井孝宏、デビュー作のOVA『コゼットの肖像』で主役を演じた井上麻里奈などは常連の声優です。
新作アニメーション映画『打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?』
2016年『君の名は』の大ヒット以来、急激に数が増えているアニメ映画。新房監督の新作アニメ映画『打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?』も2018年8月18日に公開されます。『リリイ・シュシュのすべて』や『スワロウテイル』などで知られる岩井俊二の同名ドラマを原作とした映画で、脚本は『モテキ』の大根仁が担当します。キャストには主役のなずな役に広瀬すず、典道役に菅田将暉とこちらも超豪華。 予告編を見る限りではごく真っ当な青春劇で、新房監督の演出とどんな化学反応を見せるのか非常に楽しみです。新房監督のファンの方もそうでない方も、是非チェックしたいアニメ映画となっています。